JP2821653B2 - ゴム製品補強用スチールコード - Google Patents

ゴム製品補強用スチールコード

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JP2821653B2
JP2821653B2 JP3127683A JP12768391A JP2821653B2 JP 2821653 B2 JP2821653 B2 JP 2821653B2 JP 3127683 A JP3127683 A JP 3127683A JP 12768391 A JP12768391 A JP 12768391A JP 2821653 B2 JP2821653 B2 JP 2821653B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、自動車用タイヤ、コン
ベアベルト等のゴム製品の補強材として使用される新規
な撚り構成のスチールコードに関するものである。
【0002】
【従来の技術】一般に、この種のスチールコードは複数
本の素線を撚り合わせた構造であり、このスチールコー
ドの複数本が平行に引揃えられた状態でゴム材により被
覆されてゴム製品の補強材として使用されている。した
がって、スチールコードとして必要不可欠な条件は、機
械的強度に優れることは勿論のこと、ゴム材との化学的
な接着が良好であること、およびスチールコード内部へ
のゴム材の浸入が良好であることである。すなわち、ス
チールコードがゴム製品の補強材としての役割を充分に
果たすためには、ゴム材との完全な複合体となることが
必要である。
【0003】上記スチールコードには、たとえば、乗用
車用空気入りラジアルタイヤを補強するスチールコード
として、単層撚りと称する1×n(n=3〜6)撚り構
造のスチールコード15(図7)や、トラック、バス等
に使用される重荷重用空気入りラジアルタイヤを補強す
るスチールコードとして、束撚りと称する1×n(n=
7〜27)撚り構造のスチールコード16(図8)が知
られている。
【0004】また、スチールコードとゴム材との接着性
を改善するために、図9に示すような、3〜6本の素線
17を各素線間に隙間Tを設けながら撚り合わせた撚り
の甘い、いわゆるオープン撚りコードと称するスチール
コード18が提案されている(例えば、特開昭55−9
0692号公報)。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかるに、上記スチー
ルコード15、16はコードを構成する各素線17が相
互に密着して撚り合わされているため、空洞部Hがコー
ド中央部や各素線間の各所に形成されている。よって、
上記スチールコードと2枚のゴムシートとを用いて複合
体シートを成形する時に、ゴム材が上記空洞部Hまで浸
入せず、単にコードの外周を被覆するだけで、上記スチ
ールコードはゴム材との完全な複合体を形成できない。
したがって、上記スチールコード15、16を使用した
ゴム製品、たとえば、自動車用タイヤでは、ゴム材とス
チールコードとの接着が充分でなく、自動車の走行時に
ゴム材とスチールコードとが剥離する、いわゆるセパレ
ーツ現象を起こしてタイヤの機能を著しく阻害すると共
に、ゴム材中の水分やタイヤの切疵より浸入した水分が
コード内部の空洞部H内に至り、コードの長手方向に伝
播してスチールコードを腐蝕させ、機械的強度を大幅に
低下させることとなる。
【0006】また、束撚りのスチールコード16にあっ
ては、コード内部に配した素線と外側に配した素線との
撚り込みが異なるため、コードに繰り返し曲げ応力が負
荷した場合、内部の素線が外側の素線間よりコード外部
に突出し、疲労性を低下させ易いという問題を有してい
る。
【0007】更に、上記スチールコード18において、
コード内部にゴム材を充分に浸入させるためには、各素
17、17間の隙間Tが少なくとも0.01mm以上
必要である。しかるに、隙間Tを充分にとると次のよう
な問題が生ずる。すなわち、素線17の移動できる自由
空間が大きくなり、素線の片寄りが生じて、撚りが長手
方向に不均一となり、繰り返し曲げ応力が負荷した場合
に座屈が生じ易い。また、極低荷重域でのコード伸びが
大きいため、取扱い作業性が悪い。さらに、複合体シー
ト成形時に加えられる極低荷重の張力によって上記隙間
Tが減少し、コード内部へゴム材が充分に浸入しない場
合も生ずる。
【0008】本発明は、真直な素線とスパイラル状のく
せを施した素線とを撚り合わせることにより、極低荷重
(5kg荷重)時におけるコード伸びが小さく、かつ撚
りが安定し、繰り返し曲げ応力によっても座屈が容易に
発生せず疲労性に優れ、しかもゴム材との完全な複合体
となり得るゴム製品補強用スチールコードを提供しよう
とするものである。
【0009】
【課題を解決するための手段】上記問題を解消するため
に、本発明のゴム製品補強用スチールコードは、同一線
径(0.1〜0.4mm)の素線を同一方向、同一ピッ
チ(5〜20mm)で3乃至27本撚り合わせてなる1
×n(n:素線本数)構造のスチールコードであって、
その長手方向の横断面において、素線本数nの1/4乃
至2/3の素線がくせピッチP1 =0.1P〜0.7P
(P:撚りピッチ)、見掛けの外径d1 =(d+2/1
00mm)〜(d+2/10mm)(d:素線径)とな
るようなスパイラル状のくせを有する部分を呈し、残余
の素線が真直部分を呈し、かつコード外径D1 がD1
1.01D〜1.50D(D:真直な素線を稠密に撚り
合わせたときのコード外径)で、しかも5kg荷重時の
伸びが0.10〜0.40%となるように構成した。
【0010】ところで、本発明の数値限定は多数の実験
により得られた結果であり、その理由は次の通りであ
る。
【0011】各素線の線径dを0.1〜0.4mmとしたの
は、0.1mmより小さいと機械的強度に劣り、0.4
mmを超えるとコード外径D1 が大きくなるとともに、
柔軟性に劣ることによる。
【0012】撚りピッチPは、小さ過ぎると生産性に劣
るだけでなく、コード強力が低下し、大き過ぎるとコー
ドの撚りが安定せず、柔軟性、疲労性および取扱作業性
に劣る。このため5〜20mmとした。
【0013】素線のスパイラル状のくせについては、く
せピッチP1 が撚りピッチPの0.1倍より小さいと極
低荷重時のコード伸びが大きくなるだけでなく、くせ付
け時に素線に無理な塑性変形を加えるため素線が折れ易
くなる。また、0.7倍より大きいとゴム製品成形時の
ゴム材のフローによる引張力、或はコード表面に負荷さ
れるしごき力によって素線間の隙間が減少し、ゴム材の
浸入が充分でなくなるため、P1 =0.1P〜0.7P
とした。
【0014】また見掛けの外径d1 がd+2/100m
mより小さいと流動性のよいゴム材を使用しても加圧加
硫時にコード内部へ充分にゴム材が浸入せず、d+2/
10mmより大きいと撚りの安定性が悪くなり、疲労性
が低下するだけでなく、極低荷重時のコード伸びが大き
くなり、取扱作業性に劣るため、d1 =(d+2/10
0mm)〜(d+2/10mm)とした。
【0015】コード横断面におけるスパイラル状のくせ
を有する部分を呈する素線を、コードを構成する素線本
数の1/4〜2/3としたのは、1/4より少ないとコ
ード内部へ充分にゴム材が浸入せず、2/3より多いと
極低荷重時のコード伸びが大きくなるだけでなく、コー
ド外径D1 が大きくなるためである。
【0016】コード外径D1 は、小さすぎるとコード内
部へゴム材が充分に浸入できず、大き過ぎると被覆する
ゴム材の厚みを大きくする必要があるため、経済的に劣
り、しかもゴム製品の重量が増す。したがって、D1
1.01D〜1.50Dであることが好ましく、より好
適にはD1 =1.01D〜1.30Dの範囲とする。
【0017】5kg荷重時のコード伸びは、大き過ぎる
とコード製造時やゴム製品成形時の取扱作業性が悪いだ
けでなく、コードに負荷される引張、曲げ応力によって
素線間に形成された隙間が減少し、コード内部へゴム材
が充分に浸入できない場合がある。この値は小さいほど
好ましいが、スチールコードの性質上、0.10%を下
ることは滅多にない。したがって、0.10〜0.40
%の範囲とした。
【0018】以下、本発明のゴム製品補強用スチールコ
ードの一実施例を図面に基づき説明する。
【0019】
【実施例】実施例1 図1(イ)、(ロ) に示すような長手方向に連続してスパイラ
ル状のくせを有する1本の素線1と真直な2本の素線2
とを撚りピッチP=8mmで撚り合わせてスチールコー
ド3を得た(図2)。上記スチールコード3におけるス
パイラル状のくせを有する素線1はくせピッチP1 =3.
2mm、見掛けの外径d1 =0.4mmとし、上記各素
線1、2には表面に真鍮メッキを施した線径d=0.2
8mmの硬鋼線を使用した。上記スチールコード3のコ
ード外径D1 を測定したところ0.723mmであり、
また5kg荷重時の伸びは0.22%であった。
【0020】実施例2 長手方向に連続してスパイラル状のくせを有する1本の
素線1と真直な3本の素線2とを撚りピッチP=9.5
mmで撚り合わせてスチールコード4を得た(図3)。
上記スチールコード4におけるスパイラル状のくせを有
する素線1は、くせピッチP1 =3.8mm、見掛けの外
径d1 =0.35mmとし、上記各素線1、2には表面
に真鍮メッキを施した線径d=0.25mmの硬鋼線を
使用した。上記スチールコード4のコード外径D1 を測
定したところ0.704mmであり、また5kg荷重時
の伸びは0.18%であった。
【0021】実施例3 長手方向に連続してスパイラル状のくせを有する2本の
素線1と真直な1乃至複数本の素線2とを用いて、1×
3×0.28(図4(イ))、1×4×0.25(図4
(ロ))、1×5×0.25(図4(ハ)、図5)、1
×6×0.22(図4(ニ))の撚り構成で、撚りピッチ
P、くせピッチP1 および見掛けの外径d1 を表1中に
示す通りにしてスチールコード5〜8を得た。上記スチ
ールコード5〜8のコード外径比D1 /D、5kg荷重
時の伸びは表1中に示す通りであった。
【0022】次に、上記実施例1〜3と比較例および従
来例のスチールコードについて、ゴム材の浸入性、5k
g荷重時の伸び(初期荷重伸び)、疲労性および取扱作
業性を評価したところ、表1に示すような結果を得た。
なお、表中、Pは撚りピッチ、NSはくせ付素線の本
数、d1 はスパイラル状のくせの見掛けの外径、P1
くせピッチ、D1 /Dはコード外径比、RPはゴム材の
浸入性、SLは5kg荷重時の伸び、RFは疲労性及び
HFは取扱作業性を表す。
【0023】この評価に際して、ゴム材の浸入性RP
(%)は、各コードに5kgの引張荷重をかけた状態で
100%モジュラスが35kg/cm2 のゴム材(スチ
ールコードを埋設するタイヤのブレーカー用として使用
される通常のゴム材)中に埋込み、加硫した後、スチー
ルコードを取出し、そのスチールコードを分解して一定
長さを観察し、観察した長さに対してゴム材と接触した
形跡のある長さの比を百分率で表示した。なお、この値
は60以上必要である。
【0024】5kg荷重時の伸びSL(%)は、各コー
ドの伸びを示し、取扱作業性および撚りの安定性上0.
40%以下であることが必要である。
【0025】疲労性RFは、スチールコードを複数本、
100%モジュラスが35kg/cm2 のゴム材よりな
るゴムシートに埋込み、このシートを用いて3点プーリ
曲げ疲労試験機により、フレッティング摩耗、座屈等を
経てコードが破断するに至るまでの繰返し回数を求め、
各コードを構成する素線が同本数のコードについて、従
来例の稠密に撚り合わせられた、いわゆるクローズド撚
りコードと称するコードを100として指数で表示し
た。
【0026】取扱作業性HWは、スチールコードの製造
時や複合体シート成形時のスチールコードの取扱作業性
を示すものであり、従来例のクローズド撚りコードと比
較して非常に劣るものを×、すこし劣るものを△、差が
ないものを○として評価した。
【0027】なお、表中のコード外径比D1 /Dは、J
IS B7502のマイクロメーターを使用して各コー
ドの長手方向の約100mm毎の3箇所を測定し、その
平均値を算出してコード外径D1 を求めた後、この値を
上記各コードのものと同一線径の真直な素線を同本数用
いて稠密に撚り合わせたときのコード外径Dの倍数で表
示した。
【0028】
【表1】
【0029】表1において、コードNo. 1,6,12,
18は、従来例のクローズド撚りコードであり、ゴム材
の浸入性に乏しい。コードNo. 2,7,13,19は、
いずれも平均形付率(各素線間に隙間を設けて撚り合わ
せたときのコード径/各素線を稠密に撚り合わせたとき
のコード径×100)140%の従来例のオープン撚り
コードであり、ゴム材の浸入性および疲労性に優れる
が、5kg荷重時の伸びが大きく、取扱作業性に劣る。
【0030】コードNo. 3,8,9,14,16,2
0,21,22は比較例であり、長手方向に連続してス
パイラル状のくせを有する素線を用いた1×3,1×
4,1×5,1×6撚り構造のスチールコードである
が、くせ付素線の本数、くせピッチP1 および見掛けの
外径d1のいずれか、またはそれらの複数が本発明のも
のと夫々異なるものであり、ゴム材の浸入性、5kg荷
重時の伸び、疲労性および取扱作業性のいずれか、また
はそれらの複数において本発明に比して劣る。
【0031】表1より明らかなように、本発明の実施例
のスチールコード(コードNo. 4,5,10,11,1
7,23)は、ゴム材の浸入性、5kg荷重時の伸び、
疲労性および取扱作業性のいずれをも満足し、ゴム製品
の補強材として最適である。
【0032】実施例4 長手方向に連続してスパイラル状のくせを有する複数本
の素線1と、真直な複数本の素線2とを用いて、1×1
2(図6(イ),(ロ))、1×19(図6(ハ),
(ニ))、1×27(図6(ホ),(ヘ))の撚り構成
で、素線径d、撚りピッチP、くせ付素線の本数、くせ
ピッチP1 および見掛けの外径d1 を表2中に示す通り
にしてスチールコード9〜14を得た。なお、上記スチ
ールコード9〜14においては、コード構成素線本数の
1/4〜2/3のくせ付素線1を用い、いずれの真直な
素線2の周囲にも上記くせ付素線1が少なくとも1本は
存在するようにして構成した。上記スチールコード9〜
14のコード外径比D1 /D、5kg荷重時の伸びは表
2中に示す通りであった。
【0033】上記実施例4のスチールコード9〜14に
おいては、コード内部へゴム材が充分に浸入するだけで
なく、各素線1、2の周囲を全てゴム材により完全に被
覆でき、各素線同士の接触によるフレッティング摩耗が
著しく減少し、疲労性が大幅に向上した。
【0034】次に、上記実施例4と比較例および従来例
のスチールコードについて、ゴム材の浸入性、5kg荷
重時の伸び、疲労性および取扱作業性を評価したとこ
ろ、表2に示すような結果を得た。なお、上記評価は実
施例1〜3における評価と同様になした。また、表中の
記号は表1と同一内容を示す。
【0035】
【表2】
【0036】表2において、コードNo. 1,6,11は
従来例であり、全ての素線を相互に密着させて同一方
向、同一ピッチで撚り合わせた束撚り構造のスチールコ
ードであり、ゴム材の浸入性に乏しい。
【0037】コードNo. 2,3,7,8,12,13は
比較例であり、長手方向に連続してスパイラル状のくせ
を有する素線を用いた1×12,1×19,1×27撚
り構造のスチールコードであるが、くせ付素線の本数、
くせピッチP1 および見掛けの外径d1 のいずれかが本
発明のものと夫々異なるものであり、ゴム材の浸入性、
5kg荷重時の伸び、疲労性および取扱作業性のいずれ
か、またはそれらの複数において本発明に比して劣る。
【0038】表2より明らかなように、本発明の実施例
のスチールコード(コードNo. 4,5,9,10,1
4,15)は、ゴム材の浸入性、5kg荷重時の伸び、
疲労性および取扱作業性のいずれをも満足し、ゴム製品
の補強材として最適である。
【0039】上記実施例1〜のスチールコードをスト
ランドとし、このストランドを複数本撚り合わせて多重
撚り構造のスチールコードとすることで、より機械的強
度が望まれるゴム製品の補強材として使用することも可
能である。この場合、撚りの安定性を保ち、コード外径
の極端な増径を防ぐために、ストランド構成素線は3乃
至7本とし、またストランド本数も3乃至7本とするこ
とが好ましい。
【0040】
【発明の効果】本発明のゴム製品補強用スチールコード
は、コード長手方向の全域にわたって外部より内部に通
ずるゴム材の浸入経路を有し、かつ撚りが安定してお
り、しかも極低荷重時のコード伸びが小さく、複合体シ
ート成形時の取扱作業性に優れている。また、スチール
コードをゴム材により被覆した時、スチールコードを構
成する各素線間にゴム材が略確実にいきわたるため、ゴ
ム材との完全な複合体となり、コードの腐蝕が防止でき
ると共に、ゴム材とコードとのセパレーツ現象が防止で
きる。さらに、繰り返し曲げ応力が加わっても座屈が容
易に発生せず、疲労性が向上する。さらに、スチールコ
ードをリールに巻取る時、極低荷重時のコード伸びが大
きいと、リールがパンクする場合があるが、これが解消
される等、優れた効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明のスチールコードを構成する長手方向
に連続してスパイラル状のくせを有する素線を示し、
(イ)はその概略横断面図、(ロ)はその概略平面図で
ある。
【図2】 本発明の実施例1に示すスチールコードの概
略横断面図である。
【図3】 本発明の実施例2に示すスチールコードの概
略横断面図である。
【図4】 (イ)〜(ニ)は本発明の実施例3に示すス
チールコードの概略横断面図である。
【図5】 図4(ハ)に示すスチールコードの概略平面
図である。
【図6】 (イ)〜(ヘ)は本発明の実施例4に示すス
チールコードの概略横断面図である。
【図7】 従来の1×3撚り構成のクローズド撚りコー
ドの概略横断面図である。
【図8】 従来の1×12撚り構成のクローズド撚りコ
ードの概略横断面図である。
【図9】 従来の1×3撚り構成のオープン撚りコード
の概略横断面図である。
【符号の説明】1 く せ付素線 2 素線 3,4,5,6,7,8,9,10,11,12,1
3,14,15,1 ,18 スチールコード
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 昭58−61006(JP,A) 特開 平2−61184(JP,A) 特開 平2−169786(JP,A) 特開 昭62−170594(JP,A) 特開 平2−229289(JP,A) 特開 平2−307994(JP,A)

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 同一線径(0.1〜0.4mm)
    の素線を同一方向、同一ピッチ(5〜20mm)で3乃
    至27本撚り合わせてなる1×n(n:素線本数)構造
    のスチールコードであって、その長手方向の横断面にお
    いて、素線本数nの1/4乃至2/3の素線がくせピッ
    チP1 =0.1P〜0.7P(P:撚りピッチ)、見掛
    けの外径d1 =(d+2/100mm)〜(d+2/1
    0mm)(d:素線径)となるようなスパイラル状のく
    せを有する部分を呈し、残余の素線が真直部分を呈し、
    かつコード外径D1 がD1 =1.01D〜1.50D
    (D:真直な素線を稠密に撚り合わせたときのコード外
    径)で、しかも5kg荷重時の伸びが0.10〜0.4
    0%であるゴム製品補強用スチールコード。
JP3127683A 1991-05-30 1991-05-30 ゴム製品補強用スチールコード Expired - Lifetime JP2821653B2 (ja)

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