JPS62267236A - 血液製剤から血液型抗体を除去する方法 - Google Patents

血液製剤から血液型抗体を除去する方法

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JPS62267236A
JPS62267236A JP61111561A JP11156186A JPS62267236A JP S62267236 A JPS62267236 A JP S62267236A JP 61111561 A JP61111561 A JP 61111561A JP 11156186 A JP11156186 A JP 11156186A JP S62267236 A JPS62267236 A JP S62267236A
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平尾 豊
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瓜生 勝寛
Kazuo Takechi
武智 和男
Yatsuhiro Kamimura
上村 八尋
Tadakazu Suyama
須山 忠和
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Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は、薄液製剤からヒト血液型抗体を除去する方法
に関する。
〔従来の技術・発明が解決しようとする問題点〕免疫グ
ロブリン製剤やl1lI液凝固因子製剤のような血液製
剤中には血液型抗体が混入している。従って、血液製剤
を多量に投与すると、赤血球と投与された唾液型抗体と
が抗原抗体反応を起こし、赤血球減少などの副作用が発
生する。故に、これらの製剤中から唾液型抗体を除くこ
とが望まれている。
血液型はAXB、OおよびABの4群に大別されている
。更にこれらの血液型以外に重要な血液型としてはRh
o(D)因子が知られており、血漿(または血清)中に
はこれらの血液型物質に対する抗体(血液型抗体)が存
在している。
ところで、血漿から従来のアルコール分画法、硅安分画
法、イオン交換体処理法、ポリエチレングリコール分画
法またはこれらの組合わせから成る方法等で免疫グロブ
リン(IgG)を精製しても、血液型抗体とそれ以外の
抗体とは、その物理化学的特性が近似しているため血液
型抗体を含まない免疫グロブリン製剤を得ることができ
なかった。
また、血液凝固第9因子および第8因子製剤中にはこれ
らの凝固因子とともに免疫グロブリンも混入しているた
め、上記の免疫グロブリン製剤と同様に血液型抗体も混
在している。
これらの免疫グロブリン製剤や血液凝固因子製剤は、多
数のヒトから採取した血漿を混合し、これから分離して
製造するため、得られた製剤中にはA型、D型およびD
型の抗体が混入している。
かかる製剤を大量にヒトに投与した場合には、ヒトの赤
血球と投与された血液型抗体とが抗原抗体反応を起こし
、赤血球の溶解やそれに引き続く腎障害などの副作用が
発生ずる。故に、これらの製剤から血液型抗体を除くこ
とが望まれている。
血液型抗体を除く方法としては、血液型抗原を用いて抗
原抗体反応により行うことが考えられる。
たとえば、ヒトA型赤血球とヒ)B型赤血球とを血液型
抗体を含む試料溶液に加えて一定時間抗原抗体反応を行
った後に、遠心分離により血液型抗体を吸着した赤血球
を除去する方法である。この方法は少量を処理するのに
は適するが、工業的規模で行うには、大量の赤血球が必
要であり、また使用した赤血球は再使用が不可能である
等の理由で不適当である。
また、たとえ大量の赤血球が入手できたとしても、赤血
球の表面または内部には感染性のウィルス、たとえばB
型肝炎ウィルスや非A非I3型肝炎ウィルス等が存在し
ており、この処理によって製剤中へウィルスが移行する
ことも考えられ、安全性の面から問題がある。
他方、合成技術の発展に伴い、血液型抗原を合成するこ
ともできるようになり、このものをシリカゲル粉末など
へ結合させて不溶性血液型抗原となし、前記の血液型抗
体を吸着除去する方法も可能となった。かかるものとし
てシンソルブA (A型抗体吸収用)シンソルブB (
B型抗体吸収用)(いずれもChembiomed L
T口1社製)等が市販されている。
しかし、このものは極めて高価であること、合成抗原で
あるために特定の血液型抗体しか吸着しないこと、およ
びその吸着能力が低いこと等により工業的規模で使用す
ることは問題である。
本発明の目的は、吸着力が強く、ウィルスの感染性のな
い、またあらゆる種類の血液型抗体の除去に適用でき、
安価でかつ工業的規模でほぼ完全に血液型抗体を除去す
る方法を提供することである。
〔問題点を解決するための手段〕
本発明者らはこれらの問題点を解決すべく研究を重ねて
きたところ、血液型物質に対してウィルスの不活化に十
分な加熱処理を実施することによって血液型物質以外の
夾雑蛋白質が変性されて除去可能となることを見出し、
大量に血液型抗原を得ることに成功した。
しかして、この血液型物質を不溶性担体へ結合せしめて
不溶性血液型抗原とし、これを使用して血液製剤から、
効率的に血液型抗体を除去できることを見出した。
本発明はかかる新知見に基づいて完成されたものであり
、A型、D型およびD型から選ばれる少なくとも2種の
ヒト血液型物質を水不溶性担体に結合させてなる不溶化
ヒト血液型物質を用いて、血液製剤を処理することを特
徴とする血液製剤からA型、D型およびD型の血液型抗
体を除去する方法に関する。
■ 血液型抗体の除去対象 本発明において血液型抗体を除去する対象、即ち血液型
抗体を夾雑する血液製剤としては、ヒト血液型抗体が夾
雑する可能性のある血液製剤のすべてであり、たとえば
免疫グロブリン、各種血液凝固因子、アルブミン等が例
示される。血液製剤は、その単離・精製の最終工程で本
処理を行うことが効率的であるが、回収率等を問題にし
ない場合は、単離・精製のいずれの段階に行ってもよい
■ 固定化ヒト血液型物質の調製 固定化ヒト血液型物質はヒト血液型物質を不溶1ノ目は
体に固定化したものである。
本発明で使用するヒト血液型物質はA型、D型およびD
型のlfu液型液層抗原り、本発明で使用される固定化
ヒト血液型物質は、これらヒト血液型物質の少なくとも
2種が不溶性担体に固定化されている。
ヒトItIl液型物質は、たとえば八、B、ABおよび
D型のヒト赤面球、胎盤等から採取して調製することが
出来る。
ヒト血液型物質の調製に際しては、公知の方法を用いれ
ばよい。たとえば、ヒト赤血球を低張溶液中で溶血させ
るか、または超音波処理した後、硫安分画法またはr’
EG分画法により精製することによって調製することが
できる。また、胎盤からも同様の方法によって調製する
ことができる。
ヒト血液型物質は、好ましくはうイルスの不活化に十分
でかつ血液型物質および面液製剤を不活化させない程度
の加熱処理に付される。たとえば、10[液型物質は、
好ましくは生理食塩液に溶解後、50〜125℃で1分
〜20時間、好ましくは60℃で10時間または95〜
121℃で2〜30分間加熱処理する。その後、たとえ
ば遠心分離して不溶物を除去し、蒸留水に対して透析し
てヒト血液型物質を得る。
一方、不溶性担体としてはアガロース、セルロース、デ
キストラン、シリカゲル、ガラス粉末、ナイロン等の水
不溶性で、かつヒト血液型物質と直接または間接的に固
定可能で、しかも本発明の目的を達成しうるちのであれ
ば特に制限はない。
固定化は自体公知の方法に準じればよい。たとえば、ア
ガロース等はCNB r活性化法により、シリカゲル等
はアミノシラン化法によりヒト血液型物質を固定化でき
る。
■ 処理方法 通常、まず血液型抗体が夾雑する血液製剤を適当な溶媒
に溶解する。その際の蛋白質濃度としては1〜10w/
v%が好ましい。さらに、pH5〜10、好ましくはp
H6〜8、イオン強度0.001〜1M、好ましくは0
.05〜0.1Mの条件下で固定化ヒ)lfIl液型物
質と、接触処理する。接触処理の手段としては、バッチ
法、カラム法等が例示される。
たとえば、バッチ法では、固定化ヒト血液型物質1ml
に対して、当該血液製剤の溶液を1〜5001、好まし
くは1〜100a+1となるような割合で混合し、0〜
15℃、好ましくは0〜4℃で20分〜4時間、好まし
くは30分〜2時間程度攪拌した後、たとえば遠心分離
(6000〜8000 rpm、 10〜30分間)し
て−L清を回収する。カラム法では、固定化ヒト血液型
物質に対して当該血液製剤の溶液を接触、展開させ、非
吸着画分を回収する。
〔効果〕
本発明の処理を受けた血液製剤では、はぼ完全に除去を
意図する各血液型抗体が除去できる。特にA型、D型お
よびD型の少なくとも2種が同時に固定化されたものを
使用すればほぼ完全に血液型抗体が除去できる。しかも
、本処理による血液製剤の回収率は80−100%であ
る。
しかも、本発明の処理は大量の血液製剤に対しても適用
できるものである。
従って、本発明方法は、工業的規模における血液製剤か
らの各種血液型抗体の除去法として極めて有利である。
〔実施例〕
以下で本発明を実施例で説明する。
実施例1 精製ヒト血液型物質(A型、D型)をフォルミルセルロ
ース(チッソ株式会社製)に結合して得た不溶性血液型
抗原(血液型抗原・セルロース)を用いて、市販の静注
用グロブリンから、A型、D型およびD型の血液型抗体
を除去した。比較として、シンソルブAおよびシンソル
ブBを使用した。
処理条件はヒ)lfIl液型物質・セルロース、シンソ
ルブAまたはシンソルブBをそれぞれ0.5ml容のカ
ラムに充填し、静注用グロブリンを30m1冷室内で流
下させ、未吸着画分のIgGta度(0,rl。
280nm )および唾液型抗体価を測定した。その結
果を表1に示す。
(以下余白) 表1 シンソルプAではA型抗体のみが、シンソルブBではB
型抗体のみが吸着除去されたが、本発明の方法ではA、
BおよびD型抗体が同時に除去された。IgGの収量は
三者とも良好であった。なお抗体価の測定は、間接クー
ムス法(Br、 J、 f!xp。
Pathol 26 ; 255.1945 )および
D抗体については間接クームス法・増感法(検体添加量
を増し、感度を高める方法)によった。
実施例2 第8因子製剖を用いてバッチ法により実施例1と同様に
処理を行った。その結果を表2に示す。
但し、血液型物質としてAおよびD型を使った。
表2 実施例3 第9因子製剤を用いて、実施例1と同様の処理を行った
。その結果を表3に示す。但し、血液型物質としてはB
およびD型を使った。
(以下余白) 表3 参考例1 (1)型物質の調製 胎盤抽出液をPH6,0とし、95〜100℃で30分
間加熱処理を施し、不溶物を除いた後、100%飽和硫
安で塩析し、沈澱を得る。この沈澱を蒸留水で透析し、
凍結乾燥を施し、調製型物質とした。A、BおよびD型
は、あらかじめ血液検査によって決定し、各々の抗原を
有する血液から各々調製する。
(2)水不溶化型物質の調製 粒子径40〜190μのセファロース4B約3o。
1に、臭化シアン75gを投入して、かきまぜながら、
4N−水酸化ナトリウムでpHを1)に調整する。この
間温度を10〜20℃に保った。pHを1)に保たせな
がら約15分間かきまぜ続ける。
次いで、この反応液を濾過して濾過ケーキを0.1μ炭
酸水素ナトリウムで洗浄し、活性化セファロース4B約
3001を得た。その61を取り、PBSで洗浄後、P
B318mlを加えて懸濁し、これに前記で得た型物質
10■/1溶液5.21を加え、3時間反応させ、水不
溶化型物質を得た。水不溶化型物質はPBSで洗浄後、
カラムに詰め、通常のアフィニティクロマトグラフイー
を行った。
特許出願人 株式会社 ミドリ十字 手続(甫正書(自発) ■、事件の表示 昭和61年特許願第1)1561号 2、発明の名称 血液製剤から血液型抗体を除去する方法3、補正をする
者 事件との関係 特許出馴人 氏 名    株式会社 ミドリ十字 4、代理人 ■541 住所 大阪市東区平野町4丁目53番地3ニューライフ
平野町406号 狙(06) 2274156 明細書の「発明の詳細な説明」の欄 6、補正の内容 (1)明細書第10頁第10行の「グロブリン」の前に
「免疫」を挿入する。
(2)明細書第10頁第16行の「グロブリン」の前に
「免疫」を挿入する。

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. (1)A型、B型およびD型から選ばれる少なくとも2
    種のヒト血液型物質を水不溶性担体に結合させてなる不
    溶化ヒト血液型物質を用いて、血液製剤を処理すること
    を特徴とする血液製剤からA型、B型およびD型の血液
    型抗体を除去する方法。
  2. (2)ヒト血液型物質がウイルスの不活化に十分な加熱
    処理を施されていることを特徴とする特許請求の範囲第
    (1)項記載の血液型抗体を除去する方法。
  3. (3)A型、B型およびD型が混在して水不溶性担体に
    結合されていることを特徴とする特許請求の範囲第(1
    )項記載の血液型抗体を除去する方法。
  4. (4)不溶化ヒト血液型物質による血液製剤の処理を、
    pH5〜10、イオン強度0.001〜1Mの条件下で
    行うことを特徴とする特許請求の範囲第(1)項記載の
    血液型抗体を除去する方法。
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2001513507A (ja) * 1997-08-05 2001-09-04 オクタファルマ アクチェン ゲゼルシャフト 一般的に応用可能な血漿
JP2012512235A (ja) * 2008-12-17 2012-05-31 ラボラトワール、フランセ、デュ、フラクショヌマン、エ、デ、ビオテクノロジ ABO式血液型に関する母体−胎児不適合によって引き起こされる新生児の黄疸を治療するための、抗A抗体および抗B抗体を減少させた免疫グロブリンG(IgG)濃縮物の使用

Cited By (3)

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JP2016041754A (ja) * 2008-12-17 2016-03-31 ラボラトワール、フランセ、デュ、フラクショヌマン、エ、デ、ビオテクノロジLaboratoire Francais Du Fractionnement Et Des Biotechnologies ABO式血液型に関する母体−胎児不適合によって引き起こされる新生児の黄疸を治療するための、抗A抗体および抗B抗体を減少させた免疫グロブリンG(IgG)濃縮物の使用

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