JPS6226301Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案は自動二輪車等のフエアリング取付構造
に関するものである。

小型の自動二輪車にフエアリングを付設する場
合、これをハンドルに取付支持しているが、従来
では第５図に示す如くハンドル５１に設けた取付
ステー５２の一部Ａのみにフエアリング５３の下
部をビス止め５４等しているが、フエアリングは
合成樹脂が殆んどでハンドルの振動と相俟つて不
快な振動がフエアリングに発生する。そこでステ
ー５２の一部を上方に延出し、延出部５５にフエ
アリング５３の上部をビス止め５６等して前記の
Ａ部とこのＢ部の二点で支持するようにし、振動
発生を抑制しているが、延出部５５が上方に延
び、乗員の前面に表れて外観性の点で最良とはい
い難く、そこでこれを隠すべくパネル、カバー等
を付設する場合には延出部５５の取り付けがしに
くいという不都合があつた。

本考案は以上を改善すべくなされたもので、そ
の目的とする処は、ハンドル部材に支持ステーを
固設し、該支持ステーにフエアリングを取付ける
構造において、前記支持ステーを上下に間隔をお
いてハンドル部材の前方に延出する上部ステーと
下部ステーとで構成し、フエアリングには前記上
部ステーと下部ステーに対応させた上部取付部と
下部取付部を形成し、前記下部ステーと下部取付
部をビスで結着すると共に、上部ステーと上部取
付部を防振ラバーを介して前後方向に抜き差し自
在に嵌挿係合する如くし、外観性の向上、取付性
の向上、パネル、カバー等の取付性の向上を図つ
た自動二輪車等のフエアリング取付構造を提供す
るにある。

次に本考案の好適一実施例を添付図面に従つて
詳述する。

第１図は自動二輪車１の概略側面図で、実施例
ではスクータを示し、車体２の前部にフロントフ
オーク３を介して前輪４を支持し、車体２の中間
部にはシートポスト５を起設してシート６を支持
し、シートポスト５の下部から後方にユニツトス
イング式のパワーユニツト７を延出して後輪８を
支持し、車体２の前部にはフロントカバー９を設
ける。

フロントカバー９上にはフロントフオーク３上
部と結着されたハンドルパイブ１０が突出し、ハ
ンドルパイプ１０の両端にはグリツプ１１が設け
られ、一方がスロツトルグリツプをなし、、ハン
ドルパイプ１０は上及び前後をハンドルカバー１
２で覆われ、第３図の如くカバー１２の中央部に
はメータユニツト１３が設けられ、グリツプ１１
がカバー１２の両端から突出している。カバー１
２の車幅方向の中間部にはヘツドライトユニツト
１４を設け、これの周りはこれの後方にあるカバ
ー中間部の前方延出部１２ａで覆い、ハンドルパ
イプ１０の中央部左右下面にはブラケツト１５を
固設する。ブラケツト１５は前方への長さを有す
る。左右のブラケツト１５にはフエアリング取付
ステー１６の基部１６ａを止着し、ステー１６は
基片１６ｂから前方に延出された略水平な下部ス
テー１７と、下部ステー１７の基部から上方に立
ち上がり、且つ下部ステー１７と平行する如く前
方に折曲延出された逆Ｌ型の上部ステー１８から
なり、上下のステー１７，１８は平板状で上下に
平行しつつ離間している。ステー１６の基片１６
ｂはブラケツト１５の下面に重ね合せ、ボルト１
９でステーとブラケツトを結着するが、同時に左
右のウインカー２０のステー部２０ａを該ボルト
で共締結着する。

フエアリング２１はフロントカバー９上にあつ
てハンドルカバー１２の前面に設けられ、フエア
リング２１の中間部にはヘツドライトユニツト１
４が露出する凹部２１ａを備える。フエアリング
２１は第４図に示す如く側断面略Ｌ型で、略水平
な底片２２の前端から斜め前上方に傾斜した前片
２３を備え、前片２３の上部２３ａは後傾し、こ
れの下の中間部２３ｂの裏面（後面）には後向に
開放された溝状の係止部２４を左右に備える。か
かるフエアリング２１は合成樹脂で各部全一体的
に成形され、底片２２の上にステー１６の下部ス
テー１７を臨ませてビス２５等で結着するととも
に、上部ステー１８先部を溝状係止部２４に防振
ラバー２６を介して嵌挿係合し、かくしてフエア
リング２１はステー１６に上下の二点で取付支持
されることとなる。

次にその作用、効果を述べると、フエアリング
２１は上下の二点でハンドル側に取付支持されて
いるため取付支持が確実で、防振上も有利である
とともに、下部がビス止め等で上部が係合である
ため取付作業が簡単で、上部は後向の溝２４に前
後方向の上部ステー１８先部を嵌挿係合し、フエ
アリング２１の振動を上下に規制するため振動防
止上も有効である。又上部ステー１８が前後方向
の係合構造であり、フエアリングの最下部を下か
ら下部ステー１７にビス止め等するため、上部で
のビス止め等の作業がなく、又上部ステー１８が
上に突出せず、従つてフエアリング２１後方上に
例えばパネル２７を設ける場合、ステーで邪魔さ
れることがなく、ステー１６のフエアリングへの
取り付けもパネル２７が上に設けられていてもこ
れに邪魔されることなく容易に行える。尚図面中
２８はフエアリング上部に立設したウインドシー
ルドである。

以上詳述せる如く本考案によれば、フエアリン
グの取付作業性の向上、外観性の向上、更にはパ
ネル等の取付作業性の向上を図ることができ、以
上を企図しつつ充分のフエアリングの防振を行う
ことができる。

尚実施例ではスクータを示したが、その他の自
動二輪車、自動三輪車等に実施することができ
る。

【図面の簡単な説明】

図面は本考案の一実施例を示すもので、第１図
は自動二輪車の側面図、第２図は同正面斜視図、
第３図は同要部の背面斜視図、第４図はフエアリ
ング取付部の縦断側面図、第５図は従来の取付構
造の一例を示す図である。 尚図面中１０はハンドル部材、１６はステー、
１７，１８は上下のステー部、２１はフエアリン
グ、２２は最下部、２４は係合部である。

Claims (1)

1. 【実用新案登録請求の範囲】 ハンドル部材に支持ステーを固設し、該支持ス
   テーにフエアリングを取付ける構造において、 前記支持ステーを上下に間隔をおいてハンドル
   部材の前方に延出する上部ステーと下部ステーと
   で構成し、 フエアリングには前記上部ステーと下部ステー
   に対応させた上部取付部と下部取付部を形成し、 前記下部ステーと下部取付部をビスで結着する
   と共に、上部ステーと上部取付部を防振ラバーを
   介して前後方向に抜き差し自在に嵌挿係合したこ
   とを特徴とする自動二輪車等のフエアリング取付
   構造。