JPS6240306Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 この考案は冷蔵庫等の扉棚装置に係り、特に上
下に配した一対の扉棚容器の取付構造の改良に関
するものである。

一般に冷蔵庫本体前面開口を開閉自在に閉塞す
る冷蔵庫扉は、本体を合成樹脂等の押出形成によ
り成形される扉枠、それぞれ鋼板にて形成される
前面の化粧板と、裏面の補強板およびこれら化粧
板と補強板とで形成された空隙部に充填される硬
質ポリウレタンフオーム等の発泡性断熱材とから
構成し、その裏側には、合成樹脂の真空成形等に
より成形される扉内板およびこの内板に装着され
る扉棚容器により扉棚が形成されている。

従来この種扉棚装置は扉内板８の左右側壁８ａ
に係止された上部に位置する第１の扉棚容器９と
この容器の下部に位置し、左右対称に配された一
対の第２の扉棚容器１４で構成されている。そし
て第１の扉棚容器９は中央の支切壁１１により２
室に区割されるとともに、軸Ａ１２に開閉自在に
支持された蓋体１３によりそれぞれの底壁が形成
され、容器の左右端に突出した爪部（図示せず）
を扉内板に穿設した角穴１０に係止させ、また扉
内板より突出した棚受部８ｃにより仕切壁下面が
支持されている。

２４は軸Ｂ１５に、軸支された蓋受部材で、上
記底蓋１３の一端を支持しており、この蓋受部材
を上方に回動することにより底蓋が開放されるよ
うに成している。

また、第２の扉棚容器１４は、上記第１の扉棚
容器９に対応して底蓋１３が開放された時に、底
蓋先端部がその前縁に係止されるように左右独立
して２個配設されている。そしてこの第２の扉棚
容器はそれぞれ外方を扉内板８の左右側壁８ａに
軸支され、内方を扉内板に裏側からネジ等により
固着された容器支持具１８に形成された軸部１９
に回動自在に支持され、通常は扉内板に成形され
た受け部８ｂおよび容器支持具１８の載置部２１
により係止されている。

このように構成された第１および第２の扉棚容
器はそれぞれ単独に扉棚として使用できることは
もちろん、第１の扉棚容器の底蓋を開放すること
により、第２の扉棚容器とともにビール瓶等比較
的背の高い被収容物を取出し操作の容易な前傾し
た状態で安定して収容できる収容空間を成すもの
である。

しかるに、このように被収容物を前傾状態で安
定して収容するために第２の扉棚容器の底面を傾
斜させているので、第２の扉棚容器に被収容物を
収容すると前方に荷重がかかり、容器支持具１８
が取付けられた扉内板の中央部が前方に湾曲し、
第１の扉棚容器の背壁と扉内板との間に設けた空
隙部がなくなり、蓋受部材２４の回動に支障をき
たす恐れがあつた。また、扉内板中央部のみが変
形するので、第２の扉棚容器が変形したようにな
り、見栄えの悪いものであつた。

この考案は、このような欠点を除去することを
目的とするものである。

以下図示実施例に基づいて、この考案を詳細に
説明すると、１は冷蔵庫本体、２はこの本体の前
面開口を開閉自在に閉塞する冷蔵庫扉、３は扉本
体で合成樹脂等の押出し成形により形成される扉
枠４と、この扉枠に装着される鋼板等による前面
化粧板５、化粧板５の反対側にほぼ全面にわたり
配設される鋼板製の補強板６およびこれらで形成
される空隙部に充填される硬質ポリウレタンフオ
ーム等の断熱材７により構成される。いわゆるサ
ツシ式扉である。

８はこの扉本体の裏側に配設された扉内板で、
合成樹脂の真空成形等により成形されている。９
は第１の扉棚容器で、中央の仕切壁１１により２
室に区割されるとともに、その底壁は軸１２で開
閉自在に軸支された蓋体１３により構成され、両
側に設けた爪部（図示せず）により扉内板に穿設
された係止孔１０に着脱自在に装着されている。
１４は上記第１の扉棚容器９に対応して底蓋１３
が軸１２を支点に開放された時に、底蓋先端部
が、その前縁端に係止されるように左右に独立し
て配設された第２の扉棚容器である。そしてこの
第２の扉棚容器は、それぞれ外側側壁に設けた軸
（図示せず）により、外方を扉内板に穿設した孔
１６で軸支されるとともに、内側側壁に設けた孔
１７に容器支持具１８に設けた軸部１９で回動自
在に支持されており、上方に回動させた状態で、
第２の扉棚容器の下段に配設した第３の扉棚容器
２０に麦茶等を冷却するため広口の冷水容器等を
収容出来るような収容空間を形成するように成し
ている。

また上記容器保持具１８は扉内板８の裏面側よ
りネジ２３により固着されている。

２２は上記容器支持具１８の裏面上部に形成し
た背壁２７は扉本体を構成する補強板６の略中央
部に切起こし形成した鍵状の係止片で、扉内板を
扉本体に取付けた状態で上記容器支持具の背壁２
２を係合挾持するようにその先端を外方にく字状
に曲折している。

２５，２６は補強板に設けた孔および断熱材に
設けたネジ頭部を逃がすための凹陥部、２８は断
熱材発泡時の洩れ防止用テープである。

容器支持具１８は上記したように両側に突出し
た軸部１９で第２の扉棚容器１４を支持するとと
もに軸の下方に設けた棚載置部２１で通常位置に
ある第２の扉棚容器の底壁を支持している。

この考案は、以上述べたように、扉内板背壁を
予め取付けられた容器支持具により、断熱材で、
前面化粧板および扉枠と一体化した強固な補強板
に固着するようにしたから、扉棚容器に被収容物
を収容しても扉内板が変形することなく、第１の
扉棚容器の底蓋の開閉動作が良好に行なえるもの
である。また、サツシ式扉の強度を確保するため
に必要な補強板を扉内板の補強部材として利用し
たから、別の補強部材を使用する必要がなく、ま
た容器支持具の表側からネジ等により固着せず、
係止片も容器支持具により隠蔽されるので、安価
で意匠的にも優れた実用効果のある扉棚装置で提
供することができる。

【図面の簡単な説明】

第１図は冷蔵庫全体の構成を示す縦断面図、第
２図は冷蔵庫扉を一部破断して示す斜視図、第３
図は容器支持具を備えた扉内板の要部斜視図、第
４図はこの考案による容器支持具の取付状態を示
す要部断面図、第５図はこの考案による扉本体の
要部斜視図、第６図は第４図に相当する従来構造
の断面図である。 なお、図中同一符号は同一、または相当部分を
示し、３は扉本体、６は補強板、８は扉内板、９
は第１の扉棚容器、１１は仕切壁、１３は底蓋、
１４は第２の扉棚容器、１８は容器支持具、２７
は係止片である。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. サツシ式扉の扉内板に取付けられた第１の扉棚
   容器、この容器に開閉自在に軸支された底蓋を解
   放することにより、この底蓋の先端が下部に位置
   する第２の扉棚容器の前縁に係止され、新たな収
   容空間を形成するとともに、第１の扉棚容器は仕
   切壁により２室に区割され、また第２の扉棚容器
   は２個の独立した容器で構成し扉内板左右側壁お
   よび容器支持具により回動自在に軸支させた扉棚
   において、上記容器支持具を、サツシ扉本体を構
   成する補強板から一体に突出した係止片に係合さ
   せたことを特長とする冷蔵庫等の扉棚装置。