JPS6213301B2 - - Google Patents

Info

Publication number
JPS6213301B2
JPS6213301B2 JP12738883A JP12738883A JPS6213301B2 JP S6213301 B2 JPS6213301 B2 JP S6213301B2 JP 12738883 A JP12738883 A JP 12738883A JP 12738883 A JP12738883 A JP 12738883A JP S6213301 B2 JPS6213301 B2 JP S6213301B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
crystals
molded body
calcium silicate
molded
zonotrite
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired
Application number
JP12738883A
Other languages
English (en)
Other versions
JPS6021846A (ja
Inventor
Teru Takahashi
Kazuo Shibahara
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Ohara Inc
Original Assignee
Ohara Inc
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Ohara Inc filed Critical Ohara Inc
Priority to JP12738883A priority Critical patent/JPS6021846A/ja
Publication of JPS6021846A publication Critical patent/JPS6021846A/ja
Publication of JPS6213301B2 publication Critical patent/JPS6213301B2/ja
Granted legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Curing Cements, Concrete, And Artificial Stone (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
本発明は軽量な珪酸カルシウム成形体に関し、
更に詳しくは、ゾーノトライト結晶とβ−ワラス
トナイト結晶を主成分とする珪酸カルシウム結晶
の混合物よりなる成形体であつて成形体の内部と
表面でこれらの結晶の比率が異なる新規な珪酸カ
ルシウム成形体に関する。 珪酸カルシウム成形体は、軽量であること、断
熱性に優れていること、耐火性の大きいこと、そ
の他数多くの特性を有するがために各種の分野に
於いて、広く利用されている。又該成形体を構成
する珪酸カルシウム結晶としては、トベルモライ
ト族のもの、ワラストナイト族のもの等がある
が、いづれの場合にも成形体の内部と表面で構成
結晶の比率が異なることはなく、ほぼ均質なもの
である。 本発明者らは、従来から珪酸カルシウム成形体
について長年研究を続けて来たが、この研究に於
いて、先に次のことを見出した。 即ち、珪酸原料、石灰原料、無定形炭素を主成
分とする物質及び水から固形分に対する水の量が
5重量倍以上となる様に、且つ固形分中に無定形
炭素を主成分とする物質が7〜50重量%になるよ
うに、調製された原料スラリー又は、クン炭を主
成分とする珪酸原料と石灰原料とを固形分に対す
る水の量が5重量倍以上となるように水と共に混
合調整して得られる原料スラリーを、加圧下加熱
撹拌しながら水熱合成反応を行なわしめてゾーノ
トライト結晶と無定形炭素を主成分とする水性ス
ラリーとなし、次いでこれを成形・乾燥して無定
形炭素含有珪酸カルシウム成形体を得、これを焼
成して無定形炭素を揮散せしめれば、実用強度を
有する極めて軽量な珪酸カルシウム成形体が収得
出来る。本発明者らは、上記知見に基づく発明を
完成し、特許出願した(特願昭58−19502号及び
同58−19503号)。 本発明者らは、更に引続き研究を続けた結果、
上記方法により得られる成形体のうちにはゾーノ
トライト結晶とβ−ワラストナイト結晶を主成分
とする珪酸カルシウム結晶の混合物より構成さ
れ、且つ成形体の内部と表面でこれらの結晶の比
率が異なる場合があり、かかる成形体は極めて軽
量でありながら実用的曲げ強さを有し、且つ1000
℃焼成後の線収縮率が小さいという事実を見出し
た。 本発明はこの新しい知見に基づいて完成された
ものである。 即ち本発明はゾーノトライト結晶又は/及びβ
−ワラストナイト結晶を主成分とする珪酸カルシ
ウム結晶が集合して形成された二次粒子が相互に
連結して構成されたゾーノトライト結晶とβ−ワ
ラストナイト結晶とを主成分とする珪酸カルシウ
ム結晶の混合物より成る成形体であつて、該成形
体の内部と表面とをX線回折させた時、 Xs>Xi≧0で且つWi>Ws≧0 〔但し、Xs、Xiは夫々成形体表面及び内部のゾー
ノトライト結晶の(401)面のX線回折強度、
Ws、Wiは同じく夫々成形体表面及び内部のβ−
ワラストナイト結晶の(002)面のX線回折強度
を示す。〕 で表わされる関係を満足するものであることを特
徴とする軽量珪酸カルシウム成形体に係る。 本発明に於いて、成形体表面とは、焼成した直
後の成形体の表面から2mm程度を云い、成形体内
部とは上記成形体表面を除いた部分を云い、Wi
>Ws≧0とはゾーノトライト結晶のβ−ワラス
トナイト結晶への転移の程度を示し成形体内部の
方が表面よりβ−ワラストナイト結晶への転移が
進んでいることを示し、一方Xs>Xi≧0とはβ
−ワラストナイト結晶に転移していないゾーノト
ライト結晶が成形体内部より表面に多いことを示
している。たとえば後記実施例1の試料No.2のも
のでは第1図のX線回折図に示される通り成形体
内部(B図)と表面(A図)をX線回折させた
時、Xs>Xi≧0、Wi>Ws≧0で表わされる関係
を満足しており、このことは成形体内部は一部ゾ
ーノトライト結晶がβ−ワラストナイト結晶に転
移しているが、成形体表面はゾーノトライト結晶
がβ−ワラストナイト結晶に転移していないこと
を示している。 本発明の成形体はゾーノトライト結晶とβ−ワ
ラストナイト結晶とを主成分とする珪酸カルシウ
ム結晶の混合物より構成されており、該成形体の
内部と表面でこれらの結晶の比率が異なることを
特徴としている。 また本発明成形体は特にその密度に限定はない
が、該密度が0.2g/cm3以上の場合には成形体を
構成する結晶が優先配向している特長を有する。
優先配向度(P)は、下記式によつて与えられ
る。即ち優先配向度を測定しようとする面がゾー
ノトライト結晶である場合は P1=I(320)×I′(001)/I(001
)×I′(320)………(1) なる式によつて与えられる。β−ワラストナイト
結晶である場合 P2=I(310)×I′(002)/I(002
)×I′(310)………(2) なる式によつて与えられる。またゾーノトライト
結晶とβ−ワラストナイト結晶の混合物である場
合は P3=P1×P2 ………(3) なる式によつて与えられる。 之等各式中I(320)、I(001)、I(310)及
びI(002)は無配向粉末のX線回折強度であ
り、I′(320)、I′(001)、I′(310)及びI′(002

は優先配向度を測定しようとする面(プレス方向
に直角な面)のX線回折強度である。 以下、本発明の成形体をその製造方法により説
明する。 本発明の成形体は、珪酸原料、石灰原料、無定
形炭素を主成分とする物質及び水から固形分に対
する水の量が5重量倍以上となる様に、且つ固形
分中に無定形炭素を主成分とする物質が7〜50重
量%になるように、調製された原料スラリー、又
はクン炭を主成分とする珪酸原料及び石灰原料を
固形分に対する水の量が5重量倍以上となる様
に、水と共に混合調製して得られる原料スラリー
を加熱撹拌しながら又は加圧下加熱撹拌しながら
水熱合成反応を行なわしめて珪酸カルシウムと無
定形炭素とを主成分とする水性スラリーとなし、
次いでこれを成形し、必要に応じ水蒸気養生した
後、乾燥して無定形炭素を含有するゾーノトライ
ト系成形体を得、これを500〜800℃の雰囲気で焼
成することによつて収得できる。上記焼成時、成
形体の内部温度は、無定形炭素の燃焼によつて生
成する熱で上記雰囲気温度より高くなる。即ちこ
の際の成形体の内部温度は該成形体中の無定形炭
素の含有量、該成形体の大きさ、密度等によつて
も異なるが、通常650〜900℃程度にまで上昇す
る。これにより成形体内部と表面とで構成結晶の
比率が異なる本発明の成形体が得られる。上記雰
囲気温度が500℃未満では焼成による成形体内部
温度の上昇が顕著でなく、従つて成形体を構成す
る内部珪酸カルシウム結晶は、β−ワラストナイ
ト結晶に転移し難く、そのため得られる成形体は
1000℃焼成後の線収縮率が大きくなり、本発明所
期の効果を奏し得ない。又800℃を越えると全て
β−ワラストナイト結晶に転移し、本発明所期の
成形体は得られず、得られる成形体は1000℃焼成
後の線収縮率は小さいものの、曲げ強さが小さく
なる欠点がある。尚上記方法における乾燥と焼成
とは別途に行なつても良く、また同時に行なつて
も良い。 上記第1の製法に於いて使用される無定形炭素
を主成分とする物質としては、広く各種の物質が
使用される。その例としては例えば活性炭、木
炭、石炭、コークス、カーボンブラツク等を例示
できる。之等物質は通常粒径150μm、好ましく
は100μm以下の粒度で使用されるが、粗大な粒
子が一部混入していても良い。また上記第2の製
法に於いて用いられるクン炭とは、もみがら、麦
がら、稲わら、麦わら、野草、落ち葉等を乾留し
て製造されたものである。該クン炭は通常粒径
100μm以下に粉砕して使用されるのが好まし
い。該クン炭の化学組成は通常SiO230〜80%
(重量%、以下同じ)、炭素分20〜50%、水分0〜
10%、その他0〜10%程度の範囲にあり、この範
囲の組成を有するものをいずれも同様に使用する
ことができる。特に好ましいクン炭としては、も
みがらクン炭、麦がらクン炭等を挙げることが出
来る。 本発明成形体を製造するに当つては上記第1の
製法に於いて、無定形炭素に代えてアスフアルト
エマルジヨンを用いることも可能である。この場
合は珪酸カルシウムとアスフアルトエマルジヨン
とを主成分とする水性スラリーが得られ、次いで
これを上記製法と同様に成形し、必要に応じ水蒸
気養生した後、乾燥、焼成して、アスフアルト成
分を揮散せしめることによつて本発明の成形体が
収得できる。この際に使用されるアスフアルトエ
マルジヨンとは、乳化剤を用いてアスフアルトを
通常1〜3μmの微細な粒子として水中に分散さ
せたものである。乳化剤としてはカチオン系、ア
ニオン系、ノニオン系のいずれも有効に使用でき
る。又アスフアルトとしては、例えば天然アスフ
アルト、アスフアルトタイト、ストレートアスフ
アルト及びブローンアスフアルト等の各種のもの
が使用できる。 本発明の成形体を製造するための上記第1の製
法に使用される珪酸原料は、従来この種珪酸カル
シウム系成形体の製造に使用されてきたものがい
ずれも有効に使用できる。その代表例としては例
えば、結晶質珪酸原料としての珪石、珪砂等及び
無定形珪酸原料としてのシリカゲル、シリカフラ
ワー、ホワイトカーボン、珪藻土等を例示出来
る。また第2の製法においては珪酸原料としてク
ン炭だけを使用することも出来るが、必要に応
じ、上記に例示したような他の通常の珪酸原料を
併用することも出来るが、この場合、主成分はあ
くまでクン炭とする。 また本発明成形体製造のための上記各製法に利
用する石灰原料としては、従来から使用されて来
たものがいずれも使用出来る。代表例としてはた
とえば生石灰、消石灰、カーバイド滓等を例示出
来る。特に軽量成形体、例えば密度0.1g/cm3
度の成形体を製造する場合には、上記石灰原料と
して沈降容積が5ml以上の石灰乳を使用すること
が好ましい。この石灰乳の沈降容積とは、水対石
灰の固形分の比を120倍とした石灰乳50mlを、直
径が1.3cmで容積が50cm3以上のメスシリンダー中
で20分間静置後に、石灰の粒子が沈降した容積を
mlで示したものである。 本発明成形体製造のための上記各製法に於ける
水の量は原料スラリーの固形分に対し5倍(重
量)以上とする必要があり、上記軽量成形体を製
造する場合には15倍以上とするのが好ましい。珪
酸原料(又はクン炭必要に応じこれと他の珪酸原
料)と石灰原料との使用割合は、CaO/SiO2
ルで約0.90〜1.15程度となる量とされるのがよ
い。また上記第1の製法に於ける無定形炭素を主
成分とする物質は、原料スラリーの固形分中に約
7〜50重量%の範囲で含まれる量とするのが好ま
しい。 上記により調製される原料スラリーには、引き
続く水熱合成反応に於いて不活性な添加材を添加
しても良く、この際の添加材としては無機質繊維
たとえば石綿、岩綿等を例示することが出来る。 本発明成形体の製造方法に於いては、かくして
調整された原料スラリーを次いで撹拌下に水熱合
成反応させる。この反応条件は通常8Kg/cm2以上
好ましくは10Kg/cm2以上の飽和水蒸気圧下で行な
われる場合と、常圧下加熱下に行なわれる場合の
二通りがある。前者の場合は珪酸分(又はクン炭
中の珪酸分)と石灰とが反応して、ゾーノトライ
ト結晶又はトベルモライト結晶を主成分とする5
〜150μm程度の二次粒子が生成する。後者の場
合は、珪酸カルシウムゲル又は準結晶よりなる二
次粒子が生成する。かくして原料スラリー中に共
存している無定形炭素を主成分とする物質(又は
クン炭微粒子中から珪酸分が除去された無定形炭
素を主成分とする物質)又はアスフアルトエマル
ジヨンがそのまま存在(又は生成)し、これ等が
均一に水に分散したスラリーが得られる。 これ等の珪酸カルシウム及び無定形炭素又はア
スフアルトエマルジヨンを主成分とする水性スラ
リーを過すると液は透明となるが珪酸カルシ
ウムからなる水性スラリーに無定形炭素(又はク
ン炭)又はアスフアルトエマルジヨンを添加した
ものを同様に過すると液は着色する。この事
実より、上記無定形炭素を主成分とする物質又は
アスフアルトエマルジヨン中のアスフアルト粒子
及び/又は乳化剤は珪酸カルシウムの二次粒子に
包含されて存在しているか、または該粒子に何等
かの力で付着して存在しているものと考えられ
る。 上記珪酸カルシウム及び無定形炭素又はアスフ
アルトエマルジヨンからなる水性スラリーには必
要に応じ各種の添加材が添加され得る。この際の
添加材としてはこの種珪酸カルシウム系成形体の
製造に通常用いられて来たものがいずれも使用出
来る。該添加材としてはたとえば石綿、岩綿、ガ
ラス繊維、炭素繊維等の如き繊維類、パルプ、セ
ルロース、各種合成繊維等の有機繊維類、カオリ
ン、ベントナイト等の粘土類、石膏、ポルトラン
ドセメント、アルミナセメント、その他各種セメ
ント等のセメント類等を具体例として例示出来
る。 本発明の成形体は、上記により得られる水性ス
ラリーを常法により成形し、必要に応じ水蒸気養
生した後、乾燥して得られる無定形炭素又はアス
フアルト成分を含有するゾーノトライト成形体
を、次いで500〜800℃の雰囲気で焼成して、これ
により実質的に無定形炭素又はアスフアルト成分
を燃焼揮散させることにより収得できる。 上記製法に於いては無定形炭素又はアスフアル
ト成分の燃焼によつて生成する熱を、乾燥及び
(又は)焼成用の熱に還元することができ、これ
により省エネルギーが図れる利点がある。 かくして得られる本発明の珪酸カルシウム成形
体は、ゾーノトライト結晶とβ−ワラストナイト
結晶を主成分とする珪酸カルシウム結晶の混合物
より構成され、且つ成形体の内部と表面でこれら
の結晶の比率が異なる新規な成形体であつて、し
かも極めて軽量でありながら実用的曲げ強さを有
し、1000℃焼成後の線収縮率が小さいものであ
る。 以下に本発明成形体の製造例を実施例として挙
げ、本発明の成形体をより具体的に説明する。但
し下記実施例に於いて部及び%は夫々重量部及び
重量%を示し、また各種物性は夫々次の様な方法
で測定したものである。 (イ) 曲げ強さ JIS A 9510の方法に準ずる。 (ロ) 炭素含有量 JIS R 6124の方法に準ずる。 実施例 1 生石灰(CaO95%)14.77部を80℃の温水177.2
部中で消和し、ホモミキサーにて水中で分散させ
て得た石灰乳の沈降容積は20.1mlであつた。上記
石灰乳に平均粒子径7.5μmの珪石粉末
(SiO297.7%)15.33部と粒径43μm以下に調製さ
れた石炭粉末(中国産、無煙炭)6.06部を加え、
更に水を加えて、全体の水量を固形分の22重量倍
となるように混合して原料スラリーを得た。 得られた原料スラリーを飽和水蒸気圧12Kg/
cm2、温度191℃でオートクレーブ中で回転数47r.
p.mで撹拌翼を回転させながら撹拌し、6時間水
熱合成反応を行なつて水性スラリーを得た。 上記で得た水性スラリーを100℃で24時間乾燥
して、X線回折分析した所、ゾーノトライト結晶
と少量のトベルモライト結晶のピークが認められ
た。 また、このスラリーをスライドグラス上で乾燥
して光学顕微鏡で観察すると外径が5〜100μm
の球状二次粒子と不定形の粒子が認められ、同ス
ラリーを電子顕微鏡で観察すると該二次粒子が上
記と同様の不定形の粒子と一体となつているのが
認められた。 また上記スラリーを乾燥したものを化学分析し
た所、13.2%の炭素が分析された。以上により上
記で観察された不定形の粒子は無定形炭素を主成
分とするものであることが確認された。 次いで上記で得た水性スラリー85部(固形分)
に添加材としてガラス繊維7部、パルプ5部及び
セメント3部を加えて成形し、100℃で24時間乾
燥して、無定形炭素含有珪酸カルシウム成形体を
得た。 次いで上記で得た成形体を下記第1表に示され
る雰囲気で1時間焼成し、無定形炭素を除去して
成形体を得た。上記原料成形体の内部温度の最高
値と得られた成形体の特性とを下記第1表に示
す。
【表】 但し、試料No.1及び5は比較例を示す。 また上記試料No.2の本発明成形体の表面及び内
部のX線回折図を夫々第1図A及びBに示す。各
図中X及びWは夫々ゾーノトライト結晶及びβ−
ワラストナイト結晶のピークを示す。 上記第1表に示される成形体を1000℃で3時間
焼成して得られた成形体の線収縮率は第2表の通
りであつた。
【表】 但し、試料No.1及び5は比較例を示す。 上記、第1表及び第2表より明らかなように、
本発明の成形体(試料No.2、3及び4)は、ゾー
ノトライト結晶とβ−ワラストナイト結晶とを主
成分とする珪酸カルシウム結晶の混合物より成
り、該成形体の内部と表面でこれらの結晶の比率
が異なる(Xs>Xi≧0、Wi>Ws≧0)成形体で
あつて、曲げ強さ及び1000℃焼成後の線収縮率が
優れたものであることが判る。 実施例 2 生石灰(CaO95%)29.52部を約80℃の温水
354.2部中で消和して得た石灰乳に、平均粒子径
7.5μmの珪石粉末(SiO297.7%)30.48部と実施
例1と同様の石炭粉末6.67部とを加え、更に水を
加えて、全体の水量を固形分の12重量倍となるよ
うに混合して原料スラリーを得た。 得られた原料スラリーを飽和水蒸気圧12Kg/
cm2、温度191℃でオートクレーブ中で回転数33r.
p.mで撹拌翼を回転させながら撹拌し、5時間水
熱合成反応を行なつて水性スラリーを得た。 上記で得た水性スラリーを100℃で24時間乾燥
して、X線回折分析した所、ゾーノトライト結晶
と少量のトベルモライト結晶のピークが認められ
た。 またこのスラリーをスライドグラス上で乾燥し
て光学顕微鏡で観察すると外径が5〜100μmの
球状二次粒子と不定形の粒子が認められ、同スラ
リーを電子顕微鏡で観察すると該二次粒子が上記
と同様の不定形の粒子と一体となつているのが認
められた。 また上記スラリーを乾燥したものを化学分析し
た所、7.8%の炭素が分析された。以上により上
記で観察された不定形粒子が無定形炭素を主成分
とするものであることが確認された。 次いで上記で得た水性スラリー85部(固形分)
に添加材としてベントナイト7部ガラス繊維5部
及びセメント3部を加えて成形し、100℃で24時
間乾燥して無定形炭素含有珪酸カルシウム成形体
を得た。 次いで上記で得た成形体を下記第3表に示され
る雰囲気で2時間焼成して無定形炭素を除去して
成形体を得た。上記原料成形体の内部温度の最高
値、優先配向度及び得られた成形体の特性とを下
記第3表に示す。
【表】 ここに優先配向度はプレス面で測定したもので
あり、試料No.1及び5は比較例を示す。 上記第3表に示される成形体を1000℃で3時間
焼成して得られた成形体の線収縮率は第4表の通
りであつた。
【表】 但し、試料No.1及び5は比較例を示す。 上記第3表及び第4表より明らかなように、本
発明の成形体(試料No.2、3及び4)はゾーノト
ライト結晶とβ−ワラストナイト結晶とを主成分
とする珪酸カルシウム結晶の混合物より成り、該
成形体の内部と表面でこれらの結晶の比率が異な
り(Xs>Xi≧0、Wi>Ws≧0)、且つプレス方
向に直角な面からのX線回折で優先配向が認めら
れる成形体であつて、曲げ強さ及び1000℃焼成後
の線収縮率が優れたものであることが判る。 実施例 3 生石灰(CaO95%)9.07部を80℃の温水108.8
部中で消和し、ホモミキサーにて水中で分散させ
て得た石灰乳の沈降容積は12.3mlであつた。上記
石灰乳に比表面積165m2/g、平均粒子径4μm
のもみがらクン炭粉末(SiO255.1%C32.1%、吸
着水分9.8%)17.6部を加え、更に水を加えて、
全体の水量を固形分の30重量倍となるように混合
して原料スラリーを得た。 得られた原料スラリーを飽和水蒸気圧12Kg/
cm2、温度191℃でオートクレーブ中で回転数33r.
p.mで撹拌翼を回転させながら撹拌し、5時間水
熱合成反応を行なつて水性スラリーを得た。 上記で得た水性スラリーを100℃で24時間乾燥
して、X線回折分析した所、ゾーノトライト結晶
のピークが認められた。 また、このスラリーをスライドグラス上で乾燥
して光学顕微鏡で観察すると外径が5〜100μm
の球状二次粒子が認められ、同じく上記スラリー
を乾燥したものを化学分析した所、20.6%の炭素
が分析された。以上により、上記スラリーを乾燥
したものは、ゾーノトライト結晶と無定形炭素を
主成分とするものであることが確認された。 次いで上記水性スラリー90部(固形分)に添加
材としてガラス繊維7部及びセメント3部を加え
てプレス成形し、100℃で24時間乾燥して、無定
形炭素含有珪酸カルシウム成形体を得た。 次いで上記で得た成形体を600℃の雰囲気で1
時間焼成し、無定形炭素を除去して成形体を得
た。上記原料成形体の内部温度の最高値と、得ら
れた成形体の特性を下記第5表に併記する。
【表】 上記第5表に示される成形体を1000℃で3時間
焼成して得られた成形体の線収縮率は第6表の通
りであつた。
【表】 【図面の簡単な説明】
第1図は実施例1で得られた本発明成形体(試
料No.2)の表面(A図)及び内部(B図)のX線
回折図を示す。

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1 ゾーノトライト結晶又は/及びβ−ワラスト
    ナイト結晶を主成分とする珪酸カルシウム結晶が
    集合して形成された二次粒子が相互に連結して構
    成されたゾーノトライト結晶とβ−ワラストナイ
    ト結晶とを主成分とする珪酸カルシウム結晶の混
    合物より成る成形体であつて、該成形体の内部と
    表面とをX線回折させた時 Xs>Xi≧0で且つWi>Ws≧0 〔但し、Xs、Xiは夫々成形体表面及び内部のゾー
    ノトライト結晶の(401)面のX線回折強度、
    Ws、Wiは同じく夫々成形体表面及び内部のβ−
    ワラストナイト結晶の(002)面のX線回折強度
    を示す。〕 で表わされる関係を満足するものであることを特
    徴とする軽量珪酸カルシウム成形体。
JP12738883A 1983-07-12 1983-07-12 軽量けい酸カルシウム成形体 Granted JPS6021846A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP12738883A JPS6021846A (ja) 1983-07-12 1983-07-12 軽量けい酸カルシウム成形体

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP12738883A JPS6021846A (ja) 1983-07-12 1983-07-12 軽量けい酸カルシウム成形体

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPS6021846A JPS6021846A (ja) 1985-02-04
JPS6213301B2 true JPS6213301B2 (ja) 1987-03-25

Family

ID=14958755

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP12738883A Granted JPS6021846A (ja) 1983-07-12 1983-07-12 軽量けい酸カルシウム成形体

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPS6021846A (ja)

Families Citing this family (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
FR2948936B1 (fr) * 2009-08-05 2011-10-28 Air Liquide Matiere poreuse ceramique presentant une architecture de type alveolaire et une macroporosite controlee
FR2948884B1 (fr) * 2009-08-05 2012-06-01 Air Liquide Matiere poreuse ceramique presentant une macroporosite controlee par empilement de porogenes

Also Published As

Publication number Publication date
JPS6021846A (ja) 1985-02-04

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JPS6213301B2 (ja)
JPH0627022B2 (ja) 珪酸カルシウム系成形体の製造法
JPH0640715A (ja) 珪酸カルシウム球状二次粒子の製造方法
JPS6213299B2 (ja)
JPH0524102B2 (ja)
JP2782198B2 (ja) 珪酸カルシウム成形体
JPS6319468B2 (ja)
JPS59141452A (ja) 珪酸カルシウム成形体の製法
JPS6317788B2 (ja)
JPS59146967A (ja) 軽量珪酸カルシウム成形体の製造方法
JPS61219751A (ja) 珪酸カルシウム成形体の製造法
JPS6351990B2 (ja)
JPH0228535B2 (ja)
JPH0158147B2 (ja)
JPS62113745A (ja) 珪酸カルシウム成形体の製造法
JPS60112663A (ja) 珪酸カルシウム系成形体及びその製造方法
JPS59146970A (ja) 軽量珪酸カルシウム成形体
JP2681203B2 (ja) 珪酸カルシウム成形体
JPH0522664B2 (ja)
JPH0158146B2 (ja)
JPS6153141A (ja) けい酸カルシウム成形体の製造法
JPH0543655B2 (ja)
JPH0422851B2 (ja)
JPH0122216B2 (ja)
JPH0542390B2 (ja)