JPS62198453A - 絞り加工用アルミニウム積層体 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 （、産業上の利用分野） 本発明は、絞υ加工やかしめ・加工等の二次加工時にお
いて、眉間剥離等の不良が起こシにくい、層間の密着性
に優れ、かつ耐溶剤性に優れたアルミニウム板と特定の
合成樹脂フィルムからＡる絞り加工用積層体に係り、さ
らに詳しくはアルミ電解コンデンサーを構成するコンデ
ンサー素子を収納するための外装用容器等に好適に使用
できる絞り加工用アルミニウム積層体に関する。

（従来の技術） アルミニウムの防食や１気絶縁等を目的として、アルミ
ニウム板に接着剤等を介在させて、各種の合成樹脂フィ
ルムを設けたアルミニウム積層体が種々の分野で使用さ
れている。

（発明が解決しようとする問題点） 上記の積層体においては、その最終用途に応じて所望の
形状、例えば有底の円筒容器形状に冷間絞り加工したシ
、絞り加工後さらに、かしめ機によりかしめ加工（カー
リング）を施すことがなされている。このようなアルミ
ニウム積層体の二次加工においては、たとえ絞り加工前
の層間の接着強度が良好であっても、冷間加工のために
アルミニウム板の展延性に合成樹脂層が追随できず層間
剥離や破断が起こシやすいという問題があった。

また、上記積層体の最終用途として、ア・ルミ電解コン
デンサーを構成するコンデンサー素子を収納するための
外装用容器に用いた場合、多段絞り等の絞り加工を行い
容器を形成する際、潤滑油を使用するため絞り加工後、
洗浄により、潤滑油を完全に除去する必要がある。この
洗浄用の溶剤としては、パークロルエチレンやトリクロ
ルエチレン等の洗浄力の強力な塩素系有機溶剤が使用さ
れている。このような塩素系有機溶剤は、合成樹脂を侵
しやすく、たとえ絞り加工で容器が良好に成形できても
洗浄工程で合成樹脂層が溶解したシアルミニウム層から
合成樹脂層が剥離することがあシ、コンデンサー素子の
外装用容器として性能上、外観上に問題を生じることが
あった。

（問題点を解決するための手段） 本発明は特定の合成樹脂を使用し、上記問題点を解消で
きるアルミニウム積層体を見出したものであって、その
要旨とするところは、（１）　　アルミニウム板の少な
くとも片面に、２０℃における動的弾性率が八０Ｘ１０
８〜１．３Ｘｉ　ｏ１０４ｙｎｅ　／　ａｄの範囲の合
成樹脂フィルムを積層したことを特徴とする絞り加工用
アルミニウム積層体。

及び （２）　　アルミニウム板の少なくとも片面に、２０℃
における動的弾性率が八０　Ｘ　１０”　−１．ｊｔ×
／　ｏ”　ｄｙｎｅ　／　ｃｌの範囲で、かつ溶解性パ
ラメーターがｉｏ、ｏ　以上の合成討脂フィルムを積層
したことを特徴とする絞り加工用アルミニウム積層体に
ある。

本発明に使用するアルミニウム板としては、純度９５％
以上のもので厚みがＱ、４Ａ、程度のものが好適に使用
でき、さらに表面をリン酸−クロム酸塩等による化成処
理や電解エツチング等のエツチング処理を施したものも
使用できる。

本発明でいう動的弾性率は通常の粘弾性スペクトロメー
ターを用い、周波数／　Ｈｚで引張シ法にて測定し、２
０℃での数値を読み取ったものである。

動的弾性率が八０　Ｘ　／　０８ｄｙｎθ／ｄ未満の合
成樹脂を使用すると、絞り加工した後に一定形状を打ち
抜く時に樹脂層が伸びて剥離しやすく暮 なり、動的弾性率がｉ、ｓ　ｘ　１０８ｄｙｎｅ　／ｃ
ｌを藩える樹脂を使用すると、絞り加工後にかしめ加工
を施した場合、かしめ部分の樹脂が剥離や破断しやすい
という欠点がある。

動的弾性率が八ｏ　Ｘ　／　０”　〜１．！ｒ　Ｘ／　
０Ｉ０ｄｙｎｅ／ｃＩｆｌの範囲の樹脂は上記の絞り加
工時の特性や耐薬品性などの要求特性に応じて適宜選択
すればよく、可塑剤を適宜量添加した塩化ビニル樹脂や
塩ビ共重合体等が好適に使用できる。

また、特にアルミ電解コンデンサーを構成するコンデン
サー素子を収納するための外装用容器に関しては、上記
動的弾性率以外に溶解性パラメーターがｉｏ、ｏ以上と
いう特性を満足する合成樹脂を使用する必要がある。

本発明でいう溶解性パラメーター（以下「ｓｐ値」とい
う）は分子凝集エネルギー密度（ＯＫＤ）の平方根で表
わされる、その物質固有のものであり、凝集エネルギ一
定数を使用した次の計算式によシ求めることもできる。

（ｓｐ値＝　ａＥＧ／Ｍ　：　ａは密度、Ｇは凝集エネ
ルギ一定数、Ｍは基本分子量） 上記のｓｐ値がｉｏ、ｏ未満の合成樹脂を使用するとパ
ークロロエチレン等の塩素系有機溶剤に侵されやすく、
耐溶剤性に劣るという問題を生じる。

動的弾性率及びｓｐ値についで上記範囲を満足できる樹
脂の種類については、種々の樹脂が使用できるが、ナイ
ロン系エラストマー、耐衝撃性ナイロン及びウレタン系
エラストマーカラ選ばれた樹脂が、他の特性にも優れて
いるため好適に使用できる。

ナイロン系エラストマーとしては、６−ナイロン、６ロ
ーナイロン等をハードセグメントとし、ポリエーテル、
ポリエステル等をソフトセグメントとしたものである。

また、耐衝撃性ナイロンは６．６−ナイロン、ルーナイ
ロン樹脂を主体に変性ポリオレフィン等を溶融ブレンド
したナイロン系ポリマーアロイである。

変性ポリオレフィンとしてはエチレン−プロピレン−ジ
エン共重合体に無水マレイン酸をグラフトシタ変性エチ
レン−プロピレン−ジエン共重合体やエチレン−メタア
クリル酸共重合体をＮａｌｚｎｌＭｇ　等でイオン化し
たアイオノマー樹脂等が挙げられる。

さらにウレタン系エラストマーとしては、エチレングリ
コール、１．３−プロピレングリコール等の分子量、５
′ＯＯ以下の短鎖グリコールとジイソシアネートの付加
重合物からなるハードセグメントと、分子量ＳＯＯ〜、
ｙｏｏｏの末端活性水素を有する長鎖グリコールとジイ
ンシアネートとの付加重合物をソフトセグメントとした
ものである。

上記ジイソシアネートとしてはａ　、　ａｌ−ジフェニ
ルジイソシアネート、トリデンジインシアネート、ヘキ
サメチレンジイソシアネート、　＜Ｚ、９’−ジシクロ
ヘキシルメタンジイソシアネート等が挙げられ、上記長
鎖グリコールの種類によシカグロラクタム系、アジペー
ト系、ポリ炭酸エステル系、ボリエ〒チル系のｑ種類の
ものが使用できる。

上記樹脂は単独または適宜組合わせて使用することが可
能である。

アルミニウム板に合成樹脂フィルムを積層する方法とし
ては、種々の方法が適用できるが、アルミニウム板に各
種接着剤を塗布し焼付けた後、合成樹脂フィルムを押出
機によυ溶融押出しラミネートする方法が生産性が良好
で好ましい。アルミニウム板と上記合成樹脂フィルムの
間にアルコール可溶性ナイロン樹脂を介在させることが
できる。

このアルコール可溶性ナイロン樹脂としては６−ナイロ
ン、４．６−ナイロン、ｔ、１０−ナイロン樹脂を主体
ポリマーとしてアミド結合を部分的にホルマリンでメチ
ロール化した後、メタノールでメトキシ化したＮ−メト
キシメチル化ナイロンやＡ　／　Ａ　Ａ　／　ｌ−／　
０ナイロン等の三元ランダム共重合体からなジアルコー
ルとの溶解性に優れたものが使用できる。さらにフェノ
ール樹脂、エポキシ樹脂等の熱硬化性樹脂を添加しても
よい。

上記アルコール可溶性ナイロン樹脂を使用することによ
って、アルミニウム板と合成樹脂フィルムとの接着をよ
り強固にすることができるものである。

積層した合成樹脂フィルムの層厚みは１０μ〜１０００
μの範囲、さらに好ましくは１０μ〜１００μの範囲が
よく、１０μ未満では絞り加工における絞り率が大きい
場合、コーナ一部分での樹脂層が破断しやすく、１ｏｏ
ｏμを超えるものでは、眉間の接着強度が低下し、又コ
スト的に不利になり不都合である。

上述した構成の積層体は、最終的な製品の形状等によっ
て異々るが、アルミ電解コンデンサー用の容器の場合、
合成樹脂フィルムが外側になるようにアルミニウム板の
片面に設けた後絞底 シ加工して有古円筒容器を成形する。絞υ加工としては
、ランススリットによる順送υ金型を使用し、多段で絞
ることができ、またしごき加工とすることもできる。

以下、本発明を実施例によシ、詳細に説明する。

（実施例） 実施例−／ 厚みが０．ｌＡｖｍのアルミニウム板（１０！；０２０
材）をリン酸−クロム酸塩処理液で化成処理し、処理皮
膜をａｏｍｙ／ｒｔの厚みで形成した。この化成処理し
たアルミニウム板の片面にポリエステル系接着剤を八ｑ
μの厚みで塗布した後、表−／に示した動的弾性率を有
する各合成樹脂フィルムを積層温度−１０℃にてドライ
ラミネートシ、合成樹脂フィルム層の厚みがｊθμのア
ルミニウム積層体を得た。

つぎに、得られた各アルミニウム積層体を用い、「接着
強度」、「絞り加工性」及び「かしめ性」について評価
した結果を表−７に示した。

なお、各項目の評価方法は次の方法で実施した。

「接着強度」・・・・・・各アルミニウム積層体から、
２Ｏｒｍ幅の試料を切出し、アルミニウム層にノツチを
入れた後！；　Ｏｍ　／　ｗｋａの剥離速度でｉｔ。

剥離試験を行ない、荷重を変えても眉間の剥離が全く生
じないで樹脂層が破断したものを（○）とした。

「絞り加工性」・・・・・・ランススリットによる順送
）絞り金型を用いて、総絞り率０．３コ、総しごき率３
３％の条件で、打ち抜き後のサイズが１０ｒｒｍφ×−
パ３０円筒容器を７段にて絞り加工（しごき加工）した
。

絞り加工時、打ち抜き時ともに眉間剥離を生じないもの
を（○）、絞り加工時には、層間剥離はないが容器の打
ち抜き時、樹脂層の剥離が一部生じたものを（Δ）、絞
り加工時に眉間剥離を生じたものを（ロ）とした。

ここで上記の総絞り率＝Ｄ／Ｄｏ（Ｄ　；絞り加工後の
円筒の直径、Ｄｏ：絞υ加工前の円筒の直径） 総しごき率＝　ｔ、−ｔ、／　ｔ、　Ｘ／　００　（％
）ｔ、：もとの壁厚、ｔｌ；ｌ、ごき加工後の壁厚。

「かしめ性」・・・・・・絞υ加工した１０ｒｒａａφ
×ユニｍ−の円筒容器の開口先端部をかしめ機械を使用
し、かしめゴマが円筒容器の周辺をＯ，Ｓ秒間にｇ回転
する条件で最大深さ／園のかしめ部を円筒容器の開口先
端部周辺に設けた。このかしめ部の樹脂が剥離等を生じ
なかったものを（○）、かしめ部の樹脂が剥離等生じた
ものを（×）とした。

表／から本発明の動的弾性率を有する合成樹脂フィルム
を積層した／１６λ乃至／Ｉ６ｑについては、接着強度
、絞り加工性及びかしめ性に全て優れていることが判る
。これに対し動的弾性率が低い／１６／については接着
強度、かしめ性は良好であるが、絞り加工性に劣シ、Ａ
４’と同一組成樹脂であるが動的弾性率が高すぎる／ｉ
６Ｓについては、二次加工前の接着強度は良好であるに
も゛かかわらず絞り加工性、かしめ性に劣っていること
が判る。

実施例−コ 厚みがｏ、ａ、のアルミニウム板（ｉｏｇｏ−〇材）を
リン酸−クロム酸塩処理液で化成処理し、処理皮膜をａ
ｏｍｙ／ｒｌの厚みで形成した。この化成処理したアル
ミニウム板の片面に表−一に示したｓｐ値、動的弾性率
を有する各合成樹脂フィルムを下記内容で積層し試料と
した。

試料／Ｉ６６： 化成処理したアルミニウム板の片面に、シランカップリ
ング剤をＯ，Ｓμ塗布乾燥したナイロン樹脂系ポリマー
アロイ（６−ナイロン集）フィルム（６０μ）をシラン
カップリング剤塗布面がアルミニウム面に接するように
、３００℃で積層した後コＳＯ℃×ｔ、Ｏ秒間熱処理し
て試料とした。

Ａ’７； 化成処理したアルミニウム板の片面にポリエステル系接
着剤をへダμの厚みで塗布した後、ウレタンニジストマ
ー樹脂（アジペート系）を積層温度コダＯ℃で押出ラミ
ネートシ、合成樹脂層の厚みが６０μのアルミニウム積
層体を得た。

／１６ｆｆ： 化成処理したアルミニウム板の片面にポリエステル系接
着剤をへグμの厚みで塗布した後、硬質ポリ塩化ビニル
樹脂（可塑剤６重量％）を積層温度−／　０”Ｃで押出
ラミネートシ、合成樹脂層の厚みが６０μのアルミニウ
ム積層体を得た。

／１６９： 化成処理したアルミニウム板の片面に、シランカップリ
ング剤ｋ　ｏ、ｓμ塗布乾燥した６−ナイロン樹脂フィ
ルム（６０μ）をシランカップリング剤塗布面がアルミ
ニウム面に接するように、３００℃で積層した後コＳＯ
℃Ｘｔ、Ｏ秒間熱処理して試料とした。

／Ｐ６１０； 化成処理したアルミニウム板の片面にポリエステル系接
着剤を八ｔμの厚みで塗布した後、塩素化ポリエチレン
樹脂フィルム（塩素化度、３０重量方）を積層温度−１
０℃でドライラミネートし、合成樹脂層の厚みが６０μ
のアルミニウム積層体を得た。

／１６／／”。

化成処理したアルミニウム板の片面にポリエステル系接
着剤を八ｑμの厚みで塗布した後、ポリエチレンテレフ
タレート樹脂を積層温度３００℃で押出ラミネートシ、
合成樹脂層の厚みが６０μのアルミニウム積層体を得た
。

得られた各試料を用い、「接着強度」、「絞り加工性」
、「かしめ性」及び「耐溶剤性」について評価した結果
を表−一に示した。

なお、各項目の評価方法は次の方法にて行なった。

「接着強度」、「絞り加工性」及び「かしめ性」・・・
・・・実施例−／に記載した方法と同一。

「耐溶剤性」・・・・・・各試料に使用した合成樹脂フ
ィルムを（，１０ｔｍ　Ｘ　３０　ｍｓ　）の大きさで
、厚さ０．３　ａｓの試料とし、液温ざ０℃のパークロ
ルエチレン中に１０分間浸漬した後、フィルムの容積変
化を測定した。

容積変化率がｊｔＯ％未満のもの（○）、容積変化率が
！Ｏ〜ｉｏｏ％の範囲のものを（Δ）、容積変化率がｉ
ｏｏ％を超えるもの又は試料自体が溶解したものを（×
）としだ。

表２から本発明の動的弾性率及びｓｐ値の範囲を有する
合成樹脂フィルムを積層したガ６ル乃至Ａ？については
、接着強度、絞り加工性、かしめ性及び耐溶剤性に全て
優れていることが判る。

これに対し動的弾性率が高すぎ、かつｓｐ値が低い／１
６．ｇについては接着強度は良好であるが、絞り加工性
、かしめ性及び耐溶剤性に劣υ、ｓｐ値は本発明の範囲
内であるが、動的弾性率が大きい／ｉ６９ではかしめ性
に劣シ、逆にｓｐ値のみが低い４１０では耐溶剤性に劣
り、腐９と同様に動的弾性率が高い／ｌ６１１では絞り
加工性。

かしめ性に劣ることが判る。

（発明の効果） 以上説明したように、本発明のアルミニウム積層体によ
れば、絞り加工性、かしめ性に優れているため、絞り加
工による容器として各種分野で好適に使用できる。

さらには、塩素系有機溶剤による洗浄を必要とするアル
ミ電解コンデンサー容器として実用化が可能になり、電
子部品製造分野での利・用件が犬である。

手続補正書（自発） 昭和６１年７月λ　日 特許庁長官　黒　１）明　雄　殿 １　事件の表示　　　　　　　　ニルし特願昭６１−４
．０６８５号 ２　発明の名称 絞り加工用アルミニウムＶｔｍ体 ３　　補正をする省 事イ′ｒとの関係　　特　許　出　願　人名称（Ｇ１７
）三菱樹脂株式会社 ４　　代　　］、ｑｊ　　　人 住　所　　　東京都千代［［１区丸の内二丁［１５番２
号三菱樹脂株式会社内 ５　補正の対象 明＠出の「発明の詳細な説明」の欄。

６　補正の内容 （１）明細よ第５百６行目の「純度９５％以上のもので
厚みが０．４ＩｌｌＩｎ程度」とあるを「純度９０％以
上のもので厚みが０．２〜０．５１１１ｍＪと訂正づる
。

（２）同第１１頁５行目、及び第１５Ｒ下から７行目の
ｒｍＬ／ｎ＋２Ｊとあるをｌｒ　ｎａｇ／　ｄｍ２　ｊ
と訂正Ｊる。

（３）同第１１頁下か６３行１ＭのＦ１８０Ｊとあるを
ｒ１８’ＯＪと訂正する。

（４）同第１２真下から８行目の１円筒」とあるを「ブ
ランク」と訂正する。

以上

Claims (4)

【特許請求の範囲】
1. （１）アルミニウム板の少なくとも片面に、２０℃にお
   ける動的弾性率が１．０×１０＾８〜１．５×１０＾１
   ＾０ｄｙｎｅ／ｃｍ＾２の範囲の合成樹脂フィルムを積
   層したことを特徴とする絞り加工用アルミニウム積層体
   。
2. （２）アルミニウム板の少なくとも片面に、２０℃にお
   ける動的弾性率が１．０×１０＾８〜１．５×１０＾１
   ＾０ｄｙｎｅ／ｃｍ＾２の範囲で、かつ溶解性パラメー
   ターが１０．０以上の合成樹脂フィルムを積層したこと
   を特徴とする絞り加工用アルミニウム積層体。
3. （３）合成樹脂フィルムが、ナイロン系エラストマー、
   耐衝撃性ナイロン及びウレタン系エラストマーから選ば
   れてなる樹脂を用いた合成樹脂フィルムであることを特
   徴とする特許請求の範囲第２項記載の絞り加工用アルミ
   ニウム積層体。
4. （４）アルミニウム板と合成樹脂フィルム間にアルコー
   ル可溶性ナイロン樹脂を介在させたことを特徴とする特
   許請求の範囲第２項乃至第３項記載の絞り加工用アルミ
   ニウム積層体。