JP4964837B2 - フロート式水封装置 - Google Patents

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Description

本発明は、鉄道車両内の洗面台などの排水管にトラップとフロートによって排水管を遮断するフロート式水封装置に関し、特に固形物によって発生するつまりを防止するフロート式水封装置に関する。
鉄道車両などのように、車体の内外で気圧差が生じるものに対しては、車内の気密性を保つため排水管に水封装置が設けられている。図5は、下記特許文献1に記載されたフロート式水封装置を示した断面図である。洗面台等の排水管に形成されたフロート式水封装置100は、フロート室110が設けられ、下部排水管102には2箇所に向きを上下に反転させて屈曲するS型トラップ120が形成されている。フロート室110は、大きな径の空間にフロート115が入れられ、上下のテーパ部分がそれぞれ上部弁座111と下部弁座112となっている。そして、フロート115が、その上部弁座111または下部弁座112に着座して排水管が遮断される。
この水封装置100では、フロート室110の中央部から上部トラップ122までの間が排水Wによって水封されている。そこで、車体の内と外で微少な気圧差が生じた場合、気圧によってS型トラップ120内の排水Wに変動が生じるが、下部トラップ121を挟んだ前後の水位差によって再び安定する。一方、大きな気圧差が生じた場合には、排水Wの水位が大きく上昇又は下降してフロート115がフロート室110の上部弁座111又は下部弁座112に着座する。これによって、例えば、車体外側の圧力が急激に高くなったような場合にでも、フロート115が上部弁座111に着座して車内の気密性を保つとともに、排水が車内へ吹き出すことを防止する。
実用新案登録第2587794号公報
こうした従来のフロート式水封装置は、洗面台等の排水管に使用されるため、液体(多くの場合は水)の流れを想定して構成されている。しかし、実際には水だけではなく、嘔吐物や即席麺の残り汁などが流され、その固形物が一度にまとまって流れ込むことがある。すると、図6(a)に示すように車内圧力によってフロート115が下部弁座112側に着座したまま、その後、車内圧力が下がっても固形物Kによってフロート115の抵抗が大きくなってしまい、排水Wの水頭ではフロート115が戻らないことがある。そのため、排水不能となったところへ更に洗面台から排水が流れ込んでも、図6(b)に示すように排水が流れずに、逆流して洗面台にあふれ出してしまう。
従来、このような状況には、固形物Kの除去作業によって対処していた。具体的には、車両用水封装置100の下流側から加圧し、フロート115を浮かせて排水可能な状態に戻していた。しかし、そうした作業は運行中にはできず、そのため運行終了まで洗面所などの使用ができなくなる問題があった。
そこで、予めフロート115の詰まりを防止するため、漉し網を排水口に設けて固形物Kを手前で除去することも行われていた。しかし、この場合でも固形物Kが漉し網に堆積するため、排水不良を生じさせることがあり、そのため清掃の手間が必要であった。そして、場合によっては、乗務員が清掃する前に固形物Kの堆積した状態が乗客の目に触れ、不快感を与えることもある。
そこで、本発明は、かかる課題を解決すべく、固形物による排水不良を防止したフロート式水封装置を提供することを目的とする。
本発明に係るフロート式水封装置は、車内と車外とをつなぐ排水路に、フロートを収納したフロート室と、排水を溜めて水封する排水用トラップとが形成され、前記フロートが前記フロート室内の上流側と下流側にそれぞれ形成された弁座に当接して排水路を遮断するものであって、車内排水口に接続された排水口管の排出口が上部に設けられ、前記フロート室の上流側に接続された上部配管が下方から内部に突き抜けた箱体であって、前記上部配管の流入口よりも低い位置に排水物が溜まる滞留部が構成されたトラップ本体と、前記排水口管の排出口と前記上部配管の流入口との間に位置し、前記排水口管と上部配管との間の空気の流れを可能にするとともに、前記排水物が前記流入口を避けて前記滞留部へ流れるようにした邪魔板とを有するものであることを特徴とする。
また、本発明に係るフロート式水封装置は、前記排水口管と前記上部配管とは同軸上に配置されたものであることが好ましい。
また、本発明に係るフロート式水封装置は、前記邪魔板が、円形の平板に外周部から径方向に複数の接合部が張り出し、前記トラップ本体は、側面が円筒形であり、前記邪魔板が、その接合部を介して前記箱体内側面に接合され、前記邪魔板の外周部とトラップ本体の内側面との間に排水物が通る隙間が形成されたものであることが好ましい。
また、本発明に係るフロート式水封装置は、前記邪魔板が、前記滞留部に溜まった排水に接しない高さ位置に取り付けられたものであることが好ましい。
また、本発明に係るフロート式水封装置は、前記トラップ本体が、前記フロート室の直上又は、フロート室の一部に重ねて配置されたものであることが好ましい。
また、本発明に係るフロート式水封装置は、前記上部配管が前記フロート室から延びて形成され、前記トラップ本体が前記フロート室から離れた位置に配置されたものであることが好ましい。
また、本発明に係るフロート式水封装置は、前記排水用トラップが、前記フロート室の下流側に接続された下部配管が下方に開口し、その下部配管と前記フロート室を構成するフロート管とを囲むように外容器が形成され、その外容器に対して前記フロート室の高さに排水管が接続されたものであることが好ましい。
よって、本発明によれば、排水口管に流れた固形物は、邪魔板によってトラップ本体内の滞留部へと流れ、そこで一旦溜められ、その後、滞留部に流れ込む排水によって少量ずつの固形物がフロート室を通って下流側へと流れて排出される。そのため、フロートを機能停止させるような詰まりを生じさせることがなくなり、固形物による排水不良を防止することができる。また、本発明は、排水口管と上部配管と同軸上に配置することにより、従来の配管を分割してトラップ本体を組み付ける簡単な改造によって安価に構成することができる。
また、例えば、邪魔板外周部とトラップ本体との隙間から排水が滞留部内へ流れ込むことで、固形物が攪拌されて少量ずつが滞留部から自然に流れ出る。そのため、固形物が滞留部に残ったままにはならず、あえて固形物を除去する清掃作業を行う必要がないメンテナンスフリーにできる。また、邪魔板が滞留部に溜まった排水に接しない高さ位置に取り付けられているので(接していても空気孔が形成されていればよい)、内部圧が高まっても、空気が滞留部を通らないため、固形物を勢いよく一気に排出してしまうことはない。また、トラップ本体をフロート室の直上や一部に重ねて配置したり、或いはフロート室の外側に外容器を設けた二重流路構造にすることなどにより、装置をコンパクトにすることができる。更に、上部配管を延ばしてトラップ本体をフロート室から離すことで、設計の自由度が増す。
次に、本発明に係るフロート式水封装置の一実施形態について、図面を参照しながら以下に説明する。図1は、第1施形態のフロート式水封装置を示した断面図である。本実施形態のフロート式水封装置1は、高速鉄道車両の洗面台において排水を車外に排出するための排水管に形成されたものである。
フロート式水封装置1は、上部配管3と下部配管4との間にフロート室5が設けられ、下部配管4が図示するようにS字に屈曲して排水用トラップ6が形成されている。フロート室5は、配管3,4よりも大径のフロート管13と、配管3,4に連続するようにテーパの上部弁座14と下部弁座15とから構成されている。フロート室5内にはゴム球で形成されたフロート7が入れられ、自由に上下動する一方、テーパ状の弁座14,15に着座して上部配管3側と下部配管4側をそれぞれ遮断する弁として構成されている。
ところで、このフロート式水封装置1は、車内の気圧変化を抑えるために排水用トラップ6内に排水が溜まり、それによって水封が行われている。排水用トラップ6は、U字状に屈曲した下部トラップ11と上部トラップ12とが連続し、下部トラップ11側に滞溜する排水によって車内と車外とが遮断されるようになっている。フロート室5に対し、上部トラップ12は、その有効高さがフロート室5の中央位置と略同一の高さに設定されている。
次に、本実施形態では、洗面台の排水口に接続された排水口管2と、上部配管3との間に固形物用トラップ20が構成されている。ここで、図2は、図1に示す固形物用トラップ20のA−A断面を示した図である。
固形物用トラップ20は、排水口管2と上部配管3とを接続するトラップ本体22に構成されている。そのトラップ本体22は円筒形をした側面に上面板22aと下面板22bによって上下が塞がれた箱体である。その上面板22aには排水口管2が接合され、下面板22bには突き抜けるようにした上部配管3が接合されている。
従って、洗面台の排水口は、排水口管2からトラップ本体22の空間を経て上部配管3へとつながっている。そして、トラップ本体22内には、上部配管3の流入口3aが所定の高さに位置し、その流入口3aより低い窪んだ空間が、排水の他に排水口から流れ込んだ固形物など、排水物が溜まる滞留部25として構成されている。本実施形態の滞留部25は、約1.5リットルの容積を有している。
ところで、排水口管2と上部配管3は同軸上に配置されているが、トラップ本体22内には、その排水口管2の排出口2aと上部配管3の流入口3aとの間に邪魔板23が取り付けられている。邪魔板23は、図2に示すように円形の平板であって、その外周部にて径方向に張り出した接合部23aが形成され、その接合部23aを介してトラップ本体22に接合されている。従って、接合部23aを除く邪魔板23の外周部には、トラップ本体22との間に排水や固形物Kなどの排水物が通る隙間26が形成されている。
トラップ本体22内には、こうして邪魔板23が上部配管3の流入口3a上方に浮いたような状態で配置されている。そのため、排水物が排水口管2から上部配管3へと直接流れ込まず、その一方で、排水口管2から上部配管3への空気の流れる道が形成され、フロート室5内には車内の圧力がそのままかかるようになっている。
そこで、以上のように構成されたフロート式水封装置1では、車内の洗面台で水が流されると排水口から排水口管2に入り、トラップ本体22内へと流れ込む。トラップ本体22内では、排水口管2から落下した水や場合によっては固形物Kが邪魔板23に当たって外側へと流れ、隙間26から滞留部25へと流れ落ちる。排水は、滞留部25の深さ分だけ溜まると、流入口3aの周りから上部配管3内へと流れ込み、フロート室5から下部配管4へと流れて排水される。一方、固形物Kは、その多くが滞留部25に堆積し、上部配管3へそのまま流れ込んでしまうことはない。
その後、洗面台の使用によって排水口管2から水が流されると、同じように邪魔板23に当たって隙間26から滞留部25内へ流れ込む。こうした排水の流れ込みによって滞留部25内に堆積している固形物Kが攪拌され、排水と一緒になって僅かずつの固形物Kが徐々に上部配管3へと流れ込んでいく。その際、フロート室5内では、図1に示すようにフロート7が浮いた状態にあるため、流れ込んだ微量の固形物Kは、詰まることなく排水と一緒に下部配管4へと流れて排出される。
フロート式水封装置1では、例えば1回の使用によって一気に水が流れた後は、全ての排水が流れ出てしまうわけではなく、フロート室5から上部トラップ12にかけてU字の下部トラップ11部に滞溜する。こうしてフロート室5の中央部から上部トラップ12までの間が排水Wによって水封され、流れ出なかった固形物Kも一部が下部トラップ11部の底に落ちる。しかし、次に流れる排水によって押し流されて排出されるため、途中で詰まることはない。
ところで、本実施形態では、排水Wの車内側に固形物用トラップ20が設けられているが、フロート室5に至るまで空気の流れが遮断されることはない。そこで、車体の内外で気圧に差が生じると、その差が小さい場合には排水Wの水位が多少変化することによって吸収され、車内の気密性が保たれて車内の気圧変化が抑えられる。一方、高速鉄道車両によるすれ違いやトンネル走行によって大きな気圧変化が生じると、排水Wの水位が大きく変動し、フロート7が上部弁座14や下部弁座15に押し付けられて着座する。これにより車内の気密性が保たれ、車内の気圧変化が抑えられる。
よって、フロート式水封装置1によれば、例えば洗面台から排水口管2に流れた固形物Kは、一旦、固形物用トラップ20の滞留部25に留まり、その後、少量ずつがフロート室5を通って下流側へと流れる。そのため、フロート7を機能停止させるような詰まりを生じさせるようなことはない。また、固形物用トラップ20は、上部配管3の流入口3aが開口し、空気の流れと液体や固形物Kの流れが別であるため、車内圧力が高まっても固形物Kは確実に滞留部25に留めることができ、一気に流れてしまうことはない。更に、滞留した固形物Kは後から流入する排水により、徐々に少量ずつが自然に流出するため、あえて固形物Kを除去する清掃作業を行う必要がなく、メンテナンスフリーである。
また、本実施形態のフロート式水封装置1は、排水口管2と上部配管3とが同軸上に配置されているが、これは1本の配管であったものを切断し、分割されたその排水口管2と上部配管3との間に固形物用トラップ20を追加することによって構成できる。そのため、鉄道車両に組み込んだ従来のフロート式装置をそのまま利用し、改造することで、前記効果を達成する固形物用トラップ20を備えたフロート式水封装置1を安価に提供することができる。
次に、第2実施形態のフロート式水封装置について説明する。図3は、第2実施形態のフロート式水封装置を示した断面図である。本実施形態のフロート式水封装置30も、前記第1実施形態と同様、高速鉄道車両の洗面台において排水を車外に排出するための排水管に構成されたものである。
本実施形態のフロート式水封装置30は、二重の流路によって水封させるための排水用トラップが構成されている。フロート式水封装置30には、前記第1実施形態と同様に、フロート管34cの上下に弁座34a,34bを備えたフロート室34が形成され、上部配管32と下部配管33とが上下にそれぞれ接合されている。そして、そのフロート室34内にはゴム球で形成されたフロート35が入れられ、自由に上下動する一方、弁座34a,34bに着座して上部配管32側と下部配管33側をそれぞれ遮断する弁として構成されている。
フロート式水封装置30は、下部配管33とフロート管34cを囲む外容器36が設けられ、フロート室34の高さに排水管37が接続されている。外容器36は、底を塞いだ円筒形状の容体であり、フロート管34cから径方向に張り出した取付板38に接合され、一体に形成されている。こうして、内側のフロート管34cや下部配管33を上から下に排水が流れ、その外側に形成された外容器36との間を下から上に排水が流れる排水用トラップが構成されている。
取付板38からは上部配管32が突き出しており、それを囲むようにして固形物用トラップ40が構成されている。固形物用トラップ40は、容器形状のトラップ本体41が取付板38に上から接合され、上部配管32を囲んだ空間が構成されている。トラップ本体41には、上方に排水口管31が接合され、洗面台の排水口に接続されている。そして、トラップ本体41内には、上部配管32の上方に邪魔板43が配置されている。この邪魔板43は、図2に示すものと同様に円形の平板であって、3箇所の接合部がトラップ本体41に接合されて一体に形成されている。
邪魔板43は、排水口管31と上部配管32との間に浮いた状態で取り付けられ、その外周部には、トラップ本体41との間に水や固形物などの排水物が落ち込む隙間が形成されている。そして、この固形物用トラップ40でも、上部配管32の周りには、取付板38を底面にした窪みが形成され、排水口から流れ込んだ排水物を溜める滞留部45として構成されている。
こうして構成されたフロート式水封装置30では、車内の洗面台で水が流されると排水口から排水口管31に入り、トラップ本体41内に流れ込む。トラップ本体41内では排水口管31から流れ込んだ排水や、場合によっては固形物が邪魔板43に当たって外側へと流れ、隙間から滞留部45へと流れ落ちる。滞留部45では、上方に開口した上部配管32の流入口まで排水が溜まり、それを超えた分が上部配管32へと流れ込み、フロート室34から下部配管33へと流れて排水される。
このとき、洗面台の使用によって水が流れた後は、全ての排水が流れ出てしまうわけではなく、フロート管34cと下部配管33の内側と外側とに排水Wが滞留する。そのため、こうした水封によって車内の気密性が保たれ、車内の気圧変化が抑えられる。また、気圧変化が大きい場合には、排水Wの水位が大きく変動し、フロート35が上部弁座34aや下部弁座34bに押し付けられて着座し、これにより車内の気密性が保たれて車内の気圧変化が抑えられる。
固形物用トラップ40は、邪魔板43によって排水物が排水口管31から上部配管32へと直接流れ込まず、滞留部45へと落ち、固形物は一旦そこで堆積する。その後、洗面台の使用によって排水口管31から排水が流れ込み、同じように邪魔板43に当たって滞留部45内へ流れ落ちる。それにより、堆積していた固形物が攪拌され、排水と一緒になって僅かずつ徐々に上部配管32へと流れ込んでいく。その際、フロート室34内では、図3に示すようにフロート35が浮いた状態にあるため、流れ込んだ微量の固形物は、排水と一緒に下部配管33へと流れて排出される。
よって、フロート式水封装置30では、固形物が一気にフロート室34に流れ込んでしまうことがないため、フロート35を機能停止させるような詰まりを生じさせるようなことはない。また、空気の流れと排水物の流れが別であるため、車内圧力が高まっても固形物を確実に滞留部45に留めることができ、一気に流れてしまうことはない。更に、滞留した固形物は後から流入する排水により、徐々に少量ずつが自然に流出するため、あえて固形物を除去する清掃作業を行う必要がなく、メンテナンスフリーである。そして、本実施形態では、下部配管33と外容器36からなる二重構造の流路としたため、第1実施形態のものよりコンパクトな装置にすることができた。また、固形物用トラップ40は、排水口管31と上部配管32の間に設置するものであるため、その構造が簡易で取り付けが簡単なため、フロート式水封装置30を安価に提供することができる。
次に、第3実施形態のフロート式水封装置について説明する。図4は、第3実施形態のフロート式水封装置を示した断面図である。本実施形態のフロート式水封装置50は、前記第2実施形態の装置の変形例であるため、同じ構成要素については同じ符号を付し、その詳細な説明は省略する。つまり、本実施形態のフロート式水封装置50は、固形物用トラップ51が水封装置本体52から分離して構成され、両者が長尺な上部配管53によって接続された点において前記第2実施形態と異なる。
こうしたフロート式水封装置50でも、固形物が一気にフロート室34に流れ込んでしまうことがないため、フロート35を機能停止させるような詰まりを生じさせるようなことがない。また、空気の流れと排水物の流れが別であるため、車内圧力が高まっても固形物を確実に滞留部45に留めることができ、一気に流れてしまうことはない。更に、滞留した固形物は後から流入する排水により、徐々に少量ずつが自然に流出するため、あえて固形物を除去する清掃作業を行う必要がなく、メンテナンスフリーである。そして、本実施形態では、固形物用トラップ51と水封装置本体52を分離しているため、設計の自由度があり、その構造が簡易で取り付けが簡単なため、フロート式水封装置50を安価に提供することができる。
以上、本発明に係るフロート式水封装置について実施形態を説明したが、本発明は、これに限定されることなく、その趣旨を逸脱しない範囲で様々な変更が可能である。
例えば、前記第1実施形態では、邪魔板23を平板で形成したが、上方に凸の碗型形状をしたものであってもよい。その際、碗型の邪魔板端部が滞留部25に溜まった排水に漬かってしまい、排水口管2と上部配管3の間の空気の流れを遮断しないように注意する必要がある。従って、邪魔板端部が滞留部25に溜まった排水に漬かってしまうような場合には、固形物が直接上部配管3へ流れないようにした空気孔を形成する。
また、第1実施形態では、邪魔板23がトラップ本体22の側面に接合されていたが、例えば接合部23aの形状を変えてトラップ本体22の上面板22aに接合するようにしてもよい。
第1施形態のフロート式水封装置を示した断面図である。 図1に示す固形物用トラップのA−A断面を示した図である。 第2施形態のフロート式水封装置を示した断面図である。 第3施形態のフロート式水封装置を示した断面図である。 従来のフロート式水封装置を示した断面図である。 従来のフロート式水封装置における問題となる状態を示した図である。
符号の説明
1 フロート式水封装置
2 排水口管
2a 排出口
3 上部配管
3a 流入口
4 下部配管
5 フロート室
6 排水用トラップ
7 フロート
14 上部弁座
15 下部弁座
20 固形物用トラップ
22 トラップ本体
23 邪魔板
25 滞留部
26 隙間
K 固形物
W 排水

Claims (7)

  1. 車内と車外とをつなぐ排水路に、フロートを収納したフロート室と、排水を溜めて水封する排水用トラップとが形成され、前記フロートが前記フロート室内の上流側と下流側にそれぞれ形成された弁座に当接して排水路を遮断するフロート式水封装置において、
    車内排水口に接続された排水口管の排出口が上部に設けられ、前記フロート室の上流側に接続された上部配管が下方から内部に突き抜けた箱体であって、前記上部配管の流入口よりも低い位置に排水物が溜まる滞留部が構成されたトラップ本体と、
    前記排水口管の排出口と前記上部配管の流入口との間に位置し、前記排水口管と上部配管との間の空気の流れを可能にするとともに、前記排水物が前記流入口を避けて前記滞留部へ流れるようにした邪魔板と
    を有するものであることを特徴とするフロート式水封装置。
  2. 請求項1に記載するフロート式水封装置において、
    前記排水口管と前記上部配管とは同軸上に配置されたものであることを特徴とするフロート式水封装置。
  3. 請求項1又は請求項2に記載するフロート式水封装置において、
    前記邪魔板は、円形の平板に外周部から径方向に複数の接合部が張り出し、前記トラップ本体は、側面が円筒形であり、前記邪魔板が、その接合部を介して前記箱体内側面に接合され、前記邪魔板の外周部とトラップ本体の内側面との間に排水物が通る隙間が形成されたものであることを特徴とするフロート式水封装置。
  4. 請求項1乃至請求項3のいずれかに記載するフロート式水封装置において、
    前記邪魔板は、前記滞留部に溜まった排水に接しない高さ位置に取り付けられたものであることを特徴とするフロート式水封装置。
  5. 請求項1乃至請求項4のいずれかに記載するフロート式水封装置において、
    前記トラップ本体は、前記フロート室の直上又は、フロート室の一部に重ねて配置されたものであることを特徴とするフロート式水封装置。
  6. 請求項1乃至請求項4のいずれかに記載するフロート式水封装置において、
    前記上部配管が前記フロート室から延びて形成され、前記トラップ本体が前記フロート室から離れた位置に配置されたものであることを特徴とするフロート式水封装置。
  7. 請求項1乃至請求項6のいずれかに記載するフロート式水封装置において、
    前記排水用トラップは、前記フロート室の下流側に接続された下部配管が下方に開口し、その下部配管と前記フロート室を構成するフロート管とを囲むように外容器が形成され、その外容器に対して前記フロート室の高さに排水管が接続されたものであることを特徴とするフロート式水封装置。
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