JPS636289Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 産業上の利用分野 本考案は風呂場や台所等の排水口に用いる防嗅
装置に関する。

従来の技術 従来通常の台所、風呂場等における排水系統
は、第３図に示す如く、流し床面１に開口された
排水口２を連通管３によつて停溜槽４に連通し、
この停溜槽４を排水支管５を介して下水道の排水
本管（図示せず）に連通しているのが一般であ
る。そして、前記連通管３にトラツプ３ａを形成
し、このトラツプ３ａによつて停溜槽４方向から
の悪嗅が排水口２方向へ行くことを遮断するとと
もにトラツプ３ａには開閉栓６を設けて、トラツ
プ３ａ内に溜つたゴミ等を除去しうるように構成
されている。

考案の解決しようとする問題点 上述の従来例では、トラツプ３ａ内に溜つたゴ
ミ等を開閉栓６を開放して除去する作業が煩雑で
あるため、除去作業を怠る場合が多く、これによ
つてゴミ等が腐敗して悪嗅を生じ、この悪嗅が排
水口２から室内に侵入して居住者に不快感を与え
ていたものである。

本考案は、このような悪嗅の室内の侵入を防止
するために、後付けが可能な防嗅装置を提供する
ことを目的とする。

問題点を解決するための手段 本考案はトラツプ機能を有する筒状本体を排水
口の近傍に係脱自在に支持するとともに、本体と
排水口との間隙を本体に設けた環状の閉塞体で閉
塞するよう構成したものである。

作 用 本体のトラツプ機能と閉塞体の閉塞機能によつ
て、排水口の下方から室内に侵入しようとする悪
嗅を防止する。

実施例 以下、本考案の好適な実施例を添付図面の第１
図及び第２図に基づいて詳細に説明する。ここに
おいて、第１図は本考案に係る装置を排水口に設
置した状態を示す縦断面図、第２図は装置の外観
を示す斜視図である。

第１図に示したように、流し床面１０の表面に
はタイル１１が敷設される一方、排水口１２が開
口されている。前記排水口１２には連通管１３が
嵌着されるとともに、通水可能とすべく透孔１４
を透設した蓋体１５を、前記排水口１２開口面を
遮蔽するようにして前記連通管１３の上縁に着脱
自在に載置してある。

第１図及び第２図に示したように、防嗅装置は
円筒状の本体１６を有しており、本体１６内に
は、互いに対向して上下方向からそれぞれ斜めに
伸びる一対のトラツプ板１７，１８が固定されて
いる。前記トラツプ板１８の上端位置が前記トラ
ツプ板１７の下端位置よりも上方に位置すること
によつて、これらトラツプ板１７，１８はトラツ
プ機能を有するものである。前記トラツプ板１７
の上方における本体１６内には環状の突縁１９が
形成され、ここには網２０が載置されている。ま
た、本体１６の上端には、上方が開いた環状の弾
性材からなる閉塞体２１が嵌合されている。この
閉塞体２１は、その最大径部である最上端外縁が
連通管１３の内周面に密着することによつて、連
通管１３に対する本体１６の径が小さい場合に、
連通管１３下方からの悪嗅の上昇を遮断するもの
である。したがつて、閉塞体２１が存在すること
により、本体１６を径の異なる数種の連通管１３
に対しても使用することが可能となる。前記閉塞
体２１と前記本体１６とには、対応位置するよう
それぞれ２個の透孔２２，２３及び２４，２５が
透設されている。そして、これら各対応する透孔
２２，２３及び２４，２５を支持片２６，２７の
下端が貫通したうえ上方に折曲されることによ
り、各支持片２６，２７はそれぞれ本体１６に取
り付けられている。前記各支持片２６，２７は上
端が水平に折曲される一方、弾性部材からなり、
互いの接離方向に変位自在である。

続いて、上述した実施例の使用方法についてそ
の作用とともに説明する。

設置をするには、蓋体１５を脱却したうえ、そ
の透孔１４部分に支持片２６，２７の上端折曲部
を係止し、蓋体１５を再び連通管１３上縁に載置
すればよい。この時、閉塞体２１は連通管１３の
内周面に密着する。排水が排水口１２から流れ込
むと本体１６内に落下するが、同時に落下した通
常のゴミ等は網２０に引つ掛かり、微細なゴミを
含んだ排水のみがトラツプ板１８に導かれて、ト
ラツプ板１８上に停溜する。そして、水位がトラ
ツプ板１８の上端を越えると連通管１３内に落下
することになる。したがつて、排水は常にトラツ
プ板１８の上端までの量が本体１６内に停溜する
ことになる。この停溜水と閉塞体２１によつて、
連通管１３を上昇してくる悪嗅は遮断されるもの
である。

網２０に引つ掛かつたゴミやトラツプ板１７，
１８に留つた水あか等を除去する場合には、蓋体
１５とともに本体１６を脱却することによつて、
容易に行うことができる。したがつて、本体１６
内の清掃は容易であるから、この本体１６内から
悪嗅が生じることはない。

なお、本考案は上述した実施例に限定されるも
のではなく、網２０は必ずしも存在しなくてもよ
いほか、各トラツプ板１７，１８や閉塞体２１、
あるいは各支持片２６，２７の形状等は種々変更
可能である。

考案の効果 以上説明したところで明らかなように、本考案
によれば、簡単に後付けすることによつて既設の
排水口から侵入してくる悪嗅を防止できるほか、
構成が簡単であるから製造が容易であるととも
に、安価に提供できるという実用上勝れた効果を
奏し得るものである。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案の実施例を示し、装置の設置状
態を示す縦断面図、第２図は同じく装置の斜視
図、第３図は従来の排水系統を示す概略図であ
る。 １２……排水口、１３……連通管、１５……蓋
体、１６……本体、１７，１８……トラツプ板、
２１……閉塞体、２６，２７……支持片。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 筒状の本体と、この本体内に固定され上下方向
   からそれぞれの先端が重合するように伸びる一対
   のトラツプ板と、前記本体の上端に設けられた環
   状の閉塞体と、前記本体を排水口の近傍に支持す
   るために前記本体の上端に一端が取り付けられる
   一方、他端は排水口の縁部または排水口に設けら
   れる透孔を有する蓋体に係止される複数の支持部
   材とから構成されることを特徴とする排水口の防
   嗅装置。