JP2003260758A - プレコート鋼板から成るプレス成形缶 - Google Patents

プレコート鋼板から成るプレス成形缶

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JP2003260758A JP2002064127A JP2002064127A JP2003260758A JP 2003260758 A JP2003260758 A JP 2003260758A JP 2002064127 A JP2002064127 A JP 2002064127A JP 2002064127 A JP2002064127 A JP 2002064127A JP 2003260758 A JP2003260758 A JP 2003260758A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 クロムフリーの有機樹脂被覆鋼板をプレス成
形して成ると共に、厳しい加工により薄肉化された場合
でも被膜の密着性、加工性、耐食性に優れた缶を提供す
ることである。 【解決手段】 少なくとも缶内面となる側の鋼板表面
に、鋼板側から順に、すず量が0.5〜12.0g/m
のすずめっき層、Si量が0.8〜18mg/m
シランカップリング剤処理層、厚みが8〜42μmの熱
可塑性ポリエステル層の順に各層を設けて成るプレコー
ト鋼板をプレス成形して成ることを特徴とする耐食性に
優れた缶。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、有機樹脂被覆鋼板
をプレス成形して成る缶に関し、より詳細には、製造工
程で6価クロムが使用されない表面処理鋼板から成り、
加工密着性、耐食性に優れ、高腐食性の内容物にも適用
可能な薄肉化缶に関する。
【0002】
【従来の技術】従来より、缶胴と缶底が一体成形され、
缶胴に接合部のない2ピース缶が食品用、飲料用、エア
ゾール用金属容器等として使用されている。この2ピー
ス缶においては、絞りしごき加工、絞り加工後ストレッ
チ加工、絞り加工後ストレッチ加工を施し、更にしごき
加工を施す(ストレッチアイアニング加工)等、厳しい
加工が施されて成形されている。このような2ピース缶
の製造には、鋼板上に有機樹脂被覆を施した有機樹脂被
覆鋼板が用いられており、特に、下記式(1)で表わさ
れる比、及び下記式(2)で表わされる平均板厚減少率
が 缶高さ(H)/缶径(D)≧1・・・(1) {(元板厚(t)−缶胴板厚(t))/元板厚(t)}×100≧20・・・(2) となるような過酷な加工により成形される薄肉化缶にお
いては、鋼板基材と有機樹脂被覆との密着性、加工密着
性、加工後の耐食性等の観点から、有機樹脂被膜で被覆
する金属基材として電解クロム酸処理鋼板(ティンフリ
ースチール、以下、TFSという)が広く使用されてい
る。
【0003】例えば、特開平11−140691号公報
には、TFS上にシラン処理皮膜、熱可塑性樹脂皮膜を
設けてなる熱可塑性樹脂被覆鋼板が、厳しい加工が施さ
れる用途に適していることが記載されている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】上記TFSを用いた有
機樹脂被覆鋼板は、前述したように過酷な加工に施され
た場合にも被覆層の密着性に優れ、加工後の耐食性等に
も優れたものであるが、TFSは、鋼板を6価クロムを
含む処理液中で陰極電解処理し、これを水洗浄すること
により製造されるものであり、最終成形品であるTFS
表面処理被膜中に6価クロムは含まれないものの、有害
な6価クロムを処理液中に含有するため、環境問題から
種々の問題を有している。
【0005】すなわち、6価クロム含有処理液の排水及
び排気処理等を完全に行い、外部に排出させないことが
必須であり、排水処理設備、排気処理設備、廃棄処理費
用等に多額の費用が必要となる。更に、排水処理スラッ
ジの移動や廃棄等についても規制が強くなっていること
から、TFS以外の金属基材を用いた有機樹脂被覆鋼板
を用いることによっても、上述した過酷な加工による薄
肉化缶を製造することが望まれている。
【0006】また、古くからブリキ(すずめっき鋼板)
も使用されているが、ブリキはすずめっきを施した後
に、重クロム酸溶液中に浸漬或いはこの溶液中で電解す
ることにより化成処理して使用されるのが一般的であ
り、また、ブリキに予め有機樹脂被覆を設けることも行
われているが、缶高さ(H)/缶径(D)≧1、板厚減
少率が20%以上という厳しい加工に十分耐えることが
できないという問題がある。従ってブリキを用いたプレ
ス成形缶では、プレス成形後に塗料を塗布して保護塗膜
を形成する必要があり、有機溶剤の廃棄処理や作業環境
の悪化等の問題を有していると共に、塗装工程を短縮す
ることも望まれている。従って本発明の目的は、クロム
フリーの有機樹脂被覆鋼板をプレス成形して成ると共
に、厳しい加工により薄肉化された場合でも被膜の密着
性、加工性、耐食性に優れた缶を提供することである。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明によれば、少なく
とも缶内面となる側の鋼板表面に、鋼板側から順に、す
ず量が0.5〜12.0g/mのすずめっき層、Si
量が0.8〜18mg/mのシランカップリング剤処
理層、厚みが8〜42μmの熱可塑性ポリエステル樹脂
層の順に各層を設けて成るプレコート鋼板をプレス成形
して成ることを特徴とする耐食性に優れた缶が提供され
る。
【0008】本発明のプレス成形缶においては(1)す
ずめっき層の鋼板側の一部がすず−鉄合金層であるこ
と、(2)シランカップリング剤処理層が、アミノ基含
有シラン溶液及び/又はエポキシ基含有シランカップリ
ング剤溶液を用いて処理生成した層であること、(3)
シランカップリング剤処理層が、アミノ基及び/又はエ
ポキシ基を含むシランカップリング剤と有機置換基と加
水分解性アルコキシ基を含有するシランから成る混合溶
液で処理生成した層であること、(4)シランカップリ
ング剤処理層が、有機置換基と加水分解性アルコキシ基
を含有するシランで処理した後、次いでアミノ基含有シ
ラン溶液及び/又はエポキシ基含有シラン溶液から成る
シランカップリング剤溶液で処理した層であること、
(5)熱可塑性ポリエステル樹脂層が、無配向のポリエ
チレンテレフタレート系の共重合樹脂フィルムであるこ
と、が好ましい。
【0009】
【発明の実施形態】本発明のプレス成形缶は、少なくと
も缶内面となる側の鋼板表面に、鋼板側から順に、すず
量が0.5〜12.0g/mのすずめっき層、シラン
カップリング剤処理層、熱可塑性ポリエステル樹脂層の
順に各層を設けて成るプレコート材料を用いたことが重
要な特徴である。
【0010】本発明のプレス成形缶に用いられるプレコ
ート鋼板は、図1に示す通り、鋼板1、鋼板1の少なく
とも缶内面側となる面に鋼板側から順に、すずめっき層
2、シランカップリング剤処理層3、熱可塑性ポリエス
テル樹脂層4が形成されて成る有機樹脂被覆鋼板であ
り、このプレコート鋼板では、前述した缶高さと缶径の
比(上記式(1))及び缶胴部の板厚減少率(上記式
(2))が 缶高さ(H)/缶径(D)≧1・・・(1)、 {(元板厚(t)−缶胴板厚(t))/元板厚(t)}×100≧20・・・(2) 、 となるような過酷な加工により薄肉化された場合や、フ
ランジ加工やネックイン加工というような厳しい加工を
施される部分でも、加工性、被覆層の密着性、加工後の
耐食性に優れたプレス成形缶を提供することが可能とな
るのである。
【0011】有機樹脂被覆鋼板の金属基材として用いら
れているTFSにおいては、鋼板上に形成された金属ク
ロム層及びクロム水和酸化物層が有機樹脂被覆との密着
性に優れ、耐食性、耐錆性、耐硫化変色性を付与するも
のであるが、本発明においては、鋼板表面にすずめっき
層及びシランカップリング剤処理層を形成することによ
り、厳しい加工にも耐え、有機樹脂被覆との密着性に優
れ、耐食性、耐錆性を有することが可能になったのであ
る。すなわち、耐食性、耐久性に優れるすずめっき層に
シランカップリング剤処理層を組み合わせることによ
り、熱可塑性ポリエステル層とすずめっき層の密着性を
高め、厳しい加工にも耐え得る加工性を付与することが
可能になるのである。更に、シランカップリング剤処理
層はそれ自体で耐久性及び耐水性を向上させる一方、す
ずめっき層へのガス透過を抑制し、これによりすずめっ
き層のすずの酸化皮膜の形成を抑制するため、酸化皮膜
の生成・成長による熱可塑性ポリエステル樹脂層の密着
性の低下を防止することも可能となるのである。
【0012】(プレコート鋼板)本発明のプレス成形缶
は、前述した通り、少なくとも缶内面となる側の鋼板表
面に、すずめっき層、シランカップリング剤処理層、熱
可塑性ポリエステル樹脂層の順に各層を設けて成るプレ
コート鋼板から成ることが重要な特徴である。
【0013】[すずめっき層]鋼板の少なくとも缶内面側
となるべき面に設けるすずめっき層は、すず量が0.5
〜12.0g/mとなるようにめっきされた層であ
り、鋼板上にすずめっき層を形成することにより、鋼板
自体の耐食性を向上させると共に、シランカップリング
剤処理層との組み合わせにより加工密着性を向上させ、
更に加工後の耐食性の向上を図ることが可能となるので
ある。
【0014】本発明においては、図2に示すように、鋼
板1上に設けるすずめっき層2の鋼板側の一部をすず−
鉄合金層2bとすることによってすずめっき層2a/す
ず−鉄合金層2bの二層構成にすることもできる。すず
めっき層を、すずめっき層/すず−鉄合金層の二層構成
に形成するには、鋼板上に所定量のすずめっきを行い、
その後すずの融点以上に加熱した後冷却を行う(リフロ
ー処理)ことによってすずめっき層の鋼板側の一部を鉄
−すず合金層に変化させることができる。合金化は、す
ずめっき層に含有されるすず量の5〜50%であること
が望ましい。このようにすず−鉄合金層を形成すること
によって、加工密着性が向上すると共に、鋼板自体の耐
食性も向上させることが可能になる。尚、すずめっき層
の鋼板側に設けるすず−鉄合金層としては、鉄−すず−
ニッケル、鉄−すず−亜鉛等のようにすず−鉄以外の合
金成分を含むこともできる。
【0015】すずめっき層の厚みは、前述した通り、す
ず含有量で0.5〜12g/m、特に0.7〜12g
/mの範囲であることが好ましい。すなわち後述する
実施例の結果から明らかなように、上記範囲内のすず量
のすずめっき層が設けられているプレコート鋼板では、
加工密着性に優れ、耐食性にも優れているのに対して、
すず量が上記範囲内より少ないプレコート鋼板(比較例
1)では、フランジ部において加工密着性に劣り、巻締
め部の一部に腐食が生じ、満足する耐食性を得ることが
できないのである。すず量が上記範囲内より多い場合に
は、性能面で低下するものではないが、缶用材料として
経済的に競争力が低下する。また、リフロー処理によ
り、鋼板側の一部にすず−鉄合金層を設けた場合にも、
リフロー処理前に鋼板上に設けたすずめっき層のすず含
有量が上記範囲にあればよい。
【0016】[シランカップリング剤処理層]すずめっき
層上に形成されるシランカップリング剤処理層は、シラ
ンカップリング剤が有する反応基により、すずめっき層
と熱可塑性ポリエステル樹脂層の密着性を向上させるこ
とが可能となる。またシランカップリング剤処理層自体
が耐久性と耐水性を向上させる一方、すずめっき層への
ガス透過を抑制し、これによりすずめっき層の酸化皮膜
の形成を抑制するため、酸化皮膜の生成・成長による有
機樹脂被覆層の密着性の低下を防止できる。シランカッ
プリング剤処理層は、Si量が0.8〜18mg/
、特に1〜15mg/mとなるように形成されて
いることが好ましい。上記範囲よりもSi量が少ないと
加工密着性に劣り、満足し得る耐食性を得ることができ
ず(比較例2)、また上記範囲よりもSi量が多くても
未反応のシランカップリング剤が自己縮合するため満足
し得る加工密着性、耐食性を得ることができない(比較
例3)。
【0017】シランカップリング剤処理層を形成するシ
ランカップリング剤は、熱可塑性ポリエステル樹脂と化
学結合する反応基とすずめっき鋼板と化学結合する反応
基を有するものであり、アミノ基、エポキシ基、メタク
リロキシ基、メルカプト基等の反応基と、メトキシ基、
エトキシ基等の加水分解性アルコキシ基を含むオルガノ
シランから成るものや、メチル基、フェニル基、エポキ
シ基、メルカプト基等の有機置換基と加水分解性アルコ
キシ基を含有するシランを使用することができる。本発
明において、好適に用いることができるシランカップリ
ング剤の具体例としては、γ-APS(γ-アミノプロピ
ルトリメトキシシラン)、γ−GPS(γ−グリシドキ
シプロピルトリメトキシシラン)、BTSPA(ビスト
リメトキシシリルプロピルアミノシラン)、N−β(ア
ミノエチル)γ−アミノプロピルトリメトキシシラン等
を挙げることができる。
【0018】シランカップリング剤処理層をすずめっき
鋼板上に形成するには、上述したシランカップリング剤
溶液をすずめっき層上に塗布、若しくはシランカップリ
ング剤溶液中にすずめっき鋼板を、その後絞りロールで
過剰な溶液を除去することにより形成することができ
る。好適なシランカップリング剤溶液の組み合わせ及び
処理の順序は以下の通りである。 アミノ基含有シラン溶液及び/又はエポキシ基含有
シランカップリング剤溶液を用いて処理生成する。 アミノ基及び/又はエポキシ基を含むシランカップ
リング剤と有機置換基と加水分解性アルコキシ基を含有
したシランから成る混合溶液を用いて処理生成する。 有機置換基と加水分解性アルコキシ基を含有したシ
ランで処理した後、次いでアミノ基含有シラン溶液及び
/又はエポキシ基含有シラン溶液から成るシランカップ
リング剤溶液を用いて処理生成する。
【0019】[熱可塑性ポリエステル樹脂層]本発明にお
いて、シランカップリング剤処理層上に形成される熱可
塑性ポリエステル樹脂層は、保護被膜として表層に形成
され、内容物中の芳香成分の吸着が少なく、腐食成分に
対するバリヤー性や耐衝撃性にも優れたものである。こ
のような熱可塑性ポリエステル樹脂層を予め成形前に設
けておくことにより、成形後に保護塗膜を形成するため
の塗装工程が省略され、更に塗料に用いられていた有機
溶剤による作業環境の悪化や、廃溶剤処理の必要性とい
うような問題が生じることもないのである。
【0020】熱可塑性ポリエステル樹脂層を形成するポ
リエステル樹脂は、従来公知のカルボン酸成分とアルコ
ール成分とから誘導されたポリエステル樹脂を使用する
ことができ、ホモポリエステルでも、共重合ポリエステ
ルでも、或いはこれらの2種以上のブレンド物であって
もよい。カルボン酸成分としては、テレフタル酸、イソ
フタル酸、ナフタレンジカルボン酸、P−β−オキシエ
トキシ安息香酸、ビフェニル−4,4’−ジカルボン
酸、ジフェノキシエタン−4,4’−ジカルボン酸、5
−ナトリウムスルホイソフタル酸、ヘキサヒドロテレフ
タル酸、アジピン酸、セバシン酸、トリメリット酸、ピ
ロメリット酸等を挙げることができる。またアルコール
成分としては、エチレングリコール、1,4−ブタンジ
オール、プロピレングリコール、ネオペンチルグリコー
ル、1,6−ヘキシレングリコール、ジエチレングリコ
ール、トリエチレングリコール、シクロヘキサンジメタ
ノール、グリセロール、トリメチロールプロパン、ペン
タエリスリトール、ジペンタエリスリトール、ソルビタ
ン等を挙げることができる。
【0021】本発明においては、従来公知の熱可塑性ポ
リエステル樹脂の中でも、特にポリエチレンテレフタレ
ート系の共重合樹脂、すなわちカルボン酸成分の50モ
ル%以上がテレフタル酸で、アルコール成分の50モル
%以上がエチレングリコール成分であるエチレンテレフ
タレート系の共重合ポリエステル樹脂を用いることが好
ましい。好適には、カルボン酸成分としてイソフタル酸
を3〜18モル%を含有するポリエチレンテレフタレー
ト/イソフタレートを使用できる。用いるポリエステル
樹脂は、フィルムを形成し得る分子量を有し、オルトク
ロロフェノール中25℃で測定した固有粘度[η]が0.
6〜1.2の範囲にあることが好ましい。
【0022】本発明に用いるプレコート鋼板において、
熱可塑性ポリエステル樹脂層は、8〜42μm、特に1
0〜40μmの範囲にあることがすずめっき鋼板の保護
及び加工性とのバランスの点で好ましい。熱可塑性ポリ
エステル樹脂層の厚みが上記範囲より小さい場合は、薄
肉化により樹脂層のバリア性が低下し、内容物浸透によ
る腐食が発生したり、薄肉化加工時に樹脂層にクラック
が入りやすくなり、腐食が発生する確率が高くなる。ま
た、厚みが上記範囲より大きい場合には、樹脂層自体の
剛性が高くなり、ネックイン部、巻締部等の厳しい加工
を受ける部分において加工密着性が劣るようになる(比
較例8及び9)。熱可塑性ポリエステル樹脂層をすずめ
っき層及びシランカップリング剤処理層が形成された鋼
板に形成するには、従来公知の任意の手段を行うことが
でき、例えば、押出コート法、キャストフィルム熱接着
法、フィルム熱接着法等により行うことができる。ポリ
エステルフィルムを用いる場合は、フィルムはT−ダイ
法や、インフレーション製膜法により得ることができ
る。フィルムとしては、押出したフィルムを急冷した、
キャスト成形法による未延伸フィルムであることが、フ
ィルムの歪みがなく、加工性、密着性に優れているので
好ましいが、このフィルムを延伸温度で逐次或いは同時
二軸延伸し、延伸後のフィルムを熱固定することにより
製造される二軸延伸フィルムを用いることもできる。
【0023】本発明においては、上述した通り、無配向
のポリエステルフィルム或いは二軸配向ポリエステルフ
ィルムの何れを用いることもできるが、特に無配向のポ
リエステルフィルムを用いることが好ましい。すなわ
ち、無配向(非晶)のポリエステルフィルムを用いるこ
とにより、すずめっき層の融点以下の温度で十分な密着
力を有するラミネートが可能になり、加熱によるシラン
カップリング剤処理層の損傷を抑制できるため、シラン
カップリング剤処理の効果を損なうことなく、優れた加
工密着性、耐食性を得ることが可能となる。
【0024】[鋼板]本発明に用いる鋼板は、製缶用に用
いられていた従来公知の冷延鋼板等を使用することがで
き、板厚は0.1〜0.4mm程度のものが好ましい。
【0025】[プレコート鋼板の層構成]本発明に用いる
プレコート鋼板は、上述した通り、少なくとも缶内面と
なる側の鋼板表面に、合金層、シランカップリング剤処
理層、熱可塑性ポリエステル樹脂層の順に設けて成るも
のであるが、必要により他の層を設けることも可能であ
る。すなわち、缶外面側となる鋼板表面にも内面側と同
様にすずめっき層及び熱可塑性ポリエステル樹脂層を設
けることは勿論、熱可塑性ポリエステル樹脂層上にホワ
イトコート層、印刷層等を設けることもできる。
【0026】(プレス成形缶)本発明のプレス成形缶は、
上述したプレコート鋼板を、従来公知の絞り加工、絞り
・深絞り加工、絞り・しごき加工、絞り加工後ストレッ
チ加工、絞り加工後ストレッチ加工、更にしごき加工
(ストレッチアイアニング加工)等のプレス成形に付
し、更にドーミング加工、トリミング加工、フランジ加
工、ネックイン加工等を施すことにより、側面に継ぎ目
のないツーピース缶やワンピース缶に成形することがで
きる。本発明のプレス成形缶においては、缶高さ(H)
/缶径(D)が1以上、特に1.1〜3.0の範囲にあ
り、缶側壁部の平均板厚減少率{(元板厚(t)−缶胴
板厚(t))/元板厚(t)}×100が20%以上、
特に25〜70%の厚みとなるように薄肉化される厳し
い加工である場合に、特に優れた効果を得ることができ
る。
【0027】本発明のプレス缶を製造するに際しては、
表面の熱可塑性ポリエステル樹脂層は十分な潤滑性能を
付与するものであるが、より潤滑性を高めるために、各
種油脂類或いはワックス類等の潤滑剤を少量塗布してお
き、固体表面潤滑で前記加工を行うことができる。
【0028】
【実施例】実施例、比較例を通じ、各評価試験は下記の
ように行った。 1.加工密着性 プレコート鋼板の両面にワックス系潤滑剤を塗布し、プ
レスにより直径155mmの円板を打抜き、浅絞りカッ
プを得た。次いでこの浅絞りカップを、ストレッチアイ
アニング加工を行いカップ径66mm、カップ高さ12
8mm、缶側壁部の平均板厚減少率55%のカップを得
た。このカップを、常法に従いドーミング成形を行い、
215℃にて熱処理を行った後、カップを放冷後、開口
端縁部のトリミング加工、曲面印刷及び焼き付け乾燥、
ネッキング加工、フランジング加工を行って、容量35
0gの薄肉化缶を得た。この缶について、缶胴部、ネッ
クイン加工部、フランジ加工部について、缶内外面にお
ける金属基材とプレコート鋼板の密着状態を目視観察し
下記のように評価した。 ○:剥離なし、△:剥離面積1mm未満、×:剥離面
積1mm以上
【0029】2.製缶後の金属露出 製缶後、缶に1%塩化ナトリウム水溶液を充填後、エナ
メルレーターで電極と缶に流れる電流値を測定し、金属
露出とした。
【0030】3.実缶試験評価 製缶後、コーラを350g充填し、アルミニウム蓋を巻
締た後、37℃で6ヶ月間保存した。 *溶出鉄量 保存後の内容物中の鉄量と充填前の内容物中の鉄量を原
子吸光法により測定し、その差を鉄溶出量とした。n数
は24缶とし、24缶の算術平均値を示した。 *缶内面状態 保存後、内容物を除去し、缶内面を水洗後に缶内面の腐
食状態、変色状態を目視および顕微鏡観察した。
【0031】(実施例1)板厚0.18mm、調質度D
R7の冷延鋼板上に片面当り0.5g/mの付着量の
すずめっき層を両面に施した後、次いでγ−APS(γ
-アミノプロピルトリメトキシシラン)の3%水溶液中
に浸漬し、直ちに絞りロールにより過剰のγ−APS溶
液を絞り落として、Si量として5mg/mのシラン
カップリング剤処理層をもつ表面処理鋼板を得た。次
に、この表面処理鋼板をすずの融点より7℃低い225
℃に加熱し、両面に20μm厚の無延伸共重合ポリエス
テル(テレフタル酸/イソフタル酸(重量比88/1
2)とエチレングリコールからの共重合ポリエステル
(融点228℃))フィルムを、ラミネートロール温度
150℃、通板速度150m/分で熱ラミネートし直ち
に、水冷することにより、プレコート鋼板を得た。この
プレコート鋼板の両面にワックス系潤滑剤を塗布し、プ
レスにより直径155mmの円板を打抜き、浅絞りカッ
プを得た。次いでこの浅絞りカップを、ストレッチアイ
アニング加工を行いカップ径66mm、カップ高さ12
8mm、缶側壁部の平均板厚減少率55%のカップを得
た。このカップを、常法に従いドーミング成形を行い、
215℃にて熱処理を行った後、カップを放冷後、開口
端縁部のトリミング加工、曲面印刷及び焼き付け乾燥、
ネッキング加工、フランジング加工を行って、容量35
0gの薄肉化缶を得た。次いでコーラを充填し、蓋を巻
締し、貯蔵経時後の缶内面の状態について調べた。表1
に、プレコート鋼板のすずめっき量、リフロー処理の有
無、表面処理の種類、処理厚み、有機被覆材の種類と厚
みを、表2には実缶試験評価結果を示す。
【0032】(実施例2〜5)片面当りのすずめっき量
を表1に示す量に変えたこと、及びすずめっきを両面に
施した後、リフロー処理により金属すず層の鋼板側の一
部を鉄-すず合金層に変化させたこと、以外は実施例1
と同様にしてプレコート鋼板の作成、製缶、各評価を行
った。その結果を表2に示す。
【0033】(実施例6、比較例1)片面当りのすずめ
っき量を表1に示す量に変えたこと以外は実施例1と同
様にしてプレコート鋼板の作成、製缶、各評価を行っ
た。その結果を表2に示す。
【0034】(実施例7、8、9、比較例2、3)Si
量として表1に示すシランカップリング剤処理層を設け
た以外は実施例1と同様にしてプレコート鋼板の作成、
製缶、各評価を行った。その結果を表2に示す。
【0035】(実施例10)すずめっき上の表面処理
を、γ−APS水溶液による処理の代わりに3%のγ−
GPS(γ−グリシドキシプロピルトリメトキシシラ
ン)水エタノール溶液で処理した以外は、実施例1と同
様にしてプレコート鋼板の作成、製缶、各評価を行っ
た。その結果を表2に示す。
【0036】(実施例11)すずめっき上の表面処理
を、γ−APS水溶液による処理の代わりに3%BTS
E(ビス−1,2−(トリエトキシシリル)エタン)水
エタノール溶液で処理後、3%γ−APS水溶液で処理
し、合計Si量として10mg/mの処理皮膜を設け
た以外は、実施例1と同様にしてプレコート鋼板の作
成、製缶、各評価を行った。その結果を表2に示す。
【0037】(実施例12)すずめっき上の表面処理
を、γ−APS水溶液による処理の代わりに3%BTS
PS(ビストリメトキシシリルプロピルテトラサルファ
イド)、3%APSの混合物の水エタノール溶液で処理
し、Si量として10mg/mの処理皮膜を設けた以
外は、実施例1と同様にしてプレコート鋼板の作成、製
缶、各評価を行った。その結果を表2に示す。
【0038】(比較例4)すずめっき上の表面処理を、
γ−APS水溶液による処理の代わりに3%テトラエト
キシシラン溶液を用いて処理を行い、Si量5mg/m
の処理皮膜を設けた以外は、実施例1と同様にしてプ
レコート鋼板の作成、製缶、各評価を行った。その結果
を表2に示す。
【0039】(比較例5)すずめっき上の表面処理を、
γ−APS水溶液による処理の代わりに3%BTSE
(ビス−1,2−(トリエトキシシリル)エタン)水エ
タノール溶液を用いて処理を行い、Si量5mg/m
の処理皮膜を設けた以外は、実施例1と同様にしてプレ
コート鋼板の作成、製缶、各評価を行った。その結果を
表2に示す。
【0040】(比較例6)すずめっき上の表面処理を、
γ−APS水溶液による処理の代わりに電解りん酸処理
を行い、P量として2.5mg/mの処理皮膜を設け
た以外は、実施例1と同様にしてプレコート鋼板の作
成、製缶、各評価を行った。その結果を表2に示す。
【0041】(比較例7)すずめっき上の表面処理を、
γ−APS水溶液による処理の代わりにりん酸すず処理
を行い、P量として2.5mg/m、Sn量として
2.5mg/mの処理皮膜を設けた以外は、実施例1
と同様にしてプレコート鋼板の作成、製缶、各評価を行
った。その結果を表2に示す。
【0042】(実施例13、14、比較例8、9)シラ
ンカップリング剤としてN−β(アミノエチル)γ−ア
ミノプロピルトリメトキシシランを用い、Si量として
7mg/mの処理皮膜を設け、有機被覆材である共重
合ポリエステルフィルムの厚みを、表1に示す値にした
以外は、実施例1と同様にしてプレコート鋼板の作成、
製缶、各評価を行った。その結果を表2に示す。
【0043】(実施例15)有機被覆材としてポリエス
テルフィルムの種類と厚みを、表1に示す値にした以外
は、実施例13と同様にしてプレコート鋼板の作成、製
缶、各評価を行った。その結果を表2に示す。
【0044】(実施例16)有機被覆材として厚み25
μmの未延伸ホモPET(ポリエチレンテレフタレー
ト)フィルムを用いた以外は、実施例13と同様にして
プレコート鋼板の作成、製缶、各評価を行った。その結
果を表2に示す。
【0045】(実施例17)有機被覆材として厚み25
μmの二軸延伸ホモPET(ポリエチレンテレフタレー
ト)フィルムの種類と厚みを、表1に示す値にした以外
は、実施例13と同様にしてプレコート鋼板の作成、製
缶、各評価を行った。その結果を表2に示す。
【0046】(比較例10)有機被覆材として共重合ポ
リエステルフィルムの代わりに、25μm厚のポリプロ
ピレンフィルムとし、ウレタン系の接着剤を用いてラミ
ネートした以外は、実施例13と同様にしてプレコート
鋼板の作成、製缶、各評価を行った。その結果を表2に
示す。
【0047】(比較例11)有機被覆材として共重合ポ
リエステルフィルムの代わりに、25μm厚のポリエチ
レンフィルムとし、ウレタン系の接着剤を用いてラミネ
ートした以外は、実施例13と同様にしてプレコート鋼
板の作成、製缶、各評価を行った。その結果を表2に示
す。
【0048】(比較例12)有機被覆材として共重合ポ
リエステルフィルムの代わりに、エポキシアクリル系塗
料を用い、焼付け後の厚みが10μmになるようにロー
ルコートし、200℃で10分間焼付けた以外は、実施
例13と同様にしてプレコート鋼板の作成、製缶、各評
価を行った。その結果を表2に示す。
【0049】(比較例13)有機被覆材として共重合ポ
リエステルフィルムの代わりに、エポキシフェノール系
塗料を用い、焼付け後の厚みが10μmになるようにロ
ールコートし、200℃で10分間焼付けた以外は、実
施例13と同様にしてプレコート鋼板の作成、製缶、各
評価を行った。その結果を表2に示す。
【0050】(比較例14)有機被覆材として共重合ポ
リエステルフィルムの代わりに、ビニルオルガノゾル系
塗料を用い、焼付け後の厚みが15μmになるようにロ
ールコートし、200℃で10分間焼付けた以外は、実
施例13と同様にしてプレコート鋼板の作成、製缶、各
評価を行った。その結果を表2に示す。
【0051】
【表1】
【0052】
【表2】
【0053】実施例1〜6、比較例1は鋼板上に設けた
すずめっき量を変えたプレコート鋼板から製造した薄肉
化深絞り缶について試験をしたものであり、鋼板上のす
ずめっき量は0.5〜12.0g/mであるプレコー
ト鋼板からなる缶は優れた耐食性、加工密着性を示すこ
とが分る。
【0054】実施例1〜6は、又すずめっき後のリフロ
ーを行わない場合とリフロー処理により鋼板側の一部を
すず-鉄合金層に変化させた場合の比較実験でもある
が、片面当りのすずめっき量が0.5〜12.0g/m
の範囲であれば、プレコート鋼板から製造した薄肉化
ストレッチアイアニング缶は、耐食性、加工密着性に優
れていることが分る。
【0055】実施例7、8、9、比較例2、3はシラン
カップリング剤の処理皮膜厚みを変えたプレコート鋼板
から製造した薄肉化ストレッチアイアニング缶について
試験をしたものであり、皮膜厚として皮膜中のSi量が
0.8〜18g/mにあるプレコート鋼板からなる缶
は、その範囲外にある皮膜厚のプレコート鋼板からなる
缶より耐食性、加工密着性に優れていることが分る。
【0056】実施例10、11、12、比較例4、5、
6、7は、表面処理剤の種類を変えたプレコート鋼板か
ら製造した薄肉化ストレッチアイアニング缶について試
験をしたものであり、アミノ基、エポキシ基等の反応基
と加水分解性アルコキシ基を含むオルガノシランカップ
リング剤処理材を使用したプレコート鋼板からなる缶
は、それらを含まないシランによる処理材やりん酸処理
材、りん酸すず処理材を使用したプレコート鋼板からな
る缶より耐食性、加工密着性に優れていることが分る。
【0057】実施例13、14、比較例8、9は、共重
合ポリエステルフィルムの厚みを変えたプレコート鋼板
から製造した薄肉化ストレッチアイアニング缶について
試験をしたものであり、ポリエステルフィルムの厚みが
8〜42μmのプレコート鋼板からなる缶は、その厚み
範囲外のポリエステルフィルムのプレコート鋼板からな
る缶より耐食性、加工密着性に優れていることが分る。
【0058】実施例15、16、17と比較例10、1
1、12、13、14は、有機被覆材の種類を変えたプ
レコート鋼板から製造した薄肉化ストレッチアイアニン
グ缶について試験をしたものであり、有機被覆材の種類
がポリエステルであるプレコート鋼板からなる缶は、他
の種類のフィルムや塗料を用いたプレコート鋼板からな
る缶より耐食性、加工密着性に優れていることが分る。
また、ポリエステルの種類として無延伸のポリエチレン
テレフタレート系共重合フィルムが最も優れていること
が分る。
【0059】
【発明の効果】本発明のプレス成形缶によれば、少なく
とも缶内面となる側の鋼板表面に、鋼板側から順に、す
ず量が0.5〜12.0g/mのすずめっき層、Si
量が0.8〜18mg/mのシランカップリング剤処
理層、厚みが8〜42μmの熱可塑性ポリエステル層の
順に各層を設けて成るプレコート鋼板を用いることによ
り、絞りしごき加工、薄肉化深絞り加工、ストレッチア
イアニング加工等の厳しい加工により薄肉化された場合
や、フランジ加工やネックイン加工などの厳しい加工が
施された部分においても、被膜の加工密着性に優れてい
ると共に、加工性、耐食性に優れた缶を提供することが
できた。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に用いるプレコート鋼板の一例の断面図
である。
【図2】本発明に用いるプレコート鋼板の他の一例を示
す図である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 岩井 隆史 神奈川県横浜市鶴見区矢向1−1−70 東 洋製罐株式会社技術本部内 (72)発明者 伊福 威人 神奈川県横浜市鶴見区下野谷町1−8 東 洋製罐株式会社技術本部鶴見分室内 Fターム(参考) 3E033 AA06 BA08 CA14 CA20 EA10 FA01 3E061 AA16 AB13 AC09 AD01 AD03 AD04 AD09 BA01 BB07 DA01 4F100 AB02B AB03A AB11C AB21B AB31B AH06B AK41D AK42D AK52C AL01D BA04 BA07 BA10A BA10D DA01 EH71B EJ67C GB16 JB02 JB16D JL01 JL11 YY00B YY00C YY00D

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 少なくとも缶内面となる側の鋼板表面
    に、鋼板側から順に、すず量が0.5〜12.0g/m
    のすずめっき層、Si量が0.8〜18mg/m
    シランカップリング剤処理層、厚みが8〜42μmの熱
    可塑性ポリエステル層の順に各層を設けて成るプレコー
    ト鋼板をプレス成形して成ることを特徴とする耐食性に
    優れた缶。
  2. 【請求項2】 前記すずめっき層の鋼板側の一部がすず
    −鉄合金層である請求項1記載の缶。
  3. 【請求項3】 前記シランカップリング剤処理層が、ア
    ミノ基含有シラン溶液及び/又はエポキシ基含有シラン
    カップリング剤溶液を用いて処理生成した層である請求
    項1又は2に記載の缶。
  4. 【請求項4】 前記シランカップリング剤処理層が、ア
    ミノ基及び/又はエポキシ基を含むシランカップリング
    剤と有機置換基と加水分解性アルコキシ基を含有するシ
    ランから成る混合溶液で処理生成した層である請求項1
    又は2に記載の缶。
  5. 【請求項5】 前記シランカップリング剤処理層が、有
    機置換基と加水分解性アルコキシ基を含有するシランで
    処理した後、次いでアミノ基含有シラン溶液及び/又は
    エポキシ基含有シラン溶液から成るシランカップリング
    剤溶液で処理した層である請求項1又は2に記載の缶。
  6. 【請求項6】 前記熱可塑性ポリエステル樹脂層が、無
    配向のポリエチレンテレフタレート系の共重合樹脂フィ
    ルムである請求項1乃至5の何れかに記載の薄肉化缶。
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