JP2003531727A - 鋼用の連続鋳造鋳型の鋳型壁,特に広幅側壁 - Google Patents

鋼用の連続鋳造鋳型の鋳型壁,特に広幅側壁

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JP2003531727A
JP2003531727A JP2001580006A JP2001580006A JP2003531727A JP 2003531727 A JP2003531727 A JP 2003531727A JP 2001580006 A JP2001580006 A JP 2001580006A JP 2001580006 A JP2001580006 A JP 2001580006A JP 2003531727 A JP2003531727 A JP 2003531727A
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    • B22CASTING; POWDER METALLURGY
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Abstract

(57)【要約】 本発明は、鋼溶融物に直接接触している面とこの面に被覆された保護層とを具備した、冷却剤の通路を有する銅製若しくは銅合金製の板又は水箱に熱伝導的に接触している銅製若しくは銅合金製の板から構成された組立鋳型, 管形鋳型等用の鋳型壁, 特に鋼用の連続鋳造鋳型の広幅側壁に関する。保護層が、電気化学的に製造された2要素又は3要素から成る金属・合金分散剤から成ることによって、例えば分散剤を入れたニッケルを母材とすることによって、耐摩耗性及び機械的な加工性が改善される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】 本発明は、鋼溶融物に直接接触している面とこの面に被覆された保護層とを具
備した、冷却剤の通路を有する銅製若しくは銅合金製の板又は水箱に熱伝導的に
接触している銅製若しくは銅合金製の板から構成された組立鋳型, 管形鋳型等用
の鋳型壁, 特に鋼用の連続鋳造鋳型の広幅側壁に関する。
【0002】 CSP鋳型板, ブルーム鋳型板, 管形鋳型及びビーム・ ブランク鋳型のような
銅鋳型の耐摩耗性を向上するため、これらの銅鋳型は、クロム及び/又はニッケ
ルによって、最近ではニッケル・ コバルト合金によっても電気化学的に被覆され
る。これらの層は、その硬度が高く、発火に強いために、鋳型の耐摩耗性を著し
く高め、その結果耐用期間を明らかに長くする。
【0003】 複数の層が、用途の状況に応じて異なる厚さで銅鋳型上に被覆される。一体に
なったこれらの層の欠点は、これらの層がその高い硬度のために機械的な製造に
おいてあまりにも加工しにくく、そのために比較的高い製造コストを引き起こす
点にある。
【0004】 それ故に、これらの層の耐摩耗性と経済的な仕上げ加工との間の妥協が、幾度
となく実現しようと試みられている。 さらに、ニッケルの硬度は、温度が上昇するとニッケル・ コバルトの約 50 %
程度低下し、硬いニッケルの約 30 %程度低下する。
【0005】 例えば、競技用エンジンの構造や工具の構造における産業では、ニッケル・ シ
リコンカーバイドの分散層が近年使用される。この場合、高い耐摩耗性の層が重
要である。これらの層は、高い耐熱性を同時に呈する。
【0006】 研究は、金属又は金属合金の微細構造が分散剤を入れることによって変化する
ことを証明している。多くの場合に、この変化は、耐摩耗性と耐熱性を向上させ
る。シリコン・ カーバイド粒子の他に超ダイヤモンドを入れることが、材料特性
、すなわち耐摩耗性を向上させる。入れるべき分散剤の粒径の範囲は、多くの実
際の使用では約 10 〜 1000 ナノメートルに達する。さらに、分散の材料特性が
分散剤の大きさによって影響を受けうることが、研究から確認されている。この
理由から、大きさの異なる分散剤が、要求に応じて使用される。
【0007】 公開されていないドイツ連邦共和国特許出願第 100 18 504.5 号明細書には、
硬化可能な鋳型用銅合金を使用することが記されている。この発明では、ベリリ
ウムを 0.1〜 0.5%含み、かつニッケルを 0.5〜 2%含んだ鋳型用銅合金を使用
して、特に薄肉ブルームの連続鋳造鋳型用の広幅側壁を製造する。
【0008】 ドイツ連邦共和国特許発明第 26 34 633号明細書は、耐摩耗性の材料から成る
内部層を有する金属体を有し、鋼を鋳造する連続鋳造鋳型において、電気分解的
に又は通電しないで析出された金属層から成る耐摩耗性の層が、結晶格子内に入
れられ電解液中で不溶性の固体粒子と共に存在する。この場合、耐摩耗性の層の
ニッケルが、ニッケル格子内に入れられたメタルカーバイドの粒子と共に含む。
さらに、メタルカーバイドは炭化珪素でもよいし、固体粒子はダイヤモンドの粉
末でもよい。しかし、固体粒子は、酸化金属から構成してもよい。2要素から成
るニッケル分散層は、約 380〜 45 HV1の硬度を呈し、かつ室温時と 350〜 5
00℃時に高い耐摩耗性を呈する。
【0009】 鋼からストランドを鋳造するための互いに連結されている鋳型板と水箱から構
成された連続鋳造鋳型が、ドイツ連邦共和国特許発明第 198 01 728 号明細書か
ら公知である。この鋳型板とこの水箱との間には、水冷却部が水路によって構成
されている。この場合、広幅側壁が、銅板と水箱のようなこの広幅側壁の要素と
共に円錐形の固定ボルトヘッドを有する固定ボルトによって、そして固定要素に
よって保持されているという特徴を具備して、水路が、鋳型板に面した水箱の側
面に沿って配置されている。水箱は、水路を有するか又は有さず、しかし水路付
きの連結板を有する。固定ボルトヘッドは、銅板の適切なほぼ円錐形の凹部内に
保持されている。
【0010】 従来の技術から出発して、本発明の課題は、鋳型壁の使用性が従来の技術に対
して著しく改良されるように、鋼溶融物と接触するときの高温度時の鋳型壁の耐
摩耗性、及び鋳型壁の例えば研磨のための経済的な加工が改良される、請求項1
の上位概念中に記載の種類の鋳型壁を提供することにある。
【0011】 この課題は、本発明により、保護層が冒頭で述べた種類の鋳型壁で、例えば分
散剤の入ったニッケルを母材とした電気化学的に製造された2要素又は3要素か
ら成る金属合金の分散から成ることによって解決される。鋳型壁のいわゆる“ho
t face" の加工性と耐摩耗性は、この措置によって明らかに改良される。 鋼特性, 温度及び/又は鋳型内の溶融物の乱れによる鋳型壁の要求に応じて、
好ましくは材料であるコバルト, 鉄, 亜鉛, 銅, マンガン及びクロムが、ニッケ
ルに混ぜられる。
【0012】 本発明の好適な構成では、保護層の機械的又は物理的な特性をさらに向上させ
るために: a)チタン, タンタル, タングステン, ジルコン, ホウ素, クロム,シリコンか
ら成るカーバイド, b)アルミニウム, クロム, シリコン, ベリリウム及びジルコンの酸化物が、 分散剤として使用される。
【0013】 本発明の重要な利点は、例えばニッケルコバルト・ シリコンカーバイド分散層
が、例えば純粋なニッケル, ニッケル・ コバルト及び硬いニッケルとして、より
高い温度でも、例えば 350と 500℃との間で硬度の劣化をほとんど呈さないこと
から得られる。ニッケルの摩耗速度は、例えば 380〜 450HV1の2要素から成
るニッケルコバルト・ シリコンカーバイド分散層の摩耗速度よりほぼ 16 倍速い
。それにもかかわらず、 220HV1に対する 380〜 450HV1の純粋なニッケル
層のように、これらの分散層は、約2倍硬い。
【0014】 2要素から成るニッケルコバルト・ シリコンカーバイド分散層の摩耗速度は、
ニッケル・ シリコン分散層に比べて約 10 %だけである。 この違いに対する理由は、一方ではシリコンカーバイド粒子にあり、他方では
分散層の微細構造にある。
【0015】 このとき得られる高い耐摩耗性にもかかわらず、これらの2要素から成る合金
分散層は、効率的(経済的)に加工することができる。何故なら、2要素から成
る合金分散層は、例えば室温時に約 600HV1である硬いニッケル合金に比べて
380と 450HVとの間の硬度範囲内にあるからである。これらの2要素から成る
合金分散層は、本発明にしたがってこの硬度範囲内でさらに効率的に加工するこ
とができる。
【0016】 本発明の構成では、2要素から成る又は3要素から成るニッケル・ 合金変形が
、鋳型内部板の特に多層の分散層に対する基礎を形成する。 本発明の別の構成は、耐摩耗性及び/又は耐温度性及び/又は摩擦学のような
分散層の機械的な及び物理的な特性が、ナノスカラー粒子、特にシリコンカーバ
イド粒子の注入に応じてその微細構造で調整可能である点に特徴がある。
【0017】 したがって、当業者は、意のままに鋳型壁の説明した要求に対して摩耗状況及
び効率的な加工に関する最適な要件を選択することができる。 特にこの場合、1μm-5μm の粒子の大きさの分散剤、又は 10- 1000 ナノメ
ータの大きさのナノスカラ粒子が使用される。分散剤の大きさ及び挿入速度(Ein
baurate)は、例えば摩擦学的な要求に合わせられている。
【0018】 さらに、鋳型壁の本発明の構成では、本発明により、保護層の機械的な特性を
さらに改善させる分散剤として、窒化ホウ素, 炭化ホウ素, 窒化ケイ素及び超ダ
イヤモンドのような、非金属の硬い材料が適する。 最後に、本発明の鋳型壁は、分散層が 10 μm - 10,000μm の層厚で被覆され
る点によって特徴付けられる。この場合、これらの分散層は、鋳造時の要求及び
必要な後加工に合わせられている。
【0019】 図1: 室内温度又は熱処理時のNi変形の硬度、及び、 図2: 熱処理前後の摩耗速度は、 硬度が約 450HV1の2要素から成る NiCo 30, ニッケルコバルト・ シリコンカ
ーバイト分散層に比べて大きな利点を奏する。
【0020】 * Ni (純粋なニッケル) * NiCo (ニッケルコバルト合金) * Ni (硬いニッケル) * NiP 12( 12 %より多い燐光体を有する電気分解的に製造されたニッケル 合金) * 5%のSiC を入れたニッケル・シリコンカーバイド層 NiSiC * 360 HV1のビッカース硬度を呈する NiSiC分散 * 440 HV1のビッカース硬度を呈する NiSiC分散 * 420 HV1の硬度を呈する変更した電解液から成る NiSiC分散
【図面の簡単な説明】
【図1】 室温時又は熱処理後のNi変形(Ni-Modifikationen) の硬度
【図2】 熱処理前後の摩耗速度
【手続補正書】特許協力条約第34条補正の翻訳文提出書
【提出日】平成14年6月10日(2002.6.10)
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【発明の名称】 鋼用の連続鋳造鋳型の鋳型壁, 特に広幅側壁
【特許請求の範囲】
【発明の詳細な説明】
【0001】 本発明は、鋼溶融物に接触している面と、この面に被覆された電気化学的に製
造可能な2要素若しくは3要素から成る金属合金分散から成る、例えば挿入剤と
分散剤とを有するニッケルを母材とした保護層とを具備した、冷却剤の通路を有
する銅製若しくは銅合金製の板又は水箱に熱伝導的に接触している銅製若しくは
銅合金製の板から構成された組立鋳型, 管形鋳型等用の鋳型壁, 特に鋼用の連続
鋳造鋳型の広幅側壁に関する。この場合、保護層は、2要素のニッケル・コバル
ト・シリコン・カーバイド・分散層から成り、 380と 405HV1との間の硬さを
有する分散層の微細構造で存在する。
【0002】 CSP鋳型板, ブルーム鋳型板, 管形鋳型及びビーム・ ブランク鋳型のような
銅製鋳型の耐摩耗性を向上するため、これらの銅製鋳型は、クロム及び/又はニ
ッケルによって、最近ではニッケル・ コバルト合金によっても電気化学的に被覆
される。 これらの層は、その硬度が比較的高く、発火に強いために、鋳型の耐
摩耗性を著しく高め、その結果耐用期間を明らかに長くする。
【0003】 複数の層が、用途の状況に応じて異なる厚さで銅製鋳型上に被覆される。一体
になったこれらの層が、その高い硬度のために機械的な製造においてあまりにも
加工しにくく、そのために比較的高い製造コストを引き起こす点が欠点である。 それ故に、これらの層の耐摩耗性と経済的な仕上げ加工との間の妥協が、幾度
となく実現しようと試みられている。
【0004】 さらに、ニッケルの硬度は、温度が上昇するとニッケル・ コバルトの約 50 %
程度低下し、硬いニッケルの約 30 %程度低下する。
【0005】 技術の狭く限定された分野では、特に競技用エンジンや特殊な工具の構造では
、ニッケル・ シリコンカーバイドの分散層が近年使用される。これらの層は、高
い耐摩耗性及び高い耐熱性の双方を呈する。
【0006】 さらに、分散剤が耐摩耗性と耐熱性を高めるように、金属又は金属合金の微細
構造が分散剤を入れることによって変化することが公知である。 さらに、シリコン・ カーバイド粒子の他に超ダイヤモンドを入れて、材料特性
、特に耐摩耗性を向上させることが公知である。研究は、分散の材料特性が約 1
0 と 1000 ナノメートルとの間の分散剤の大きさによって多くの実際の使用時に
影響を受けうることを証明している。この理由から、適切な大きさの分散剤が、
予測可能な要求に応じて使用される。
【0007】 ドイツ連邦共和国特許出願第 100 18 504.5 号明細書は、硬化可能な鋳型用銅
合金を使用することを記している。この鋳型用銅合金は、ベリリウムを 0.1〜 0
.5%含み、かつニッケルを 0.5〜 2%含んだ銅を母材とした合金から成り、薄肉
ブルームの連続鋳造鋳型用の鋳型壁を製造するために使用される。
【0008】 ドイツ連邦共和国特許発明第 26 34 633号明細書は、耐摩耗性の材料から成る
内部層を有する金属体を有する鋼鋳造用の連続鋳造鋳型を開示する。この場合、
電気分解的に又は通電しないで析出された金属層から成る耐摩耗性の層が、結晶
格子内に入れられた電解液中で不溶性の固体粒子と共に存在する。この層は、ニ
ッケル格子内に入れられたメタルカーバイドの粒子を有するニッケル層でもよい
。メタルカーバイドは炭化珪素でもよいし、粒子はダイヤモンドの粉末でもよい
。しかし、粒子は、酸化金属から構成してもよい。2要素から成るニッケル分散
層は、約 380〜 450HV1の硬度を呈し、かつ室内時と 350〜 500℃との双方の
ときに比較的高い耐摩耗性を呈する。
【0009】 ドイツ連邦共和国特許発明第 198 01 728 号明細書は、鋳型板と水箱を有する
鋼鋳造用の連続鋳造鋳型を開示する。水冷却部が、この鋳型板とこの水箱との間
に存在する。この場合、鋳型壁が、水路付きの連結板と共に円錐形の固定ボルト
ヘッドを有する固定ボルトによって、そして固定要素によって保持されていると
いう特徴を具備して、水路が、鋳型板に面した水箱の側面に沿って配置されてい
る。固定ボルトヘッドは、銅板の適切なほぼ円錐形の凹部内に保持されている。 特開昭55−86658は、鋼を連続鋳造するために皮膜中で分散剤と固体潤
滑剤から成る共融混合物との分散を利用して、ストランドの欠陥を完全に防ぐ振
動と潤滑剤なしに連続鋳造するための銅製鋳型の構造を開示する。層の構成は、
クロム,ニッケル又はコバルトから成る皮膜中に分散剤及び亜鉛のパウダー,二
硫化モリブデン,窒化ホウ素又はグラファイトのような固体潤滑剤から成る共融
混合物を含有する。 別の特開昭56−39151は、鉄を特別の割合で含むニッケル/鉄合金から
成る皮膜を記す。 特開昭57−31445は、連続鋳造を記す。潤滑特性及び耐摩耗性を改善す
るため、そして剥離を阻止するため、窒化ホウ素とチタンカーバイトと共にニッ
ケル合金層を使用することによって、クロムメッキ層が、銅又は銅合金層の内面
上にさらに被覆される。ニッケル合金層の組成は、高温での潤滑特性と摩耗に耐
摩耗性との双方のために窒化ホウ素とチタンカーバイトを含有する。最終的に、
クロムメッキが、剥離に対抗する媒体として被覆される。 米国特許発明第 4,197,902号明細書は、金属鋳造のための、特に鋼用の表面に
耐摩耗性の層を有する鋳型を記す。この層は、異なる金属とこの金属中に分散さ
れた粒子とで形成されている。銅又は銅合金から成る鋳型が、電気分解的に付着
されたニッケルから成り、このニッケル中に分散されたシリコンカーバイトから
成る粒子を伴う層を有する。
【0010】 従来の技術から出発して、本発明の課題は、鋳型壁の使用性が従来の技術に対
して著しく改良されるように、鋼溶融物と接触するときの高温度時と、例えば研
磨のための可能な限り経済的な加工時との鋳型壁の耐摩耗性が改良される、請求
項1の上位概念中に記載の種類の鋳型壁を提供することにある。
【0011】 この課題は、本発明により、鉄, 亜鉛, 銅, マンガン及びクロムのような材料
成分がニッケルに混ぜられ、そして好ましい構成では保護層の機械的又は物理的
な特性をさらに改良する分散剤として、
【0012】 a)チタン, タンタル, タングステン, ジルコン, ホウ素, クロム,シリコンか
ら成るカーバイド,
【0013】 b)アルミニウム, クロム, シリコン, ベリリウム及びジルコンの酸化物が、鋼
特性, 温度及び/又は鋳型内の溶融物の乱れによる鋳型壁の要求に応じて添加で
きることによって解決される。
【0014】 分散剤が入ったニッケルを母材にして本発明にしたがって製造可能な微細構造
の形態の保護層を有する鋳型壁では、耐摩耗性が、鋼溶融物に接触している高温
時でも従来の技術に比べて著しく改良され、同様に加工性と取扱いが最適化され
る。本発明による発展を伴って実現可能な耐摩耗性にもかかわらず、2要素から
成る合金分散層を、例えば研磨のために効率的(経済的に)に加工することがで
きる。何故なら、2要素から成る合金分散層は、例えば室温時に約 600HV1で
ある硬いニッケル合金に比べて 380と 450HVとの間の硬度範囲内にあるからで
ある。これらの2要素から成る合金分散層は、この硬度範囲内で非常に効率的に
加工することができる。
【0015】 本発明の別の構成は、耐摩耗性及び/又は耐温度性及び/又は摩擦学のような
分散層の機械的な及び物理的な特性が、ナノスカラー粒子、特にシリコンカーバ
イド粒子の注入に応じてその微細構造で調整可能である点に特徴がある。
【0016】 本発明の構成では、2要素から成る又は3要素から成るニッケル・ 合金変形が
、鋳型内部板の特に多層の分散層に対する基礎を形成する。
【0017】 したがって、当業者は、意のままに鋳型壁の説明した要求に対して摩耗状況及
び効率的な加工に関する最適な要件を選択することができる。 特にこの場合、1μm-5μm の粒子の大きさの分散剤、又は 10- 1000 ナノメ
ータの大きさのナノスカラ粒子が使用される。分散剤の大きさ及び挿入速度(Ein
baurate)は、例えば摩擦学的な要求に合わせられている。
【0018】 さらに、鋳型壁の本発明の構成では、本発明により、保護層の機械的な特性を
さらに改善させる分散剤として、窒化ホウ素, 炭化ホウ素, 窒化ケイ素及び超ダ
イヤモンドのような、非金属の硬い材料が適する。 最後に、本発明の鋳型壁は、分散層が 10 μm - 10,000μm の層厚で被覆され
る点によって特徴付けられる。この場合、これらの分散層は、鋳造時の要求及び
必要な後加工に合わせられている。
【0019】 図1: 室内温度又は熱処理時のNi変形の硬度、及び、 図2: 熱処理前後の摩耗速度は、 硬度が約 450HV1の2要素から成る NiCo 30, ニッケルコバルト・ シリコンカ
ーバイト分散層に比べて大きな利点を奏する。
【0020】 * Ni (純粋なニッケル) * NiCo (ニッケルコバルト合金) * Ni (硬いニッケル) * NiP 12( 12 %より多い燐光体を有する電気分解的に製造されたニッケル 合金) * 5%のSiC を入れたニッケル・シリコンカーバイド層 NiSiC * 360 HV1のビッカース硬度を呈する NiSiC分散 * 440 HV1のビッカース硬度を呈する NiSiC分散 * 420 HV1の硬度を呈する変更した電解液から成る NiSiC分散
【図面の簡単な説明】
【図1】 室温時又は熱処理後のNi変形(Ni-Modifikationen) の硬度
【図2】 熱処理前後の摩耗速度
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (81)指定国 EP(AT,BE,CH,CY, DE,DK,ES,FI,FR,GB,GR,IE,I T,LU,MC,NL,PT,SE,TR),BR,C A,CN,JP,KR,MX,US,ZA Fターム(参考) 4E004 AB03 4K024 AA14 AB01 AB12 BA09 BB26 GA03 GA04

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 鋼溶融物に直接接触している面とこの面に被覆された保護層
    とを具備した、冷却剤の通路を有する銅製若しくは銅合金製の板又は水箱に熱伝
    導的に接触している銅製若しくは銅合金製の板から構成された組立鋳型, 管形鋳
    型等用の鋳型壁, 特に鋼用の連続鋳造鋳型の広幅側壁において、 保護層が、例えば分散剤の入ったニッケルを母材とした電気化学的に製造され
    た2要素又は3要素から成る金属合金の分散から成ることを特徴とする鋳型壁。
  2. 【請求項2】 材料であるコバルト, 鉄, 亜鉛, 銅, マンガン及びクロムが
    、鋼特性, 温度及び/又は鋳型内の溶融物の乱れによる鋳型壁の要求に応じてニ
    ッケルに混ぜられることを特徴とする請求項1に記載の鋳型壁。
  3. 【請求項3】 保護層の機械的及び/又は物理的な特性をさらに向上させる
    ために: a)チタン, タンタル, タングステン, ジルコン, ホウ素, シリコンから成るカ
    ーバイド, b)アルミニウム, クロム, シリコン, ベリリウム及びジルコンの酸化物が、 分散剤として使用されることを特徴とする請求項1又は2に記載の鋳型壁。
  4. 【請求項4】 1μm-5μm の粒子の大きさの分散剤、又は 10- 1000 ナノ
    メータの大きさのナノスカラ粒子が使用されることを特徴とする請求項1〜3の
    いずれか1項に記載の鋳型壁。
  5. 【請求項5】 耐摩耗性及び/又は耐温度性及び/又は摩擦学のような分散
    層の機械的な及び物理的な特性が、ナノスカラー粒子、特にシリコンカーバイド
    粒子の注入に応じてその微細構造で調整可能であることを特徴とする請求項1〜
    4のいずれか1項に記載の鋳型壁。
  6. 【請求項6】 2要素から成る又は3要素から成るニッケル・ 合金変形が、
    鋳型内部板の特に多層の分散層に対する基礎を形成することを特徴とする請求項
    1〜5のいずれか1項に記載の鋳型壁。
  7. 【請求項7】 分散層は、10μm - 10,000μm の層厚で被覆されることを特
    徴とする請求項1〜6のいずれか1項に記載の鋳型壁。
  8. 【請求項8】 窒化ホウ素, 炭化ホウ素, 窒化ケイ素及び超ダイヤモンドの
    ような非金属の硬い材料が、分散剤として使用されることを特徴とする請求項1
    〜7のいずれか1項に記載の鋳型壁。
JP2001580006A 2000-04-27 2001-04-20 鋼用の連続鋳造鋳型の鋳型壁,特に広幅側壁 Withdrawn JP2003531727A (ja)

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