JP2003231989A - Snめっき鋼板の製造方法、Snめっき鋼板、Snめっき鋼板に樹脂皮膜を被覆してなる樹脂被覆Snめっき鋼板、およびそれを用いた缶 - Google Patents

Snめっき鋼板の製造方法、Snめっき鋼板、Snめっき鋼板に樹脂皮膜を被覆してなる樹脂被覆Snめっき鋼板、およびそれを用いた缶

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JP2003231989A JP2002030839A JP2002030839A JP2003231989A JP 2003231989 A JP2003231989 A JP 2003231989A JP 2002030839 A JP2002030839 A JP 2002030839A JP 2002030839 A JP2002030839 A JP 2002030839A JP 2003231989 A JP2003231989 A JP 2003231989A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 厳しい加工を施しても被覆した有機樹脂皮膜
が剥離することのない、被覆樹脂皮膜の優れた接着強度
を有するSnめっき鋼板の製造方法、それらの製造方法
を用いて作成したSnめっき鋼板、Snめっき鋼板に樹
脂皮膜を被覆してなる樹脂被覆Snめっき鋼板、および
それを用いた缶を提供する。 【解決手段】 鋼板表面にSnめっきを施した後、後処
理を施し、次いでシランカップリング剤を塗布してなる
Snめっき鋼板に樹脂皮膜を被覆して樹脂被覆Snめっ
き鋼板とし、絞り加工、または絞り加工後ストレッチ加
工、または絞り加工後しごき加工、または絞り加工後ス
トレッチ加工としごき加工を併用して成形加工し、缶体
に成形する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、鋼板にSnめっき
を施した後、そのまま、またはSnの融点以上に加熱し
次いで急冷した後、後処理を施し、その後にSnめっき
層上にシランカップリング剤を塗布し乾燥するSnめっ
き鋼板の製造方法、それらの製造方法を用いて作成した
Snめっき鋼板、Snめっき鋼板に樹脂皮膜を被覆して
なる樹脂被覆Snめっき鋼板、およびそれを用いた缶に
関する。
【0002】
【従来の技術】従来より、鋼板上にSnを電気めっきし
たSnめっき鋼板においては、Snめっき後に重クロム
酸ナトリウムのようなクロム酸塩系の水溶液中で浸積処
理、または電解処理を施し、めっき面上にクロム水和酸
化物層を形成させたものが用いられている。しかし、こ
れらの処理を施したSnめっき鋼板を用い、Snめっき
層上に有機樹脂を塗装したり有機樹脂フィルムを積層し
た樹脂被覆Snめっき鋼板を成形加工すると、被覆した
樹脂皮膜のSnめっき鋼板に対する接着強度、特に加工
後の接着強度に乏しく、食缶や飲料缶等の成形加工で用
いられている絞り加工、絞り加工後のさらなるストレッ
チ加工、絞り加工後のさらなるしごき加工、絞り加工後
のさらなるストレッチ加工としごき加工を併用した加工
等の厳しい成形加工を施すと被覆樹脂皮膜が剥離してし
まう、という欠点を有していた。そのため、成形加工を
施す樹脂被覆鋼板の樹脂皮膜を被覆する下地としては、
加工後の樹脂皮膜の接着強度に優れる、鋼板に電解クロ
ム酸処理を施し、クロムめっき層とクロム水和酸化物層
を形成させたティン・フリー・スチールが用いられてい
た。しかし、ティン・フリー・スチールにはSnにおけ
るような、防食効果がないために、被覆した樹脂皮膜に
欠陥がある場合は、下地の鋼板が腐食されるという欠点
を有している。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】本発明は上記の欠点を
解消し、被覆下地の耐食性に優れ、厳しい加工を施して
も被覆した有機樹脂皮膜が剥離することのない、被覆樹
脂皮膜の優れた接着強度を有するSnめっき鋼板の製造
方法、それらの製造方法を用いて作成したSnめっき鋼
板、Snめっき鋼板に樹脂皮膜を被覆してなる樹脂被覆
Snめっき鋼板、およびそれを用いた缶を提供すること
を目的とする。
【0004】
【課題を解決するための手段】上記の目的を達成するた
め、本発明のSnめっき鋼板の製造方法は、鋼板にSn
めっき層を形成させ、次いでSnめっき層に後処理を施
した後、Snめっき層上にシランカップリング剤を塗布
し乾燥することを特徴とする、Snめっき鋼板の製造方
法、または鋼板にSnめっき層を形成させた後、Snの
融点以上の温度に加熱し、次いで急冷した後、Snめっ
き層に後処理を施し、次いでSnめっき層上にシランカ
ップリング剤を塗布し乾燥することを特徴とする、Sn
めっき鋼板の製造方法である。
【0005】これらのSnめっき鋼板においては、後処
理が、アルカリ金属またはアンモニウムの炭酸塩、もし
くは重炭酸塩のいずれかの水溶液中における陰極電解処
理、または、亜塩素酸ナトリウムとリン酸ナトリウムと
水酸化ナトリウムの混合水溶液中における浸漬処理、も
しくはトリアジンチオール化合物の水溶液中における陰
極電解処理であることを特徴とし、さらにトリアジンチ
オール化合物がトリアジントリチオールモノナトリウム
またはトリアジントリチオールジナトリウムであること
が好ましい。
【0006】また本発明のSnめっき鋼板は、上記のい
ずれかのSnめっき鋼板の製造方法を用いて製造したS
nめっき鋼板であり、本発明の樹脂被覆Snめっき鋼板
は、このSnめっき鋼板に有機樹脂皮膜を被覆してなる
樹脂被覆Snめっき鋼板であり、有機樹脂被膜が有機樹
脂塗料を塗装してなる皮膜、または樹脂フィルムを積層
してなる皮膜であることが好ましい。
【0007】また本発明の缶は、上記のいずれかの樹脂
被覆Snめっき鋼板を絞り加工、または絞り加工後さら
にストレッチ加工、または絞り加工後さらにしごき加
工、または絞り加工後さらにストレッチ加工としごき加
工を併用して加工してなる缶である。
【0008】
【発明の実施の形態】本発明においては、鋼板表面にS
nめっきを施した後、後処理を施し、次いでシランカッ
プリング剤を塗布したSnめっき鋼板とすることによ
り、その上層に被覆した樹脂皮膜が厳しい成形加工を施
しても剥離することのない、極めて優れた接着強度が得
られることが判明した。以下、本発明について説明す
る。
【0009】本発明のSnめっき鋼板のSnめっきを施
す鋼板としては、通常のアルミキルド鋼の熱間圧延板を
冷間圧延し、焼鈍した後調質圧延した冷延鋼板、または
焼鈍後さらに冷間圧延を施して強度を増加させた冷延鋼
板が、用途に応じて選択的に用いられる。これらの冷延
鋼板を電解脱脂し酸洗した後、鋼板上にSnめっき層を
形成させる。本発明のSnめっき鋼板としては、公知の
フェロスタン浴やハロゲン浴を用いて、Snを電気めっ
きしたままのSnめっき鋼板(ノーリフローぶりき)、
Snを電気めっきした後、Snの融点以上の温度に加熱
し、Snを溶融させた後、水中に急冷(リフロー処理)
して得られる通常の光沢表面を有するSnめっき鋼板
(リフローぶりき)がある。また、これらのSnめっき
鋼板の他に、Ni−Fe合金を電気めっきし、その上層
にSnを電気めっきした後、Snの融点以上の温度に加
熱し、次いで急冷するなどの方法を用いて、島状のSn
層を形成させた島状Snめっき鋼板なども用いることが
できる。
【0010】無光沢のノーリフローのSnめっき鋼板に
おけるSnめっき量は、耐食性および経済性の観点から
0.1〜10g/mの範囲にあることが好ましい。リ
フローぶりきにおいては、Snめっき層と鋼板の間にF
e−Sn合金層が形成されるので、めっき鋼板の表面に
金属Sn層を残す場合は全Snめっき量は1〜10g/
の範囲にあることが必要である。めっき鋼板の表
面に金属Sn層を残さず、Fe−Sn合金層のみからな
る層とする場合は、全Snめっき量は0.1〜10g/
の範囲にあることが好ましい。
【0011】島状Snめっき鋼板の場合は、Snめっき
を施す前に鋼板上に形成させるNiの量が0.005〜
0.1g/m、その上層に形成させるSnめっきの量
は0.1〜1.5g/mの範囲とすることが好まし
い。このようなめっき量でそれぞれのめっき層を形成さ
せた後、Snの融点以上の温度に加熱することにより、
表面にSnが島状に分散して存在する島状Snめっき鋼
板が得られる。
【0012】上記のようにして得られたSnめっき鋼板
に、シランカップリング剤による処理に先立って、後処
理を施すことが本発明の特徴である。即ち、Snめっき
鋼板に後処理を施すことにより、Snめっき鋼板の濡れ
性を向上させ、続いて行うシランカップリング剤による
処理との組合せで、有機被膜との密着性を向上させるこ
とができる。本発明者らによる実験によると、Snめっ
き後、48時間(2880分)経時させた後、シランカ
ップリング剤を含んだ溶液を使って濡れ性を調べた結果
によると、接触角が60〜70°と高く、濡れ性がかな
り低下していることが確認される。しかしながら、この
サンプルに後処理(炭酸ソーダ10g/L中で陰極電解
処理)を施した後、上記と同様にして濡れ性を調べる
と、接触角は15〜30°とかなり低くなり、めっき直
後とほぼ同レベルになることが確認される。従来、Sn
めっき層の表面にSnの酸化被膜が経時により容易に形
成されること及びこのSnの酸化皮膜が凝集力の著しく
小さいものであることは知られていたのであるが、本発
明ではSnめっき鋼鈑を後処理することにより、シラン
カップリング剤の濡れ性を向上させ、この状態でカップ
リングを行うことにより、密着性を経時的に向上させる
ことができる。これは、Sn層上に生成しているSnの
酸化皮膜を取り除き表面を清浄化するとともに、表面に
有機被膜との密着性の向上に寄与する水酸基を付着させ
ることが寄与していると考えられる。
【0013】本発明における後処理としては、 (1)アルカリ金属またはアンモニウムの炭酸塩、もし
くは重炭酸塩のいずれかの水溶液中における陰極電解処
理 (2)亜塩素酸ナトリウムとリン酸ナトリウムと水酸化
ナトリウムの混合水溶液中における浸漬処理 (3)トリアジンチオール化合物の水溶液中における陰
極電解処理 のいずれかの処理法であることが好ましい。処理法
(1)に用いるアルカリ金属またはアンモニウムの炭酸
塩としては炭酸ナトリウム、炭酸カリウム、炭酸アンモ
ニウムなど、重炭酸塩としてはが炭酸水素ナトリウム、
炭酸水素カリウム、炭酸水素アンモニウムなどが適用可
能である。これらの塩の0.5〜3%の濃度の水溶液中
で100〜2500A/mの電流密度で陰極電解す
ることにより、有機被膜との密着性に優れた表面状態が
得られる。
【0014】処理法(2)を適用する場合は、亜塩素酸
ナトリウム:1〜10%、リン酸ナトリウム:0.5〜
5%、水酸化ナトリウム:0.1〜2%の濃度範囲とな
るようにして混合水溶液を作成し、水溶液温度:20〜
50℃、浸漬時間:10〜120秒の条件で浸漬処理す
る。
【0015】処理法(3)に用いるトリアジンチオール
化合物としては、トリアジントリチオール、トリアジン
トリチオールモノナトリウム、トリアジントリチオール
ジナトリウム、トリアジントリチオールジ(ジエタノー
ルアミン)、アニリノトリアジンチオール、ジブチルア
ミノトリアジンチオールなどを用いることができるが、
中でもトリアジントリチオールモノナトリウムまたはト
リアジントリチオールジナトリウムを用いることが好ま
しい。これらのトリアジンチオール化合物の0.5〜5
%の濃度の水溶液中で100〜5000A/mの電
流密度で陰極電解処理することにより、有機被膜との密
着性に優れた表面状態が得られる。
【0016】上記のようにして後処理を施した後のSn
めっき鋼板の表面に、シランカップリング剤を塗布し乾
燥させる。シランカップリング剤としては、ビニル系、
アクリル系、エポキシ系、アミノ系、メルカプト系、ク
ロロプロピル系などの各種のものがあるが、本発明にお
いてはアミノ系のシランカップリング剤を用いることが
好ましい。アミノ系のシランカップリング剤としてはア
ミノプロピルトリメトキシシラン、アミノプロピルメチ
ルジエトキシシラン、アミノプロピルトリエトキシシラ
ン、フェニルアミノプロピルトリメトキシシランなどを
用いることができる。これらのシランカップリング剤の
5〜200g/lの水溶液を上記のSnめっき鋼板に塗
布し、乾燥させる。塗布方法としては公知の方法が適用
でき、例えば、浸漬法、ロールコート法、浸漬後ロール
による絞り法、スプレーによる方法あるいは電解処理法
が適用できる。乾燥後の皮膜量は蛍光X線法で測定した
Si量で1〜50mg/mであることが好ましい。S
i量が1mg/m未満である場合は、このシランカッ
プリング剤塗布層上に設ける樹脂皮膜層の十分な接着強
度が得られない。また 50mg/mを越えても接着
強度は低下するようになり、また経済的ではなくなる。
以上のようにして本発明のSnめっき鋼板が得られる。
【0017】本発明の樹脂被覆Snめっき鋼板は、上記
のようにして得られたSnめっき鋼板の片面または両面
に、有機樹脂塗料を塗装するか、または有機樹脂フィル
ムを積層することによって得ることができる。有機樹脂
塗料としては、熱硬化性または熱可塑性の樹脂塗料、例
えば、フェノール・エポキシ塗料、尿素・エポキシ塗
料、アミノ・エポキシ塗料、エポキシ・エステル塗料な
どの変性エポキシ塗料、例えば、塩化ビニル−酢酸ビニ
ル共重合体、塩化ビニル−酢酸ビニル共重合体部分ケン
化物、塩化ビニル−酢酸ビニル−無水マレイン酸共重合
体などの用いた−ビニル塗料、例えば、エポキシ変性−
ビニル樹脂塗料、エポキシアミノ変性−ビニル樹脂塗
料、エポキシフェノール変性−ビニル樹脂塗料などの変
性ビニル樹脂塗料、アクリル樹脂系塗料、油性塗料、ア
ルキド樹脂塗料、ポリエステル塗料、スチレン−ブタジ
エン系共重合体などの合成ゴム系塗料などを用いること
ができる。塗布量としては樹脂被覆Snめっき鋼板を成
形加工した後の成形体における塗膜の接着強度、耐食
性、および経済性の観点から0.1〜20g/m、好
ましくは1〜10g/mであることが好ましい。
【0018】有機樹脂フィルムとしては、ポリエチレン
テレフタレート、ポリブレンテレフタレート、ポリエチ
レンナフタレート、エチレンテレフタレート・エチレン
イソフタレート共重合体、ブチレンテレフタレート・ブ
チレンイソフタレート共重合体などのポリエステル樹
脂、あるいはこれらのポリエステル樹脂の2種類以上を
ブレンドした樹脂、ポリエチレン、ポリプロピレン、エ
チレン・プロピレン共重合体、およびそれらをマレイン
酸変性したもの、エチレン・酢酸ビニル共重合体、エチ
レン・アクリル酸共重合体などのポリオレフィン樹脂、
6−ナイロン、6,6−ナイロン、6,10−ナイロン
などのポリアミド樹脂、ポリカーボネート、ポリメチル
ペンテン、さらに上記のポリエステル樹脂とアイオノマ
ーをブレンドしたものからなる単層の樹脂フィルム、さ
らにこれらの樹脂の2種類以上からなる複層の樹脂フィ
ルムなどを用いることができる。樹脂フィルムの厚さと
しては、フィルム積層作業のし易さ、樹脂被覆Snめっ
き鋼板を成形加工した後の成形体における樹脂フィルム
の接着強度、耐食性、および経済性の観点から10〜1
00μmであることが好ましい。
【0019】これらの樹脂フィルムは、樹脂ペレットを
加熱溶融し、それを押出機のTダイから直接上記のSn
めっき鋼板上に押し出して積層してもよいし、樹脂ペレ
ットを加熱溶融し、それを押出機のTダイから押し出
し、所望の厚さのフィルムに製膜したものを、上記のS
nめっき鋼板に熱接着法を用いて接着してもよい。熱接
着法は、樹脂が接着する温度範囲に加熱したSnめっき
鋼板に樹脂フィルムを当接し、1対のロールで挟み付け
て、加圧して圧接する方法である。熱接着法を用いて樹
脂フィルムをSnめっき鋼板に熱接着する場合は、樹脂
フィルムに延伸加工を施さずに製膜した樹脂フィルムを
用いることにより、Snの融点よりかなり低い温度で熱
接着することができる。1軸方向、または縦横2軸方向
に延伸加工して製膜した樹脂フィルムを積層する場合
は、延伸加工後の熱固定をSnの融点よりかなり低い温
度で行わないと、樹脂の融点以上の温度より高温に加熱
しないかぎりSnめっき鋼板との良好な接着強度が得ら
れないので、樹脂の融点がSnの融点よりも高い樹脂を
用いる場合には、熱接着することが困難になる場合があ
る。
【0020】このようにして得られた樹脂被覆Snめっ
き鋼板において、樹脂皮膜の接着強度は、樹脂皮膜が有
機樹脂塗料である場合はTピール強度で5kg/10m
m以上、樹脂皮膜が有機樹脂フィルムである場合は3k
g/10mm以上であることが好ましい。Tピール強度
がそれぞれの下限未満の場合は絞り加工のような厳しい
加工を施した場合に、樹脂層が剥離する場合がある。絞
り加工後にさらにストレッチ加工、またはしごき加工、
もしくはストレッチ加工としごき加工を併用した加工を
施すなど、より厳しい加工を施す場合は、接着強度は樹
脂皮膜が有機樹脂塗料である場合はTピール強度で6k
g/10mm以上、樹脂皮膜が有機樹脂フィルムである
場合は4kg/10mm以上であることが好ましい。な
お、ここでいうTピール強度とは次のことを指す。すな
わち、有機樹脂塗料を塗布した樹脂被覆Snめっき鋼板
の場合は、樹脂被覆Snめっき鋼板を幅10mm×長さ
100mmの大きさに切り出した2つの試片を、樹脂塗
布面が向き合うようにしてその間に6,6ナイロンのフ
ィルムを挟み、ホットプレスを用いてナイロンの融点以
上に加熱しながら加圧して接着し、接着部分の一端をナ
イフなどを強制剥離し、2枚に分かれた部分を折り曲げ
てT字状にした引っ張り試片を、T字の横棒に相当する
部分をテンシロンのチャックで挟み付け、100m/分
の速度で引っ張った場合に接着が破壊する強度のことを
言う。有機樹脂フィルムを積層した樹脂被覆Snめっき
鋼板の場合は、樹脂フィルムを被覆する前のSnめっき
鋼板を幅10mm×長さ100mmの大きさに切り出し
た2つの試片を、Snめっき面が向き合うようにしてそ
の間に積層する樹脂フィルムと同一樹脂からなる非晶の
無配向のフィルムを挟み、ホットプレスを用いて樹脂の
融点以上に加熱しながら加圧して接着し、直ちに水中に
急冷した試料を、有機樹脂塗料を塗布した樹脂被覆Sn
めっき鋼板の場合と同様にして引っ張り試片に作成し、
同様にして求めた強度を言う。
【0021】本発明の樹脂被覆Snめっき鋼板のような
鋼板は、缶体に成形加工し内容物を充填した後、高温の
水蒸気中で加熱殺菌処理を施す場合があるが、この水蒸
気中における加熱殺菌処理によりTピール強度が若干低
下する。本発明の樹脂被覆Snめっき鋼板においてはT
ピール強度用の試料を沸騰水中に1時間浸着した後のT
ピール強度が樹脂皮膜が有機樹脂塗料である場合は3k
g/10mm以上、樹脂皮膜が有機樹脂フィルムである
場合は2kg/10mm以上であることが好ましい。T
ピール強度がそれぞれの下限未満の場合は上記のような
厳しい加工を施し、高温の加熱蒸気中で数十分(125
℃で30分)殺菌処理を施した場合、特に加工の厳しい
缶の上部の樹脂層が剥離する場合がある。
【0022】上記の樹脂被覆Snめっき鋼板を絞り缶に
成形する場合は、片面または両面に樹脂を被覆した樹脂
被覆Snめっき鋼板から打ち抜いたブランクを絞りダイ
スを用いてカップ状に絞り加工する。径を狭めて側壁の
高さを高める場合は前段よりも小径の絞りダイスを用い
て再絞り加工する。絞り加工は通常、1段または2段の
絞り加工で行われ、比較的缶径が大きく、側壁高さの低
い缶に適用される。
【0023】上記の樹脂被覆Snめっき鋼板を絞り加工
し次いでストレッチ加工して缶に成形する場合は、片面
または両面に樹脂を被覆した樹脂被覆Snめっき鋼板か
ら打ち抜いたブランクを絞りダイスを用いてカップ状に
絞り加工する。次いで複数段の絞りダイスを用いて、順
次縮径しつつ側壁高さを高めて行くが、ストレッチ加工
においては加工パンチに押されて、カップが絞り加工ダ
イスおよびしわ押さえ治具に出入りする際に側壁が曲げ
および曲げ戻し加工され、側壁部分が伸びて薄肉化しな
がら絞り加工される。比較的缶径が小さく、側壁高さの
高い缶に適用される。
【0024】上記の樹脂被覆Snめっき鋼板を絞り加工
し次いでしごき加工して缶に成形する場合は、片面また
は両面に樹脂を被覆した樹脂被覆Snめっき鋼板から打
ち抜いたブランクを1段または複数段の絞りダイスを用
いてカップ状に絞り加工する。次いで1段または複数段
のしごきダイスを用い、カップの側壁厚みより小さく設
定したしごきダイスとパンチの間のクリアランス部分に
側壁部を強制的に押し込んで側壁を薄肉化しながら側壁
高さを高めて行くしごき加工を施す。このため、比較的
缶径が小さく、側壁高さが高く、かつ側壁厚みの薄い缶
に適用される。本発明の樹脂被覆Snめっき鋼板を絞り
しごき加工を用いて缶に成形する場合、片面のみに樹脂
を被覆した樹脂被覆Snめっき鋼板を用い、非樹脂被覆
面が缶外面となるようにしてしごき加工すると、Snめ
っき層がしごきダイスに擦られて鏡面になり、美麗な表
面光沢が得られる。
【0025】上記の樹脂被覆Snめっき鋼板を絞り加工
し次いでストレッチ加工としごき加工を併用して缶に成
形する場合は、片面または両面に樹脂を被覆した樹脂被
覆Snめっき鋼板から打ち抜いたブランクを絞りダイス
を用いてカップ状に絞り加工する。次いで通常のストレ
ッチ加工と同様にして複数段の絞りダイスを用いて、順
次縮径しつつ側壁高さを高めて行くが、しごき加工にお
けるしごきダイスのように、ダイスとパンチのクリアラ
ンスをカップ側壁厚みよりも小さく設定しておくことに
より、側壁が曲げおよび曲げ戻し加工されると同時にし
ごき加工され、側壁部分が伸びて薄肉化しながら絞りし
ごき加工される。この加工において、片面のみに樹脂を
被覆した樹脂被覆Snめっき鋼板を用いた場合も、美麗
な表面光沢が得られる。
【0026】
【実施例】以下、実施例にて本発明をさらに詳細に説明
する。 (実施例) [Snめっき鋼板の作成]表1に示す板厚およびテンパー
の冷延鋼板を、アルカリ水溶液中で電解脱脂し、水洗
し、次いで硫酸酸洗し水洗した後、公知のフェロスタン
浴を用い、付着量:5.6g/mでSnめっき層を
形成させるか、またはSnめっき層を形成させた後リフ
ロー処理を施して鋼板とSnめっき層の間にFe−Sn
合金層を形成させた。次いで下記に示す5種類のいずれ
かの後処理浴を用いて後処理を施した後、アミノ系シラ
ンカップリング剤(信越化学(株)製:KBM−903)
の5〜200g/l溶液を、表1に示す付着量となるよ
うに浸漬法を用いて塗布し、乾燥してめっき面上にシラ
ンカップリング塗布層を形成させた。また比較材とし
て、鋼板にSnめっき層を形成させたもの(試料番号
9)、鋼板にSnめっき層を形成させた後リフロー処理
を施したもの(試料番号10)、次いで後処理のみを施
したもの(試料番号12〜14)、または電解クロム酸
処理を施して付着量:10mg/mのクロムめっき
層と付着量:10mg/m(クロムとして)のクロ
ム水和酸化物層の2層を形成させたものを作成した(試
料番号11)。 [後処理] (A1) 処理浴 :1%炭酸ナトリウム水溶液 浴 温 :30℃ 電流密度:1000A/m(陰極処理) (A2) 処理浴 :1%炭酸水素ナトリウム(重炭酸ナトリウ
ム)水溶液 浴 温 :30℃ 電流密度:1000A/m(陰極処理) (B) 処理浴 :6%亜塩素酸ナトリウム、1%リン酸ナトリ
ウム、0.5%水酸化ナトリウムの混合水溶液 浴 温 :30℃ 浸漬時間:45秒 (C1) 処理浴 :1.5%トリアジントリチオールモノナトリ
ウム水溶液 浴 温 :30℃ 電流密度:1000A/m(陰極処理) (C2) 処理浴 :1.5%トリアジントリチオールジナトリウ
ム水溶液 浴 温 :30℃ 電流密度:1000A/m(陰極処理)
【0027】
【表1】
【0028】(樹脂被覆Snめっき鋼板の作成)表1に示
すSnめっき鋼板の片面に、エポキシ・フェノール系塗
料を表2に示す塗布量で塗布し、210℃で10分間焼
き付け、樹脂被覆Snめっき鋼板およびを得た。また表
1に示すSnめっき鋼板および比較材の片面に、表2お
よび表3に示す無配向のポリエチレンテレフタレートフ
ィルム(表中PETで表示)、または2種類の無配向の
エチレンテレフタレート・エチレンイソフタレート共重
合体の2層フィルム(表中PETI15/PETI5で
表示、数字はエチレンイソフタレートのモル%を示し、
PETI15側がSnめっき鋼板または金属側と接す
る)を熱接着法を用いて積層し、樹脂被覆Snめっき鋼
板を得た。表2と3の試料番号において、数字は表1の
試料番号の試料を使った。aは塗料としてエポキシ−フ
ェノールを使い、bは樹脂フィルムを被覆したことを示
す。
【0029】
【表2】
【0030】
【表3】
【0031】(接着強度測定用供試材の作成)樹脂被覆S
nめっき鋼板が有機樹脂塗料を塗装してなる場合は、上
記のようにして得られた樹脂被覆Snめっき鋼板から幅
10mm×長さ100mmの大きさの試片を2片切り出
し、塗装面同士を対向させ、その間に6,6ナイロンの
フィルムを挟み、ホットプレスを用いて加熱しながら加
圧して接着し、接着強度試験用供試材とした。樹脂被覆
Snめっき鋼板が有機樹脂フィルムを被覆してなる場合
は、表1に示した樹脂フィルムを被覆する前のSnめっ
き鋼板から幅10mm×長さ100mmの大きさの試片
を2片切り出し、Snめっき面同士を対向させ、その間
に表2に示した樹脂フィルムと同一の樹脂フィルムを挟
み、ホットプレスを用いて加熱しながら加圧して接着し
た後水中に急冷し、接着強度試験用供試材とした。ま
た、これらの試料の一部を沸騰水中に1時間浸漬した試
料も作成した。次いで、これらの供試材の接着部分の一
端をナイフなどを用いて強制剥離し、2枚に分かれた部
分を折り曲げてT字状にした引っ張り試片を、T字の横
棒に相当する部分をテンシロンのチャックで挟み付け、
100m/分の速度で引っ張った場合に接着が破壊する
強度を測定し、試験片の幅10mm当たりの接着強度
(Tピール強度:(kg/10mm))として、結果を
表2および表3に示す。
【0032】(絞り加工缶の成形)実施例の試料番号3お
よび8のSnめっき鋼板の両面に、実施例のエポキシ・
フェノール系塗料を7g/mの塗布量で塗布し、21
0℃で10分間焼き付け、樹脂被覆Snめっき鋼板を得
た。また実施例の試料番号3および8のSnめっき鋼板
の片面に、実施例と同一組成の無配向のポリエチレンテ
レフタレートフィルム(厚さ:28μm)、他の片面に
同一のポリエチレンテレフタレートにチタン系白色顔料
を20重量%含有させた白色の無配向フィルム(厚さ:
16μm)を、熱接着法を用いて225℃で熱接着して
積層し、樹脂被覆Snめっき鋼板を得た。これら4種類
の樹脂被覆Snめっき鋼板を直径:112mmのブラン
クに打ち抜いた後、絞り比:1.50の絞り比で絞り加
工し、次いで絞り比:2.1で再絞り加工し、缶底径:
約53mmのカップに成形した。この加工において、い
ずれの樹脂被覆Snめっき鋼板も樹脂皮膜が剥離するこ
となく成形可能であった。
【0033】(絞り加工後ストレッチ加工してなる缶の
成形)実施例の試料番号6のSnめっき鋼板の両面に、
実施例のエポキシ・フェノール系塗料を7g/mの塗
布量で塗布し、210℃で10分間焼き付け、樹脂被覆
Snめっき鋼板を得た。また実施例の試料番号6のSn
めっき鋼板の片面に、実施例と同一組成のエチレンテレ
フタレート・エチレンイソフタレート共重合体の2層の
無配向フィルム(厚さ:(PETI15)12μm/(PE
TI5)16μm)、他の片面に同一のエチレンテレフタ
レート・エチレンイソフタレート共重合体にチタン系白
色顔料を20重量%含有させた白色の無配向フィルム
(厚さ:(PETI15)5μm/(PETI5)11μm)
を、熱接着法を用いて225℃で熱接着して積層し、樹
脂被覆Snめっき鋼板を得た。これら2種類の樹脂被覆
Snめっき鋼板を直径:187mmのブランクに打ち抜
いた後、樹脂フィルムを積層した樹脂被覆Snめっき鋼
板の場合は白色顔料を含有するフィルムを被覆した面が
缶の外面となるようにして、絞り比:1.70の絞り比
で絞り缶とした。次いで第一次再絞り比:1.29、第
二次再絞り比:1.24、第三次再絞り比:1.20、
再絞りダイス肩の曲率半径:0.4mm、しわ抑え荷
重:58Nの条件で複数段のストレッチ加工により、缶
底径:66mmのストレッチ加工缶とした。次いで公知
の方法で缶上部をトリミングし、ネックイン加工、フラ
ンジ加工を施した。この加工において、いずれの樹脂被
覆Snめっき鋼板もフランジ加工に至るまで樹脂皮膜が
剥離することなく成形可能であった。
【0034】(絞り加工後しごき加工してなる缶の成形)
実施例の試料番号1および4のSnめっき鋼板の両面
に、実施例のエポキシ・フェノール系塗料を7g/m
の塗布量で塗布し、210℃で10分間焼き付け、樹脂
被覆Snめっき鋼板を得た。また実施例の試料番号1お
よび4のSnめっき鋼板の片面に、実施例と同一組成の
エチレンテレフタレート・エチレンイソフタレート共重
合体の2層の無配向フィルム(厚さ:(PETI15)1
2μm/(PETI5)16μm)、他の片面に同一のエチ
レンテレフタレート・エチレンイソフタレート共重合体
にチタン系白色顔料を20重量%含有させた白色の無配
向フィルム(厚さ:(PETI15)5μm/(PETI
5)11μm)を、熱接着法を用いて225℃で熱接着し
て積層し、樹脂被覆Snめっき鋼板を得た。これら4種
類の樹脂被覆Snめっき鋼板を直径:140mmのブラ
ンクに打ち抜いた後、樹脂フィルムを積層した樹脂被覆
Snめっき鋼板の場合は白色顔料を含有する樹脂フィル
ムを被覆した面が缶の外面となるようにして、絞り比:
1.63で絞り加工し、次いで絞り比:1.30で再絞
り加工し、缶底径:約66mmのカップに成形した後、
3段のしごき加工(総しごき率:65%)を施し、缶底
径:65mmの缶とした。次いで公知の方法で缶上部を
トリミングし、ネックイン加工、フランジ加工を施し
た。この加工において、いずれの樹脂被覆Snめっき鋼
板もフランジ加工に至るまで樹脂皮膜が剥離することな
く成形可能であった。
【0035】(絞り加工後ストレッチ加工としごき加工
を併用して加工してなる缶の成形)試料番号2、5、
7、11、15のSnめっき鋼板の両面に、実施例のエ
ポキシ・フェノール系塗料を7g/mの塗布量で塗布
し、210℃で10分間焼き付け、樹脂被覆Snめっき
鋼板を得た(試料番号2c、5c、7c、11c、15
c)。また、試料番号2、5、7、11、15のSnめ
っき鋼板の片面に、実施例と同一組成のエチレンテレフ
タレート・エチレンイソフタレート共重合体の2層の無
配向フィルム(厚さ:(PETI15)12μm/(PET
I5)16μm)、他の片面に同一のエチレンテレフタレ
ート・エチレンイソフタレート共重合体にチタン系白色
顔料を20重量%含有させた白色の無配向フィルム(厚
さ:(PETI15)5μm/(PETI5)11μm)を、
熱接着法を用いて225℃で熱接着して積層し、樹脂被
覆Snめっき鋼板を得た(試料番号2d、5d、7d、
11d、15d)。これら10種類の樹脂被覆Snめっ
き鋼板を直径:160mmのブランクに打ち抜いた後、
樹脂フィルムを積層した樹脂被覆Snめっき鋼板の場合
は白色顔料を含有する樹脂フィルムを被覆した面が缶の
外面となるようにして、缶底径:100mmの絞り缶と
した。次いで再絞り加工により、缶底径:80mmの再
絞り缶とした。さらにこの再絞り缶をストレッチ加工と
同時にしごき加工を行い、缶底径:65mmの缶とし
た。ストレッチ加工としごき加工を併用する加工は、缶
の上端部となる再絞り加工部としごき加工部の間隔が2
0mm、再絞りダイス肩アールが板厚の1.5倍、再絞
りダイスとポンチのクリアランスが板厚の1.0倍、し
ごき加工部のクリアランスが元板厚の50%となる条件
で実施した。次いで公知の方法で缶上部をトリミング
し、ネックイン加工、フランジ加工を施した。この加工
において、いずれの樹脂被覆Snめっき鋼板もフランジ
加工に至るまで樹脂皮膜が剥離することなく成形可能で
あった。
【0036】最も厳しい缶の成形方法である、絞り加工
後ストレッチ加工としごき加工を併用して加工してなる
これらの缶について、ネックイン加工を施した部分の内
外面に、缶の周方向に5mmの間隔を隔てて、全周にわ
たってカッターを用いて鋼板に達する疵を付け、次いで
125℃の蒸気中で30分間加熱した後の樹脂皮膜の剥
離状態を目視観察し、下記の基準で評価した。評点4と
5を合格範囲とした。 評点5:樹脂皮膜の剥離は認められない。 評点4:実用上問題とならない程度の極く僅かな樹脂皮
膜の剥離が認められる。 評点3:実用上問題となる程度の僅かな樹脂皮膜の剥離
が認められる。 評点2:かなりの程度の樹脂皮膜の剥離が認められる。 評点1:全周で樹脂皮膜の剥離が認められる。結果を表
4に示す。
【0037】表4に示すように、本発明のSnめっき鋼
板に有機樹脂を被覆してなる樹脂被覆Snめっき鋼板
(試料番号2c、5c、7c、2d、5d、7d)を成
形して成る缶においては、缶の内外面側ともに樹脂皮膜
の剥離は全く認められなかった。一方、試料番号11c
および11dの比較材(Snめっき後、直接電解クロム
酸を施し、次いで樹脂皮膜を被覆)においては、内面側
では実用上問題とならない程度のわずかな樹脂皮膜の剥
離が認められたが、外面側ではかなりの程度の樹脂皮膜
の剥離が認められた。試料番号15cおよび15dの比
較材(Snめっき後、直接シランカップリング剤を塗布
し、次いで樹脂皮膜を被覆)においては、内面側では実
用上問題とならない程度のわずかな樹脂皮膜の剥離が認
められたが、外面側では実用上問題となる程度の樹脂皮
膜の剥離が認められた。
【0038】以上に示すように、本発明のSnめっき鋼
板に有機樹脂を被覆してなる樹脂被覆Snめっき鋼板
は、Snめっき後未処理のSnめっき鋼板や、Snめっ
き後後処理のみを施したSnめっき鋼板よりも被覆樹脂
層の接着強度が優れており、絞り加工、絞り加工後さら
にストレッチ加工、絞り加工後さらにしごき加工、絞り
加工後さらにストレッチ加工としごき加工を併用した加
工を施して缶体に成形しても樹脂皮膜が剥離することが
なく、また最も厳しい加工である、絞り加工後ストレッ
チ加工としごき加工を併用して加工を施し、次いで高温
水蒸気中で加熱処理しても樹脂皮膜が剥離しないことが
判明した。
【0039】
【表4】
【0040】
【発明の効果】本発明は、鋼板表面にSnめっきした
後、またはSnめっきし次いでリフロー処理を施した
後、後処理を施し、次いでSnめっき上にシランカップ
リング剤塗布層を設けたSnめっき鋼板であり、このS
nめっき鋼板に塗料を塗布し、焼き付けるか、樹脂フィ
ルムを積層してなる樹脂被覆Snめっき鋼板とした場
合、被覆樹脂層の接着強度が優れている。そのため、こ
れらの樹脂被覆Snめっき鋼板に絞り加工、または絞り
加工後ストレッチ加工、または絞り加工後しごき加工、
または絞り加工後ストレッチ加工としごき加工を併用し
て加工した場合に樹脂皮膜が剥離することなく、缶体に
成形することが可能である。さらに、これらの缶体をに
内容物を充填した後、高温の水蒸気中で加熱殺菌処理を
施しても樹脂皮膜が剥離することがない。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 黒田 均 山口県下松市東豊井1296番地の1 東洋鋼 鈑株式会社技術研究所内 Fターム(参考) 4F100 AB03A AB21B AH06D AK01E BA05 BA07 BA10A BA10E CC00D EH71B EJ61C EJ67D EJ85 GB61 JB02 JL11 4K024 AA07 AB01 BA03 BB23 BC01 CA01 DA03 DA04 DB02 DB10 GA04 GA08 4K026 AA02 AA10 AA12 AA22 BB09 CA37 EA10 EA13 4K044 AA02 AB02 BA10 BA18 BA19 BA21 BB05 BB06 BC05 CA16 CA18 CA31

Claims (14)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 鋼板にSnめっき層を形成させ、次いで
    Snめっき層に後処理を施した後、Snめっき層上にシ
    ランカップリング剤を塗布し乾燥することを特徴とす
    る、Snめっき鋼板の製造方法。
  2. 【請求項2】 鋼板にSnめっき層を形成させた後、S
    nの融点以上の温度に加熱し、次いで急冷した後、Sn
    めっき層に後処理処理を施し、次いでSnめっき層上に
    シランカップリング剤を塗布し乾燥することを特徴とす
    る、Snめっき鋼板の製造方法。
  3. 【請求項3】 後処理が、アルカリ金属またはアンモニ
    ウムの炭酸塩、もしくは重炭酸塩のいずれかの水溶液中
    における陰極電解処理である、請求項1または2のいず
    れかに記載のSnめっき鋼板の製造方法。
  4. 【請求項4】 後処理が、亜塩素酸ナトリウムとリン酸
    ナトリウムと水酸化ナトリウムの混合水溶液中における
    浸漬処理である、請求項1または2のいずれかに記載の
    Snめっき鋼板の製造方法。
  5. 【請求項5】 後処理が、トリアジンチオール化合物の
    水溶液中における陰極電解処理である、請求項1または
    2のいずれかに記載のSnめっき鋼板の製造方法。
  6. 【請求項6】 トリアジンチオール化合物がトリアジン
    トリチオールモノナトリウムまたはトリアジントリチオ
    ールジナトリウムである、請求項5に記載のSnめっき
    鋼板の製造方法。
  7. 【請求項7】 請求項1〜6のいずれかに記載のSnめ
    っき鋼板の製造方法を用いて作成したSnめっき鋼板。
  8. 【請求項8】 請求項7に記載のSnめっき鋼板に有機
    樹脂皮膜を被覆してなる樹脂被覆Snめっき鋼板。
  9. 【請求項9】 有機樹脂皮膜が有機樹脂塗料を塗装して
    なる皮膜である、請求項8に記載の樹脂被覆Snめっき
    鋼板。
  10. 【請求項10】 有機樹脂皮膜が樹脂フィルムを積層し
    てなる皮膜である、請求項8に記載の樹脂被覆Snめっ
    き鋼板。
  11. 【請求項11】 請求項8〜10のいずれかに記載の樹
    脂被覆Snめっき鋼板を絞り加工してなる缶。
  12. 【請求項12】 請求項8〜10のいずれかに記載の樹
    脂被覆Snめっき鋼板を絞り加工後さらにストレッチ加
    工してなる缶。
  13. 【請求項13】 請求項8〜10のいずれかに記載の樹
    脂被覆Snめっき鋼板を絞り加工後さらにしごき加工し
    てなる缶。
  14. 【請求項14】 請求項8〜10のいずれかに記載の樹
    脂被覆Snめっき鋼板を絞り加工後さらにストレッチ加
    工としごき加工を併用して加工してなる缶。
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