JPH0734505A

JPH0734505A - 排水装置

Info

Publication number: JPH0734505A
Application number: JP18017893A
Authority: JP
Inventors: Shigeharu Nakamoto; 重陽中本
Original assignee: Matsushita Electric Industrial Co Ltd
Current assignee: Panasonic Holdings Corp
Priority date: 1993-07-21
Filing date: 1993-07-21
Publication date: 1995-02-03

Abstract

(57)【要約】【目的】排水管からの逆流水とこれに伴う臭いの浮上
を防ぐ排水装置を提供することを目的としている。【構成】フロート１３と第一、第二のパッキン１４、
１５を備えた逆流防止弁１２をＳ字トラップ１１の上流
に設ける。そして、Ｓ字トラップ１１内の溜まり水の水
面の上下動を利用して、フロート１３を第一、第二のパ
ッキン１４、１５に密着し、屋内排水管からの逆流水の
流入とこの流入水に伴う臭いの浮上を防止するものであ
る。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】本発明は家庭用除湿機などから出
るドレイン水を屋内排水設備に接続して排水を行う排水
装置に関するものである。

【０００２】

【従来の技術】近年、室内用除湿機や除湿機能付き衣類
乾燥機などのドレイン水を排出する機器が家庭に普及し
てきている。これらの排水処理には、一旦タンクに貯水
して適当な時期にこの水を捨てる貯水式のものと、屋内
排水設備に接続して排水を行う直排式のものとがある。
前記貯水式のものでは、捨て忘れがあったり、捨てる手
間がかかるなどの不具合があるため、直排式のものの方
が扱いやすく便利である。

【０００３】この直排式の排水装置の使用例を図５・図
６に示す。図５において、１は除湿機などのドレイン水
を排出する機器で、排水ホース３・排水装置４を介して
屋内の排水管２に接続されている。排水装置４は図６に
示しているような逆止弁を備えた構成となっているもの
である。図６において、５は逆止弁本体、６は逆止弁こ
ま、７は逆止弁ふた、８は逆止弁本体５に当接するＯリ
ング、９は逆止弁こま６を常時押し上げているバネであ
る。

【０００４】以下この構成のものの動作を説明する。逆
止弁こま６は、常に逆止弁ふた７に支えられたバネ９に
よって上方に付勢されている。従ってＯリング８は、逆
止弁本体５に押し付けられている。機器１から流れてき
たドレイン水は、一旦は逆止弁本体５内に溜まるもので
ある。このドレイン水の重量が臨界を越えると、逆止弁
こま６が下方に押し下げられ、ドレイン水が流れて図５
に示した排水管２に落ちるものである。また同じ排水管
２に接続されている流し台や洗濯機等の別の機器から逆
流してきた水や臭いは、逆止弁本体５と逆止弁こま６に
よって水路が閉じられているため、機器１側には上がっ
てこないものである。

【０００５】以上のように機器１からのドレイン水は、
排水装置４から排水管２を通して常時排水されるもので
ある。

【０００６】

【発明が解決しようとする課題】前記従来の直排式の排
水装置は、以下のような課題を有している。つまり排水
管２を流れる水は汚れており、これが逆流して逆止弁本
体５まで到達して付着した場合には、逆止弁本体５は常
態が閉であるため、付着した汚れが乾燥してくると接着
された状態になる。このため逆止弁こま６が下方に下が
らなくなって、ドレイン水が溜まる一方となって、つい
には機器１側から溢れて水漏れとなるものである。

【０００７】本発明はこのような従来の構成が有してい
る課題を解決しようとするもので、常態を開として、逆
流水が弁部まで到達せず、臭いも上がらない排水装置を
提供することを第一の目的としている。

【０００８】また、ゴミの付着によるバネの動作不良を
なくすため、バネに代えて浮力を利用して流路閉時の気
密性を増す排水装置を提供することを第二の目的とする
ものである。

【０００９】

【課題を解決するための手段】第一の目的を達成するた
めの本発明の第一の手段は、Ｓ字トラップと、Ｓ字トラ
ップの上流側に設けた逆流防止弁とからなり、前記逆流
防止弁は、Ｓ字トラップの水溜まり水面上に浮いている
球状のフロートと、水位変化によるフロートの上下時に
これにより流路が閉じられる第一、第二のパッキンとを
備えた排水装置とするものである。

【００１０】第二の目的を達成するための本発明の第二
の手段は、第一の手段の球状のフロートに代え、両端が
三角錘で三角錘の部分には円盤状のゴムパッキンを設け
た円筒形のフロートを備えた排水装置とするものであ
る。

【００１１】

【作用】本発明の第一の手段は、フロートと２個のパッ
キンにより、Ｓ字トラップ内の溜まり水で臭いを防ぎ、
さらに逆流水の流入と溜まり水の流出を防ぐように作用
するものである。つまり、屋内排水管からの逆流水の流
入とこの流入水の戻りに伴う溜まり水の水面の上下動を
利用して、フロートが上・下のパッキンに密着するもの
である。

【００１２】本発明の第二の手段は、フロートを円筒形
として、その容積を増やして浮力を大きくし、バネに相
当する付勢力を得、さらに円盤状のゴムパッキンを加え
て流路閉時の気密性を更に増すように作用するものであ
る。

【００１３】

【実施例】以下、本発明の第一の手段の実施例について
図１を参照しながら説明する。排水装置１０は、Ｓ字ト
ラップ１１とこの上流側に設けている逆流防止弁１２と
から成っている。逆流防止弁１２は、Ｓ字トラップ１１
内の水溜まり水面に浮く球状のフロート１３と、このフ
ロート１３の上下に位置し水位変化によるフロートの上
下時にこれにより流路が閉じられる第一のパッキン１４
と第二のパッキン１５とを備えている。この第一のパッ
キン１４・第二のパッキン１５の内径は、当然のことな
がらフロート１３の外径よりも小さく設定しているもの
である。また第一のパッキン１４・第二のパッキン１５
の両方は、常態では前記フロート１３には接しない位置
に設けているものである。

【００１４】以下本実施例の動作について図１〜図３に
基づいて説明する。図１は逆流防止弁１２に接続した機
器のドレイン水を排水している通常状態を説明してい
る。つまり、Ｓ字トラップ１１にはドレイン水が溜まっ
ている。このときフロート１３は、Ｓ字トラップ１１内
側の山部最上点で決まる水面より下の位置で上流側水面
に浮いている。機器側から流れてきたドレイン水は、第
一のパッキン１４を通って上流側の水溜まりに落ち、下
流側が溢れてＳ字トラップ１１に接続した屋内の排水管
へと流出する。このとき、この屋内の排水管に接続され
ている他の機器からの臭いは、Ｓ字トラップ１１の水溜
まりによって上がって来ないものである。

【００１５】図２は前記他の機器からの排水がＳ字トラ
ップ１１内を逆流してきた場合を示している。この場
合、この逆流水は排管内の空気と共に上がって来るもの
である。このため、まずこの空気によってＳ字トラップ
１１内の溜まり水が押し上げられることになる。この水
によってフロート１３は浮き上がって、第一のパッキン
１４に押しつけられることになる。このため水路は閉と
なって、Ｓ字トラップ１１内の溜まり水は第一のパッキ
ン１４よりも機器側に逆流することはできないものであ
る。つまり、他の機器が排水した水と臭いが、第一のパ
ッキン１４を越えて逆流することはないものである。

【００１６】図３は前記逆流水が戻る場合を説明してい
る。この場合、戻り水に引かれて管内は低圧となる。こ
のためＳ字トラップ１１に溜まっていた水は、トラップ
山部最上点を乗り越えて、排水管側へ流出しようとす
る。しかし本実施例では、このとき、上流側水面が下が
って、フロート１３が第二のパッキン１５に密着するこ
とになるものである。従ってこの間で水路は閉となっ
て、溜まり水はこれ以上流出しないものである。こうし
て、戻り水が排水管へ流れ去ってしまえば、管内の圧力
は正常となって、溜まり水の水面もバランスするもので
ある。

【００１７】次に本発明の第二の手段の実施例について
図４に基づいて説明する。本実施例は、フロート１６の
形状に特徴を有しているものである。フロート１６は、
ポリエチレン等の中空ブロー成形品を使用しているもの
で、円筒形をしており、両端を三角錘１６ａとしてい
る。そして円筒部には、瓢箪形のくびれ１６ｂと角状の
突起１６ｃを備えている。また三角錘１６ａの根元部分
には、円盤状のゴムパッキン１７・１８をはめ込んでい
る。他の構成は第一の手段の実施例と同様であるので説
明を省略する。

【００１８】以下本実施例の動作について説明する。前
記本発明の第一の手段の実施例と同様に、フロート１６
はＳ字トラップ１１内の溜まり水の水面の運動に連動し
て上下動する。このとき本実施例では、フロート１６が
円筒形をしておりその容積が大きいため非常に大きな浮
力を有しているものである。またこのときフロート１６
が、逆流防止弁１２の内面に張り付いて動きが悪くなる
ことを防ぐために、角状の突起１６ｃを設けているもの
である。またこのフロート１６の上下運動は、図４に示
しているように傾いた形で行われる。この傾いた形で第
一のパッキン１４あるいは第二のパッキン１５に接した
ときに、両端に設けている三角錘１６ａの部分がガイド
として機能して、第一のパッキン１４・第二のパッキン
１５にはまり込むようになっているものである。またこ
のとき三角錘１６ａの根元には、円盤状のゴムパッキン
１７・１８を設けているため、第一のパッキン１４・第
二のパッキン１５とは隙間無く接することができるもの
である。

【００１９】なお、本実施例における瓢箪状のくびれ１
６ｂは、中空ブロー成形では円筒の中央が膨らみ寸法精
度がでないため、これをカバーしているものである。

【００２０】以上のように本実施例によれば、水路閉時
の気密性を一層向上させることができる排水装置を実現
できるものである。

【００２１】

【発明の効果】本発明の第一の手段は、Ｓ字トラップ
と、Ｓ字トラップの上流側に設けた逆流防止弁とからな
り、前記逆流防止弁は、Ｓ字トラップの水溜まり水面上
に浮いている球状のフロートと、水位変化によるフロー
トの上下時にこれにより流路が閉じられる第一、第二の
パッキンとを備え、常態を開として、逆流水が弁部まで
到達せず、臭いも上がらない排水装置を実現するもので
ある。

【００２２】また本発明の第二の手段は、第一の手段の
球状のフロートに代え、両端が三角錘で三角錘の部分に
は円盤状のゴムパッキンを設けた円筒形のフロートを備
えたもので、球状のフロートより大きな浮力とゴムパッ
キン作用により、気密性の高い排水装置を実現するもの
である。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明の第一の手段の実施例の排水装置の常態
を示す断面図

【図２】同排水装置の逆流水流入時の状態を示す断面図

【図３】同排水装置の逆流水戻り時の断面図

【図４】本発明の第二の手段の実施例である排水装置の
要部を示す断面図

【図５】一般的な排水装置の使用例を示す構成図

【図６】従来の排水装置の逆止弁を示す断面図

【符号の説明】

１１Ｓ字トラップ１２逆流防止弁１３フロート１４第一のパッキン１５第二のパッキン１６フロート１７第一のゴムパッキン１８第二のゴムパッキン

Claims

【特許請求の範囲】

【請求項１】Ｓ字トラップと、Ｓ字トラップの上流側
に設けた逆流防止弁とからなり、前記逆流防止弁は、Ｓ
字トラップの水溜まり水面上に浮いている球状のフロー
トと、水位変化によるフロートの上下時にこれにより流
路が閉じられる第一、第二のパッキンとを備えた排水装
置。
【請求項２】球状のフロートに代え、両端が三角錘で
三角錘の部分には円盤状のゴムパッキンを設けた円筒形
のフロートを備えた請求項１記載の排水装置。