JP4622345B2 - 生ゴミ処理装置 - Google Patents

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Description

本発明は、厨房等で発生する生ゴミを破砕する生ゴミ処理装置に関するものであり、特に、破砕処理に適した給水を行えるようにした生ゴミ処理装置に関するものである。
一般家庭やレストラン等において発生する生ゴミ等の厨芥を破砕処理する生ゴミ処理装置としては、シンクに形成された投入開口部に給水しながら連続運転を行い、投入開口部から厨芥を少量ずつ投入して順次破砕する連続方式と呼ばれる生ゴミ処理装置が提案されている。
連続方式の生ゴミ処理装置では、投入開口部を開けたまま運転を行って破砕処理を行うので、安全面で不安を持つ利用者が多い。そこで、投入開口部から厨芥を投入した後、投入開口部を蓋体で閉じてから運転を開始して破砕処理を行うバッチ方式と呼ばれる生ゴミ処理装置も提案されている(例えば、特許文献1参照)。
バッチ方式の生ゴミ処理装置では、投入開口部を蓋体で閉じた状態で破砕処理を行うので、蓋体を閉じた状態で破砕室内に給水を行えるようにする機構が必要である。そして、一般的には蓋体に給水口を形成して、シンクに流した水を蓋体の給水口から破砕室内へ給水できるようにしている。
特開平11−10020号公報
特許文献1に示す生ゴミ処理装置はハンマーミル型と称される。これに対して、櫛歯形の刃を放射状に設けた回転破砕刃と固定破砕刃を交互に積層したグラインダー型と称される生ゴミ処理装置も提案されている。
グラインダー型の生ゴミ処理装置では、厨芥を破砕しながら下方に落としていくので、破砕された厨芥を流すためには、破砕室内の全体に給水をする必要がある。しかし、従来の蓋体を利用した給水機構では、破砕室の全体に給水することができず、破砕処理に時間がかかるという問題があった。
本発明は、このような課題を解決するためになされたもので、破砕処理に適した給水を行えるようにした生ゴミ処理装置を提供することを目的とする。
上記目的を達成するため、請求項1の発明は、シンクに形成された投入開口部から被破砕物が投入されると共に、投入開口部を蓋体で閉じて被破砕物の破砕処理を行う生ゴミ処理装置において、蓋体を貫通し、かつ開口面積が異なる複数の給水口を、蓋体の内周側から外周側にかけて全面に形成し、蓋体の外周側に形成した給水口を、蓋体の外周に沿って配置し、蓋体の外周に沿って形成した給水口は、蓋体を鉛直方向に貫通し、蓋体の内周側に形成した給水口は、蓋体を鉛直方向に対して斜めに貫通することを特徴とする。
請求項2の発明は、蓋体の内周側に形成した給水口と、蓋体の外周側に形成した給水口で開口面積を異ならせたことを特徴とする。
請求項3の発明は、複数の給水口は放射状に配置されることを特徴とする。
請求項の発明は、投入開口部の下側に、回転破砕刃と固定破砕刃を交互に積層し、回転破砕刃を回転駆動して回転破砕刃と固定破砕刃とにより生ゴミを破砕して下方へ排出する破砕機構と、破砕機構を収容した破砕室とを備え、蓋体の外周に沿って形成した給水口は、破砕室の内周面に沿って配置されることを特徴とする。
請求項の発明は、シンクに形成された投入開口部から被破砕物が投入されると共に、投入開口部を蓋体で閉じて被破砕物の破砕処理を行う生ゴミ処理装置において、蓋体を鉛直方向に貫通する複数の給水口を、蓋体の外周に沿って形成し、蓋体を鉛直方向に対して斜めに貫通する複数の給水口を、蓋体の内周側から外周側にかけて全面に形成したことを特徴とする。
請求項の発明は、蓋体の内周側から外周側にかけて全面に形成した複数の給水口は、一の方向に傾斜した給水口と、一の方向と交差する他の方向に傾斜した給水口を備えたことを特徴とする。
本発明によれば、投入開口部を蓋体で閉じた状態でシンクに水を流すことで、投入開口部の直下に繋がる破砕室内の全体に給水される。そして、給水口の開口面積を異ならせることで、必要に応じて給水量の多い箇所と少ない箇所を設定することができる。
また、本発明によれば、給水口を鉛直方向に対して傾斜させることで、投入開口部の下側に配置される回転破砕刃および固定破砕刃の相対回転方向における前後両面に給水を行うことができる。
これにより、破砕された厨芥を破砕室内全体で効率良く下方へ流すことができ、厨芥を破砕し、かつ破砕した厨芥を排出するまでの処理時間を短縮することができる。従って、安価な構成で破砕処理に適した給水が行える生ゴミ処理装置を提供できる。
以下、図面を参照して本発明の生ゴミ処理装置の実施の形態について説明する。
<生ゴミ処理装置の全体構成>
図1は第1の参考形態としての蓋体11が取り付けられる生ゴミ処理装置1の構成の概要を示す正面断面図である。生ゴミ処理装置1はグラインダー型と称されるもので、例えば厨房設備に設置され、ベースフレーム2の上に生ゴミ等が投入されるホッパー3が搭載されており、ホッパー3の上端がキッチンシンクSの開口部に嵌合している。
ホッパー3は直立円筒形状で、その内部にはホッパー3に対して着脱可能に破砕ユニット4が装着される。破砕ユニット4は、後述する回転破砕刃が減速ユニット5の駆動軸5aに嵌合され、ベースフレーム2に取り付けたモータ6が減速ユニット5を介して破砕ユニット4の回転破砕刃を回転駆動する。
また、ホッパー3は上端に投入開口部7が形成される。更に、ホッパー3の周面の下端に排水管接続口8が設けられる。ホッパー3の内部の破砕ユニット4の下側には、排水管接続口8へ向かって傾斜した底板9が設けられ、底板9の中心には減速ユニット5の駆動軸5aが通る穴10が形成される。
ホッパー3の投入開口部7には蓋体11が着脱可能に取り付けられる。図示しないが、蓋体11と投入開口部7は、マグネットと近接センサ等を利用して、蓋体11で投入開口部7を閉じたことを検出する検出手段を備え、図示しない制御手段は、蓋体11で投入開口部7を閉じたことを検出すると、モータ6の駆動等を制御する。
図2は第1の参考形態としての蓋体11を示し、図2(a)は平面図、図2(b)は図2(a)のA−A断面図である。蓋体11は上部が開口し下部が有底の円筒形状で、底部11aにハンドル12が突出形成されると共に、ハンドル12の周囲に複数の給水口13が形成される。
複数の給水口13は底部11aを貫通し、蓋体11の内周側から外周側にかけて全面に形成される。本例では、給水口13は例えば放射状に配置され、外周側に配置される第1の給水口13aと、半径方向中ほどに配置される第2の給水口13bと、第2の給水口13bの内周側に配置される第3の給水口13cを備える。
第1の給水口13aは長方形等の四角形の開口で、蓋11の外周に沿って複数個配置される。第2の給水口13bは円形の開口で、蓋体11の半径方向の中ほどに同心円上に複数個配置される。第3の給水口13cは円形の開口で、第2の給水口13bより内周側で同心円上に複数個配置される。
本例では、第3の給水口13cの直径を第2の給水口13bの直径より大きくし、第3の給水口13cの開口面積を、第1の給水口13aおよび第2の給水口13bの開口面積より大きくなるように設定される。
図3および図4は第1の参考形態としての蓋体11が取り付けられる生ゴミ処理装置1を構成する破砕ユニット4を示し、図3は破砕ユニット4の正面断面図、図4は破砕ユニット4の要部分解斜視図である。
破砕ユニット4は、図4に示す第1回転破砕刃22、第2固定破砕刃23、第3回転破砕刃24および第4固定破砕刃25を、図3に示すようにハウジング26に収容して1つのユニット構成としている。
破砕ユニット4は、第1回転破砕刃22と第3回転破砕刃24の間に第2固定破砕刃23が挟み込まれて保持され、かつ、第4固定破砕刃25が第3回転破砕刃24の軸部に例えばCリング27を嵌めることで保持される。
ハウジング26は円筒形状で、外径は図1に示すホッパー3の内径とほぼ等しく構成される。破砕ユニット4はホッパー3の投入開口部7から挿入され、ホッパー3に装着された破砕ユニット4は、ハウジング26がホッパー3の内周面で保持されて破砕室を構成する。
また、ハウジング26は内周面には下端から上下中間にかけて2本の縦溝28が180度間隔で設けられる。第2固定破砕刃23および第4固定破砕刃25は、縦溝28に係合する形状を有することによって、ハウジング26に回転出来ない状態で保持される。
図3に示すように、第1回転破砕刃22、第2固定破砕刃23、第3回転破砕刃24および第4固定破砕刃25は、上下の間隔がほとんど無い状態で重なるように寸法設定してあり、破砕された生ゴミが破砕刃の上下の隙間に入り込んで破砕ユニット4内に残ることが無いようにしている。
第1回転破砕刃22は、図4に示すように、放射方向へ水平に延びる2本の攪拌アーム29と、攪拌アーム29と一体に形成されるハンドル30を備える。第1回転破砕刃22は、攪拌アーム29が第2固定破砕刃23との協働で破砕刃として機能すると共に、ハンドル30が破砕ユニット4の着脱の際の取っ手として機能する。
第2固定破砕刃23は、ハブ31から120度間隔で放射状に延びる3本のアーム32をリング33が囲んだ形状である。ハブ31の内径は第3回転破砕刃24の後述する軸部の径より大きく、第3回転破砕刃24の軸部と干渉しない寸法となっている。
各アーム32は底面に所定のピッチを有する櫛歯部32aが形成される。また、リング33の外径はハウジング26の内径とほぼ同じで、リング33の外周には180度間隔で放射方向に突出するタブ33aが形成される。タブ33aはハウジング26の縦溝28に嵌合して、第2固定破砕刃23の回転を規制する。
第3回転破砕刃24は、ハブ34から等間隔で接線方向に放射状に延びる8本のアーム35をリング36が囲んだ形状である。第3回転破砕刃24は、各アーム35の上面に櫛歯部35aが形成される。第3回転破砕刃24の櫛歯部35aは、第2固定破砕刃23の櫛歯部32aと噛み合うピッチを有し、第2固定破砕刃23と第3回転破砕刃24を重ねると、両者の櫛歯部32a,35aは僅かな隙間が形成される噛み合い状態となる。
これにより、第3回転破砕刃24の櫛歯部35aは、第2固定破砕刃23のアーム32間に入り込んだ生ゴミを、第2固定破砕刃23の櫛歯部32aとの協働で破砕する。
第3回転破砕刃24のハブ34は、アーム35の形成面の上側に第1の軸部34aを備えると共に、アーム35の形成面の下側に第2の軸部34bを備える。第1の軸部34aは、第2固定破砕刃23のハブ31に対して回転自在に嵌る。また、第1の軸部34aの先端には第1回転破砕刃22が固定される。
第2の軸部34bは、第4固定破砕刃25が回転自在に嵌る。また、第2の軸部34bには図示しないCリング固定用の溝が形成され、Cリング27により第4固定破砕刃25を保持する。
更に、第2の軸部30bの底面には、図1に示す減速ユニット5の駆動軸5aが嵌る角穴37が形成される。図1に示すように、減速ユニット5の駆動軸5aに第2の軸部34bの角穴37が嵌合されることで、モータ6の駆動力が第3回転破砕刃24に伝達され、第3回転破砕刃24と第1回転破砕刃22が一体に回転する。
第4固定破砕刃25は円板形状で中心のハブ38を除く全面に多数のスリット39を配列している。各スリット39は第4固定破砕刃25を表裏貫通している。第2固定破砕刃23の櫛歯部32aと第3回転破砕刃24の櫛歯部35aにより破砕されて第4固定破砕刃25の上面に落下した生ゴミは、第3回転破砕刃24が回転することでスリット39に押し付けられて、スリット39のエッジ部分により破砕される。そして、細かく破砕された生ゴミは、スリット39を通って下方へ落下し、図1に示すホッパー3の底板9を通り排水管接続口8から外部へと排出される。
第4回転破砕刃25の外周には、180度間隔で放射方向に突出するタブ40が形成される。タブ40はハウジング26の縦溝28に嵌合して、第4固定破砕刃25の回転を規制する。
<生ゴミ処理装置の動作>
次に、図1に示す生ゴミ処理装置1の動作について各図を参照して説明する。生ゴミ処理装置1の利用者は、蓋体11を開けて投入開口部7から生ゴミを投入し、シンクSの図示しない水栓から所定量、通常は8L/min程度の水を流し、蓋体11で投入開口部7を閉じる。
本例の生ゴミ処理装置1では、蓋体11で投入開口部7を閉じたことを図示しない検出手段の出力から検出すると、図示しない制御手段はモータ6の回転駆動を開始する。具体的には、数秒毎、例えば5秒毎に正転と逆転動作を繰り返す回転動作を行う。モータ6の回転速度としては、100rpm程度に設定され、騒音や振動の発生を抑えている。
シンクSに流された水は、投入開口部7を閉じている蓋体11に流れ込む。蓋体11は複数の給水口13が形成されているので、投入開口部7を蓋体11で閉じても、ホッパー3内へ給水が可能な構成であり、生ゴミの破砕処理中は、シンクSに水を流すことによって、破砕室を構成するハウジング26の内部へ給水を行う。
図5は蓋体11からの水の流れを示す説明図である。複数の給水口13は、蓋体11の中心付近から外周側まで放射状に配置されるので、ホッパー3内の破砕ユニット4のハウジング26内の全体に給水できるような構成である。
本例では、更に、複数の給水口13の中で、蓋体11の外周側に配置される第1の給水口13aは、ハウジング26の内周面に沿って配置されるので、第1の給水口13aを通る水は主にハウジング26の内周面に沿って流れる。よって、後述する破砕処理でハウジング26の内周面に付着した生ゴミおよび破砕されてハウジング26の内周面に付着した生ゴミを水の流れで積極的に下方へ落とすことができる。
また、第2の給水口13bは、ハウジング26の半径方向中ほどに配置されるので、第2の給水口13bを通る水は、主に各破砕刃のアーム等の中ほどに落下する。また、第3の給水口13cは、第2の給水口13bの内周側に配置されるので、第3の給水口13cを通る水は、主に各破砕刃のアーム等の根元付近に落下する。これにより、ハウジング26内の全体に直接給水することができる。
ここで、第3の給水口13cの開口面積を、第1の給水口13aおよび第2の給水口13bの開口面積より大きくなるように設定することで、ハウジング26の中心付近への給水量を増やすことができる。このように、給水口13の開口面積を蓋体11の外側と内側で異ならせることで、ハウジング26内での給水量を中心付近と外側とで変化させることができ、破砕された生ゴミを流すのに適した給水を行うことができる。
次に、破砕処理について説明する。モータ6が回転すると、破砕ユニット4は、第1回転破砕刃22と第3回転破砕刃24が一体に回転する。これに対して、第2固定破砕刃23と第4固定破砕刃25は回転しない。
これにより、投入開口部7からホッパー3内に投入された生ゴミは、第1回転破砕刃22の攪拌アーム29により攪拌され、下段の第2固定破砕刃23のアーム32との協働で生ゴミをおおまかに破砕されると共に、破砕された生ゴミは第2固定破砕刃23のアーム32間に送り込まれる。
第2固定破砕刃23のアーム32の間に送り込まれた生ゴミは、下段の第3回転破砕刃24が回転していることで、第2固定破砕刃23のアーム32の櫛歯部32aと、第3回転破砕刃24のアーム35の櫛歯部35aとの噛み合いで細かく破砕される。
第2固定破砕刃23と第3回転破砕刃24の協働で破砕された生ゴミは、第3回転破砕刃24の各アーム35と第4固定破砕刃25のスリット39との協働で更に細かく破砕され、スリット39から下方へ排出される。
なお、図示しない制御手段は、回転駆動開始後、例えば一定時間経過後にモータ6の回転駆動を停止する。この一定時間は、投入開口部7から標準的な量の生ゴミが投入された場合に、この生ゴミを破砕して排出するのに必要な時間を考慮して設定される。
上述した破砕処理中は、シンクSに水を流し続けることで、蓋体11の各給水口13からハウジング26内に給水される。そして、第1の給水口13aによりハウジング26の内周面に沿って水を流すことで、ハウジング26の内周面に付着した生ゴミおよび破砕されてハウジング26の内周面に付着した生ゴミを下方へ流すことができる。
また、第2の給水口13bおよび第3の給水口13cによりハウジング26の中心付近に水を流すことで、破砕された生ゴミおよび破砕され各破砕刃に付着した生ゴミを下方へ流すことができる。
このように、ハウジング26内にほぼ一様に給水できることで、生ゴミを破砕し、かつ破砕した生ゴミを排出するまでの処理時間を短縮することができる。
ここで、本例の生ゴミ処理装置1では、破砕処理中は8L/min程度の水を供給する必要がある。このため、第1の給水口13aと、第2の給水口13bと、第3の給水口13cの数および大きさを、蓋体11に8L/min程度の水を供給した際に、水が蓋体11から溢れることなくかつ適度に一定量貯まるように設定すれば、全ての給水口13からハウジング26内にまんべんなく給水できる。そして、生ゴミ処理装置1の使用者は、蓋体11に貯まる水の量を観察することで、8L/minという水の量を目視で大よそ判断できる。
これにより、安価な構成で、破砕処理に適切な量の水を供給できる生ゴミ処理装置1が提供できることになる。
<変形例>
図6は第1の参考形態としての蓋体の変形例を示す平面図である。図6に示す蓋体11Bでは、第2の給水口13bの直径を第3の給水口13cの直径より大きくし、第2の給水口13bの開口面積を、第1の給水口13aおよび第3の給水口13cの開口面積より大きくなるように設定される。
この例では、各破砕刃の櫛歯部への給水量を増加させることができる。このように、給水口13の開口面積を蓋体11の外側と内側で異ならせることで、破砕刃の構造等に応じて、破砕された生ゴミを流すのに適した給水を行うことができる。
なお、図2および図6で示す給水口の数や形、大きさは一例であり、例えば給水口の形状としては三角形やひし形、星型等でも良い。
<生ゴミ処理装置における第1の実施の形態の蓋体の構成例>
図7は第の実施の形態の蓋体41を示し、図7(a)は平面図、図7(b)は図7(a)のB−B断面図である。蓋体41は上部が開口し下部が有底の円筒形状で、底部41aにハンドル42が突出形成されると共に、ハンドル42の周囲に複数の給水口43が形成される。
複数の給水口43は蓋体41の内周側から外周側にかけて全面に形成される。本例では、給水口43は例えば放射状に配置され、外周側に配置される第1の給水口43aと、半径方向中ほどに配置される第2の給水口43bと、第2の給水口43bの内周側に配置される第3の給水口43cを備える。
第1の給水口43aは長方形等の四角形の開口で、蓋41の外周に沿って複数個配置される。第1の給水口43aは、底部41aを鉛直方向に貫通する。
第2の給水口43bは円形の開口で、蓋体41の半径方向の中ほどに同心円上に複数個配置される。第3の給水口43cは円形の開口で、第2の給水口43bより内周側で同心円上に複数個配置される。
第2の給水口43bと第の給水口43cは、底部41aを鉛直方向に対して斜めに貫通している。傾斜角度や傾斜方向は一例を示すが、例えば、円周方向に隣接する給水口43では、一方の給水口43を一の方向に傾斜させ、他方の給水口43を一の方向と交差する他の方向に傾斜させることで、給水方向が交差するようにしている。
また、給水口43の開口面積は同じでも良いが、本例では、第3の給水口43cの直径を第2の給水口43bの直径より大きくし、第3の給水口43cの開口面積を、第1の給水口43aおよび第2の給水口43bの開口面積より大きくなるように設定される。図示しないが、第2の給水口43bの開口面積を、第1の給水口43aおよび第3の給水口43cの開口面積より大きくなるように設定しても良い。
図8は第の実施の形態の蓋体41からの水の流れを示す要部説明図である。この図8では、蓋体41からの水の流れと、各破砕刃の関係を模式的な断面図で示している。
第2の給水口43bおよび第3の給水口43cは傾斜していることで、給水方向が鉛直方向ではなく斜め方向となる。
これにより、第2固定破砕刃23の櫛歯部32aと、第3回転破砕刃24の櫛歯部35aの噛み合い部分等において、回転方向に対して前後一方の面あるいは前後両面から給水することができる。これにより、櫛歯部に付着した破砕された生ゴミ類を効率良く流すことができる。
なお、第1の給水口43aを通る水は第1の参考形態としての蓋体11と同様に主にハウジング26の内周面に沿って流れ、ハウジング26の内周面に付着した生ゴミおよび破砕されてハウジング26の内周面に付着した生ゴミを水の流れで積極的に下方へ落とすことができる。
<生ゴミ処理装置の他の参考形態例>
図9は第2の参考形態としての生ゴミ処理装置51の構成の概要を示す正面断面図である。生ゴミ処理装置51はハンマーミル型と称されるもので、例えば厨房設備に設置され、ベースフレーム52の上に生ゴミ等が投入されるホッパー53が搭載されており、ホッパー53の上端がキッチンシンクSの開口部に嵌合している。
ホッパー53は直立円筒形状で、その内部にはホッパー53に対して着脱可能に破砕ユニット54が装着される。破砕ユニット54は、円筒形状のハウジング55と、ハウジング55に収容されるターンテーブル56と、ターンテーブル56の下側に配置されるターンテーブルベース57と、固定刃58を備える。
ターンテーブル56はモータ59の駆動軸59aに嵌合され、モータ59が破砕ユニット54のターンテーブル56を回転駆動する。
また、ホッパー53は上端に投入開口部60が形成される。更に、ホッパー53の周面の下端に排水管接続口61が設けられる。ホッパー53の内部の破砕ユニット54の下側には、排水管接続口61へ向かって傾斜した底板62が設けられる。
ターンテーブル56には2つのハンマー64が取り付けられる。固定刃58は、ハンマー64に対向してハウジング55の内周面に円周方向に沿って配置される。
ホッパー53の投入開口部60には蓋体65が着脱可能に取り付けられる。図10は第2の参考形態としての蓋体65を示し、図10(a)は平面図、図10(b)は図10(a)のC−C断面図である。
蓋体65は、外形は略円柱形状で、上面から上下中間部にかけて円筒型の注水口66が形成され、上下中間部から下面にかけてドーム型空間部67が形成される。注水口66とドーム型空間部67の間には、注水口66より大径の円盤型空間部68が形成され、円盤型空間部68の内部にバッフルプレート69が配置される。バッフルプレート69は、円盤部70の上面側に軸部71が形成され、この軸部71から3方に延びるアーム72が注水口66の内周面に接続され、蓋体65に支持される。
バッフルプレート69は、円盤部70と円盤型空間部68の間に隙間が形成され、この隙間から図9に示すホッパー53内へ給水が可能な構成である。また、円盤部70に給水口73を備えて、給水口73からも給水が可能な構成である。
図11はバッフルプレート69の円盤部70の平面図である。バッフルプレート69の円盤部70は、軸部71の周囲に複数の給水口73が形成される。
複数の給水口73は円盤部70を貫通し、円盤部70の内周側から外周側にかけて全面に形成される。本例では、給水口73は例えば放射状に配置され、円盤部70の半径方向中ほどに配置される第1の給水口73aと、第1の給水口73aの内周側に配置される第2の給水口73bを備える。
第1の給水口73aおよび第2の給水口73bは円形の開口で、それぞれ同心円上に複数個配置される。本例では、第2の給水口73bの直径を第1の給水口73aの直径より大きくし、第2の給水口73bの開口面積を、第1の給水口73aの開口面積より大きくなるように設定される。
図9に示すハンマーミル型の生ゴミ処理装置51においても、ホッパー53に生ゴミを投入し、シンクSの図示しない水栓から所定量、通常は8L/min程度の水を流した後、蓋体65で投入開口部60を閉じることで、破砕処理が開始される。ハンマーミル型の生ゴミ処理装置51は、モータ59によりターンテーブル56が高速回転することで、生ゴミが遠心力でハウジング55の内周面へ押し付けられ、ハンマー64と固定刃58により破砕される。
さて、シンクSに流された水は、投入開口部60を閉じている蓋体65の注水口66に流れ込む。注水口66に流れ込んだ水は、バッフルプレート69の円盤部70の外周と円盤型空間部68の間の隙間から、ドーム型空間部67の内周面等に沿ってハウジング55内に給水される。
また、バッフルプレート69の円盤部70は複数の給水口73が形成されているので、注水口66に流れ込んだ水は、各給水口73を通りハウジング55の中心付近へと給水される。
ここで、第2の給水口73bの開口面積を、第1の給水口73aの開口面積より大きくなるように設定することで、ハウジング55の中心付近への給水量を増やすことができる。このように、給水口73の開口面積を外側と内側で異ならせることで、ハウジング55内での給水量を中心付近と外側とで変化させることができ、破砕された生ゴミを流すのに適した給水を行うことができる。
図12は第2の参考形態としての蓋体65の変形例を示し、バッフルプレート69の円盤部の平面図である。図12(a)では、第1の給水口73aの直径を第2の給水口73bの直径より大きくし、第1の給水口73aの開口面積を、第2の給水口73bの開口面積より大きくしたもので、ハウジング55の内周面に近い側の給水量を増やすことができる。
図12(b)では、円盤部70Aの外周を星型や図示しないが波形にすることで、図10に示す円盤型空間部68との間の隙間からの給水量を増やすことができる。
本発明は、建物のキッチン等に設置され、生ゴミ処理の利便性を向上させることができる。
参考形態としての蓋体11が取り付けられる生ゴミ処理装置1の構成の概要を示す正面断面図である。 第1の参考形態としての蓋体11を示し、図2(a)は平面図、図2(b)は図2(a)のA−A断面図である。 生ゴミ処理装置1を構成する破砕ユニット4の正面断面図である。 生ゴミ処理装置1を構成する破砕ユニット4の要部分解斜視図である。 蓋体11からの水の流れを示す説明図である。 第1の参考形態としての蓋体の変形例を示す平面図である。 の実施の形態の蓋体41を示し、図7(a)は平面図、図7(b)は図7(a)のB−B断面図である。 の実施の形態の蓋体41からの水の流れを示す要部説明図である。 第2の参考形態としての生ゴミ処理装置51の構成の概要を示す正面断面図である。 第2の参考形態としての蓋体65を示し、図10(a)は平面図、図10(b)は図10(a)のC−C断面図である。 バッフルプレート69の円盤部70の平面図である。 第2の参考形態としての蓋体65の変形例を示し、バッフルプレート69の円盤部の平面図である。
符号の説明
1・・・生ゴミ処理装置、3・・・ホッパー、4・・・破砕ユニット、7・・・投入開口部、11・・・蓋体、11a・・・底部、13a・・・第1の給水口、13b・・・第2の給水口、13c・・・第2の給水口、22・・・第1回転破砕刃、23・・・第2固定破砕刃、24・・・第3回転破砕刃、25・・・第4固定破砕刃、26・・・ハウジング、32・・・アーム、32a・・・櫛歯部、35・・・アーム、35a・・・櫛歯部

Claims (6)

  1. シンクに形成された投入開口部から被破砕物が投入されると共に、前記投入開口部を蓋体で閉じて被破砕物の破砕処理を行う生ゴミ処理装置において、
    前記蓋体を貫通し、かつ開口面積が異なる複数の給水口を、前記蓋体の内周側から外周側にかけて全面に形成し、
    前記蓋体の外周側に形成した前記給水口を、前記蓋体の外周に沿って配置し
    前記蓋体の外周に沿って形成した前記給水口は、前記蓋体を鉛直方向に貫通し、前記蓋体の内周側に形成した前記給水口は、前記蓋体を鉛直方向に対して斜めに貫通する
    ことを特徴とする生ゴミ処理装置。
  2. 前記蓋体の内周側に形成した給水口と、前記蓋体の外周側に形成した給水口で開口面積を異ならせた
    ことを特徴とする請求項1記載の生ゴミ処理装置。
  3. 前記複数の給水口は、放射状に配置される
    ことを特徴とする請求項1または2記載の生ゴミ処理装置。
  4. 前記投入開口部の下側に、回転破砕刃と固定破砕刃を交互に積層し、前記回転破砕刃を回転駆動して前記回転破砕刃と前記固定破砕刃とにより生ゴミを破砕して下方へ排出する破砕機構と、前記破砕機構を収容した破砕室とを備え、
    前記蓋体の外周に沿って形成した前記給水口は、前記破砕室の内周面に沿って配置される
    ことを特徴とする請求項1、2または3記載の生ゴミ処理装置。
  5. シンクに形成された投入開口部から被破砕物が投入されると共に、前記投入開口部を蓋体で閉じて被破砕物の破砕処理を行う生ゴミ処理装置において、
    前記蓋体を鉛直方向に貫通する複数の給水口を、前記蓋体の外周に沿って形成し、
    前記蓋体を鉛直方向に対して斜めに貫通する複数の給水口を、前記蓋体の内周側から外周側にかけて全面に形成した
    ことを特徴とする生ゴミ処理装置。
  6. 前記蓋体の内周側から外周側にかけて全面に形成した前記複数の給水口は、一の方向に傾斜した給水口と、前記一の方向と交差する他の方向に傾斜した給水口を備えた
    ことを特徴とする請求項5記載の生ゴミ処理装置。
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