JPS6216828Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 この考案は、コンバインの機体側方に垂直方向
回動可能に設けられる補助籾受台に関するもの
で、特に操作性のよいコンバインの補助籾受台に
関するものである。

コンバインにおける補助籾受台は、機体に設け
られた籾受台の側方部分に垂直方向回動可能に装
着され、必要時に水平位置に回動させて、籾袋等
を載置するのに使用されるものであるが、従来こ
の種の補助籾受台としては、実開昭53−16545号
公報に記載されているように、補助籾受台全体を
板状体で形成したものが提案されている。

しかし、このようなものにあつては、補助籾受
台全体の重量が重くなり、その格納位置から使用
位置への回動操作が困難であるという欠点を有す
るものであつた。

本考案は、このような欠点を解消すべくなされ
たものであつて、補助籾受台としての機能を低下
させることなく、板状体部分を可及的に小さくす
ることにより操作性を向上させたコンバインの補
助籾受台を提供することを目的とする。

以下、本考案の望ましい実施例を添付図面に基
づいて詳細に説明する。

第１図は、本考案の補助籾受台が適用されたコ
ンバインの斜視図であり、クローラ型走行装置１
の上部に配置された機体２には、その前方に刈取
部３が設けられ、この刈取部３の後方には搬送装
置４と運転操作部５とが配設され、搬送装置４の
後方には脱穀部６とこの脱穀部６に隣接して揚穀
コンベア７が立設されており、この揚穀コンベア
７の上端には機体２に設けられた籾受台８に向け
て開口する籾投口部９が形成されている。

本考案による補助籾受台は、上記コンバインの
機体２の側方に装着されるものであつて、第１図
および第２図に示すように、補助籾受板１０と、
二本の桿体１２ａ、１２ｂとから構成され、上記
補助籾受板１０は、籾受台８の側方に、板状体を
垂直回動可能に軸支することにより、使用時には
水平位置に、不使用時には垂直位置に変更するこ
とができるようにされている。

一方、桿体１２ａ，１２ｂは、平面視Ｕ字状に
屈曲されて形成されて、上記補助籾受板１０の前
方から、その一端部をステツプ台１４のブラケツ
ト１５に回動可能に軸支するとともに他端を刈取
フレーム１１の先端部に回動可能に軸支されたＵ
字状の桿状体からなる補助分草桿１２ｃの後端部
に至るまでの間に配設されるもので、一方の桿体
１２ａの一端は籾受台８の前端コーナー部にブラ
ケツト１３を介して垂直方向回動可能に取り付け
られるとともに、他端は運転操作部５のステツプ
台１４の下面に垂設したブラケツト１５に回動可
能に取り付けられ、不使用時には図に示す略水平
位置から機体側面に沿う略垂直位置まで回動させ
ることにより格納できるようになつている。

また、他方の桿体１２ｂは、上記一方の桿体１
２ａおよび補助分草桿１２ｃの上方に一部重なり
合うように配設されており、その一端はステツプ
台１４のブラケツト１５に回動可能に取り付けら
れ、他端は刈取フレーム１１の後端部に回動可能
に取り付けられ、不使用時には上記一方の桿体１
２ａとともに、機体側面に沿う略垂直位置まで回
動させて格納できるようになつている。

さらに、これら桿体１２ａ，１２ｂは、使用時
には機体２側方において上面が略同一平面を形成
するようになつており、この平面は補助籾受板１
０の上面と略同一高さになつていて、補助籾受板
１０と協同して補助籾受台を形成することができ
るようにされている。

したがつて、この実施例の補助籾受台によれ
ば、使用時には第１図および第２図に示すよう
に、補助籾受板１０、二本の桿体１２ａ，１２ｂ
および補助分草桿１２ｃを機体側方に向けて略水
平方向に張り出した状態にし、上記補助籾受板１
０および二本の桿体１２ａ，１２ｂにより補助籾
受台を形成し、籾袋を保持したり、あるいは運転
者が運転操作部５に乗り込む際の補助ステツプと
して利用することができる他、二本の桿体１２
ａ，１２ｂが補助籾受板１０の前方から補助分草
桿１２ｃの後端部に至るまでの間に配設されるこ
とにより、二本の桿体１２ａ，１２ｂおよび補助
分草桿１２ｃからなる部位１２の作用により、刈
取部３先端の分草板１６によつて起こされた作物
が再びクローラ型走行装置１や機体２側に倒れて
絡まりつくのを防止する分草機能を発揮させるこ
とができる。

なお、この実施例においては、補助籾受板１０
の前端に支持ブラケツト１７が突設されており、
桿体１２ａを使用状態にした際にこの桿体１２ａ
が支持ブラケツト１７の上面に当接してその水平
状態の姿勢が維持されるようになつているが、こ
れに限定されるものではなく、補助籾受板１０お
よび桿体１２ａ，１２ｂが所定の姿勢を維持でき
るものであればよい。

以上の説明から明らかなように、本考案による
補助籾受台は、補助籾受板と、この補助籾受板と
同一高さにて互いに重なり合つて連設される複数
の平面視Ｕ字状の桿体にて形成したので、板状体
で形成される補助籾受板を可及的に小さくするこ
とができるので、その回動操作が容易で、簡単に
補助籾受台を使用状態から格納状態へ、あるいは
その逆に変更することができ、操作性を向上させ
ることができる。

また、この時、複数の桿体は、互いに重なり合
つて配設されるので、互いに重なり合う部分にて
その空間部を埋めるような状態となり、大きな隙
間が生じることがないので、籾袋等を確実に支持
することができ、補助籾受台としての機能を損な
うことがない。

さらに、二本の桿体は補助籾受板の前方から補
助分草桿の後端部に至るまでの間に配設されるの
で、これら二本の桿体に、刈取部先端の分草板に
よつて起こされた作物が再びクローラ型走行装置
や機体側に倒れて絡まりつくのを防止する分草機
能をも発揮させることができる。

【図面の簡単な説明】

第１図はこの考案の補助籾受台が適用されたコ
ンバインの斜視図、第２図はその部分平面図であ
る。 ２……機体、８……籾受台、１０……補助籾受
台、１２ａ，１２ｂ……桿体。

Claims (1)

1. 【実用新案登録請求の範囲】 機体側方に垂直方向回動可能な補助籾受台を設
   けてなるコンバインにおいて、 上記補助籾受台を、籾受台の側方に垂直方向回
   動可能に装着される補助籾受板と、この補助籾受
   板の前方から補助分草桿の後端部に至るまでの間
   に上記補助籾受板と同一高さにて互いに重なり合
   つて回動可能に連設される複数の平面視Ｕ字状の
   桿体にて形成したことを特徴とするコンバインの
   補助籾受台。