JP2681203B2 - 珪酸カルシウム成形体 - Google Patents

珪酸カルシウム成形体

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Description

【発明の詳細な説明】 産業上の利用分野 本発明は、耐摩耗性と強度の優れた新規な珪酸カルシ
ウム成形体に関する。
従来の技術及びその課題 珪酸カルシウム成形体は、軽量であること、強度が高
いこと、断熱性に優れていること、耐火性の大きいこ
と、その他数多くの特性を有するがために保温材、断熱
材、建材等の各種の分野において、広く利用されてい
る。
而して、珪酸カルシウム成形体の断熱性能等の向上の
ため、近年該成形体の更なる軽量化が図られるに伴っ
て、耐摩耗性や強度が低下したり、耐摩耗性の低下と共
に成形体表面が粉っぽくなるという欠点が生じている。
特に、この粉っぽくなる欠点は、撥水剤を使用した成形
体で著しい。
本願人は、先に軽量化による成形体の強度低下の問題
に対しては、珪酸カルシウムを球状二次粒子とすること
により解消し得ることを示した(特公昭55−29952号、
特公昭59−41942号)。しかしながら、この成形体にお
いても耐摩耗性や成形体表面の粉っぽさの点で未だ充分
とはいえなかった。
課題を解決するための手段 本発明者らは、上記課題を解決すべく鋭意研究を重ね
た結果、珪酸カルシウム成形体を構成する珪酸カルシウ
ムの球状二次粒子として特定の粒子径範囲のものでしか
もその粒子径分布がσ/(σ:標準偏差、:定方向
平均粒子径)の値で特定値以上で且つ該成形体中に可溶
性のナトリウムイオンとカリウムイオンが合量で特定量
含有するときには、耐摩耗性や強度が向上し、更に耐腐
食性も向上することを見い出し、本発明を完成するに至
った。
即ち本発明は、珪酸カルシウムの球状二次粒子よりな
る成形体であって、成形前の該二次粒子の粒子径が実質
的に10〜150μmの範囲内にあり、その粒子径分布がσ
/(σ:標準偏差、:定方向平均粒子径)の値で少
くとも0.30以上で、且つ該成形体中に可溶性のナトリウ
ムイオンとカリウムイオンを合量で400〜3000ppm含有し
ていることを特徴とする珪酸カルシウム成形体に係る。
本発明者らの研究によれば、従来の珪酸カルシウムの
球状二次粒子よりなる成形体(例えば特公昭59−41942
号)では、成形前の該二次粒子において、その粒子径分
布はσ/の値で通常0.20〜0.25程度の範囲に存在し、
本発明の成形体に示されるような、粒子径分布がσ/
の値で0.30以上もある成形体は認められなかった。
本発明成形体の耐摩耗性と強度が優れているのは、球
状二次粒子の粒子径が特定範囲にあり、特にその粒子径
分布においてσ/の値が従来の成形体を構成する球状
二次粒子の粒子径分布におけるσ/の値より著しく大
きいこと、及び該成形体中に可溶性のナトリウムイオン
とカリウムイオンが合量で特定量含有することが相乗的
に作用することにより達成されたものと推定される。即
ち、本発明成形体の球状二次粒子は、粒子径のバラツキ
が大きく、平均粒子径に対する粒子径範囲が連続的で且
つ広い粒度分布を持つため、粒子の充填性が良くなり、
粒子相互間の密着性が高まり、その結果耐摩耗性や強度
が向上したものと考えられ、又二次粒子の合成反応中に
存在するアルカリイオンのため、球状二次粒子を構成す
る珪酸カルシウム一次粒子就中該二次粒子表面のひげ状
の一次粒子がより長くなるので更に一層二次粒子相互間
の密着性が高められ、一段と耐摩耗性や強度が向上した
ものと考えられる。
本発明の成形体は、好適には、珪酸原料、石灰原料及
び水を含有する原料スラリーを加圧下加熱撹拌しながら
水熱合成反応せしめて珪酸カルシウム結晶の水性スラリ
ーを調製し、次いでこれを成形、乾燥して珪酸カルシウ
ム成形体を製造する方法において、上記原料スラリーに
珪酸ナトリウム及び珪酸カリウムの少くとも1種の珪酸
アルカリ物質を存在させ、該物質の存在下に水熱合成反
応を行わせることにより製造できる。
上記水熱合成反応により生成する珪酸カルシウム結晶
は球状二次粒子の形態にあり、その粒子径は実質的に10
〜150μmの範囲内にある。この際、粒子径が10μm未
満の微小粒子が少量生成することがあるが、本発明所期
の効果が妨げられることはない。
また、上記球状二次粒子の粒子径分布は、σ/(こ
こで、σは標準偏差を示し、は定方向平均粒子径(又
は平均Green径)を示す。)の値で少くとも0.30以上で
あることを必要とする。即ち、粒子径のバラツキが大き
く、且つ広い粒度分布を持つことを要する。σ/の値
は、好ましくは0.30〜0.60程度、より好ましくは0.30〜
0.50程度である。尚、σ/の値は、光学顕微鏡下又は
電子顕微鏡下で、少くとも300個以上の二次粒子の粒子
径を測定して、算出したものである。
上記において使用される珪酸原料は、従来から珪酸カ
ルシウム成形体の製造に使用されてきたものがいずれも
有効に使用でき、珪石、珪砂等、穀物の殻灰(例えば籾
殻灰)、シリカゲル、シリカフラワー(フェロシリコン
ダスト等)、ホワイトカーボン、珪藻土、湿式リン酸製
造プロセスで副生する珪フッ化水素酸と水酸化アルミニ
ウムとを反応させて得られるシリカ等を例示できる。
また、上記において用いる石灰原料としては、従来か
ら使用されて来たものがいずれも使用でき、生石灰、消
石灰、カーバイト滓等を例示できる。軽量の珪酸カルシ
ウム成形体を製造する観点から、石灰原料は沈降容積5m
l以上の石灰乳として使用することが好ましい。特に好
ましいのは、沈降容積10ml以上のものである。
上記石灰乳の沈降容積とは、水対石灰の固形分の比が
120倍の石灰乳50mlを、内径が1.3cmで容積が50cm3のメ
スシリンダー中で20分間静置後に石灰の粒子が沈降した
容積をmlで示したものである。沈降容積が大きいという
ことは、石灰が良く水に分散して安定な状態にあり、反
応性が高いことを意味する。沈降容積が大きい石灰乳を
使用することにより、得られる珪酸カルシウム結晶の見
掛密度が低くなるので、例えば0.1g/cm3程度の低密度の
軽量体の製造が容易になる。
また、珪酸原料と石灰原料のCaO/SiO2モル比は、通常
0.70〜1.30程度であり、特にトベルモライト結晶を合成
しようとする場合は0.70〜0.90程度、ゾノトライト結晶
を合成しようとする場合は0.90〜1.15程度である。ま
た、本願で必須とする珪酸アルカリ物質中の珪酸分は、
石灰原料と反応するため、モル比の計算に含める。
本発明成形体の製造においては、通常、上記珪酸原料
と石灰原料に、更に珪酸ナトリウム及び珪酸カリウムの
少なくとも1種の珪酸アルカリ物質と水を加えて、原料
スラリーが調製される。尚、珪酸アルカリ物質の添加時
期は、水熱合成反応前である限り、いずれの時期に添加
しても良い。即ち、本発明成形体の製造においては該珪
酸アルカリ物質を水熱合成反応前に添加することにより
本願所期の効果が充分に発揮される。水熱合成反応後の
珪酸カルシウムの結晶スラリーに該珪酸アルカリ物質を
添加する場合には、σの値が小さくなる即ち球状二次粒
子の粒子径のバラツキが小さくなるため、得られる成形
体の耐摩耗性及び強度は逆に低下する傾向にある。
本発明における珪酸ナトリウムとしては、例えばJIS
K 1408に規定される溶液珪酸ナトリウム1号、同2
号、同3号、メタ珪酸ナトリウム1種、同2種等、市販
の各種粉末珪酸ナトリウム等を、珪酸カリウムとしては
市販の各種溶液珪酸カリウム等をそれぞれ挙げることが
でき、これらの少なくとも1種の珪酸アルカリ物質を添
加、使用する。
また珪酸アルカリ物質としては超微粒子珪酸と水酸化
ナトリウム及び水酸化カリウムの少くとも1種の水酸化
アルカリ物質を混合して調製したものを用いてもよい。
この際の超微粒子珪酸としては粒子径20mμ以下のもの
で、コロイダルシリカ、ホワイトカーボン等を例示でき
る。これに水酸化ナトリウム及び水酸化カリウムの少く
とも1種を混合したものを用いればよい。
上記珪酸アルカリ物質の添加量は、珪酸アルカリ物質
中のM2O(Mはナトリウム又はカリウムを示す)含有量
に換算して珪酸原料と石灰原料の合計重量に対して0.1
〜3重量%程度となる量とするのが好ましい。添加量が
該換算量で0.1重量%未満では耐摩耗性、強度の向上が
充分には認められない傾向にあり、また3重量%を越え
ると成形体の乾燥収縮が大きくなる傾向にあるので好ま
しくない。特に好ましい添加量は、該換算値で、0.2〜
2.5重量%程度となる量である。
上記珪酸アルカリ物質の添加により、前記珪酸原料や
石灰原料に微量に含まれるアルカリ物質と合せて、得ら
れる成形体中の可溶性のナトリウムイオンとカリウムイ
オンの合量が本願所定の範囲内となり、成形体の強度や
各種金属等に対する耐腐食性が向上する。
原料スラリーには、必要に応じて、更に断熱性能を向
上させるべく、無機不活性物質を添加することができ
る。該不活性物質としては、本願人が先にWO85/02839号
において開示した炭素物質、炭化物、窒化物、珪化物及
び金属酸化物の少なくとも1種を使用するのが好まし
い。具体的には、例えば活性炭、木炭、石炭、カーボン
ブラック、黒鉛等の炭素物質、炭化珪素、炭化硼素、炭
化チタン等の炭化物、窒化珪素、窒化硼素、窒化チタン
等の窒化物、珪化カルシウム等の珪化物、酸化鉄(ヘマ
タイト、マグネタイト等)、酸化チタン(ルチル等)、
酸化錫、酸化マンガン、酸化ジルコニウム、イルメナイ
ト、ジルコン、クロマイト等の金属酸化物を挙げること
ができ、これらは1種又は2種以上混合して用いること
ができる。また、該不活性物質の添加量は、成形体強度
の観点から成形体中の含有量が70重量%以下とするのが
良い。
更に、原料スラリーには、従来公知の添加材を添加し
ても良く、この際の添加材として無機質繊維例えば石綿
等を挙げることができる。
原料スラリーを調製する際の水の量は、原料スラリー
の固形分に対し5重量倍以上、好ましくは10〜50重量倍
であり、密度0.1g/cm3程度の軽量体を製造する場合には
15〜50重量倍好ましくは20〜40重量倍とするのが適当で
ある。
かくして調製された原料スラリーは次いで撹拌下に水
熱合成反応に供される。この反応は、通常4kg/cm2
上、好ましくは8〜50kg/cm2の飽和水蒸気圧下で行なわ
れる。この反応により、トベルモライト結晶又は(及
び)ゾノトライト結晶を主成分とする均一な珪酸カルシ
ウム結晶の水性スラリーが得られる。
本発明成形体の製造においては、上記珪酸カルシウム
結晶の水性スラリーを成形するに先立って、必要に応じ
て、各種の添加材を更に混合しても良い。この際の添加
材としては、珪酸カルシウム成形体製造に用いられてき
たものが広い範囲で使用でき、繊維類、粘土類、セメン
ト、各種バインダー等を例示できる。また、必要に応じ
て、成形体の吸水性を低下させるために撥溌水性を付与
する観点からシリコーン樹脂として例えばジメチルポリ
シロキサン、メチルハイドロジエンポリシロキサン等の
樹脂や有機系、無機系の各種撥水剤を添加混合しても良
い。撥水剤を添加すると成形体表面の粉っぽさが増大す
るが、本発明によればこの場合にも粉っぽさを顕著に改
善できる。
本発明成形体の製造においては、次いで、珪酸カルシ
ウム結晶を主体とし、更に必要に応じその他の添加材よ
りなる水性スラリーを常法例えばプレス脱水成形、遠心
脱水成形、抄造成形等により成形し、乾燥して所期の珪
酸カルシウム成形体を収得することができる。
発明の効果 本発明によれば、珪酸カルシウム成形体を構成する球
状二次粒子として特定の粒子径範囲で、その粒子径分布
がσ/の値で0.30以上と特定の値を示し、尚且つ成形
体中に可溶性アルカリイオンが特定量存在することによ
り、次のような顕著な効果が奏される。
(1)珪酸カルシウム成形体、特に軽量体において問題
となる、成形体の耐摩耗性や強度が著しく向上する。
(2)耐摩耗性の向上に伴ない成形体表面の粉っぽさが
改善される。この効果は、撥水剤を使用した場合にも充
分に発揮される。
(3)成形体の各種金属等に対する耐腐食性が向上す
る。この効果は、珪酸アルカリ物質として珪酸ナトリウ
ムを用いた場合に、特に顕著に発揮され、例えば保温
材、断熱材として使用した場合に問題となるオーステナ
イト系ステンレス鋼の応力腐食割れ抑制に好影響を与え
る。
実 施 例 以下に実施例及び比較例を示して本発明を具体的に説
明する。但し下記例における部及び%はそれぞれ重量部
及び重量%を示し、又各種特性はそれぞれ次のような方
法で測定したものである。
(イ)曲げ強さ……JIS A 9510の方法に準じて測定
した。
(ロ)耐摩耗性……ASTM−C421−77の方法に準じて、タ
ンブリング試験を行ない、被検成形体の重量減量率を測
定した。
(ハ)粒子径分布……珪酸カルシウム結晶スラリーをス
ライドグラス上で乾燥させ、次いでこれを光学顕微鏡に
て撮影した200倍の写真を用い、少くとも300個以上の二
次粒子について定方向粒子径を測定して、σ(標準偏
差)及び(定方向平均粒子径)を求めた。
(ニ)可溶性アルカリイオンの分析……ASTM−C871の方
法に準じて調製した溶出液を用いて、原子吸光光度法に
より、可溶性のナトリウムイオンとカリウムイオンを分
析した。
実施例1 生石灰(CaO 95%)を80℃の温水中で消和し、ホモ
ミクサーにて水中で分散させて得た石灰乳の沈降容積は
約16〜22mlであった。上記石灰乳に石灰原料と珪酸原料
の合計量に対して所定量となる量のJIS3号珪酸ナトリウ
ム溶液(SiO229%、Na2O9.5%)を加え、更に平均粒子
径5.4μmの珪石粉(SiO298%)を加えて、CaO/SiO2
ル比を1.00とした。さらにこれに水を添加し、全体の水
量が固形分の24重量倍となるように調整して原料スラリ
ーを得た。これを飽和水蒸気圧12kg/cm2、温度191℃で
オートクレーブ中で回転数154r.p.mで撹拌翼を回転しな
がら撹拌し、5時間水熱合成反応を行なって、ゾノトラ
イト結晶を主成分とするスラリーを得た。
これらの結晶スラリーを光学顕微鏡で観察すると、ゾ
ノトライト結晶よりなる粒子径が10〜150μmの範囲内
の中空の球状二次粒子が認められ、これらの粒子径分布
は第1表の通りであった。第1表中試料No.4の結晶スラ
リーの光学顕微鏡写真(150倍)を第1図に示す。
上記で得られたスラリー92部(固形分)に、ガラス繊
維4部、ポルトランドセメント4部を加えてプレス脱水
成形し、100℃で乾燥して、成形体を得た。得られた成
形体の特性は、第1表の通りであった。
第1表中、試料No.2〜No.5の成形体は、本発明による
成形体であり、試料No.1及び6は比較のために示すもの
である。
実施例2 生石灰(CaO 95%)を80℃の温水中で消和し、ホモ
ミクサーにて水中で分散させて得た石灰乳の沈降容積は
約16〜17mlであった。上記石灰乳に平均粒子径5.4μm
の珪石粉(SiO2 98%)を加え、さらに各種珪酸アルカ
リ物質を石灰原料と珪酸原料の合計量に対してM2O(M
は前記に同じ)換算で1%となる所定量添加混合し、Ca
O/SiO2モル比を1.00とした。さらに水を添加し、全体の
水量が固形分の24重量倍となるように調整して原料スラ
リーを得た。これを実施例1と同様に水熱合成反応させ
て、ゾノトライト結晶を主成分とする粒子径が10〜150
μmの範囲内の球状二次粒子よりなるスラリーを得た。
次いで上記で得たスラリーに実施例1と同様に、ガラス
繊維、ポルトランドセメントを加え、プレス脱水成形し
て成形体を得た。得られた珪酸カルシウムの二次粒子の
特性と成形体の特性は第2表の通りであった。
上記で用いた珪酸アルカリ物質の組成は次の通りであ
った。
JIS1号珪酸ナトリウム溶液: SiO236.5%、Na2O 18.0%。
3号珪酸ナトリウム粉末(日本化学工業(株)製): SiO258.5%、Na2O 18.5%。
無水メタ珪酸ナトリウム粉末(米山薬品工業(株)
製): SiO249.0%、Na2O 50.0%。
珪酸カリウム溶液(米山薬品工業(株)製): SiO229.0%、K2O 17.5%。
実施例3 生石灰(CaO 95%)を80℃の温水中で消和し、ホモ
ミクサーにて水中で分散させて得た石灰乳の沈降容積は
約17〜18mlであった。上記石灰乳に平均粒子径5.4μm
の珪石粉(SiO2 98%)とさらに石灰原料と珪酸原料の
合計量に対して所定量の実施例1と同様のJIS3号珪酸ナ
トリウム溶液を加えて、CaO/SiO2モル比を1.00とした。
さらにこれに水を加えて全体の水量が固形分の24重量倍
となるように調整して原料スラリーを得た。これを実施
例1と同様に水熱合成反応させてゾノトライト結晶を主
成分とする粒子径が10〜150μmの範囲内の球状二次粒
子よりなるスラリーを得た。
次いで上記で得たスラリー90部(固形分)にジメチル
ポリシロキサン(商品名「SH200オイル」、トーレシリ
コーン(株)製)3部、ガラス繊維4部、パルプ3部を
添加混合し、実施例1と同様にして成形体を得た。得ら
れた珪酸カルシウム二次粒子の特性と成形体の特性は第
3表の通りであった。
第3表中の珪酸イオン(SiO3 --)の分析はASTM−C871
の方法に準じて測定したものである。この分析におい
て、一般的に、可溶性のナトリウムイオンと珪酸イオン
との合計濃度が高いほど、オーステナイト系ステンレス
鋼の応力腐食割れに対してより安全であるとされる。
また、第3表中、吸水率は24時間水中浸漬後(水頭40
mm)の重量増加率を示す。
第3表中、試料No.2は本発明の成形体であり、試料N
o.1は比較のために示す。尚、試料No.1、2共ASTM−C69
2の応力腐食割れ試験結果は合格であった。
実施例4 生石灰(CaO 95%)を80℃の温水中で消和し、ホモ
ミクサーにて水中で分散させて得た石灰乳の沈降容積は
約18〜20mlであった。上記石灰乳に平均粒子径5.1μm
の珪石粉(SiO2 98%)とさらに石灰原料と珪酸原料の
合計量に対して所定量の実施例1と同様のJIS3号珪酸ナ
トリウム溶液を加えて、CaO/SiO2モル比を1.00とした。
さらにこれに成形体中の含有量が25重量%になるよう
に、ルチル粉末を加え、さらに水を加えて全体の水量が
固形分の20重量倍となるように調整して原料スラリーを
得た。これを実施例1と同様に水熱合成反応させてゾノ
トライト結晶を主成分とする粒子径が10〜150μmの範
囲内の球状二次粒子よりなるスラリーを得た。
次いで上記で得たスラリー90部(固形分)にジメチル
ポリシロキサン(商品名「SH200オイル」、トーレシリ
コーン(株)製)3部、ガラス繊維4部、パルプ3部を
添加混合し、実施例1と同様にして成形体を得た。得ら
れた珪酸カルシウム二次粒子の特性と成形体の特性は第
4表の通りであった。
第4表中の珪酸イオン(SiO3 --)の分析はASTM−C871
の方法に準じて測定したものである。この分析におい
て、一般的に、可溶性のナトリウムイオンと珪酸イオン
との合計濃度が高いほど、オーステナイト系ステンレス
鋼の応力腐食割れに対してより安全であるとされる。
また、第4表中、吸水率は24時間水中浸漬後(水頭40
mm)の重量増加率を示す。
第4表中、試料No.2は本発明の成形体であり、試料N
o.1は比較のために示す。尚、試料No.1、2共ASTM−C69
2の応力腐食割れ試験結果は合格であった。
【図面の簡単な説明】
第1図は、実施例1の成形体試料No.4における成形前の
珪酸カルシウム結晶スラリーの結晶の構造の光学顕微鏡
写真(150倍)である。

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】珪酸カルシウムの球状二次粒子よりなる成
    形体であって、成形前の該二次粒子の粒子径が実質的に
    10〜150μmの範囲内にあり、その粒子径分布がσ/
    (σ:標準偏差、:定方向平均粒子径)の値で少くと
    も0.30以上で、且つ該成形体中に可溶性のナトリウムイ
    オンとカリウムイオンを合量で400〜3000ppm含有してい
    ることを特徴とする珪酸カルシウム成形体。
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