JP2001270029A - フィルム積層鋼板およびフィルム積層鋼板製容器 - Google Patents

フィルム積層鋼板およびフィルム積層鋼板製容器

Info

Publication number
JP2001270029A
JP2001270029A JP2000081335A JP2000081335A JP2001270029A JP 2001270029 A JP2001270029 A JP 2001270029A JP 2000081335 A JP2000081335 A JP 2000081335A JP 2000081335 A JP2000081335 A JP 2000081335A JP 2001270029 A JP2001270029 A JP 2001270029A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
steel sheet
film
laminated steel
film laminated
laminated
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2000081335A
Other languages
English (en)
Inventor
Yoshio Wakayama
芳男 若山
Tetsuo Horiuchi
哲雄 堀内
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Mitsubishi Plastics Inc
Original Assignee
Mitsubishi Plastics Inc
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Mitsubishi Plastics Inc filed Critical Mitsubishi Plastics Inc
Priority to JP2000081335A priority Critical patent/JP2001270029A/ja
Publication of JP2001270029A publication Critical patent/JP2001270029A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Graft Or Block Polymers (AREA)
  • Rigid Containers With Two Or More Constituent Elements (AREA)
  • Details Of Rigid Or Semi-Rigid Containers (AREA)
  • Wrappers (AREA)
  • Manufacture Of Macromolecular Shaped Articles (AREA)
  • Laminated Bodies (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 曲げ、カーリング加工などの2次加工を行う
際に、フィルムと鋼板との界面で層間剥離が起こり難く
層間密着性に優れ、耐薬品性にも優れたフィルム積層鋼
板、およびこのフィルム積層鋼板製の容器を提供するこ
と。を提供すること。 【解決手段】 第1発明は、鋼板の片面に、20℃にお
ける動的粘弾性が1.0×108〜3.0×1010N/
2で、かつ、溶解性パラメーターが9以下のプラスチ
ックであり、厚さが5〜100μmのフィルムが積層さ
れてなるフィルム積層鋼板を要旨とし、第2発明は、こ
のフィルム積層鋼板製の容器を要旨とする。 【効果】 上記課題が解決される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、フィルム積層鋼板
およびフィルム積層鋼板製容器に関する。さらに詳しく
は、ペール缶、18L缶といった工業用容器の製造用に
好適に使用でき、曲げ、カーリング加工などの2次加工
を行う際に、層間剥離などの不良が起り難く、層間の密
着性に優れ、かつ耐薬品性に優れたフィルム積層鋼板、
およびこのフィルム積層鋼板製の容器に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、鋼板の防食等を目的として、鋼板
に各種のプラスチックフィルムを積層したフィルム積層
鋼板が、種々の用途分野で使用されている。これらフィ
ルム積層鋼板は、その最終用途に応じて冷間加工法によ
り所望の形状に曲げ、張出し、打ち抜き、絞り加工など
を施こしたり、場合によっては冷間加工後にかしめ加工
(カーリング加工)が施されることもある。
【0003】このようなフィルム積層綱板の2次加工に
おいては、例えば絞り加工前の鋼板とフィルムの層間の
接着強度が良好であっても、冷間での2次加工の際に鋼
板の変形にフィルムが追随できず、フィルムと綱板との
境界面で層間剥離やフィルムの破断が起こりやすいとい
う問題があった。特にフィルム積層綱板を金属容器とし
て使用する場合には、容器に収納する内容物が酸性物質
やアルカリ性物質など多種にわたるため、フィルムの剥
離や破断の問題は、金属容器としての耐蝕性に影響す
る。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】従来、金属容器は、そ
の少なくとも片面に防食性、美観曲の目的で樹脂塗料が
塗布されているが、ぺ−ル缶の場合には製缶後にスプレ
ー塗装法などで一缶ごとに塗装するために効率が悪い。
塗料を高温で焼付けるために多大なエネルギーが必要
で、有機溶剤の飛散による環境悪化の問題がある。ま
た、ブロー成形性のポリエチレンなどの樹脂製の内袋を
内装したアトロン缶が使用されているが、しかし、金属
製容器内に樹脂製の内袋を装着する作業が繁雑であるば
かりでなく、コスト高となるという問題がある。
【0005】本発明者らは、上記諸問題を一挙に解決し
た金属容器製造用綱板および金属容器を提供することを
目的として、鋭意検討の結果本発明に到達したものであ
る。すなわち、本発明の目的は、次のとおりである。 1.曲げ、カーリング加工などの2次加工を行う際に、
プラスチックフィルムと鋼板との境界面で層間剥離など
の不良が起り難く層間密着性に優れたフィルム積層鋼板
を提供すること。 2.耐薬品性に優れたフィルム積層鋼板を提供するこ
と。 3.上記フィルム積層鋼板製の容器を提供すること。
【0006】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
に、本発明の第1発明では、鋼板の片面に、20℃にお
ける動的弾性率が1.0×108〜3.0×1010N/
2で、かつ、溶解性パラメーターが9以下のプラスチ
ックであり、厚さが5〜100μmのプラスチックフィ
ルムが積層されてなることを特徴とするフィルム積層鋼
板を提供する。
【0007】本発明の第2発明では、鋼板の片面に、2
0℃における動的弾性率が1.0×108〜3.0×1
10N/m2で、かつ、溶解性パラメーターが9以下の
プラスチックであり、厚さが5〜100μmのプラスチ
ックフィルムが積層されてなり、このプラスチックフィ
ルム面が内面側となるように筒状に成形されてなること
を特徴とするフィルム積層鋼板製容器を提供する。
【0008】
【発明の実施の形態】以下、本発明を詳細に説明する。
本発明に係るフィルム積層鋼板において、鋼板は金属容
器などの工業缶の缶胴、蓋などを構成するものであっ
て、その種類は特に限定されるものでなく、鋼板の耐食
性の向上と、この鋼板表面とプラスチックフィルムとの
密着性向上を目的として、鋼板表面に表面処理が施され
ているものを使用するのが好ましい。この鋼板に表面処
理を施す面は、工業缶の内表面として使用される面であ
るが、工業缶の耐食性を勘案して、外表面とされる面に
も同様に表面処理を施すのが好ましい。表面処理はメッ
キが好適で、電気ぶりき(鋼板にSnを0.5〜12g
/m 2電気メッキした鋼板)、TFS(ティンフリース
チール鋼板にクロムを30〜120mg/m2電気メッキ
した鋼板)、Niメッキした鋼板などが挙げられる。
【0009】鋼板の厚さ、幅、長さなどに特に制限はな
いが、取扱いの容易さなどを勘案すると、厚さが0.2
〜0.6mm、幅が500〜1000mm程度であって、長
尺でコイル状に巻回したものが好ましい。コイル状に巻
回した鋼板の厚さは、缶内に収納する物質の特性に応じ
て上記の範囲から適宜選ぶことができる。長尺鋼板の長
さは、製造する缶の大きさ、形状に応じて、打ち抜き、
シャーリングなどにより適切な長さとすることができ
る。例えば、缶がペール缶の場合には、厚さが0.4〜
0.6mmの範囲、幅が700〜950mmの範囲のものを
選び、長さをペール缶の高さに対応させた長さに打ち抜
くことができる。
【0010】本発明に係るフィルム積層鋼板は、鋼板の
片面に、20℃における動的弾性率が1.0×108
3.0×1010N/m2で、かつ、溶解性パラメーター
が9以下のプラスチックであり、厚さが5〜100μm
のプラスチックフィルムが積層されてなる。本発明にお
いて「動的弾性率」とは、通常の粘弾性スペクトロメー
ターを用い、温度20℃で、周波数1Hzで引張り法に
より測定した数値を意味する。
【0011】本発明者らの実験によれば、動的弾性率が
1.0×108N/m2未満のプラスチックのフィルムを
用いると、一定形状に絞り加工したり打ち抜き加工など
のプレス加工する時に、フィルム層が伸びて剥離しやす
く、フィルム層が伸びてきれいに打ち抜けないなどの欠
点があることが分かった。また、表面が柔らかくなり、
傷が付きやすいなどの欠点もある。さらに、金属容器の
缶胴と天地板を巻締めたときに、フィルムがへたってシ
ール性が低下し、容器内に収納した液状の内溶物が洩れ
るおそれがあるなどの欠点がある。動的弾性率が3.0
×1010N/m 2を越えるプラスチックフィルムを用い
ると、かしめ加工(カーリング加工)などを施した場
合、かしめ部が剥離や破断し易い、加工により割れが発
生し易いなどの欠点がある。動的弾性率が1.0×10
8〜3.0×1010N/m2の範囲のプラスチックは、上
記プレス加工時特性などの要求特性に応じて適宜選択す
ればよい。
【0012】本発明者らの実験によれば、鋼板積層用の
プラスチックフィルムは、上記動的弾性率の外に、溶解
性パラメーターが9以下という特性を満足するプラスチ
ックのフィルムを使用する必要があることが分かった。
本発明において「溶解性パラメーター」(以下「SP
値」という)とは、分子凝集エネルギ−密度(CED)
の平方根で表されるその物質固有のものであり、凝集エ
ネルギー定数を使用した次の計算式、すなわち、SP値
=dΣG/M、(この式において、dは密度、Gは疑集
エネルギー定数、Mは基本分子量を意味する。)により
算出することもできる。SP値が9を越えるプラスチッ
クのフィルムを使用すると、容器に収納する内容物に含
まれるアルコール類、酸類、アルカリ類などの液に侵さ
れやすく、耐食性、耐薬品性に劣るという欠点がある。
【0013】動的弾性率およびSP値について、上記範
囲を溝足するプラスチックは種々あり、例えば、ポリエ
チレン、ポルプロピレン、エチレン−プロピレン共重合
体、エチレン−酢酸ビニル共重合体、エチレン−アクリ
ルエステル共重合体、アイオノマー、ポリ−4−メチル
ぺンテン−1、これらを不飽和カルボン酸またはその誘
導体などによって変性した変性ポリオレフィン系樹脂、
弗化ビニリデ゛ン、エチレン−テトラフルオロエチレン
樹脂などのフッ素系樹脂が挙げられる。上記プラスチッ
クの中では、ポリオレフィン系樹脂、不飽和カルボン酸
またはその誘導体などによって変性した変性ポリオレフ
ィン系樹脂に好適であり、中でもポリオレフィン系樹脂
は他の特性にも優れているので特に好適である。
【0014】上記プラスチックの中では、ポリオレフィ
ン系樹脂、不飽和カルボン酸またはその誘導体などによ
って変性した変性ポリオレフィン系樹脂が特に好適な理
由は、溶接法によって缶を製造する際に有利だからであ
る。例えば18L缶、ペール缶などの金属容器は、これ
らフィルム積層鋼板を筒状に成形した後に、端部同士を
融着、ハンダ付け、溶接したりした後に、天地板を巻締
めて成形することができる。しかし溶接缶の場合は、シ
ーム溶接に必要な部分を除外して、フィルムを積層する
必要がある。溶接接合した後、溶接熱などにより被覆が
損なわれた箇所および鋼板の表面を、熱可塑性樹脂や熱
硬化性樹脂などの塗料やテープ状フィルムで補修する必
要がある。
【0015】変性ポリオレフィン系樹脂の基体となるポ
リオレフィン系樹脂としては、ポリエチレン、ポリプロ
ピレン、ポリ−4−メチルぺンテン−1、エチレン−プ
ロピレン共重合体などが挙げられるが、特にこれらに限
定されるものではない。これらのポリオレフィン系樹脂
を変性する不飽和カルボン酸としては、アクリル酸、メ
タクリル酸、クロトン酸、マレイン酸、無水イクコン酸
などが挙げられる。不飽和カルボン酸グラフ卜変性ポリ
オレフィン樹脂は、融点が120℃以上のもの、特に1
30℃以上のものが好ましい。これは、通常、金属容器
に成形する前に、容器外面に相当する面に装飾用塗料を
塗装されが、塗装の焼付温度は120℃以上であるのが
一般的であり、融点が低いと表面が溶融してウイケット
と呼ばれる支持棒に付着してしまうなどの不都合が起る
からであり、融点が高いほど好ましい。
【0016】鋼板積層用のプラスチックフィルムは、上
記のプラスチックを原料として製造されるが、必要に応
じて、原料プラスチックにはフィルムの特性に悪影響を
与えない種類、および量の各種の樹脂添加剤を配合する
ことができる。樹脂添加剤としては、着色顔料、滑剤、
熱安定剤、ブロッキング防止剤、耐光剤、紫外線吸収
剤、耐衝撃改良剤、防錆剤などが挙げられる。
【0017】鋼板に積層されるプラスチックフィルムの
厚さは、5〜100μmの範囲で選ぶものとする。フィ
ルムの厚さが5μm未満であると、フィルムとして扱い
難く、耐食性にも劣り、厚さが100μを超えると、プ
ラスチック積層鋼板を容器にする際の成形加工性に劣
り、経済的にも不利である。プラスチックフィルムの厚
さの好ましい範囲は、10〜80μmである。鋼板積層
用のプラスチックフィルムは、従来から知られている製
造方法、例えば、Tダイやインフレーションダイを装着
した押出成形法によって製造することができる。フィル
ムは、単層でも多層であってもよい。
【0018】鋼板の片面に上記プラスチックフィルムを
積層するには、(1)鋼板に各種接着剤を塗布して焼付け
た後に、あらかじめ調製したフィルムをラミネートする
方法、(2)あらかじめ調製したフィルムを溶融ラミネー
トする方法、などが挙げられる。これら例示は、本発明
を特に制限するものではない。溶接缶製造用のフィルム
積層鋼板の場合には、シーム溶接に必要な部分を除外し
てフィルムを積層する。
【0019】本発明に係るフィルム積層鋼板から金属容
器を製造するには、プラスチックフィルムを積層した面
が容器の内側になるようにして、所望の形状に曲げ、張
出し、打ち抜き、絞り加工などを施こしたり、場合によ
っては冷間加工後にかしめ加工(カーリング加工)すれ
ばよい。しかし溶接缶の場合は、シーム溶接に必要な部
分を除外してフィルムを積層しているので、溶接接合し
た後、溶接熱などにより被覆が損なわれた箇所および鋼
板の表面を、熱可塑性樹脂や熱硬化性樹脂などの塗料や
テープ状フィルムで補修する必要がある。
【0020】以下、本発明を実施例によりさらに詳細に
説明するが、本発明はその趣旨を超えない限り以下の記
載例に限定されるものではない。
【0021】以下に記載の例において、各種評価試験は
次に記載の方法で評価したものである。 (1)動的弾性率:岩本製作社製の粘弾性スペクトロメー
ターVES−F3を用い、振動周波数1Hz、温度20
℃でシートの横方向(押出し方向に対し直角の方向)に
ついて測定した。 (2)加工性(a):以下の試験例により得られたフィルム積
層鋼板を加工して、フィルム面が内面側となるように5
5φ×30L(D/d=L/D=5.5)の円筒容器を
作成したときに、鋼板からのフィルム剥離がなく異常の
ないものを「○」、フィルム剥離などの異常のあるもの
を「×」と判定した。
【0022】(3)加工性(b):上記の方法によって加工し
た、円筒絞り容器を用いて、開口部先端をかしめ機械を
使用し、かしめごまが円筒容器の周辺を0.5秒間に1
0回転する粂件で、3mmφのかしめ部を円筒容器の開口
先端部に設けた。このかしめ部のフィルムが剥離を生じ
なかったものを「○」、かしめ部のフィルムが剥離した
ものを「×」と判定した。 (4)印刷乾燥特性:以下の試験例により得られたフィル
ム積層鋼板のフィルム積層面と反対面に、エポキシ−ユ
リア系塗料を塗布し、支持棒(ウイケツト)に60゜の
角度で立てかけた状態で、温度120℃で20分間焼付
けた。このとき、フィルム面にウイケットマ−クなど外
観に異常が認められるときは「×」、外観に異常がない
場合は「○」と判定した。
【0023】(5)補修塗料密着性:以下の試験例により
得られた円筒容器の金属が露出した部分とフィルムとに
跨つて、ポリエステル系粉体塗料(デクスターミドラン
ド社製、VECODURVP92)を塗装・焼付(最高到達温度2
30℃)た時に、フィルムと補修塗料が十分に密着して
指で剥がせないときは「○」、密着力が弱く指で剥がせ
る程度のときは「×」と判定した。 (6)耐食性(a):以下の試験例により得られたフィルム積
層鋼板を加工して、フィルム面が内面側となるように5
5φ×30L(D/d=L/D=5.5)の円筒容器を
作成した。カップ内面に、NaClを3重量%、クエン
酸を3重量%をイオン水94重量%に溶解した酸性水溶
液を充填し、50℃の温度で1カ月間保存した。1カ月
経過後開蓋して、容器の内壁面側を目視観察した。変化
が認められなかったものを「○」、フィルムの剥離、金
属腐蝕など異常が認められたものを「×」と判定した。
【0024】(7)耐食性(b):上の試験(a)における酸性水
溶液を、アルキルベンゼンスルフォン酸ナトリウムの3
0重量%を溶解したアルカリ性水溶液に代えた他は、上
の試験(a)におけると同様の手順で試験し、評価した。 (8)総合評価:上記8つの評価項目を総合的に勘案し
て、実用上問題がないと判断されるものを「○」、実用
上問題があると判断されるものを「×」と、「○」と
「×」の中間のものを「△」と、それぞれ評価した。
【0025】[実験例]厚さ0.32mmのティンフリー
スチールの片面に、ウレタン系接着剤を塗布して焼付け
た後に、下の表−1に示す厚さ70μmのフィルムを、
200℃の温度で積層した。得られたフィルム積層鋼板
について、上記の各項目の評価試験を行った。評価結果
を、表−1に示す。
【0026】
【表1】
【0027】表−1より、次のことが明らかである。 (1)動的弾性率が請求項1の要件を満していても、SP
値が要件を満していないポリアミド6は、加工性には問
題ないものの、耐食性に劣る(実験例1参照)。 (2)同じく動的弾性率が請求項1の要件を満していて
も、SP値が要件を満していないポリエステルは、加工
性には問題ないものの、耐食姓に劣る(実験例2参
照)。 (3)動的弾性率が請求項1の要件を満さない、ポリ塩化
ビニルは加工性に劣る(実験例3参照)。 (4)動的弾性率およびSP値が請求項1の要件を満たす
塩素化ポリエチレンは、加工注、耐食性などに問題はな
いものの印刷乾燥特性、密着性に劣り、容器用としては
使用は難しい(実験例4参照)。
【0028】(5)動的弾性率およびSP値が請求項1の
要件を満す融点160℃の酸変性ポリプロピレンは、全
ての評価項目について問題なかった(実験例5参照)。 (6)動的弾性率およびSP値SPが請求項1の要件を満
たす融点124℃の酸変性ポリエチレンは、印刷乾燥特
性において、少しウイケットマークが残るが実用上問題
ないレベルであり、他の評価項目について問題なかった
(実験例6参照)。 (7)動的弾性率およびSP値が請求項1の要件を満たし
ても、プラスチック自体の融点が低く、酸変性ポリオレ
フィンではない、エチレン−アクリル酸共重合体樹脂
は、加工性、耐食性には問題ないものの、印刷乾燥特
性、補修塗料との密着性に若干劣る(実験例7参照)。 (8)動的弾性率およびSP値が請求項1の要件を満たし
ても、プラスチック自体の融点が高くても、フィルムの
原料がフッ素樹脂の場合には、補修塗料との密着性に若
干劣る(実験例8参照)。
【0029】
【発明の効果】本発明は、以上詳細に説明したとおりで
あり、次のような特別に有利な効果を奏し、その産業上
の利用価値は極めて大である。 1.本発明の第1発明に係るフィルム積層鋼板は、フィ
ルムの原料プラスチックとして、動的弾性率が1.0×
108〜3.0×1010N/m2で、かつ、溶解性パラメ
ーターが9以下のものとされているので、曲げ、カーリ
ング加工などの2次加工を行う際に、フィルムと鋼板と
の境界面で層間剥離などの不良が起り難く層間密着性に
優れている。 2.本発明の第1発明に係るフィルム積層鋼板は、耐薬
品性に優れている。 3.本発明の第2発明に係るフィルム積層鋼板から調製
された金属容器は、フィルムと鋼板との境界面で層間剥
離などの不良が発生し難く、耐薬品性に優れている。
フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) B65D 65/40 B65D 65/40 D 4J026 C08F 255/00 C08F 255/00 C08J 5/18 CER C08J 5/18 CER // C08L 51:00 C08L 51:00 Fターム(参考) 3E061 AA16 AB05 AB13 AC09 BA02 3E062 AA04 AC03 JA07 JC06 JD06 3E086 AD30 BA04 BA13 BA15 BB74 CA29 4F071 AA15 AA20 AA21 AA84 AF05Y AF20Y BA01 BB06 BB09 BC01 4F100 AB03A AK01B AK03B AL06B BA02 DA01 DA11 GB16 JA04B JA20B JB01 JK06 JK07B YY00B 4J026 AA12 AA13 BA24 BA33 BA34 GA01

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 鋼板の片面に、20℃における動的弾性
    率が1.0×108〜3.0×1010N/m2で、かつ、
    溶解性パラメーターが9以下のプラスチックであり、厚
    さが5〜100μmのプラスチックフィルムが積層され
    てなることを特徴とするフィルム積層鋼板。
  2. 【請求項2】 鋼板の片面に、20℃における動的弾性
    率が1.0×108〜3.0×1010N/m2で、かつ、
    溶解性パラメーターが9以下のプラスチックであり、厚
    さが5〜100μmのプラスチッフィルムが積層されて
    なり、このプラスチックフィルム面が内面側となるよう
    に筒状に成形されてなることを特徴とするフィルム積層
    鋼板製容器。
  3. 【請求項3】 プラスチックフィルムが、融点が120
    ℃以上の不飽和カルボン酸グラフト変性ポリオレフィン
    系樹脂である、請求項2に記載のフィルム積層鋼板製容
    器。
JP2000081335A 2000-03-23 2000-03-23 フィルム積層鋼板およびフィルム積層鋼板製容器 Pending JP2001270029A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2000081335A JP2001270029A (ja) 2000-03-23 2000-03-23 フィルム積層鋼板およびフィルム積層鋼板製容器

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2000081335A JP2001270029A (ja) 2000-03-23 2000-03-23 フィルム積層鋼板およびフィルム積層鋼板製容器

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2001270029A true JP2001270029A (ja) 2001-10-02

Family

ID=18598288

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2000081335A Pending JP2001270029A (ja) 2000-03-23 2000-03-23 フィルム積層鋼板およびフィルム積層鋼板製容器

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2001270029A (ja)

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2004195483A (ja) * 2002-12-17 2004-07-15 Jfe Steel Kk ラミネート缶溶接部補修テープ及びラミネート缶溶接部の補修方法
JP2007045510A (ja) * 2005-08-12 2007-02-22 Jfe Steel Kk 2ピース缶用ラミネート鋼板及び2ピースラミネート缶

Citations (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS62198453A (ja) * 1986-02-26 1987-09-02 三菱樹脂株式会社 絞り加工用アルミニウム積層体
JPH03236954A (ja) * 1990-02-14 1991-10-22 Nippon Steel Corp スリーピース缶用フィルム積層鋼帯およびその製造方法
JPH068368A (ja) * 1992-01-17 1994-01-18 Nippon Steel Corp ポリプロピレンラミネート鋼板及びその製造方法

Patent Citations (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS62198453A (ja) * 1986-02-26 1987-09-02 三菱樹脂株式会社 絞り加工用アルミニウム積層体
JPH03236954A (ja) * 1990-02-14 1991-10-22 Nippon Steel Corp スリーピース缶用フィルム積層鋼帯およびその製造方法
JPH068368A (ja) * 1992-01-17 1994-01-18 Nippon Steel Corp ポリプロピレンラミネート鋼板及びその製造方法

Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2004195483A (ja) * 2002-12-17 2004-07-15 Jfe Steel Kk ラミネート缶溶接部補修テープ及びラミネート缶溶接部の補修方法
JP4599795B2 (ja) * 2002-12-17 2010-12-15 Jfeスチール株式会社 ラミネート缶溶接部補修テープ及びラミネート缶溶接部の補修方法
JP2007045510A (ja) * 2005-08-12 2007-02-22 Jfe Steel Kk 2ピース缶用ラミネート鋼板及び2ピースラミネート缶

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP5534354B2 (ja) 流通時の破胴耐性およびフランジクラック耐性に優れた樹脂被覆アルミニウム・シームレス缶体
EP1914024A1 (en) Can body for two-piece can made of laminate steel sheet and method for manufacture thereof
JP2001270029A (ja) フィルム積層鋼板およびフィルム積層鋼板製容器
US20050238845A1 (en) Surface-roughened resin film, metal sheet coated with surface-roughened resin film, process for producing metal sheet coated with surface-roughened resin film, and metal can having surface coated with surface-roughened resin film and process for producing the same
JP2532002B2 (ja) 薄肉化深絞り缶用樹脂被覆金属板
JP2003231989A (ja) Snめっき鋼板の製造方法、Snめっき鋼板、Snめっき鋼板に樹脂皮膜を被覆してなる樹脂被覆Snめっき鋼板、およびそれを用いた缶
EP0415345B1 (en) Composite steel sheet having high workability for drawn and ironed cans
WO2016104579A1 (ja) 食品容器用フィルムラミネート金属板、および、これを用いたツイストキャップおよび缶蓋
JP2009046754A (ja) 溶接缶用表面処理錫めっき鋼板及びこれから成る溶接缶
JP2003260758A (ja) プレコート鋼板から成るプレス成形缶
JPH09108756A (ja) 補修塗装のいらない開缶性に優れた易開缶蓋の製造方法
JP2934182B2 (ja) 薄肉化深絞り缶用樹脂被覆金属板
JP2000263696A (ja) 容器用樹脂被覆鋼板およびそれを用いた容器
WO1990009321A1 (en) Thin, deep-drawn can
JP2001001447A (ja) 容器用樹脂被覆鋼板およびそれを用いた容器
NO301266B1 (no) Fremgangsmåte ved fremstilling av avrivningslokk
WO2007020955A1 (ja) 2ピ−ス缶用ラミネート鋼板及び2ピ−スラミネート缶
JP3282994B2 (ja) 鋼板の表面処理方法、表面処理鋼板、および表面処理鋼板を用いた熱可塑性樹脂被覆鋼板
JP2791841B2 (ja) 開缶性に優れ、内外面の補修塗装不要な鋼板製易開缶性蓋
JP3027059B2 (ja) 易開缶性蓋の製造方法
JPH0899140A (ja) 易開缶性蓋の温間加工による製造方法
JPS5847072A (ja) 金属製ビン用接着剤
JP3426453B2 (ja) 補修塗装のいらない開缶性に優れた易開缶性蓋及びその製造方法
JP4998683B2 (ja) 表面処理金属板およびその製造方法、ならびに樹脂被覆金属板、金属缶および缶蓋
JP2000177733A (ja) 補修塗装のいらない開缶性に優れた易開缶性蓋

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20040524

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20060209

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20060221

A02 Decision of refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02

Effective date: 20060627