JPS6217995B2 - - Google Patents

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Publication number
JPS6217995B2
JPS6217995B2 JP4061183A JP4061183A JPS6217995B2 JP S6217995 B2 JPS6217995 B2 JP S6217995B2 JP 4061183 A JP4061183 A JP 4061183A JP 4061183 A JP4061183 A JP 4061183A JP S6217995 B2 JPS6217995 B2 JP S6217995B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
reaction
cysteine
chloroalanine
cystine
sulfur
Prior art date
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Expired
Application number
JP4061183A
Other languages
English (en)
Other versions
JPS59167561A (ja
Inventor
Tokuo Kametaka
Sumio Soya
Kazuhiko Hiromoto
Ryoji Ishioka
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Resonac Holdings Corp
Original Assignee
Showa Denko KK
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Filing date
Publication date
Application filed by Showa Denko KK filed Critical Showa Denko KK
Priority to JP4061183A priority Critical patent/JPS59167561A/ja
Publication of JPS59167561A publication Critical patent/JPS59167561A/ja
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  • Organic Low-Molecular-Weight Compounds And Preparation Thereof (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】 本発明はβ−クロロアラニンよりシスチン及び
システインを製造する方法に関する。
システインは含硫アミノ酸の1つとして医薬
品、食品添加物、化粧品、飼料等として有用な物
質であり、また、シスチンはその原料として主に
毛髪等の天然物からの酸加水分解物として製造さ
れている。シスチンとシステイン間の転換は比較
的容易であり、シスチンを還元すればシステイン
となる。システインの化学的な合成法についても
種々提案されており、例えば、本発明の方法と同
じβ−クロロアラニンを原料とする方法として
は、アルカリ性水溶液中で水硫化バリウムと反応
させる方法が知られている(Ber.第41巻893頁)。
しかし、この方法では反応液が可成り強いアルカ
リ性のため原料であるβ−クロロアラニン及び生
成したシステインの分解を招き高収率は得難いと
いう欠点がある。また、βクロロアラニンのアミ
ノ基とカルボキシル基にそれぞれ保護基を結合さ
せて、有機溶媒中でシステイン誘導体に交換する
試みもあるが(J.Org.Chem.第15巻438頁)、工業
的な利用価値に乏しい。
本発明者は、β−クロロアラニンをを直接選択
的にシステインまたはシスチンに変換し得る方法
について鋭意研究を重ねた結果、本発明の方法を
完成するに至つた。
即ち、本発明の方法はβ−クロロアラニンをア
ルカリ金属またはアンモニウムの多硫化物と反応
させ、シスチン及びシステインを製造する方法で
ある。
本発明の方法によれば、β−クロロアラニン
は、副反応を生ずることなくほぼ完全にシスチン
およびシステイン(またはそのS−アルカリ金属
もしくはアンモニウム塩)に変換し、このうち後
者のシステインとその塩は酸処理と酸化反応によ
り容易にシスチンに転換される。
本発明の方法に於いてβ−クロロアラニンとア
ルカリ金属またはアンモニウムの多硫化物との反
応は水性溶液中または有機溶媒中に於て、両者を
ほぼ当モル用いて行われるが必要に応じて、いず
れか一方の原料を若干過剰に用いてもよい。しか
し余り過剰に過ぎるときは、不経済であると共に
分離に余分の手間を要することにもなるため避け
ねばならない。通常はモル比として1:1.0〜5.0
程度が用いられる。溶液中のβ−クロロアラニン
の濃度としては5〜20wt%程度にて行なうこと
が好ましい。用いる溶媒としては、水溶媒の他に
アルコール類、炭化水素類、ハロゲン化炭化水素
類、エーテル類、シアノ化合物類、酸アミド類、
硫黄化合物類等が用いられる。
アルコール類としては、メタノール、エタノー
ル、イソプロパノール、n−ブタノール等が、炭
化水素類としては、n−ヘキサン、nヘプタン、
nオクタン、シクロヘキサン、ベンゼン、トルエ
ン等が、ハロゲン化炭化水素類としては、ジクロ
ロメタン、1・2ジクロロエタン、トリクロロエ
チレン等が、エーテル類としては、ジイソプロピ
ルエーテル、ジオキサン等が、シアノ化合物類と
しては、アセトニトリル、プロピオニトリルが、
酸アミド類としては、N・Nジメチルホルムアミ
ド、N・Nジメチルアセトアミド等が、硫黄化合
物としては、二硫化炭素、ジメチルスルホキサイ
ド等が挙げられる。
反応に供すべき多硫化物は式M2Snで表わされ
るが、Mとしてはアルカリ金属またはアンモニウ
ムが用いられる。アルカリ金属はとくに制限され
ることなく、例えば、リチウム、ナトリウム、カ
リウム等が用いられる。またnは硫黄原子の数を
表わすが1〜5が適当であり、好ましくは2〜4
が用いられる。この多硫化物は硫化物と硫黄から
容易につくることが出来るが、その製法について
は、とくに限定された方法をとる必要はない。ま
た、β−クロロアラニン溶液に硫化物と、硫黄を
添加して反応させる方法をとることも出来る。反
応中に硫黄が不足した場合は硫黄を追加すること
が出来る。
反応温度は通常5℃ないし反応液の沸点である
が、好ましくは20゜〜100℃である。反応圧力は
通常常圧であるが、必要ならば加圧下で反応して
もよい。また、反応時間は30分ないしは4時間程
度にて充分である。
反応後の液からシスチンを分離するには先ず未
反応の硫化物の分解と副生するシステインのS−
アルカリ金属塩又はアンモニウム塩をシステイン
に変換するために酸を加える。酸は通常塩酸、硫
酸等の鉱酸が用いられるが、必らずしもこれらの
みに制限されない。加える酸の量は前記目的を達
するに足る量であればとくに制限はない。
得られたシステインを含むシスチンの酸性溶液
はアルカリにより、中和し、必要に応じて通常の
還元又は酸化反応により容易に全量をシステイン
又はシスチンに転換しうる。
以下に本発明の方法について代表的な例を示
し、更に具体的に説明する。
実施例 1 硫化ソーダ9水塩1.2g(5.0mmol)を80℃に
加温し融解するとともに、硫黄0.32g(10.0m
mol)を添加し30分間撹拌下反応させる。次にこ
の反応物を40℃まで冷却しβ−クロロアラニン
0.31g(2.5mmol)を含む水溶液5gを混合し、
40℃で90分反応させた。反応終了後反応液を酸性
にし、液体クロマトグラフで分析したところ、シ
ステイン収率65%、シスチン収率22%、β−クロ
ロアラニン反応率94.6%であつた。
実施例 2 硫化ソーダ9水塩1.2g(5.0mmol)を80℃に
加温融解するとともに、硫黄0.16g(5.0mmol)
を添加し、30分撹拌下反応させる。次に生成した
多硫化物を40℃まで冷却し、β−クロロアラニン
0.31g(2.5mmol)を含む水溶液5gを加え撹拌
下40℃で90分反応させた。反応液を酸性にし、液
体クロマトグラフで分析したところ、システイン
収率58%、シスチン収率18%、β−クロロロアラ
ニン反応率94%であつた。
実施例 3 硫化ソーダ9水塩1.2g(5.0mmol)をエタノ
ール10mlに溶かし、これに硫黄粉末0.16g(5.0
mmol)を加え、加熱還流下30分反応させた後、
β−クロロアラニン0.32g(2.5mmol)を加え、
還流下120分反応させた。反応終了後反応液を酸
性にし、液体クロマトグラフで分析したところ、
β−クロロアラニン反応率100%、シスチン収率
13%システイン収率70%であつた。
実施例 4 実施例3と溶媒がシクロヘキサンであること以
外は同様の条件で多硫化物の合成とβ−クロロア
ラニンとの反応を実施した。反応後、反応液を同
様に分析したところ、β−クロロアラニン反応率
100%、シスチン収率12%、システイン収率75%
であつた。
実施例 5 多硫化アンモニウム水溶液(硫黄分6%)10g
にβ−クロロアラニン0.19gを入れ40℃、90分撹
拌反応させた。反応終了後反応液を酸性にし、液
体クロマトグラフで分析したところ、β−クロロ
アラニン反応率98%、シスチン収率21%、システ
イン収率66%であつた。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 1 β−クロロアラニンを水性媒体中または有機
    媒体中でアルカリ金属又はアンモニウムの多硫化
    物と反応させることを特徴とするシスチン及びシ
    ステインの製造法。
JP4061183A 1983-03-14 1983-03-14 シスチン及びシステインの製造法 Granted JPS59167561A (ja)

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JP4061183A JPS59167561A (ja) 1983-03-14 1983-03-14 シスチン及びシステインの製造法

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JPS59167561A JPS59167561A (ja) 1984-09-21
JPS6217995B2 true JPS6217995B2 (ja) 1987-04-21

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JPH0336559Y2 (ja) * 1987-05-22 1991-08-02

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JPS59167561A (ja) 1984-09-21

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