JPS6211395Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 扱室の下部から排塵選別室にわたる選別風路
に、選別網を有する揺動移送選別体を架設し、該
揺動移送選別体の選別網の上部に、移送板の終端
にストローラツクを延設してなる排塵移送選別体
を設け、前記選別風路の選別風が前記選別網及び
ストローラツクを吹き抜けるようにした横吹型の
脱穀機において、前記ストローラツクの基部は移
送板の終端に固定するか、又は移送板上に扱胴軸
と平行に延長して固定していた。

ところが前記脱穀機の排塵選別室一側に排塵フ
アンとして吸引フアンを取付けると、該吸引フア
ンは排塵選別室の一側を吸引するので、他側に対
する吸引力が弱くなり、送風フアンの圧風によつ
て排塵選別室の他側に移行した藁屑を機外に吸引
排出することが困難であつた。

本考案は前述の問題点を解決することを目的と
するものであつて扱室の下部から排塵選別室の上
部に向う選別風路中に揺動移送選別体を架設し、
前記選別風路の選別風が揺動移送選別体の選別網
を吹き抜けるようになし、前記排塵選別室の一側
に排塵フアンを装着した横吹型の脱穀機におい
て、前記揺動移送選別体の選別網の上部に、終端
にストローラツクが連設された移送板からなる排
塵移送選別体を架設し、前記移送板の下面に終端
が排塵フアンへ指向する導風板を斜設したことを
特徴とするものである。

以下、図面に示す実施例について説明すると、
１は扱室２に軸架した扱胴であつて、扱口に沿つ
てフイードチエン３と挟扼レール４とが対設して
ある。

５は受網６の下方から排塵選別室７にわたる揺
動移送選別体であつて、前後揺動するように両側
壁間に架設してあり、該揺動移送選別体５は、始
端側が前記受網６の下面に臨み、終端が一番受樋
１１ａ上に臨む移送板８と、該移送板８の終端を
上向きに折曲して受板８ａとなし、このＶ字状と
なつた部分を一体的に覆つている波状板８ｂの終
端に連設した選別網９と、一番流板１０の上端か
ら二番受樋１１ｂ上に臨む波状板１２と、その終
端に連設したチヤフラツク１３と、送塵口１４か
ら排出される長藁、穂切れ等を移送選別する排塵
移送選別体１５等により構成されており、供給口
１６の下方に設けた送風フアン１７の選別風は一
番受樋１１ａ上を経て選別網９を吹き抜け、排塵
選別室７の側壁に装着した遠心型の排塵フアン１
８に向かう主選別風路１９と、一番受樋１１ａの
下方から二番受樋１１ｂの上方を経てチヤフラツ
ク１３を吹き抜けてから排塵口２０へ吹き出す副
選別風路２１とに分風される。

そして、前記排塵移送選別体１５は送塵口１４
の下方から前記選別網９上に臨む波型の移送板
（有孔板でも可）１５ａと、その終端に連設した
ストローラツク１５ｂとからなり、該ストローラ
ツク１５ｂの基部は導風板１５b′として移送板１
５ａの下面に添つた状態で第２図に示す如く扱胴
１の下側の回転方向に向けて折曲して固定されて
おり、移送板１５ａの終端は前記選別網９の始端
と排塵フアン１８の吸入口１８ａの内側縁１８
a′とを結ぶ線ａのやゝ手前側にあり、終端は上記
吸入口１８ａの後部と対向する部位に設けた案内
板２２ａから上下調節可能に垂下していて第３図
に示すように排塵フアン１８側が低くなつている
ガイド板２２の下端と略一致する高さであつて、
かつ該ガイド板２２と前記一番流板１０の上端と
を結ぶ線ｂに対し間隔ｌを隔てた内側に位置して
いる。

なお、前記導風板１５b′はストローラツク１５
ｂと別体としても良い。

また、主選別風路１９の選別網９と一番受樋１
１ａとの間に２枚のへ字状をなす風向板２３，２
４を設け、チヤフラツク１３と二番受樋１１ｂと
の間にも選別風を上向きに変換する風向板２５を
設けてある。

なお、図面中２６は排藁搬送装置、２７は四番
口、２８は排塵フアン１８と同じ側の下部に設け
た二番スロワーであつて、その吐出口は扱室２の
側部から前記移送板８上に連通する二番還元通路
２９に向けて開口している。

前述の装置において、扱室２内で発生した扱下
物のうち、穀粒と小さな藁屑等は受網６から移送
板８上に落下して選別網９へと移送され、穀粒は
選別網９上を移送される間に主選別風路１９の選
別風による風選を受けながら一番受樋１１ａ内に
落入し、移送螺旋により機外に搬出される。

また、送塵口１４かた排出された送塵物は波型
移送板１５ａによつて移送され、それがストロー
ラツク１５ｂ上に到達すると、主選別風による風
選を受けながら移送され、その間に穂切れ等は漏
下し、藁屑は排塵フアン１８の吸入口１８ａに向
けて移送される。

その際、藁屑量が多くてストローラツク１５ｂ
を吹き抜ける選別風量が少ない場合でもストロー
ラツク１５ｂの終端とガイド板２２の下端との間
を強力に選別風が吹き抜けるので、確実に吸引排
出することができ、その部位に藁屑が詰りそうに
なると、それが下方の波状板１２及びチヤフラツ
ク１３上に落下するので詰りを生ずることがな
い。

また、前記ストローラツク１５ｂの終端から落
下した藁屑及び前記選別網９上から移行したもの
は波状板１２により移送され、チヤフラツク１３
はそれを移送しながら篩選別するので、二番物は
漏下し、副選別風路２１の選別風により風選され
た後、二番受樋１１ｂに落入し、移送螺旋により
移送された二番物は、二番スロワー２８により移
送板８上に還元され、チヤフラツク１３上の藁屑
は排塵口２０から機外に排出される。

このような揺動移送選別処理中、受網６から吹
き出される扱胴風は排塵フアン１８のある側から
扱口側（第２図にいおて下方から上方）へ指向し
ながら移送板１５ａと、下方の移送板８及び波状
板８ｂの間に流動し、一方では送風フアン１７か
らの圧風は機体の長さ方向でかつ斜め上方の選別
網９を吹き抜け、これに前記扱胴風が合流するの
で、扱胴風の影響を受けた選別風はやゝ扱口側へ
指向する。

他方、前記排塵フアン１８は扱口と反対側から
排塵選別室７を吸引するので、排塵選別室７の一
側を強力に吸引するが、他側、即ち、扱口側に対
する吸引力は弱い。

しかし、前記上方の移送板１５ａの下面に設け
た導風板１５ｂは選別網９を吹き抜けて上昇する
選別風を前記排塵フアン１８側へ向けて偏向させ
るので、浮遊した藁屑は排塵フアン１８に向つて
誘導されることとなり、排塵選別室７の排塵フア
ン１８と反対側へ吹き上げられた藁屑をも確実に
吸引排出することができる。

本考案は前述のように扱室の下部から排塵選別
室の上部に向う選別風路中に揺動移送選別体を架
設し、前記選別風路の選別風が揺動移送選別体の
選別網を吹き抜けるようになし、前記排塵選別室
の一側に排塵フアンを装着した横吹型の脱穀機に
おいて、前記揺動移送選別体の選別網の上部に、
終端にストローラツクが連設された移送板からな
る排塵移送選別体を架設し、前記移送板の下面に
終端が排塵フアンへ指向する導風板を斜設したの
で、選別網を吹き抜けて上昇する選別風は移送板
の下面に設けた導風板により排塵フアンに向けて
方向変換され、それにより選別風により吹き上げ
られた藁屑が排塵フアンに向けて移行することと
なり、排塵選別室の一側に吸引型の排塵フアンを
設けた場合、その対向する側に対する吸引力が弱
いにも拘らず、その側に浮遊する藁屑をも確実に
吸引して機外へ排出することができる。

【図面の簡単な説明】

図面は本考案の一実施例を示すものであつて、
第１図は上扱式脱穀機の縦断側面図、第２図は同
上縦断平面図、第３図は第２図のＡ−Ａ断面図で
ある。 １……扱胴、２……扱室、５……揺動移送選別
体、７……排塵選別室、９……選別網、１５……
排塵移送選別体、１５ａ……移送板、１５ｂ……
ストローラツク、１５b′……導風板。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 扱室の下部から排塵選別室の上部に向う選別風
   路中に揺動移送選別体を架設し、前記選別風路の
   選別風が揺動移送選別体の選別網を吹き抜けるよ
   うになし、前記排塵選別室の一側に排塵フアンを
   装着した横吹型の脱穀機において、前記揺動移送
   選別体の選別網の上部に、終端にストローラツク
   が連設された移送板からなる排塵移送選別体を架
   設し、前記移送板の下面に終端が排塵フアンへ指
   向する導風板を斜設したことを特徴とする脱穀機
   における排塵移送選別装置。