JPH0148265B2 - - Google Patents

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JPH0148265B2
JPH0148265B2 JP6345981A JP6345981A JPH0148265B2 JP H0148265 B2 JPH0148265 B2 JP H0148265B2 JP 6345981 A JP6345981 A JP 6345981A JP 6345981 A JP6345981 A JP 6345981A JP H0148265 B2 JPH0148265 B2 JP H0148265B2
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JP
Japan
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naphthol
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dioxy
dinaphthyl disulfide
thiourea
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JP6345981A
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English (en)
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JPS57179154A (en
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Katsuyoshi Sasagawa
Eiichi Noda
Masao Imai
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Mitsui Toatsu Chemicals Inc
Original Assignee
Mitsui Toatsu Chemicals Inc
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Description

【発明の詳細な説明】 本発明は2,2′−ジオキシ−1,1′−ジナフチ
ルジスルフイドの製造方法に関する。さらに詳し
くは1−ハロゲノ−2−ナフトールとチオ尿素と
を反応させたのち、得られた反応生成物をアルカ
リ水溶液中で反応させて、2,2′−ジオキシ−
1,1′−ジナフチルジスルフイドを得る方法に関
する。
2,2′−ジオキシ−1,1′−ジナフチルジスル
フイドはこれを還元して1−メルカプト−2−ナ
フトールを製造するための原料として有用な化合
物である。1−メルカプト−2−ナフトールは不
飽和脂肪酸の二量化または三量化触媒として重要
な化合物(ドイツ連邦共和国、特許第1795485号、
1973年)であり、また金属錯体に誘導して近赤外
線吸収剤として用いられている(特公昭50−
23388)。
2,2′−ジオキシ−1,1′−ジナフチルジスル
フイドの製造方法としては大別して二種類の方法
が知られている。即ち1−ロダン−2−ナフトー
ルを酢酸を溶媒として鉱酸と加熱することにより
1−メルカプト−2−ナフトカーボネートを得、
これをアルコール類の共存下でアルカリ性化合物
とともに加熱して得る方法(Journal of
Chemical Society 1930年、1740〜1745頁および
薬学雑誌73巻、1083〜1085頁、1953年)および1
−ハロゲノ−2−ナフトールと二硫化ソーダと
を、触媒の存在下で反応させて得る方法(薬学雑
誌73巻、1085頁、1953年)とが知られている。し
かしながら、前者の方法は1−ロダン−2−ナフ
トールを原料とするが、本化合物はβ−ナフトー
ルにチオシアノーゲンという腐食性の強い化合物
を反応させてはじめて得ることが可能な化合物で
あり、かつ1−ロダン−2−ナフトールは極めて
強い臭気を有しており、これを原料とする方法は
工業的に有利な方法とはいえない。また後者の方
法も副生物として種々の硫黄化合物および硫黄が
生成するため、反応液の臭気が極めて強いのみな
らず、生成した2,2′−ジオキシ−1,1′−ジナ
フチルジスルフイドに付着した硫黄の除去が困難
であるため、前者の方法と同様に工業的に有利な
方法とはいえない。
このような状況に鑑み、本発明者らは鋭意研究
を行つた結果、1−ハロゲノ−2−ナフトールと
チオ尿素とを極性有機溶媒の存在下で反応させ、
次いで、得られた反応生成物をアルカリ水溶液中
で反応させることにより2,2′−ジオキシ1,
1′−ジナフチルジスルフイドを得るという従来知
られていない新規な製造方法を見出し、本発明に
到つた。すなわち、従来、脂肪族ハロゲンとチオ
尿素との反応により、脂肪族イソチオ尿素ハロゲ
ン化水素塩を得、これをアルカリ性化合物で加水
分解させて脂肪族チオール化合物を得る反応は広
く知られているが、芳香族ハロゲンとチオ尿素と
の反応により芳香族環に直接、硫黄原子を結合さ
せる反応は全く知られていない。しかしながら、
本発明者らは1−ハロゲノ−2−ナフトールとチ
オ尿素とを極性有機溶媒の存在下で加熱したとこ
ろ予想に反して反応が進み、ハロゲン化アンモニ
ウムが副生し、析出した。そこで主生成物の含硫
ナフトール化合物の単離を試みるため、種々の方
法を検討したが単離は成功しなかつた。しかしな
がら驚くべきことに得られた反応液にアルカリ水
溶液を加えたところ2,2′−ジオキシ−1,1′−
ジナフチルジスルフイドのアルカリ塩が高収率で
生成し、ここに得られた反応液を鉱酸水溶液に注
加すれは黄色の2,2′−ジオキシ−1,1′−ジナ
フチルジスルフイドを得ることができることを発
見し、本発明に到つた。
すなわち、本発明は1−ハロゲノ−2−ナフト
ールとチオ尿素とを極性有機溶媒の存在下で加熱
反応させ、次いで得られた反応生成物をアルカリ
水溶液中で反応させることを特徴とする2,2′−
ジオキシ−1,1′−ジナフチルジスルフイドの製
造方法を提供するものである。本発明によれば例
えば1−ハロゲノ−2−ナフトール1モルに対し
てチオ尿素0.5〜1.50モル好ましくは0.8〜1.1モル
を極性有機溶媒に加えたのち、反応温度60〜130
℃好ましくは90〜125℃で2〜18時間加熱したの
ち、得られた反応液にアルカリ水溶液を加えて反
応温度10〜100℃好ましくは20〜60℃で1/4〜
2時間反応させたのち冷却し、得られた反応液を
鉱酸水溶液に注加し、析出する黄色固体を別
し、乾燥して2,2′−ジオキシ−1,1′−ジナフ
チルジスルフイドを得ることができる。
かくして、本発明の方法によれば、従来法に較
べ腐食性の強いチオシアノーゲンを使用して製造
され、かつ、強い臭気を有する1−ロダン−2−
ナフトールを原料として用いる必要がなく、反応
器の材質の選択の中が広くなる効果が認められ
る。また、本発明の方法によれば、従来法に較
べ、2,2′−ジオキシ−1,1′−ジナフチルジス
ルフイドが高収率で得られ、かつ、硫黄の副生も
ほとんどなく、したがつて2,2′−ジオキシ−
1,1′−ジナフチルジスルフイドの分離が容易と
なる効果が認められる。前記のように本発明は、
特に工業的に有利な2,2′−ジオキシ−1,1′−
ジナフチルジスルフイドの製造方法を提供するも
のである。
本発明に用いられる1−ハロゲノ−2−ナフト
ールはβ−ナフトールを酢酸に溶解し、これに所
定量の塩素、臭素または沃素を加えてハロゲン化
すれば容易に得られる(Journal of the
American Chemical Society 62巻、2157頁、
1940年)が、1−ハロゲノ−2−ナフトールとし
ての貯蔵安定性および2,2′−ジオキシ−1,
1′−ジナフチルジスルフイドの収率の面から原料
として1−クロロ−2−ナフトールおよび1−ブ
ロモ−2−ナフトールを使用するのが好ましい。
また本発明に用いられる極性有機溶媒としては
1−ハロゲノ−2−ナフトールまたはチオ尿素と
反応しない溶媒であることが必要であり、メタノ
ール、エタノール、n−プロパノール、イソプロ
パノール、n−ブタノール、tert−ブタノールな
どのアルコール類、アセトン、メチルエチルケト
ン、シクロヘキサノンなどのケトン類、ジメチル
ホルムアミド、ジエチルホルムアミド、ジメチル
アセトアミド、N−メチルピロリドン、テトラメ
チル尿素、ヘキサメチルホスホルアミドなどのア
ミド系溶媒およびジメチルスルホキシドが用いら
れる。また極性有機溶媒の使用量は1−ハロゲノ
−2−ナフトールに対して1〜20重量倍好ましく
は3〜10重量倍がよい。
さらに本発明に用いるアルカリ水溶液としては
水に溶解してアルカリ性を呈する化合物の水溶液
はいずれも用いることができるが、好ましくは苛
性ソーダ、苛性カリ、炭酸ソーダ、炭酸カリおよ
びアンモニアの水溶液が好ましい。アルカリ化合
物の使用量としては1−ハロゲノ−2−ナフトー
ルに対して3モル以上好ましくは5モル以上のア
ルカリ化合物を含むアルカリ水溶液を用いるのが
よい。
かくして、本発明による方法で得られた2,
2′−ジオキシ−1,1′−ジナフチルジスルフイド
から既知の還元条件で還元して1−メルカプト−
2−ナフトールを得ることができる。
以下に実施例により本発明を詳しく説明する
が、実施例中に示す部は重量部を示す。
実施例 1 N,N−ジメチルホルムアミド100部に1−ブ
ロモ−2−ナフトール22.3部およびチオ尿素8.0
部を加え、内温が120℃になるように加熱して、
6時間反応を行つたのち冷却し、10重量%苛性ソ
ーダ水溶液200部にかきまぜながら注加し、その
まま1時間室温に放置した。次いで濃塩酸を加え
てPH1以下にし、析出した黄褐色の固体を別
し、乾燥して黄褐色の2,2′−ジオキシ−1,
1′−ジナフチルジスルフイド15.0部(収率86モル
%)を得た。融点155〜162℃、S含有率18.7重量
%(理論含有率18.3重量%)であつた。
実施例 2 n−ブタノール90部に1−クロロ−2−ナフト
ール17.9部およびチオ尿素8.5部を加え、n−ブ
タノールが還流するまで加熱し、10時間反応を行
つたのち、内温が60℃になるまで冷却し、30%苛
性ガリ水溶液80部を加え、60℃で30分間加熱し
た。次いで冷却したのち濃塩酸を加えてPH1以下
にし、析出した黄褐色の固体を別し、乾燥して
黄褐色の2,2′−ジオキシ−1,1′−ジナフチル
ジスルフイド13.0部(収率74モル%)を得た。融
点153〜162℃、S含有率18.5、重量%(理論含有
率18.3重量%)であつた。
実施例 3 メチルエチルケトン100部に1−ブロモ−2−
ナフトール22.3部およびチオ尿素8.0部を加えて
メチルエチルケトンが還流するまで加熱し、12時
間反応を行つたのち、反応液をナス型フラスコに
入れ、メチルエチルケトンを減圧下で留去したの
ち、メタノール50部および炭酸ソーダの飽和水溶
液100部を加え、メタノールが還流するまで加熱
し、1間保持したのち冷却し、濃塩酸を加えてPH
1以下にし、析出した黄褐色の固体を別し、乾
燥して黄褐色の2,2′−ジオキシ−1,1′−ジナ
フチルジスルフイド13.5部(収率77モル%)を得
た。融点157〜163℃、S含有率18.3重量%(理論
含有率18.3重量%)であつた。
実施例 4 ジメチルスルホキシド80部に1−クロロ−2−
ナフトール17.9部およびチオ尿素8.5部を加え、
内温が120℃になるように加熱して、6時間反応
を行つたのち冷却し、28重量%アンモニア水溶液
150部にかきまぜながら注加し、そのまま1時間
室温に放置した。次いで濃塩酸を加えてPH1以下
にし、析出した黄褐色の固体を別し、乾燥して
黄褐色の2,2′−ジオキシ−1,1′−ジナフチル
ジスルフイド14.5部(収率83モル%)を得た。
融点154〜162℃、S含有率18.5重量%(理論含
有率18.3重量%)であつた。
比較例 1 ガラス製封管に1−クロロ−2−ナフトール1
部、二硫化ソーダの20%エタノール溶液6.5部お
よび銅紛0.05部を入れ、封管したのち45℃の水浴
で5時間加熱したのち、冷却し、反応液を水50部
に投入し、希塩酸でPH1以下としたのち、クロロ
ホルム150部を3回に分けて用いて抽出したのち、
クロロホルム層を濃縮して、黄色の粘度の高い固
体0.7部を得た。この固体は硫黄臭が極めて強い
ため、直ちに四塩化炭素から再結晶を行い、黄褐
色の2,2′−ジオキシ−1,1′−ジナフチルジス
ルフイド0.5部(収率51モル%)を得た。S含有
率18.7重量%(理論含有率18.3重量%)であつ
た。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 1 1−ハロゲノ−2−ナフトールとチオ尿素と
    を極性有機溶媒の存在下で加熱反応させ、次いで
    得られた反応生成物をアルカリ水溶液中で反応さ
    せることを特徴とする2,2′−ジオキシ1,1′−
    ジナフチルジスルフイドの製造方法。
JP6345981A 1981-04-28 1981-04-28 Preparation of 2,2'-dihydroxy-1,1'-dinaphthyl disulfide Granted JPS57179154A (en)

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JP6345981A JPS57179154A (en) 1981-04-28 1981-04-28 Preparation of 2,2'-dihydroxy-1,1'-dinaphthyl disulfide

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