JPS62149736A - 多孔質フイルムまたはシ−トの製法 - Google Patents

多孔質フイルムまたはシ−トの製法

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JPS62149736A
JPS62149736A JP29045885A JP29045885A JPS62149736A JP S62149736 A JPS62149736 A JP S62149736A JP 29045885 A JP29045885 A JP 29045885A JP 29045885 A JP29045885 A JP 29045885A JP S62149736 A JPS62149736 A JP S62149736A
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利常 吉川
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Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は多孔質フィルムまたはシート(以下両者をまと
めてフィルムと総称する)の製法に関するものである。
更に詳しくは、柔軟性に富み、引裂強度が強く、かつ通
気性、透湿性に富み、衣料用品、衛生用品、医療用品、
濾過材等の分野に利用できる多孔質フィルムの製法に関
するものである。
〔従来技術〕
ポリエチレン等のポリオレフィン樹脂に充填剤を配合し
溶融成形して得たフィルムに延伸処理し多孔質フィルム
を製造することは従来より行われている。しかし単にポ
リオレフィン樹脂に充填剤を配合したものを使用すると
延伸性が悪いため低倍率の延伸が出来ず、他方高倍率延
伸すると引裂強度が低下し、また柔軟性に劣る等の問題
点を有していた。そこで、これ等問題点を克服すべく種
々の試みがなされている。それ等の多くはポリオレフィ
ン樹脂と充填剤の他に液状の化合物を添加する方法であ
る。例えば、特開昭57−47334では液状ポリブタ
ジェンや液状ポリブテンを、特開昭57−203520
では液状のポリヒドロキシ飽和炭化水素を、特開昭58
−149925では液状ポリインプレンゴムを、特開昭
59−140235ではエポキシ化植物油全夫々添加し
ている。しかし、これ等の方法で得られた多孔質フィル
ムは溶剤や薬品に接した時に液状の添加剤が溶出して問
題となる。またこ扛等ではポリオレフィンとして一番柔
軟性のあるポリオレフィンでも密度が0.910〜0.
940 ’i−/Cr/l(D直鎖低密度ボ’)工fし
7に使用しているため、未だ柔軟性において充分でなく
更に柔軟性のあるフィルムが求められている。
〔発明が解決しようとする問題点〕
ポリオレフィン樹脂金ベースとした多孔質フィルムの製
造法の以上のような現状に鑑み、引裂強度およびその他
物性の縦横バランスが優nたフィルムを得るための低倍
率延伸が可能な多孔質フィルムの製法及び柔軟性、通気
性、透湿性、耐溶剤性、耐薬品性の優れたフィルムを得
る方法につき鋭意研究した結果本発明を完成したもので
ある。
〔問題点を解決するだめの手段〕 本発明は密度が0.8609−/lゴ以上、0.910
PΔ未満で、沸騰n−ヘキサン不溶分(以下「C6不溶
分」をいう)が10重量係以上であり、示差走査熱量測
定(DSC)で示す最大ビーク温匣(以下「TmJとい
う)が100℃以上に存在するエチレン−αオレフィン
共重合体(以下「ULDPEJという)10〜80重量
係および、充填剤20〜90重量係よりなる組成物を溶
融成形して得たフィルムを、該エチレン共重合体のTm
19103以上低い温度で延伸することを特徴とするフ
ィルムの製法である。
本発明で用いるULDPEは、エチレンと炭素数3〜1
2のα−オレフィンとの共重合体である。
具体的なα−オレフィンとしては、プロピレン、ブテン
−1,4−メチルベンゾン−1、ヘキセ/−1、オクテ
ン−1、デセン−1、ドデセy−1などの例を挙げるこ
とができる。エチレン−α−オレフィン共重合体中のα
−オレフィンの含有量は2〜40モル受、好ましくは5
〜20モル係である。
以下に、本発明において用いるULDPE(c)の製造
方法について説明する。
まず、使用する触媒系は、マグネシウムお工びチタンを
含有する固体触媒成分に有機アルミニウム化合物を組合
わせたものである。固体触媒成分としては、例えば、金
属マグネシウム、水酸化マグネシウム、炭酸マグネシウ
ム、酸化マグネシウム、塩化マグネシウムなど、筐たは
ケイ素、アルミニウム、カルシウムから選ばnる金属と
マグネシウム原子とを含有する複塩、複酸化物、炭酸塩
、塩化物あるいは水酸化物など、さらにこれらの無機質
固体化合物?含酸素化合物、含硫黄化合物、芳香族炭化
水素、ノ・ロゲン含有物貰などで処理し、または反応さ
せたものなどのマグネシウムを含む無機硫黄化合物にチ
タン化合物を公知の方法によって担持させたものなどが
ある。
上記の含酸素化合物としては、例えば、水、アルコール
、フェノール、ケトン、アルデヒド、カルボン酸、エス
テル、ポリシロキサン、酸アミド寿どの有機含酸素化合
物、および全組アルコキシド、金属のオキシ塩化物など
の無機含酸素化合物などがある。含硫黄化合物としては
、チオール、チオエーテルなどの有機含硫黄化合物、お
よび二酸化硫黄、三酸化硫黄、硫酸などの無機硫黄化合
物などがある。芳香族炭化水素としては、ベンゼン、ト
ルエ/、キシレン、アントラセン、フェナンスレンなど
の各種の単環および多環の芳香族炭化水素化合物がある
。I・ロゲン含有物質としては、塩素、塩化水素、金属
塩化物、有機ノ・ロゲン化物などの化合物を例示するこ
とができる。
チタン化合物と[7ては、チタンの)・ロゲン化物、ア
ルコキシハロゲン化物、アルコキシド、ノ・ロゲン化酸
化物などがある。チタン化合物としては、4価のチタン
化合物と3価のチタン化合物が好適であり、4価のチタ
ン化合物としては、具体的には一般式’l’t (OR
)nXi−nで示されるものが好ましい。ここでRは炭
素数1〜20のアルキル基、アリール基またはアラルキ
ル基を示し、Xはノ・ロゲン原子會示し、nは0≦n≦
4である。例えば、四塩化チタン、四臭化チタン、四ヨ
ウ化チタン、モノメトキシトリクロロチタン、ジェトキ
シジクロロチタン、トリメトキシモノクロロチタン、テ
トラメトキンチタン、モノエトキシトリクロロチタン、
ジェトキシジクロロチタン、トリエトキシモノクロロチ
タン、テトラメトキンチタン、モノインプロポキントリ
クロロチタン、ジイソプロポキンジクロロチタン、トリ
インプロポキシモノクロロチタン、テトラインプロポキ
シチタン、モノブトキシトリクロロチタン、ジェトキシ
ジクロロチタン、モノペントキシトリクロロチタン、モ
ノフェノキントリクロロチタン、ジフェノキシジクロロ
チタン、トリフエノキシモノクロロチタン、テトラフェ
ノキンチタンなどの例を挙げることができる。
3価のチタン化合物としては、四塩化チタン、四臭化チ
タンなどの四ハロゲン化チタンを水素、アルミニウム、
チタンあるいは周期率表第■族から第1f族の金属の有
機金属化合物により還元して得られる三ノ・ロゲン化チ
タンなどがある。また、一般式T i (OR) mx
、−m  (Rは炭素数1〜20のアルキル基、アリー
ル基またはアラルキル基、Xはハロゲン原子、お工びm
はO<m<4)で示される4価のハロゲン化アルコキシ
チタンを、周期率表第■族から第1族の金属の有機金属
化合物により還元して得られる3価のチタン化合物が挙
げられる。
こnものチタン化合物のうち、4価のチタン化合物が特
に好ましい。
他の触媒系の例としては、固体触媒成分として、いわゆ
るグリニヤール試薬などの有機マグネシウム化合物とチ
タン化合物との反応生成物音用い、これに有機アルミニ
ウム化合物を組合わせた触媒系を例示することができる
。有機マグネシウム化合物としては、たとえば、一般式
RMgX、R,Mg、RMg(OR)などの有機マグネ
シウム化合物(Rは炭素数1〜20の有機残基、Xはハ
ロゲン原子)およびこれらのエーテル錯合体、またこれ
らの有機マグ不ンウム化合物をさらに他の有機金属化合
物、例えば、有機ナトリウム、有機リチウム、有機カリ
ウム、有機ホウ素、有機カル7ウム、有機亜鉛などの各
種の化合物を加えて変性したものを用いることができる
また他の触媒系の例としては、固体触媒成分として、5
i02、A1.O,などの無機酸化物と前記の少なくと
もマグネシウムおよびチタンを含有する固体触媒成分を
接触させて得られる固体物質を用い、これに有機アルミ
ニウム化合物を組合わせたものを例示することができる
。無機酸化物としては、5i02、A 1tOiの他に
Cao 、 B zos、5n02などを挙げることが
でき、またこれらの酸化物の複酸化物もなんら支障なく
使用できる。
上記の固体触媒成分と組合わせるべき有機アルミニウム
化合物の具体的な例としては、一般式R3Al、R,A
IX、RAIX2、R2AlOR,RAI(OR)Xお
よびR3A 12X3の有機アルミニウム化合物(Rは
炭素数1〜20のアルキル基、アリール基またはアラル
キル基、Xは)・ロゲン原子を示し、Rは同一でもまた
異なったものでもよい)で示される化合物が好捷しく、
トリエチルアルミニウム、トリインブチルアルミニウム
、トリヘキシルアルミニウム、トリオクチルアルミニウ
ム、ジエチルアルミニウムクロリド、ジエチルアルミニ
ウムエトキシド、エチルアルミニウムセスキクロリド、
およびこれらの混合物などが挙げられる。
有機アルミニウム化合物の使用量は特に制限されないが
、通算、チタン化合物に対して0.1から1000モル
倍使用することができる。
共重合反応は通常のチーグラー型触媒によるオレフィン
の重合反応と同様にして行なわ九る。すなわち反応はす
べて実質的に酸素、水などを絶った状態で、気相または
不活性溶媒の存在下、またはモノマー自体を溶媒として
行なう。
エチレンとα−オレフィンとの共重合の条件は、温度は
20〜300℃、好ましくは40〜200℃であり、圧
力は常圧ないし70 kg/crIt−G、好ましくは
2kp/m−Gないし60kf/crIt−Gである。
分子量は共重合温度、触媒のモル比などの条件を変える
ことによってもある程度調節できるが、重合系中に水素
を添加することにより効果的に行なうことができる。も
ちろん、水素濃度や重合温度などの重合条件が異なった
2段階ないしそれ以上の多段階の重合反応も支障な〈実
施できる。
本発明において用いるULDPEは密度が0.860 
P/(M1以上、0.910 f10yr1未満、C6
不溶分が10重量係以上、かつTmが100℃以上に存
在するものである。密度が0.8607重m未満のもの
を使用するとフィルムの耐熱性や強度が不充分なものと
なり、0.910 P/l:i以上のものを使用すると
フィルムの柔軟性が低いばかりでなく延伸性が劣り、2
〜4倍という低延伸倍率では延伸むら(延伸される部分
と未延伸部分が混存する状態)を生ずる。
C6不溶分が10重量係未満でかつTmが100℃未満
に存在すると、フィルムの耐熱性や強度が不充分なもの
となる。
なお、本発明におけるC1不溶分およびTmの測定方法
はつぎの通りである。
〔C6不溶分の測定法〕 熱プレスを用いて、厚さ200μmのシートラ成形し、
20mX30mのシートを3枚切取り、そのシートにつ
いで、2重管式ンソクスレー抽出器を用いて、沸騰n−
ヘキサンで5時間抽出を行なう。C6不溶物を取り出し
、真空乾燥(7時間、真空下、50°C)の後、次式に
よりC6不溶分を算出する。
CDSCによるTmの測定法〕 熱プレス成形した厚さ100μmのフィルムから約51
n9の試料を秤量し、それ全示差走査熱量測定装置にセ
ットし、170℃に昇温しで、その温度で15分間保持
した後、降温速度2.5℃/分で0℃まで冷却する。次
に、この状態がら昇温速度10℃/分で170″Cまで
昇温しで測定を行なう。0℃から170℃に昇温する間
に現わnたビークの内、最大ピークの頂点位置の温度を
もってTmとする。
ULDPEのメルトフローレー) (MFR)について
は特に限定されないが、好ましくは0.05〜50L?
/10分のもの、更に好ましくは0.3〜IO?/10
分のものを用いる。
コflが0.05g−/10分以下0ULDPE?t−
用いると充填剤の混練が困難に、50fi’/10分以
上のものを使用するとフィルム成形が困離になる場合が
ある。
本発明で用いる充填剤は無機系のものと有機系のものが
ある。無機系の充填剤としては、炭酸力ルンウム(以下
「炭カル」という)、タルク、ンリカ、クレー、カオリ
ン、アルミナ、水酸化アルミニウム、マグネンア、水酸
化マグネンウム、硫酸カルンウム、亜硫酸カルシウム、
硫酸バリウム、珪酸アルミニウム、Tfl力ルンウム、
珪酸ナトリウム、珪酸カリウム、炭tRマグネンウム、
酸化カルシウム、酸化チタン、マイカ、ガラスフレーク
、ゼオライト、珪藻土、パーライト、バーミキュライト
、シラスバルーン、ガラスマイクロスフェア−、フライ
アッシュ、ガラスピーズ等がMげられる。
有機充填剤としては木粉、パルプ粉やフェノール樹脂そ
の他の合成樹脂の粉末等が挙げられる。
これ等充填剤のうち好ましいものは炭カル、メルク、ン
リカ、硫酸バリウム、水酸化アルミニウム、水酸化マグ
ネシウム等である。またこれ等充填剤は、2種以上組合
せて用いても良い。
充填剤の平均粒径としては20μ以下、好1しくは10
μ以下、更に好ましくは5μ以下である。粒径が大きい
と延坤切7″L?!l−起こしやすくまた得られたフィ
ルムの孔径が犬きくなり多孔質膜としての機能が劣った
ものとなる。
合成樹脂へ充填剤を配合する時は分散性を良くするため
に充填剤の表面を処理する事がしばしば行われるが、こ
nらは発明方法にも好ましい結果を与える場合がある。
表面処理剤としては、脂肪酸、およびその金篇塩あるい
は酸アミド、樹脂酸、チタネートカップリング剤、シラ
ン系カップリング剤、アルミネート系カップリング剤、
ワックス、オイル等があげられる。
本発明において、ULDPEと充填剤の配合比は、前者
が10〜80重量係、後者が20〜90重量係であり、
好ましくは、前者が15〜60重量係、後者が40〜9
0重量係、更に好ましくは、前者が20〜50重量係、
後者が50〜80重量係である。ULDPEが10重量
係では、フィルム成形不良となり、90重量係以上すな
わち充填剤が10重量係以下では通気性、透湿性が不充
分なフィルムとなる。通気性、透湿性の点では一般に充
填剤量の多い方が好ましい。しかし充填剤量を増大させ
るにつれ一般的にはフィルムの強度が低下する傾向にあ
る。従って用いるポリマーとしては高充填が可能でフィ
ルム強度の低下が少いものが好ましいが、この点、UL
DPEは他のポリマーに比べその特性のすぐれたポリマ
ーであり、本発明の方法に好適に使用される所以である
本発明ではこの2成分に加えて本発明の目的を損わない
限り、他の熱可塑性樹脂(ポリエチレン、ポリプロピレ
ン、ポリスチレン、ナイロン等)、酸化防止剤あるいは
熱安定剤(ヒンダードフェノール系、ホスファイト系、
ヒドロキノン系、チオニーデル系等)、耐修剤(ベンゾ
フェノン系、トリアゾール系、サリシレート系、ヒング
ードアミン系、Ni錯体系等)、染料あるいは顔料、難
燃剤、帯電防止剤、滑剤、離型剤、可塑剤あるいは脱臭
剤等を添加することが出来る。以上の添加物は数種組合
せて用いても良い。
本発明においてフィルムを溶融成形する際、組成物を予
め溶融混練しておくことが好ましい。その方法は種々あ
るが、一つの例はオープンロール、バンバリーミキサ−
1或は加圧ニーダ−で溶融混練するものである。しかし
これらは一般にバッチ操作であり、生産性に劣るので押
出b’!用いる方法が好ましい。押出機としてはフルフ
ラクトスクリューの押出機を用いてもよいが、混線が不
充分となる場合があるので、ニーディング機構金石する
押出機や多軸押出機ケ用いることが好ましい。
本発明では、このように溶融混練したペレットを用い次
に溶融成形してフィルムを製造する。こ九は熱可塑性樹
脂のフィルム成形に通常用いら九ている方法で行う。す
なわち円形ダイを使用したインフレーション成形法ある
いはTダイを使用したTダイ成形法等より適宜選択する
次にこのようにして得たフィルム(シート)を延伸処理
して目的の多孔質フィルムを製造する。延伸方法は一般
的に太きく分けて一軸延坤法と二軸延伸法があるが、本
発明ではいずれの方法も可能である。−軸延伸法は通常
ロール延伸法等が用いられる。このような延伸法を用い
る時はフィルムのネッキング現象を出来るだけ抑える事
が好ましく、そのためにロール間隔全可及的に近接させ
たり、ピンチロールや静電気によりフィルムの巾方向の
収縮を抑える等の対策をとる場合がある。
二軸延伸法には大別して一段式と二段式があるがいすn
の方式も用いることができる。延伸の方式もテンタ一式
やチューブラ一式等種々あるが、本発明においては特に
限定されず用いることが出来る。
延伸はULDPEのTmより少くとも10℃、好ましく
は20℃、更に好ましくは30℃以上低い温度で行う。
Tmと延伸温度との差が10℃以内でも延伸は良好に出
来るが得られたフィルムの多孔性が劣ったものになる。
すなわち通気性、透湿性の点では延伸温度は出来るだけ
低い方が好凍しい。一般にポリエチレン等の合成樹脂の
延伸温度はそのTmの近辺で行われあまり低温で延伸す
ると延伸むらが生ずる。このために前記のように液状の
化合物を添加して延伸性を向上させているのが現状であ
るが、本発明の方法では液状の化合物の添加なしに上記
のように低温でも延伸が可能であり好ましい多孔質フィ
ルムが得らnる点に大きな特徴がある。
延伸倍率についてはフィルムに対して要求さnる機械的
物性値と通気性、透湿性のバランスにより適宜決定され
る。
高い通気性を要求される用途に対しては5〜6倍程度の
高延伸倍率で行うことが好ましい。しかしこの場合フィ
ルムの引裂強度がそこなわれる場合があり、特に−軸延
伸で行うと縦裂しやすいフィルムが得られる場合がある
。従って一般的には2〜3倍程度の低倍率で行うことが
好ましいが、−通常の方法では延伸むらを生ずるのに対
し本発明では2〜3倍程度の低倍率でも延伸出来るので
特性の非常に優れたフィルムを得ることができる。
得られたフィルムはそのまま使用することが出来るが、
アニーリングして後収縮を抑えることもおこなわれる。
アニーリングの温度は、延伸温度とULDPEの融点の
間が好ましい。
〔作用および効果〕
本発明は充填剤配合組成換金成膜、延伸処理して多孔質
フィルムを得るものであるが、この際前記のような特殊
なエチレン共重合体(ULDPE)k用いるところに最
大の特徴を有する。これにより得られる効果は以下のよ
うに要約できる。
+>  ULDPEはそれ自身柔軟性が優れた合成樹脂
であるが、充填剤を配合してもあまり剛〈ならず、感触
の良好なフィルムとなる。
ji)ULDPEはエラストマーのような柔軟性’lし
ているがある程度の結晶性を保持しているので強度耐熱
性等に優nたフィルムが得らnる。
+++)ULDPEは充填剤の受容能力が高く充填剤を
70〜80重量係という高充填しても柔軟性、坤びが保
持される。
従ってこれ全延伸したフィルムは孔の数が多く通気性、
透湿性にすぐれたものになる。
+v)ULDPEと充填剤よりなるフィルムは延伸性に
優れている。特に低温度でかつ低倍率で延伸することが
可能であり多孔質フィルムとして優j、た特性′に’R
−するフィルムが得られる。
■)本発明の方法を実施するには安価な原料を用いが既
存の装置をその捷ま使用することができ、生産性も高い
ので経済的に有利な多孔質フィルムを得ることができる
以上のように種々の特徴を有する本法で得らnたフィル
ムは衣料用品(ゴルフウェアー、スキーウェアー、レイ
ンコート、帽子等)、衛生用品(紙おむつ、生理用品′
!4)、医療用品(濾過器、ばんそうこう等)、工業用
濾過材(水処理用、空気清浄用、各種セパレーター等)
等広い用途を有している。
(実施例) 以下、本発明を実施例により更に詳しく説明する。なお
この実施例に使用したポリマーおよび充填剤ならびにフ
ィルム物性の測定方法全以下に示す。
フィルム物性測定法 破断点強度:ASTM  D882 破断点沖び:ASTM D882 引張弾性率:    〃 引裂強度:JIS P 8116 透湿度:直径85mmのガラス製カップに純水50Mを
入れ試験用フィルムをのせて周り全完全にシールし温度
23°C1相対湿度50係に調整した部屋に10日間静
置し重量減を測定し透湿度とする。なお、結果は1日当
り、1m1当りの透過度で示す。
使用ポリマー A  ULDPE    ブテン−11,80,898
12172B   //          0.8 
0.907 122  89C〃     プロピレン
  1.1  0.897  121  69D  L
LDPE    ブテン−11,00,921−−使用
充填剤 ア 炭酸カルシウム  日東粉化工業NCC−1010
1,2イ 水酸化マグネシウム 協和化学工業 キスマ
ー5B  1.0実施例1〜9 表1に示す組成で2軸押出槻金用いて混線押出しベレッ
ト全書た。このペレットヲ用いインフレーション成形機
で下記の条件で厚み60〜85μmのフィルムを成形し
た。
ダイス径    :100m 成形温度    :190℃ ブローアツプ比   :1.7 クロストライン高さ:250鰭 次にこのフィルムをピンチ機構を有する近接ロール延坤
機を用い一軸延時して多孔質フィルムを得た。この時の
延伸温度、延時倍率、延時後のフィルム厚み全表−1に
示す。
ここで得られたフィルムを延時方向に平行に前記の方法
で物性測定した。その結果全表−1に示す。なお、フィ
ルム外観は延時むらの発生の有無で評価した。
比較例1〜3 表2に示す組成で実施例と同じ方法で混線ペレダイス、
フィルム成形、および延時処理を施した。ここで得らn
たフィルムの物性値を表−2に示す。なお比較例1では
延時むらが激しく物性測定は出来なかった。
表2 特許出願人 日本石油化学株式会社 代 理 人 弁理士 斉 藤 武 彦 //        H川  瀬  良  治    
 1手続補正書 昭和61年2月6日 特許庁長官 宇 賀 道 部 殿 1事件の表示 昭和60年特許願第290458号 2発明の名称 多孔質フィルムまたはシートの製法 3補正をする者 事件との関係  特許出願人 名称 日本石油化学株式会社 4、代理人 氏名 弁理士 (7175)  斉 藤 武 彦5補正
の対象 明細書の発明の詳細な説明の欄 6補正の内容 (1)明細書(以下同じ)4頁7行の「を」を「と」に
補正ずろ。
(2)5頁8行のr (cl Jを削除する。
(3117頁14行の「附修剤」を「耐候剤」と補正す
る。
(4118頁9行の「フルフラクト」を「フルフライト
」と補正する。
(5)23頁1行の「用いが」を「用いかつ」と補正す
る。
(6)28頁表2中の比較例2の延伸条件の項に「31
」とあるを「31」と補正する。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. (1)密度が0.860g/cm^3以上、0.910
    g/cm^3未満で、沸騰n−ヘキサン不溶分が10重
    量%以上であり、示差走査熱量測定(DSC)で示す最
    大ピーク温度が100℃以上に存在するエチレン−α−
    オレフィン共重合体10〜80重量%および充填剤20
    〜90重量%よりなる組成物を溶融成形して得たフィル
    ムまたはシートを、該エチレン−αオレフィン共重合体
    のDSCで示す最大ピーク温度より10℃以上低い温度
    で延伸処理することを特徴とする多孔質フィルムまたは
    シートの製法。
JP29045885A 1985-12-25 1985-12-25 多孔質フイルムまたはシ−トの製法 Granted JPS62149736A (ja)

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