JPS6227576Y2

JPS6227576Y2 -

Info

Publication number: JPS6227576Y2
Application number: JP14291983U
Authority: JP
Priority date: 1983-09-14
Filing date: 1983-09-14
Publication date: 1987-07-15
Also published as: JPS6050268U

Description

【考案の詳細な説明】技術分野この考案は、台所の流し台や浴室の流し場の排
水路の上部に取付ける排水口構造に関するもので
ある。

従来技術従来、流し台や流し場の排水口構造は第１図に
示す構造をとることが多かつた。すなわち、排水
路１の上部外周に大径の溜穴２を設け、排水路１
の上端を溜穴２の底面より突出させる。そして、
排水路１の上端には、外側壁下部に切欠き３ａを
有するキヤツプ３を間隔を設けてかぶせ、溜穴２
の上部は濾孔４ａを有するカバー４により覆うも
のである。

この構造においては、溜穴２の内部には常に排
水路１の上端と一致する排水の溜りを確保するこ
とにより、排水路１下方からの臭気の侵入やゴキ
ブリ等の害虫の侵入を阻止せんとするようになつ
ている。ところが、溜穴２には小さなゴミがたま
つて水が腐敗し、また側壁には水あかが付着する
ことから逆に悪臭の発生源となりやすい。またゴ
キブリ等の害虫の侵入阻止も完全とは云い難かつ
た。

目的この考案は、上記の状況に鑑み、悪臭の発生を
防ぎ、害虫の侵入をも完全に阻止することができ
る排水路の排水口構造を提供することを目的とす
る。

以下、この考案を図面に示す実施例にもとづき
説明する。第２図及び第３図は本考案を浴室の洗
い場の排水口に適用した一実施例である。洗い場
の床５には排水路１として塩化ビニールパイプ６
が打込まれている。この排水路１の上端には、排
水口構造の漏斗部７がその上端部外側において位
置決めされて、床５に着脱自在に埋め込まれてい
る。この漏斗部７は、円錐面からなる側壁７ａと
平らな底部７ｂとからなり、底部７ｂの中央には
後述する排水管１２を挿通する大径の挿通孔８が
貫設され、さらにその挿通孔８の周囲には４個の
小さい水切孔９が穿設されている。側壁７ａは上
方にいくほど広がり、その上端部分は特に外方に
ふくらんで内外周にそれぞれ段部１０，１１を形
成している。この外側の段部１１において、漏斗
部７は排水路１の上端部に載置されている。

排水管１２は上端外周にフランジ状の掛止部
（厚さ約２mm）１２ａを有する円筒状であつて、
漏斗部の底部７ｂの挿通孔８に上方から挿入さ
れ、上端の掛止部１２ａが挿通孔８外周上面に掛
止することによつて底部７ｂに対して着脱可能に
保持されている。そして、漏斗部７と排水管１２
とにより本体が構成されている。

漏斗部７の段部１０には、第４図に示す凸面状
かつ円板状のフイルター１３が着脱可能に嵌め込
まれている。このフイルター１３は全体として略
６角形状の形状を残すように、多数の濾孔１４が
貫設されている。さらにフイルター１３中央には
多数の丸孔が形成されている。

このフイルター１３の中央にはフイルター１３
の上面にて開口するパイプ状支持棒１５がその上
端にて螺着され、その支持棒１５の下端には有底
円筒状のキヤツプ１６が吊り下げ固定されてい
る。この支持棒１５は漏斗部７内に空気を導入す
るための小孔１５ａを備え、キヤツプ１６は、そ
の開口端を下方にして、排水管１２の上端面と一
定の距離（１mm以下）を隔てて対向するように底
部上面中央で支持棒１５により吊り下げられてい
る。このキヤツプ１６の内径は排水管１２の内径
の約1.7倍に設定されている。ちなみに、漏斗部
７は約200cm³の内容積をもち、上端部内径と底部
７ｂ内径はそれぞれ約70mmと60mmである。

以上の構成においては、水は先ずフイルター１
３の濾孔１４を通つて漏斗部７の内部に流入す
る。このとき、大きなゴミは濾孔１４を通過でき
ないので分離される。つぎに一旦漏斗部７内に汚
水が滞留した後、その汚水は主としてキヤツプ１
６と排水管１２上端との隙間を通り排水管１２を
通つて下方にすみやかに落下して排水路１中を流
れ去る。一部の水は漏斗部底部７ｂの水切孔９か
らも流出する。水が漏斗部７から下方に流出する
ときにも、キヤツプ１６と排水管１２上端との隙
間や水切孔９によつて、水の中の異物は分離さ
れ、排水路１中に流してもよい大きさのものだけ
が排水とともに流れる。漏斗部の底部７ｂに残つ
た僅かの水は、水切孔９から落下する。このあ
と、引き続いて空気が排水路１中に吸い込まれて
充満する。

漏斗部７の内部には、排水が残らないので乾燥
状態となり、排水から分離されて残存するゴミが
腐敗して悪臭を発することがない。また、漏斗部
７内には支持棒１５の上部開口及び小孔１５ａ、
フイルター１３の濾孔１４等を介して絶えず空気
が流入するので、排水路１の内部下方からの臭気
は、浴室内に発散することはない。

また、ゴキブリ等の害虫が排水路１の壁を上昇
してきても、最上部において漏斗部７側壁７ａ及
び排水管１２とキヤツプ１６との間でその進路を
阻まれて、漏斗部７内に侵入することはできな
い。さらに、この構成にあつては、フイルター１
３、キヤツプ１６及び排水管１２が取外せるの
で、排水口構造内部の掃除がきわめて容易であ
り、清潔な状態に保つことができる。

以上の考案においては、フイルター１３として
第４図に示す形状のものを用いたが、第５図に示
すように、略三角形状の形状を残すように濾孔１
４を設けてもよいし、またその他の多角形状を残
してもよい。

また、以上の実施例は浴室の洗い場用として実
施したものであるが、流し台に用いる場合は、ス
ペースの関係から排水路１を小径として、その上
端部に漏斗部７の底部７ｂ下面を当接固定させて
もよい。さらに、流し台用のフイルター１３とし
ては、従来用いるいわゆる丸目皿とその下方に網
目状のフイルターを組合せたものとしてもよい。

又、前記キヤツプ１６を下部にて開口する中空
円錐状に形成することも可能である。この場合に
おいても前記実施例と同様の機能を果すことはい
うまでもない。

効果以上説明したように、この考案は、底部中央に
排水管を接続した漏斗状本体を排水路上部に載置
し、この排水管上端と対向して開口端を下方にし
た有底円筒状のキヤツプを本体内配設するととも
に、本体上部をフイルターで覆つたことにより、
速やかに水を流すとともに、異物を除去し、また
不使用時は常に乾燥状態に保たれて悪臭を発生せ
ず、さらにゴキブリ等の侵入をも防ぐという優れ
た効果をもつ。

【図面の簡単な説明】

第１図は従来技術による排水口構造を示す縦断
面図、第２図は本考案の一実施例を示す排水口構
造の縦断面図、第３図は第２図Ａ−Ａ線断面図、
第４図はフイルターの平面図、第５図はフイルタ
ーの他の実施例を示す平面図である。７……漏斗部、７ａ……側壁、７ｂ……底部、
８……挿通孔、９……水切孔、１２……排水管、
１３……フイルター、１６……キヤツプ。

Claims

【実用新案登録請求の範囲】排水路の上部に取付けられる排水口構造におい
て、上部にて開口し、その開口部周縁にて排水口内
周縁に係止され、その底部中央には筒状の排水管
がその上端を開口した状態で接続されるととも
に、その排水管の接続部外周には複数の水切り孔
を形成した漏斗状本体と、前記本体の上方開口部分を覆い複数の濾孔を貫
設したフイルターと、開口端を下方にして前記排水管上端から一定距
離を隔てて本体内に配置され前記フイルターに吊
下されたキヤツプとからなることを特徴とする排水口構造。