JPH033156Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本考案は、脱穀機における揺動選別装置に関
し、農業機械である脱穀機の分野に供するもので
ある。

〔従来の技術〕

従来は、上下の扱室と圧風フアンの間から後方
へ延出する揺動選別体の終端側上方に吸引排塵機
を連通連設するとともに、揺動選別体の終端側後
方には排塵処理用の処理胴を横設して構成する脱
穀機において、前記揺動選別体に、圧風フアンか
ら吸引排塵機側への風を遮断して処理胴側に風案
内ができる工夫をしたものがなく、吸引排塵機に
よる３番ロスが多くて処理胴の取込み性能も悪
く、また４番側には吹上げが生じるといつた欠点
があつた。

〔考案が解決しようとする問題点〕

本考案は、その欠点を解決したもので、吸引排
塵機による３番ロスを低下させることができると
ともに処理胴の取込みを良くして処理性能を向上
させることができ、また４番側の吹出しを防止し
たりして選別性を一段と向上させることができ、
簡単な構造にして好適に実施できるよう提供する
ものである。

〔問題点を解決するための手段〕

次に、図面に示す実施例について説明する。

第２図はコンバインに搭載する脱穀機の側断面
図を示し、扱胴８を内装した扱室１の下部両側に
は供給口９および排藁口１０を形成し、扱室１の
下部にはクリンプ網１３を張設するとともに、終
端側下部には下向きの送塵口５を形成し、排藁口
１０の外方側より上方に４番樋１１を形成し、該
４番樋１１の上方から後方へ排藁チエン１２を延
設して従来形構造同様に構成する。

前記扱室１の下方から後方へ延出する揺動選別
体Ａは、前記クリツプ網１３および送塵口５の下
方から後方へと上部にチヤフシーブ６を装設し、
該チヤフシーブ６の中間下方にはグレンシーブ１
４を装設し、前記チヤフシーブ６の終端より後方
側となる上部にはストローラツク１５を装設し、
該ストローラツク１５の後方側下方となる全体の
後部にはチヤフシーブ１６を装設するとともにそ
の下方に流穀板１７を斜設して揺動自在に構成す
る。

前記ストローラツク１５の上方に形成した選別
排塵室１８の上部側方には吸引排塵機３の吸引口
３ａを連通連設し、前記ストローラツク１５の後
方上部に横設した処理室１９の前部が選別幅一杯
にわたり選別排塵室１８に連通するようにして処
理室１９内には扱胴８の軸心方向に直交する方向
の処理胴４を回転自在に軸架し、処理室１９の下
部には前記チヤフシーブ１６の上方に位置するよ
うにしてコンケーブ２０を張設し、処理室１９の
一端側下方には前記チヤフシーブ１６の後方に形
成した排塵口２１の一端側に連なる排塵口２２を
形成し、処理室１９の上面には複数のリード板２
３を装設して構成する。

前記揺動選別体Ａの始端側下方には前記グレン
シーブ１４の方向に圧風する圧風フアン２を装設
し、グレンシーブ１４の下方に斜設した流穀板２
４の下部に横設する１番樋２５内には１番らせん
コンベア２６を軸装し、前記チヤフシーブ６の後
部側下方および前記流穀板１７の下方に横設した
２番樋２７内には２番らせんコンベア２８を軸装
して構成する。

前記送塵口５の下方近傍となる前記揺動選別体
Ａにおけるチヤフシーブ６の途中部位には送塵物
の送りを行なうことができるよう波形の遮断案内
板７を架着するが、該板７により圧風フアン２か
ら吸引排塵機３側へ風が流れないように遮断する
とともに、前記処理胴４側に風を案内できるよう
に装設して構成する。

〔作用〕

したがつて、作業時には、扱室より落出した被
選別物をチヤフシーブ６により送りながら、漏下
する１番粒をグレンシーブ１４により選別すると
ともに風選して１番らせんコンベヤ２６に落入さ
させ、送塵口５より落下するものがそのままチヤ
フシーブ６を抜けて２番樋２７に落下しないよう
に遮断案内板７により送り出し、チヤフシーブ６
からストローラツク１５上にかけて揺動選別され
る２番物は下方の２番樋２７に落下し、ストロー
ラツク１５上の排塵物は吸引排塵機３が吸引して
排塵することになり、ストローラツク１５上から
送り出される排塵未処理物は、矢印イで示すよう
に回転する処理胴４に取り込まれて処理室１９内
で処理され、コンケーブ２０より漏下するものは
さらにチヤフシーブ１６により選別されて２番物
は２番樋２７に落下し、リード板２３の案内を受
けながら処理室１９の一端側に寄せられる排塵物
は排塵口２２から機外へ排出されることになる。

その場合、圧風フアン２より圧風されて１番の
風選を行ないながら吸引排塵機３側へ流れようと
する矢印ロ方向の風は遮断案内板７により遮断さ
れることになるので、１番粒が吸引排塵機３側へ
飛散することは防止されるとともに、吸引排塵機
３はストローラツク１５上方の排塵物のみを選別
する状態となり、吸引排塵機３による３番ロスは
従来形に比し極減することになる。

また、圧風フアン２による圧風は矢印ハで示す
ように流れるとともに、矢印ニで示すように処理
胴４側へ、また排塵口２１側へ矢印ホで示すよう
に流れるので、処理胴４によるストローラツク１
５上からの取込みは良好となり、排塵口２１から
の排塵も良好となる。

〔考案の効果〕

このように本考案は、上下の扱室１と圧風フア
ン２の間から後方へ延出する揺動選別体Ａの終端
側上方に吸引排塵機３を連通連設するとともに、
揺動選別体Ａの終端側後方には排塵処理用の処理
胴４を横設して構成する脱穀機において、扱室１
における終端側送塵口５の下方近傍となる前記揺
動選別体Ａのチヤフシーブ６の途中には、前記圧
風フアン２から吸引排塵機３側への風を遮断して
前記処理胴４側に風案内ができるとともに上面で
送塵物の送りを行なうことができる遮断案内板７
を架設して構成したから、１番の風選を行なう圧
風フアン２からの風が遮断案内板７に遮断されて
吸引排塵機３側に流れないようにすることができ
ることになつて吸引排塵機３による３番ロスを極
減させることができることになり、また、圧風フ
アン２からの風が処理胴４側に流れることになつ
て処理胴４による取込みが良好になるとともに処
理性能を向上させることができることになり、さ
らにまた、４番側への吹出しを防止することもで
きることになつて選別性を一段と向上させること
ができ、簡単な構造にして好適に実施できる特長
を有する。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案の実施例である要部の側断面
図、第２図は脱穀機の側断面図、第３図は第１図
の一部の平断面図を示す。 １……扱室、２……圧風フアン、Ａ……揺動選
別体、３……吸引排塵機、４……処理胴、５……
送塵口、６……チヤフシーブ、７……遮断案内
板。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 上下の扱室１と圧風フアン２の間から後方へ延
   出する揺動選別体Ａの終端側上方に吸引排塵機３
   を連通連設するとともに、揺動選別体Ａの終端側
   後方には排塵処理用の処理胴４を横設して構成す
   る脱穀機において、扱室１における終端側送塵口
   ５の下方近傍となる前記揺動選別体Ａのチヤフシ
   ーブ６の途中には、前記圧風フアン２から吸引排
   塵機３側への風を遮断して前記処理胴４側に風案
   内ができるとともに上面で送塵物の送りを行なう
   ことができる遮断案内板７を架設して構成したこ
   とを特徴とする揺動選別装置。