JPS62255591A - 摺動部材の組合せ - Google Patents

摺動部材の組合せ

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JPS62255591A
JPS62255591A JP9957386A JP9957386A JPS62255591A JP S62255591 A JPS62255591 A JP S62255591A JP 9957386 A JP9957386 A JP 9957386A JP 9957386 A JP9957386 A JP 9957386A JP S62255591 A JPS62255591 A JP S62255591A
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Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 イ、産業上の利用分野 本発明は摺動部材の組合せに関する。
口、従来技術 例えば、ロータリーコンプレッサのベーンとハウジング
、或いはベーンとロータのような耐摩耗性と耐焼付性と
が要求される摺動部材にあっては、慣性が重要視される
ベーンの材料には比重が小さくて耐摩耗性に優れる過共
晶アルミニウムー珪素合金を用い、慣性が問題にならな
いハウジングやロータの材料には鋳鉄や鉄基焼結合金を
用いた組合せが採用されている。
ボッシュ式及びヨーク式ロータリーコンプレッサでは、
ロータの複数のペン溝に嵌入された複数のベーンが、ロ
ータの回転によって遠心力を受けながらハウジングに対
して摺動する。
ロタスコ式ロータリーコンプレッサでは、ハウジングの
ベーン溝に嵌入され、背後からスプリングによってロー
タに圧接する1個のベーンが、ハウジングに対して偏心
泣面して回転するロータに摺接する。
前者の方式のロータリーコンプレフサでは、ハウジング
とベーンとではハウジングの摺動面積が相対的に大きく
、ベーンの摺動面積が相対的に小さい、後者の方式のロ
ータリーコンプレッサでは、ロータとハウジングとでは
ロータの摺動面積が相対的に大きく、ベーンの摺動面積
が相対的に小さい。
最近、軽量化の要請から、従来鋳鉄や鉄基焼結合金を用
いていた摺動部材(ハウジングやロータ)にも軽量なア
ルミニウム合金を使用したいという要望が高まってきて
いる。ところが、アルミニウム合金同士の組合せでは、
耐摩耗性、耐焼付性が共に悪く、アルミニウム合金中で
も特に耐摩耗性、耐焼付性に優れる過共晶アルミニウム
ー珪素合金同士を組合せてもその摺動特性は十分ではな
(、上記の要望に応えるアルミニウム合金摺動部材同士
の組合せは実現されていない。
ハ1発明の目的 本発明は、上記の事情に鑑みてなされたものであって、
互いに摺動する両摺動部材のいずれもが軽量なアルミニ
ウム基材料であって、かつ、耐摩耗性、耐焼付性に優れ
る摺動部材の組合せを提供することを目的としている。
二9発明の構成 即ち、本発明は、接触面積が相対的に大きい第一の摺動
部材と、接触面積が相対的に小さい第二の摺動部材とが
互いに摺動する摺動部材の組合せであって、 前記第一の摺動部材が、珪素12〜30重量%、銅2〜
8重量%、マグネシウム0.2〜2.0重量%、鉛0.
5〜5重量%、残部が実質的にアルミニウムからなるア
ルミニウム合金であって、 前記第二の摺動部材が、珪素10〜30重量%、遷移金
属の1種又は2種以上が合計で3.〜10重量%、wi
2〜8重量%、マグネシウム0.2〜3.0重量%、残
部が実質的にアルミニウムからなり、掻めて微細な初晶
珪素及び/又は極めて微細な共晶珪素が分散したアルミ
ニウム合金素地中に、平均粒径3〜60μmの硬質粒子
が3〜10容積%分散した組織を有する複合材料である
、 摺動部材の組合せに係る。
ホ1発明の作用効果 接触面積が相対的に大きい第一の摺動部材では、過共晶
アルミニウムー珪素合金の初晶珪素が硬度H,V700
〜1000で共晶部分よりも硬く、摺動中に初晶珪素が
共晶部分に対して相対的に凸部になり、共晶部分は相対
的に凹部を形成する。凸部は硬質であるので耐摩耗性に
寄与し、凹部となった共晶部分は第二の摺動部材と接触
する機会が少な(なり、また清湧油の油溜りとなって油
膜を保持し易く、油切れを起こし難くする。
接触面積が相対的に小さい第二の摺動部材では、第一の
摺動部材の初晶珪素よりも一層硬い硬質粒子を分散させ
ることによって、摺動中硬質粒子が他の部分に対して相
対的に凸部を形成して自身の油膜の保持を容易にして焼
付を防止する。
接触面積が相対的に小さい第二の摺動部材は、して第一
の摺動部材に凝着し易い。これらを防止するために第二
の摺動部材の側に硬度HMV100O〜3500の硬質
粒子を分散させる。
次に、第一の摺動部材を構成する各成分について説明す
る。
第一の摺動部材は過共晶アルミニウムー珪素合金とする
。過共晶アルミニウムー珪素合金は、鋳造用合金であっ
て、前述したように耐摩耗性、耐焼付性に優れている。
Aj!−3i系の共晶組成は珪素11.3重量%(以下
、特に説明なき場合、「%」は「重量%」を表す。)で
あって、珪素が12%未満では初晶珪素が前述した効果
を奏するに至らず、これが30%を越えると効果の増大
が顕著ではない上に、固液共存温度範囲が広くなって鋳
造性が甚だ悪くなり、靭性、被削性も悪くなる。
銅及びマグネシウムは時効硬化によって素地を強化する
作用を有する。また、銅含有量が増加する程熱膨張係数
が低下するので好都合である。しかしながら、銅含有量
が8%を越えるとCu 2 A1の粗大な金層間化合物
が晶出して素地を脆化させるようになり、耐蝕性も低下
するようになるので8%以下とし、下限は時効硬化の顕
れる2%とするのが望ましい。特に好ましい範囲は3〜
6%である。
マグネシウムは銅と同様時効硬化の作用によって素地を
強化するが、含有量が多くなる程熱膨張係数を上昇させ
、脆化作用も見られるので好ましくなく、銅のみでも上
記時効硬化の効果は奏せられることを考慮して、マグネ
シウムは0.2〜2.0%の範囲とする。特に好ましい
範囲は0.3〜1.5%である。
鉛は、油切れを起こし易くなるような苛酷な摺動条件下
にあって、摺動面の潤滑性を補充する。
接触面積の大きい第一の摺動部材の側に鉛を含有させる
のが、鉛の量が多くなって効果的である。
また、鉛を含有させることにより、被削性が良好ではな
い過共晶アルミニウムー珪素合金の被削性が改善される
。鉛含有量が0.5%未満で1よ上記の効果が顕著では
なく、これが5%を越えると機械的強度を低下させるの
で、0.5〜5%の範囲とするのが良い。
第二の摺動部材は、極めて微細な初晶及び/又は共晶珪
素が晶出した略共晶乃至過共晶アルミニウムー珪素合金
素地中に硬質粒子が均一に分散した複合材料からなって
いる。第二の摺動部材では、上記の硬質粒子がハードス
ポットを形成して耐摩耗性、耐焼付性を改善する。
上記のような微細な初晶及び/又は共晶珪素が均一に晶
出したアルミニウムー珪素合金は、アトマイズ法によっ
て急速凝固させた合金粉を押出し加工によって成形して
得ることができる。アトマイズ法によれば、凝固が鋳造
の場合に較べて這かに急速であるため、初晶及び/又は
共晶珪素は極めて微細になり、このような合金粉を原料
とする第二の摺動部材の素地は、この微細な珪素粒子に
よって機械的強度と耐摩耗性とが改善される。即ち、第
二の摺動部材では、微細な珪素粒子は素地強化に寄与し
、ハードスポットとして作用するのは寧ろ後述する硬質
粒子である。
押出し加工は、押出し比10以上で熱間押出しによるの
が良(、特に粒子の流動が略一様で抵抗の小さい間接押
出し法によるのが好適である。この押出し加工には、上
述のアルミニウムー珪素アトマイズ合金粉に硬質粒子を
配合した混合粉又はこの混合粉を成形した圧粉体或いは
この圧粉体を通例の粉末冶金法によって焼結した焼結体
を被加工材として使用する。焼結体を被加工材とすると
、被加工材の取扱いが容易となる。
熱間押出し加工によって、アルミニウムー珪素アトマイ
ズ合金粉の表面に不可避的に生成された薄いアルミナ(
A7!203)皮膜は押出し加工による塑性流動によっ
て超微細に分断され、A l 20皮膜の介在によって
粉末粒子間の拡散が阻止され、その結果成形性が阻害さ
れるという問題が解消される。そのためには押出し比は
10以上であることを要し、加工温度は400〜500
℃が適当である。
またこのようにすることによって得られる押出し成形体
中に分散する硬質粒子は周囲のアルミニウムー珪素合金
から強い圧縮力を受けるので、摺動中にこれら粒子が脱
落することが防止される。
このようにして得られる押出し成形体は目的の部品の寸
法に近い寸法のものとすることが容易であるので、後の
仕上げ加工に於ける歩留を極めて高くすることができる
以下、第二の摺動部材を構成する各成分について説明す
る。
珪素は10%未満では素地の耐摩耗性改善の効果が十分
ではない。珪素含有量が高い程硬度、耐摩耗性が向上す
る上に熱膨張係数が低下するが、30%を越えると上記
効果の増大は顕著ではなく、素地を脆化させ、また、押
出し加工に際して非常に3 大きな荷重を必要とするよ
うになって好ましくない。従って素地中の珪素含有量は
10〜309Aとする。
特に好ましい範囲は16〜25%である。
遷移金1m(周期表第111B族〜■B族及び■族の金
属で、特に鉄、ニッケル、マンガン、クロム等が好まし
く使用できる。)は、高温で安定な金屈間化合物を微細
に生成し、素地の機械的強度改善に寄与する。これら1
 ffi又は2種以上を使用してよいが、その合計が3
%未満では上記の効果が顕著ではなく、10%を越える
と却って機械的強度を低下させ、押出し加工性、被削性
を害するようになる。
銅及びマグネシウムについては、前述したff1−の摺
動部材に於けると同様である。但し、マグネシウムにつ
いては、素地は急速凝固したアトマイズ合金粉を原料と
しているので、第一の摺動部材よりも多量に過飽和に固
溶でき、その上限は3.0%迄許容される。
上記合金素地中に分散させる硬質粒子としては、初晶珪
素の硬度よりも高いもの(硬度H門V 700〜100
0以上)とする。硬質粒子としては、金属珪素と、窒化
珪素(Si3N+)、炭化珪素(SiC)、窒化チタン
(TiN)、炭化チタン(T i C)、炭化タングス
テン(WC) 、アルミナ(A1203)、酸化クロム
(Cr203)、硼化チタン(TiB)、硼化クロム(
Cr B z ) 、硼化モリブデン(MoB)等のセ
ラミックス、’l’1si2、WSi、MoSi2等の
金属間化合物や、フェロモリブデン、フェロタングステ
ン等の硬質合金の粉末が使用できる。
特に、金属珪素、Si 3 N4、S i C% T 
i C−。
A l 203、TiNは、比重が約6g/ccで、ア
ルミニウムー珪素合金のそれに近いので、アルミニウム
ー珪素合金粉中に偏在することなく均一に混合し易いの
で好都合である。中でも、金属珪素、Si3N4及びS
iCは、アルミニウムー珪素合金との密着性が良い上に
廉価であるので有利である。
硬質粒子の粒径は、低速摺動条件下での耐摩耗性改善の
ためには、素地を形成するアルミニウムー珪素アトマイ
ズ合金粉の粒径よりも大きくする必要があり、平均粒径
で少なくとも3μmを必要とする。これが60μmを越
えると押出し加工が困難になるので3〜60μmとする
。但し、最大粒径は80μm以下に止めるのが良い。特
に好ましい平均粒径の範囲は10〜40μmである。
硬質粒子の分散量は、前述の効果を奏せしめるためには
少なくとも3容積%を必要とする。これが10容積%を
越えると押出し加工が困難となり、また第一の摺動部材
を摩耗させるようになる。
へ、実施例 以下に実施例を挙げて本発明を説明する。
第一の摺動部材として、珪素16%、銅3%、マグネシ
ウム1%、鉛1.5%、残部が実質的にアルミニウムか
らなる金型鋳造材を作り、これにT6処理を施して、こ
れから試験片を採取した。
第二の摺動部材として、下記表に示すような過共晶アル
ミニウムー珪素アトマイズ合金粉(100メフシユ篩下
)に硬質粒子を配合、混合し、この混合粉を成形ゴム型
中に充堰して4ton/clIの加圧力で冷間静水圧プ
レスを用いて成形し、ビレットとした。得られたビレッ
トは、外形49.5m、長さ90mmであり、その真密
度比は70%である。次に、450℃に加熱保持された
内径50+nのコンテナ中に予め450℃に加熱保持さ
れた前記ビレットを挿入し、間接押出し法によって直径
121mの押出し棒をi4た。このときの押出し比は1
7.4である。この押出し棒にT6処理を施してから試
験片を採取した。
なお、硬質粒子の粒径は、金属珪素が5〜50μmで平
均粒径30μm、 S i 3 N4が1〜50μmで
平均粒径30μm、SiCが5〜15μmで平均粒径が
10μmである。
比較のために、硬質粒子を含有せず、その他は上記と同
様にして製作した第二の摺動部材(比較例1.2)及び
遷移金属を含有せず、その他は上記と同様にして製作し
た第二の摺動部材(比較例3.4)の試験片を用意した
(以下余白、次頁に続く。) 第1図は第一の摺動部材の組織を示す倍率100倍の顕
微鏡写真、第2図は第二の摺動部材(記号C)の組織を
示す倍率400倍のrkr4微鏡写真である。
第1図の第一の摺動部材の組織では、白く見えるアルミ
ニウムと細長くねずみ色に見える共晶珪素とからなる素
地中に、ねずみ色の塊状の初晶珪素が晶出している。初
晶珪素中には、黒点状に鉛相が観察できる。
第2図の第二の摺動部材の組織では、薄ねずみ色の初晶
珪素が白く見えるアルミニウムー珪素共晶組職中に晶出
した素地中に、ねずみ色の角張った炭化珪素(S i 
C)粒子が分散しているのが観察される。第二の摺動部
材はアトマイズ合金粉を使用しているので、その素地の
組織は第1図の組織に較べて遥かに微細であり、そのた
め、初晶珪素は観察できない。
前記第一の摺動部材の試験片と表に示した第二の摺動部
材の試験片とを組合せて、摩耗試験及び焼付試験を行っ
た。
なお、他の比較例として、前記第一の摺動部材試験片用
供試材から第一の摺動部材の試験片及び第二の摺動部材
の試験片を採取し、同じ材料同士の組合せで試験を行っ
た(比較例5)。そのほか、従来からロータリーコンプ
レッサのロータやハウジングに使用されている鋳鉄FC
25を第一の摺動部材の試験片とし、同じくベーンに使
用されている過共晶アルミニウムー珪素鋳造合金の試験
片として前記第一の摺動部材試験片用供試材から第二の
摺動部材の試験片を採取し、同様の試験を行った(比較
例6)。
+1)  焼付試験 試験装置は第3図及び第3図のTV−TV線に沿う矢視
側面図である第4図に概要を図解的に示すものであって
、ステータホルダ1に取外し可能に取付けられた直径8
0fl、厚さ10m婁の研摩仕上げを施した円板2の中
央には裏側から注油孔3を通じて潤滑油が注油される。
ステータホルダ1には図示しない油圧装置によって図に
於いて右方へ向けて所定圧力で押圧力Pが作用するよう
にしである。
円板2に相対向してロータ4があり、図示しない駆動装
置によって所定速度で回転するようにしである。ロータ
4の円板2に対する端面に取付けられた試験片保持具4
aには正方形端面を摺動面として第二の摺動部材の試験
片5が同心円上に等間隔に4個取外し可能に、かつ円板
2に対して摺動自在に取付けである。
このような装置において、ステータ1に所定の押圧力P
をかけ、所定の面圧で円板(相手材)2と試験片5とが
接触するようにしておいて、注油孔3から摺動面に所定
給油速度で給油しながらロータ4を回転させる。一定時
間毎にステータ1に作用する圧力を階段的に増加してゆ
き、ロータ4の回転によって試験片5と相手の円板2と
の摩擦によってステータ1に生ずるトルク(摩擦力によ
って生ずるトルク)Tをスピンドル6を介してロートセ
ルフに作用せしめ、その変化を動歪計8で読取り、記録
計9に記録される。トルクTが急激に上昇するときに焼
付が生じたものとし、その大小を以て耐焼付性の良否を
判断する。
試験条件は次に示す通りである。
摩擦速度:5m/sec 潤滑油:油温90°Cのコンプレッサオイル(スニソ5
GS)を350 m 1 /min給油接触圧カニ試験
開始時20 kg / cA、その後3分間経過毎に1
0 kg / ctAずつ上昇相手円板:前記第一の摺
動部材の試験片試験結果は第5図に示す通りである。試
験は同じ材料の第二の摺動部材の試験について5回ずつ
行った。
試験結果は第5図に示す通りである。同図には、同じ材
料の試験片について行った試験結果の範囲を示しである
第5図から、次のことが判る。
実施例の組合せでは、耐焼付性は従来の組合せである比
較例6と略同程度か又はそれ以上に改善されている。
遷移金属を含有しない比較例3.4の組合せでは、耐ス
カツフ性はAの組合せと略同程度で、耐焼付性に対して
は遷移金泥の効果は明らかには認められない。
硬質粒子を含有しない比較例1.2では耐焼付性が実施
例に較べて明らかに劣っており、硬質粒子の耐焼付性改
善の効果は顕著である。
比較例5の組合せも耐焼付性は良好ではない。
(2)摩耗試験 試験は第6図に示す方法で行った。試験片15を試験片
保持具16で保持し、相手方回転円板17の外周面に一
定圧力で圧接させ、潤滑油供給管18から潤滑油を供給
しながら摺動させる。試験片は5.X 5 X20mm
の角柱状を呈し、先端摺動面には半径6龍の丸みが付せ
られ、研摩仕上げが施されている。相手円板17は外径
44.2m+*で、摺動外周面は表面粗さを0.6〜1
.5μmに研摩仕上げが施しである。
このような試験装置によって、円板17を前記第一の摺
動部材の試験片とし、試験片15を前記第二〇摺動部材
の試験片として、円板17を1.3.5.10m/秒の
周速で回転させ、80土1℃に加熱されたコンプレッサ
オイル(スニソ5GS)を300m l /分の割合で
供給管18から給油しながら試験片15を相手円板17
の外周面に3kg/n2の押圧力で押付け、摩擦距離を
150kmとして試験片15と相手円板17とを摺動さ
せた。
試験前の相手円板17の外周面の表面粗さは表面粗さ計
の触針を軸方向に走査させて測定した。
試験後試験片15の摺動面の摩耗幅を工具顕微鏡で測定
した。
この試験では、前記焼付試験に於ける実施例及び比較例
の結果から、代表的な組合せを選択して試験している。
試験結果は第7図に示す通りである。
第7図から、次のことが判る。
実施例の組合せでは、いずれも各摺動速度について従来
の組合せである比較例6に較べて耐摩耗性は略同程度又
はそれ以上に改善されている。
実施例の組合せでは、硬質粒子を含有しない比較例1の
組合せに較べて摩耗が少なく、硬質粒子の耐摩耗性改善
の効果が明らかに認められる。特に、硬質粒子にSiC
を使用した場合に耐摩耗性が改善される傾向が見られる
遷移金属を含有しない比較例3の組合せでは、各摺動速
度について摩耗が多く、遷移金属は、前述したように耐
焼付性改善には明らかな効果が認められないが、耐摩耗
性改善に寄与することが明らかである。
比較例5の過共晶アルミニウムー珪素合金同士の組合せ
では、他の組合せに較べて摩耗量が甚だ大きくなってい
る。
上記各試験の結果から、本発明に基づく摺動部材の組合
せは、第一、第二の双方の摺動部材共にアルミニウム基
材料であるので、第一の摺動部材が鋳鉄である従来の組
合せに較べて軽量になり、而も、耐焼付性、耐摩耗性共
に、上記従来の組合せと同等又はそれ以上に改善されて
いることが理解できる。
【図面の簡単な説明】
図面はいずれも本発明の実施例を示すものであって、 第1図は第一の摺動部材の金属組織を示す顕微鏡写真、 第2図は第二の摺動部材の金属組織を示す顕微鏡写真、 第3図は焼付試験装置の概要を示す部分破砕正面図、 第4図は第3図のrV−TV線矢視側面図、第5図は焼
付試験の結果を示すグラフ、第6図は摩耗試験装置の概
略正面図、 第7図は摩耗試験の結果を示すグラフ である。 なお、図面に示された符号において、 1・・・・・・・・・ステータ 2.17・・・・・・・・・第一の摺動部材の試験片3
.18・・・・・・・・・注油孔 4・・・・・・・・・ロー1り 4a、16・・・・・・・・・試験片保持具5.15・
・・・・・・・・第二の摺動部材の試験片である。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 1.接触面積が相対的に大きい第一の摺動部材と、接触
    面積が相対的に小さい第二の摺動部材とが互いに摺動す
    る摺動部材の組合せであって、 前記第一の摺動部材が、珪素12〜30重量%、銅2〜
    8重量%、マグネシウム0.2〜2.0重量%、鉛0.
    5〜5重量%、残部が実質的にアルミニウムからなるア
    ルミニウム合金であって、 前記第二の摺動部材が、珪素10〜30重量%、遷移金
    属の1種又は2種以上が合計で3〜10重量%、銅2〜
    8重量%、マグネシウム0.2〜3.0重量%、残部が
    実質的にアルミニウムからなり、極めて微細な初晶珪素
    及び/又は極めて微細な共晶珪素が分散したアルミニウ
    ム合金素地中に、平均粒径3〜60μmの硬質粒子が3
    〜10容積%分散した組織を有する複合材料である、 摺動部材の組合せ。
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