JPS62149929A - 可塑物補強用スチ−ルコ−ド - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明はタイヤ、ベルトなどの可塑物の補強材として使
用されるスチールコードに関するものである。

〔従来の技術とその問題点〕

スチールコードはタイヤやコンベアベルトなどの補強材
として汎用されており、自動小用タイヤことに乗用車用
タイヤ類においては、近年高性能偏平化の要求が高く、
またコンベアベルｊ〜を含め軽量化とコメ１−ダウンが
要望されている。この諸要求に答えるには、ゴム等の可
塑物の特性のほか、これに埋め込まれるスチール：」−
１〜それ自体の構成が的確であることが必要である。

しかしながら、従来のスチールコードにあっては、一般
に複数本の素線を撚合することで構成され、軸線と直角
方向の断面が、第６図（＋１）　、　（＋））　、　（
Ｃ）のように真円状ないしこれにＪｘｌする多角形の外
輪郭をなしていた。

このことから、スチールコードの曲げ剛性が円周方向の
どの方向からも同等となり、これを埋め込んだベルト層
の剛（’ｌも十ド、左右とも同等の曲げ剛性となるため
、タイヤの運動性能に十分にマツチさせることができな
かった。それとともに、ラジアルタイヤの長寿命化によ
りベルト層に曲げ応力が繰返し１３えられるが、ベルト
層の上下方向の柔軟性が乏しいため疲労劣化対竿」−問
題があった。

タイヤやベルトコンベアの軽ｌＪｔ化については、ベル
ト層に埋め込まれるスチールコードの本数を減少させる
ことが有効であるが、従来の上記スチールコート構成で
は、ベルトＢ位長さ当りの埋込み（く故を減少させ？Ｓ
とベル１一層の剛性が減少し、釘や岩石等に対する耐踏
抜す）１が低下するため十分な軽ｔ＋目ヒを達成できな
いといろ問題かあった。

次に、ロス１〜ダウンに関しては、ベル１へ層を構成す
るカレンダーシートのゲージ厚さを７１９くすることが
有効な手段であるが、従来のスチールコードは軸線と直
角方向での断面・１″法が−１−下、左右でほぼ等しい
ためゲージノゾを薄層化しがたく、］１的達成のために
はスチールコードを細径化しなければならず、これによ
りかえってコストアップを招くという問題があった。

ｒ問題点を解決するための手段〕 本発明は１−記のような従来の問題点をＭ消するために
研究して創案されたもので、その目的とするところは、
タイヤ類の運！Ｉ！１１性能にマツチした高性能化と偏
１（ｌ化、軽１．を化およびコストダｒ’）ンの諸要求
をすべて満足させることのできるこのｆ・ＩＩスチール
コードを提供することにある。

この目的を達成するため本発明は、従来の撚合スチール
コードの発想を転換し、＋１を層パラレル構造としたも
ので、オなオ）ち、良数本の素線を無撚合のまま同一平
面１−にｉｌＺ行に配列し、全素線がその相対位１６′
を変えぬようにラッピングワイヤで束ねろことでコー（
−の曲げ剛ヤ（、に方向性を有せしめたことを特徴とす
るものである。

〔実　施　例〕

以下本発明の実施例を添付１′４面に」、（いて説明す
る。

第１図ないし第４図は本発明によるスチールコー１へを
示すもので、１は素線であり、プラスめっき鋼線のごと
きからな−〕でおり、第１図と第２図では２本の素線１
，１を、第：３図と第４図では３本の素線１．．１．１
を用いている。

いずれの実施例においても、各素線は撚合されること無
く、同一平面（Ｘ面）上に互いに１１行状に配列され、
全素線がコード全長にわたって相対位置を変えず昨層状
を卸、持するようにラッピングワイヤ２で束ねられる。

これにより、Ｘ、　、ｉｌＺ面方向には剛性が高く、Ｘ
平面と直角のＹ平面方向には剛性の低い特性の方向性あ
るスチールコー１くを構成している。

第５図は本発明のスチールコードの使用状態を例示する
もので、前記のような偏−ｑｔ　！ｉｔ層構造からなる
各スチールコード３．；３は、それぞれｘ　ｑｔ’＋ｆ
Ｉｉを揃えられ互いに所定の間隔をおいてカレンダーシ
ート４に埋め込まれ、このカレンダーシー１へ群により
ベルト層が構成される。

このような構成により、」二重方向（Ｙ方向）は１本の
素線を並べた剛性となるため柔軟性に富み、左右方向（
Ｘ方向）は複数の素線が並ぶことにより剛性の高い特性
のベルトとなる。そのためタイヤに適用した場合、その
運動性能によく適合させることができ、かつまた、ベル
ト層に繰返し曲げ応力が与えられても疲労劣化を生じに
くくすることができる。

本発明考により実地に検討した結果を示すと下記のとお
りである。

０．３０ｎｗｎ径のプラスめっき鋼線２本を素線とし、
これを平行に引き揃え、０．１５ｍｍ径のプラスめっき
鋼線でラッピングを施し、断面が星層偏平のスチ一ルコ
ードを形成した。

該スチールコードを３　ｎｍｎ厚にゴム被覆し、剛性を
ａ＋ｌＪ定した。剛性測定は支点＋ｎ＋　ｙ＋！離％　
Ｉ　Ｏ（ｌ　ｍｍ　トＬ、支点間中間位置でベルト試料
を引っ張り、たわみｉ２ｎｗｎ時の引っ張り強度を＊Ｉ
　１ｌｌｌ＋し、慣用のたわみ敏計算式からＥＴ値（Ｅ
：ヤング率、■：断面２次モーメント）を求め、このＥ
Ｔ値の比を剛性の比とすることで行った。その結果、Ｘ
方向が１３３．３ｋｇ−ｍｍ　２、Ｙ方向が３９　、６
　ｋｇ−ｎｎ２で、Ｘ方向では良好な剛性が、Ｙ方向で
は優れた柔軟性が得られた。

また、このスチールコードを３０一ル式疲労試験機によ
り、荷重２．４ｋｇ、ロール径２５．４皿１の条件で曲
げ疲労性を検討したところ、破断に到るまでの回数は２
５２８回であった。同一条件で比較材Ｉ　Ｘ　２　（０
，３０）を試験した結果は２０４８回であり、この結果
から本発明は耐曲げ疲労性を大幅に向−１−し得ること
がわかる。

さらに、本発明は、カレンダーシート４のＸ方向の一平
面ヒに全素線が埋め込まれるので、ベル１−左右方向の
剛性が良好であり、従って、耐錆抜性を確保しつつベル
ト層への単位長さ当りの埋込本数を減少させることがで
きる。また、ツー１−白体が１１１１層偏甲であるため
、これを、１ｌｌｊめ込んだカレンダーシートのケージ
厚ｔを薄層化することができ、これらにより、コストダ
ウンとタイヤ総重鍍の減少を［４ろことか出来る。

なお、本発明は、２本以−にの素線を平行で一層に並べ
たものをスパイラル線で結束したことに特徴があり、２
本以−Ｉｎの素線を平行にかつ複層化する態様は不可で
ある。

その理由は、まず第１にタイヤコード類に要求されるゴ
ム浸透性の点である。本発明のように一層構造のスチー
ルコードとした場合、上下面共、コンパウンドと直接接
触するため完全な浸透性が得られる。これに対し、多層
構造のスチールコードでは、素線が線接触で構成される
ので、コンパウンドの内部への侵入は期待出来ず、コー
ドの腐食劣化の原因となる。

第２の理由はフレツテングによる疲労であり、本発明の
場合は一層描造θ）ため１−１・血ともゴノ、コンパウ
ンドであり、フレッテングによる疲労低下は皆無である
。これに対し、多層構造ではゴムが内部に浸透しないの
で、素線１１（ｌのフレソテンクによる疲労低下が起る
。

第３の理由は、ゴｌ、中疲労性の点である３、多層構造
のスチールコードでは、これをタイヤベルト部に使用し
た場合、タイヤの座屈によってタイヤコードにも曲げ応
力が発生する。この際、最外層の素線には引っ張り応力
、中間層−Ｊ４線は中ＩＺ、内層素線は圧縮応力が発生
する。そのため、屈曲の程度が大きい場合、内層素線に
は座屈現象に似た変形が発生し、このような状態の反復
により、極端な疲労性の低下が起こる。

これに対し、本発明のスチールコードは一層構造である
ため、応力の発生状態は素線断面の外部に引っ張り応力
、内部に圧縮応力であり、タイヤに相当な座屈が起きて
も素線には座屈現象が発生せず、疲労性の極端な低下は
起こらない。そのためゴム中疲労性が大きく向−Ｊ−、
する。

＝７− 〔発明の効果〕 以１−説明した本発明の可塑物補強用スチールコードに
よるときには、補強対象物の′Ｍ＃ＡＪ性能にマツチし
た曲げ剛性特性と耐疲労劣化性、偏平化、軽）を化およ
びコストダウンの諸要求をすべて満足させることが出来
るという優れた効果が得られる。

【図面の簡単な説明】

第り図は本発明による可塑物補強用スチールコードの一
実施例を示す側面図、第２図は第］図■−ＩＩ線に沿う
断面図、第３図は本発明の別の実施例を示す側面図、第
４図は第３図ＴＶ　−ＩＶ線に沿う断面図、第５図は本
発明の使用状態を例示する断面図、第６図（ａ）　、　
（ｂ）　、　（ｃ）は従来の可塑物補強用スチールコー
ドの断面図である。

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. 複数本の素線を撚合せず同一平面上に素線同志を平行に
   配列し、全素線の相対位置を変えぬようラッピングワイ
   ヤで束ねてコードの曲げ剛性に方向性を持たせたことを
   特徴とする可塑物補強用スチールコード。