JPH10219373A - プレス成形金型用銅合金 - Google Patents
プレス成形金型用銅合金Info
- Publication number
- JPH10219373A JPH10219373A JP6527697A JP6527697A JPH10219373A JP H10219373 A JPH10219373 A JP H10219373A JP 6527697 A JP6527697 A JP 6527697A JP 6527697 A JP6527697 A JP 6527697A JP H10219373 A JPH10219373 A JP H10219373A
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- copper alloy
- press forming
- forming die
- present
- die
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Pending
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- Mounting, Exchange, And Manufacturing Of Dies (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【目的】本発明の銅合金は、プレス成形金型用材料に要
求される諸特性を具備した極めて優れた新規な銅合金を
提供するものであり、従来の種々の合金と比較して、絞
り型として有利な摩擦係数が低く、耐摩耗性があり、プ
レス成形時の金型面と被加工材面の間を直接接触をさせ
ない油膜保持力を有し、被加工品の表面は潤滑油の効果
が良好となり、無傷にして極めて美麗で、表面粗さの細
かい優れた品質の製品を得ることを目的としている。 【構成】本発明のプレス成形金型用銅合金は、重量パー
セントで、Ｎｉ：６．０〜２０．０％、Ａｌ：９．０〜
１８．０％、Ｚｎ：８．０％以下、Ｆｅ：６．０％以
下、Ｍｎ：６．０％以下含有し、残部Ｃｕおよび不可避
不純物からなる。
求される諸特性を具備した極めて優れた新規な銅合金を
提供するものであり、従来の種々の合金と比較して、絞
り型として有利な摩擦係数が低く、耐摩耗性があり、プ
レス成形時の金型面と被加工材面の間を直接接触をさせ
ない油膜保持力を有し、被加工品の表面は潤滑油の効果
が良好となり、無傷にして極めて美麗で、表面粗さの細
かい優れた品質の製品を得ることを目的としている。 【構成】本発明のプレス成形金型用銅合金は、重量パー
セントで、Ｎｉ：６．０〜２０．０％、Ａｌ：９．０〜
１８．０％、Ｚｎ：８．０％以下、Ｆｅ：６．０％以
下、Ｍｎ：６．０％以下含有し、残部Ｃｕおよび不可避
不純物からなる。
Description
【０００１】
【産業上の利用分野】本発明は、新しい銅合金に関する
ものであり、軟鋼、ステンレス綱、チタン、アルミニュ
ウム等広く各種の材質のプレス加工用金型材料として利
用される。
ものであり、軟鋼、ステンレス綱、チタン、アルミニュ
ウム等広く各種の材質のプレス加工用金型材料として利
用される。
【０００２】
【従来の技術】従来からプレス成形用金型（絞り、曲
げ、ロール成形等以下単に絞り型とも云う）用材料に
は、構造用炭素綱、工具綱、ハイス綱、ステンレス綱及
び普通鋳鉄球状黒鉛鋳鉄などの鉄基合金、並びにアルミ
ニュウム青銅等の銅基合金もまた一部用いられて来た。
げ、ロール成形等以下単に絞り型とも云う）用材料に
は、構造用炭素綱、工具綱、ハイス綱、ステンレス綱及
び普通鋳鉄球状黒鉛鋳鉄などの鉄基合金、並びにアルミ
ニュウム青銅等の銅基合金もまた一部用いられて来た。
【０００３】しかし既存の多くの合金で造られた絞り型
で得られる製品の表面は、滑らかさに劣り、肌荒れ、か
じり傷や、焼き付きが発生するものが多いため、絞り加
工後の研磨工程が不可欠である。被加工材の表面性状は
絞り加工の根本的な問題であり、表面傷を少なく美しく
仕上げる適切なプレス成形用金型材料を強く必要として
いる。
で得られる製品の表面は、滑らかさに劣り、肌荒れ、か
じり傷や、焼き付きが発生するものが多いため、絞り加
工後の研磨工程が不可欠である。被加工材の表面性状は
絞り加工の根本的な問題であり、表面傷を少なく美しく
仕上げる適切なプレス成形用金型材料を強く必要として
いる。
【０００４】また一方では絞り加工時に使用する潤滑油
の改善により被加工面の表面性状の美麗性を改善し、品
質の向上に寄与すべく潤滑油が種々研究されている。
の改善により被加工面の表面性状の美麗性を改善し、品
質の向上に寄与すべく潤滑油が種々研究されている。
【０００５】したがってプレス成形金型用材料として
は、摩擦係数が小さく、良好な自己潤滑性（潤滑油の油
膜保持力）、熱伝導性を持ち、耐かじり性、耐摩耗性、
耐久性、耐食性等の諸特性に優れた材料の開発が切に望
まれている。
は、摩擦係数が小さく、良好な自己潤滑性（潤滑油の油
膜保持力）、熱伝導性を持ち、耐かじり性、耐摩耗性、
耐久性、耐食性等の諸特性に優れた材料の開発が切に望
まれている。
【０００６】
【発明が解決しようとする課題】本発明の銅合金は、プ
レス成形金型用材料に要求される諸特性を具備した極め
て優れた新規な銅合金を提供するものであり、従来の種
々の合金と比較して、絞り型として有利な摩擦係数が小
さく、耐摩耗性があり、プレス成形時の金型面と被加工
材面の間を直接接触をさせない油膜保持力を有し、被加
工品の表面は潤滑油の効果が良好となり、無傷にして極
めて美麗で、表面粗さの細かい優れた品質の製品を得る
ことを目的としている。
レス成形金型用材料に要求される諸特性を具備した極め
て優れた新規な銅合金を提供するものであり、従来の種
々の合金と比較して、絞り型として有利な摩擦係数が小
さく、耐摩耗性があり、プレス成形時の金型面と被加工
材面の間を直接接触をさせない油膜保持力を有し、被加
工品の表面は潤滑油の効果が良好となり、無傷にして極
めて美麗で、表面粗さの細かい優れた品質の製品を得る
ことを目的としている。
【０００７】その結果絞り応力を低減し、絞り比を大き
くすることが出来、研磨工程の削減、脱脂工程の簡略化
等生産性の向上に大きく寄与出来る。
くすることが出来、研磨工程の削減、脱脂工程の簡略化
等生産性の向上に大きく寄与出来る。
【０００８】
【課題を解決するための手段】本発明のプレス成形金型
用銅合金は、重量パーセントで、Ｎｉ：６．０〜２０．
０％、Ａｌ：９．０〜１８．０％、Ｚｎ：８．０％以
下、Ｆｅ：６．０％以下、Ｍｎ：６．０％以下含有し、
残部Ｃｕおよび不可避不純物からなる。
用銅合金は、重量パーセントで、Ｎｉ：６．０〜２０．
０％、Ａｌ：９．０〜１８．０％、Ｚｎ：８．０％以
下、Ｆｅ：６．０％以下、Ｍｎ：６．０％以下含有し、
残部Ｃｕおよび不可避不純物からなる。
【０００９】本発明のプレス成形金型用銅合金の組成
は、重量パーセントで、Ｎｉ：６．０〜２０．０％、Ａ
ｌ：９．０〜１８．０％、Ｚｎ：８．０％以下、Ｆｅ：
６．０％以下、Ｍｎ：６．０％以下含有し、残部Ｃｕお
よび不可避不純物からなり、硬さが高く、金属組織はα
＋γ２＋κとなり、鋳造のまま実用できる。
は、重量パーセントで、Ｎｉ：６．０〜２０．０％、Ａ
ｌ：９．０〜１８．０％、Ｚｎ：８．０％以下、Ｆｅ：
６．０％以下、Ｍｎ：６．０％以下含有し、残部Ｃｕお
よび不可避不純物からなり、硬さが高く、金属組織はα
＋γ２＋κとなり、鋳造のまま実用できる。
【００１０】Ｎｉ−Ａｌ系の金属間化合物であるκ相
が、非常に微細な層状共析組織（α＋γ２）中にウイッ
ドマンステッテン状に高密度に析出した組織を有するた
め、耐摩耗性が良く、プレス成形時の潤滑油の油膜保持
力が高く摩擦係数が小さく、耐久性が良いという極めて
優れた特長を持つ。
が、非常に微細な層状共析組織（α＋γ２）中にウイッ
ドマンステッテン状に高密度に析出した組織を有するた
め、耐摩耗性が良く、プレス成形時の潤滑油の油膜保持
力が高く摩擦係数が小さく、耐久性が良いという極めて
優れた特長を持つ。
【００１１】ＮｉはＡｌとともに本発明の銅合金中に、
高密度なκ相を、母材組織中に析出させる元素である。
Ｎｉ量が６．０％未満の場合には、Ａｌ含有量との相乗
作用で析出するＮｉ−Ａｌ系の金属間化合物、いわゆる
κ相が析出しないα母材組織と成りやすいが、６．０％
以上Ｎｉではκ相は母材中に析出してくるために著しく
強度が向上する。Ｎｉ量が増加するにともないＮｉ−Ａ
ｌの金属間化合物の析出密度が高くなり、硬さが著しく
高い組織が得られる。２０．０％を越えるとκ相が粒状
粗大化し硬さの増加は緩慢になり、γ２相を析出させる
ために多量のＡｌの添加が必要になり、鋳造性を悪く
し、実用的にも材料費が割高となる。
高密度なκ相を、母材組織中に析出させる元素である。
Ｎｉ量が６．０％未満の場合には、Ａｌ含有量との相乗
作用で析出するＮｉ−Ａｌ系の金属間化合物、いわゆる
κ相が析出しないα母材組織と成りやすいが、６．０％
以上Ｎｉではκ相は母材中に析出してくるために著しく
強度が向上する。Ｎｉ量が増加するにともないＮｉ−Ａ
ｌの金属間化合物の析出密度が高くなり、硬さが著しく
高い組織が得られる。２０．０％を越えるとκ相が粒状
粗大化し硬さの増加は緩慢になり、γ２相を析出させる
ために多量のＡｌの添加が必要になり、鋳造性を悪く
し、実用的にも材料費が割高となる。
【００１２】ＡｌはＮｉとともに本発明の銅合金中に、
高密度なκ相を析出させる元素で、かつ硬さを高めるγ
２相を析出させる元素である。Ａｌ量が９．０％未満の
場合には、κ相の析出密度が少なく粒界に析出し不均一
となり、かつγ２を析出しないため、硬さの低い部分が
発生し易くプレス成形金型自身が肌荒れの原因となり好
ましくない。Ａｌ量が多くなるに従って層状または針状
κ相の析出密度が高くなり、α相のＡｌ固溶限を越える
とκ相が、ウィッドマンステッテン状に高密度に析出す
るとともに硬さの高い（α＋γ２）共析組織となる。１
８．０％を越えると、脆化する。
高密度なκ相を析出させる元素で、かつ硬さを高めるγ
２相を析出させる元素である。Ａｌ量が９．０％未満の
場合には、κ相の析出密度が少なく粒界に析出し不均一
となり、かつγ２を析出しないため、硬さの低い部分が
発生し易くプレス成形金型自身が肌荒れの原因となり好
ましくない。Ａｌ量が多くなるに従って層状または針状
κ相の析出密度が高くなり、α相のＡｌ固溶限を越える
とκ相が、ウィッドマンステッテン状に高密度に析出す
るとともに硬さの高い（α＋γ２）共析組織となる。１
８．０％を越えると、脆化する。
【００１３】Ｚｎの添加は、本発明の銅合金の金属組織
の面ではＡｌ増加と同様の効果があり、その効果の程度
は２０％程度である。更に脱ガスの効果が有り鋳造性を
良好にする。８．０％を越えると凝固温度範囲を広くす
る欠点がある。
の面ではＡｌ増加と同様の効果があり、その効果の程度
は２０％程度である。更に脱ガスの効果が有り鋳造性を
良好にする。８．０％を越えると凝固温度範囲を広くす
る欠点がある。
【００１４】Ｆｅの添加は、本発明の銅合金の脆化防止
元素ととしての効果がある。６．０％以下としたのはこ
の合金の脆化防止に充分必要な含有範囲のためである。
６．０％を越えると熱伝導率が低下し、寄与度も少ない
ためである。
元素ととしての効果がある。６．０％以下としたのはこ
の合金の脆化防止に充分必要な含有範囲のためである。
６．０％を越えると熱伝導率が低下し、寄与度も少ない
ためである。
【００１５】Ｍｎの添加は、Ｚｎと同様の効果がある。
６．０％越えると、この合金の凝固温度範囲を広くする
悪影響がある。
６．０％越えると、この合金の凝固温度範囲を広くする
悪影響がある。
【００１６】
【実施例】表１に本発明の銅合金と比較材の化学成分組
成、機械的性質を示す。
成、機械的性質を示す。
【００１７】表２に本発明の銅合金と比較材の大越式摩
耗試験による摩耗量の測定値を示す。本発明の銅合金は
最も少ない測定値となている。
耗試験による摩耗量の測定値を示す。本発明の銅合金は
最も少ない測定値となている。
【００１８】表３に本発明の銅合金と比較材との摩擦係
数の測定値を示す。本発明の銅合金は最も小さい測定値
を示している。
数の測定値を示す。本発明の銅合金は最も小さい測定値
を示している。
【００１９】
【発明の効果】本発明の銅合金でプレス成形した被加工
品の表面は、無傷にして極めて美麗であり、表面粗さの
細かい優れた品質の製品を得ることができる。また本発
明の銅合金は自己潤滑性に優れているため絞り応力を低
減し、絞り比を大きくすることが出来る。さらに研磨工
程の削減、脱脂工程の簡略化等生産性の向上に大きく寄
与出来る。
品の表面は、無傷にして極めて美麗であり、表面粗さの
細かい優れた品質の製品を得ることができる。また本発
明の銅合金は自己潤滑性に優れているため絞り応力を低
減し、絞り比を大きくすることが出来る。さらに研磨工
程の削減、脱脂工程の簡略化等生産性の向上に大きく寄
与出来る。
Claims (1)
- 【請求項１】 重量パーセントで、Ｎｉ：６．０〜２
０．０％、Ａｌ：９．０〜１８．０％、Ｚｎ：８．０％
以下、Ｆｅ：６．０％以下、Ｍｎ：６．０％以下含有
し、残部Ｃｕおよび不可避不純物からなるプレス成形金
型用銅合金
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP6527697A JPH10219373A (ja) | 1997-02-12 | 1997-02-12 | プレス成形金型用銅合金 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP6527697A JPH10219373A (ja) | 1997-02-12 | 1997-02-12 | プレス成形金型用銅合金 |
Publications (1)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH10219373A true JPH10219373A (ja) | 1998-08-18 |
Family
ID=13282250
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP6527697A Pending JPH10219373A (ja) | 1997-02-12 | 1997-02-12 | プレス成形金型用銅合金 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JPH10219373A (ja) |
Cited By (7)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| WO2009116448A1 (ja) | 2008-03-19 | 2009-09-24 | コニカミノルタオプト株式会社 | 成形体及びウエハレンズの製造方法 |
| WO2009116371A1 (ja) | 2008-03-19 | 2009-09-24 | コニカミノルタオプト株式会社 | ウエハレンズの製造方法 |
| WO2010035540A1 (ja) | 2008-09-25 | 2010-04-01 | コニカミノルタオプト株式会社 | ウエハレンズの製造装置及び製造方法 |
| WO2010137368A1 (ja) | 2009-05-29 | 2010-12-02 | コニカミノルタオプト株式会社 | ウエハレンズの製造方法及びウエハレンズ積層体の製造方法並びに製造装置 |
| CN106566946A (zh) * | 2016-10-19 | 2017-04-19 | 苏州东方模具科技股份有限公司 | 稀土铜合金玻璃模具及其制备方法 |
| EP3252179A1 (de) * | 2016-06-03 | 2017-12-06 | Wieland-Werke AG | Kupferlegierung enthaltend aluminium und nickel und deren verwendung |
| WO2020118744A1 (zh) * | 2018-12-13 | 2020-06-18 | 常熟建华模具科技股份有限公司 | 稀土铜合金轻量化玻璃模具及其制备方法 |
-
1997
- 1997-02-12 JP JP6527697A patent/JPH10219373A/ja active Pending
Cited By (9)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| WO2009116448A1 (ja) | 2008-03-19 | 2009-09-24 | コニカミノルタオプト株式会社 | 成形体及びウエハレンズの製造方法 |
| WO2009116371A1 (ja) | 2008-03-19 | 2009-09-24 | コニカミノルタオプト株式会社 | ウエハレンズの製造方法 |
| EP2759395A1 (en) | 2008-03-19 | 2014-07-30 | Konica Minolta Opto, Inc. | Method for producing a wafer lens |
| WO2010035540A1 (ja) | 2008-09-25 | 2010-04-01 | コニカミノルタオプト株式会社 | ウエハレンズの製造装置及び製造方法 |
| WO2010137368A1 (ja) | 2009-05-29 | 2010-12-02 | コニカミノルタオプト株式会社 | ウエハレンズの製造方法及びウエハレンズ積層体の製造方法並びに製造装置 |
| EP3252179A1 (de) * | 2016-06-03 | 2017-12-06 | Wieland-Werke AG | Kupferlegierung enthaltend aluminium und nickel und deren verwendung |
| CN107460363A (zh) * | 2016-06-03 | 2017-12-12 | 威兰德-沃克公开股份有限公司 | 铜合金及其用途 |
| CN106566946A (zh) * | 2016-10-19 | 2017-04-19 | 苏州东方模具科技股份有限公司 | 稀土铜合金玻璃模具及其制备方法 |
| WO2020118744A1 (zh) * | 2018-12-13 | 2020-06-18 | 常熟建华模具科技股份有限公司 | 稀土铜合金轻量化玻璃模具及其制备方法 |
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