JPS621110A - 磁気記録媒体 - Google Patents

磁気記録媒体

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JPS621110A
JPS621110A JP14008085A JP14008085A JPS621110A JP S621110 A JPS621110 A JP S621110A JP 14008085 A JP14008085 A JP 14008085A JP 14008085 A JP14008085 A JP 14008085A JP S621110 A JPS621110 A JP S621110A
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JP
Japan
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phosphoric acid
polyurethane resin
magnetic
resin
binder
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Pending
Application number
JP14008085A
Other languages
English (en)
Inventor
Kenji Sumiya
角谷 賢二
Yoshinori Yamamoto
山本 芳典
Yoji Takeuchi
要二 竹内
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Maxell Ltd
Original Assignee
Hitachi Maxell Ltd
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Publication date
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Priority to DE3602257A priority patent/DE3602257C2/de
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Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 この発明は磁気テープ、磁気ディスク、磁気カードなど
の磁気記録媒体に関するものである。
〔従来の技術〕
一般に磁気記録媒体はポリエステルフィルムなどのベー
ス上に磁性粉およびバインダを含む磁性塗料を塗布、乾
燥して磁性層を形成したものである。しかるに、磁気記
録媒体は記録再生時に高速で磁気ヘッドなどの対接吻と
摺接することから、磁性層としては耐久性に優れている
ことが望まれる。
そこで、従来より、上記磁性層の耐久性を向上させるた
めに上記バインダにおいても種々の検討がなされ、なか
でもポリウレタン樹脂は形成される塗膜が機械的強度に
優れていることから磁性層に良好な耐久性を付与するも
のとして汎用されている。ところが、このバインダは磁
性粉の分散性にかけるため、磁性層の表面平滑性、角型
比、飽和磁束密度などの低下を招き、電磁変換特性を大
きく損なう欠点があった。
このため、通常はこのポリウレタン樹脂とともに塩化ビ
ニル−酢酸ビニル系共重合樹脂、繊維素系樹脂、ポリビ
ニルブチラール樹°脂、ポリエステル樹脂、フェノキシ
樹脂などの磁性粉の分散性の向上に寄与するバインダが
併用されている。また、これら併用成分のなかでも塩化
ビニル−酢酸ビニル−ビニルアルコール共重合樹脂やニ
トロセルロースは分散性向上に寄与させる成分として特
に好ましいものであるが、これら併用成分によるとポリ
ウレタン樹脂の特徴とされる耐久性が低下する傾向がみ
られる。このためこの耐久性を補うためにさらに三官能
性低分子量イソシアネートで代表されるようなポリイソ
シアネート化合物が併用されている。もちろん、このよ
うなイソシアネート化合物は磁性層の一耐久性のみなら
ず、耐熱性や耐溶剤性などにも非常に良好な結果を与え
ることから、上記例に限定されることなくバインダの一
成分としてよく用いられているものである。
〔発明が解決しようとする問題点〕
しかしながら、上記従来の如く、ポリウレタン樹脂とと
もに他のバインダ成分を併用し、またこれとさらにポリ
イソシアネート化合物を併用することによって、磁性層
の耐久性の維持ないし向上を図りながら磁性粉の分散性
を改善するという効果はある程度得られているもののま
だまだ不充分であった。とりわけ、近年では、磁気記録
媒体の高記録密度化の傾向に伴ってとくに短波長域にお
ける記録特性の向上が要望されており、このためには上
記分散性をさらに改善する必要がある。
ところで、磁性粉の分散性を一般的に向上させる手段と
して、バインダ成分のほかに低分子量の分散剤を用いる
方法が知られており、この分散剤の中でも特に有効なも
のとしてりん酸化合物が知られている。しかるに、この
りん酸化合物を前記ポリウレタン樹脂と併用した場合に
は、分散性のある程度の改善効果が得られてもポリウレ
タン樹脂の有する耐久性が太き(損なわれるという問題
があった。
また、磁性層の分散性向上の他の手段として、磁性粉の
表面が一般的に極性の高い水酸基あるいは吸着水を有し
て親水性を示すことから、バインダに親水性極性基、た
とえばカルボキシル基、スルホン酸基、りん酸基などを
導入して、バインダ分子の疎水性による有機溶媒に対す
る親和性と上記極性基による磁性粉に対する親和性を適
度に調和させることにより、磁性粉の分散性を改善する
工夫も種々提案されている〔日本接着協会誌第17巻第
155頁(1981年)、特開昭60−20315号公
報など〕。
しかしながら、この発明者らの検討によると、バインダ
に極性基を導入することによって磁性粉の分散性がかな
り向上するという一般的傾向は認められるが、その程度
はバインダの種類および極性基の導入形態によって大き
く異なり、現状で知られる極性基含有バインダではまだ
まだ不充分であって、改良の余地が多々あることが判明
した。
しかも、この分散性改善効果とともに耐久性の向上に寄
与させうるような極性基含有バインダを得ることは容易
なことではなかった。
したがって、この発明は、上記観点から、耐久性の向上
に寄与してかつ磁性粉の分散性を確実に向上しうるよう
なバインダ成分を見い出し、これを使用することによっ
て耐久性および電磁変換特性と(に短波長域における記
録特性に優れた磁気記録媒体を提供することを目的とし
ている。
〔問題点を解決するための手段〕
この発明者らは、既述の如きバインダへの極性基導入に
より磁性粉の分散性を改善するという考え方に沿ってさ
らに綿密な研究を推し進めた結果、極性基を導入するべ
きバインダとして耐久性の向上に寄与するポリエステル
樹脂を使用し、かつこの樹脂に導入するべき極性基とし
て特定のりん酸基を選択し、さらにこのりん酸基を上記
樹脂に対して特定の結合手段にて結合導入させることに
より、ポリエステル樹脂本来の耐久性を維持させた状態
でこの樹脂の欠点とされていた磁性粉の分散性を大幅に
改善でき、これによって前記目的を達成しうる高性能の
磁気記録媒体が得られることを究明し、この発明をなす
に至った。
すなわち、この発明は、ポリウレタン樹脂の分を 子鎖に下記の式; %式%) (ただし、Aは水素原子、アルカリ金属原子または炭化
水素基である) で表されるりん酸基が結合されてなり、かつその結合様
式が上記分子鎖を構成する炭素原子との酸素原子を介し
た結合を主体とするりん酸変性ポリウレタン樹脂を含む
バインダと磁性粉とを含有する磁性層がベース上に形成
されていることを特徴とする磁気記録媒体に係るもので
ある。
〔発明の構成・作用〕
この発明において磁性層のバインダ成分として使用する
りん酸変性ポリウレタン樹脂は、たとえばポリウレタン
樹脂に無水りん酸、りん酸、三塩化ホスホリルあるいは
これらの誘4体などのりん酸成分をメチルイソブチルケ
トン、トルエン、シクロヘキサノンなどの適宜の溶媒中
で必要に応じて酢酸、ギ酸、ホウ酸、無水酢酸などの溶
媒を添加して40〜1)0℃にて反応させることにより
、得ることができる。
上記の方法にて得られるりん酸変性ポリウレタン樹脂は
、この樹脂の分子鎖中に下記の式;%式%() (ただし、Aは水素原子、K、Naなどのアルカリ金属
原子または炭素数が12まで通常1〜3個の炭化水素基
である) で表されるりん酸基が結合されてなるものであり、その
結合様式がポリうレクン樹脂の分子鎖を構成する炭素原
子との酸素原子を介した結合を主体とする、つまり上記
炭素原子とりん酸成分のりん原子とがエーテル結合(−
0−)を介して結合した構造を主体的に有するものであ
る。上記エーテル結合は通常ポリウレタン樹脂に含まれ
る水酸基とりん酸成分との脱水縮合にて形成される。そ
して、上記水酸基はポリウレタン樹脂の分子鎖末端に限
らず分子鎖内部にも含まれているため、それに相当する
分子鎖位置に前記りん酸基が導入されるものである。
なお、ポリウレタン樹脂にはその分子鎖中にウレタン結
合を含み、これを構成する窒素原子に結合する水素は活
性であるため、これとりん酸成分とが反応することによ
り、上記りん酸基が上記窒素原子に直接結合した結合様
式も生じる。すなわち、この発明のりん酸変性ポリウレ
タン樹脂は、前記式で表されるりん酸基が前記エーテル
結合によってポリウレタン樹脂の分子鎖中に結合された
ものとなるほか、この結合様式とともに上述の如き他の
結合様式によって上記分子鎖に結合されたものであって
よいものである。
りん酸変性ポリウレタン樹脂を得るために使用するポリ
ウレタン樹脂としては、特に限定されず、ポリエステル
ポリオール、ポリエーテルポリオール、アクリルポリオ
ール、ヒマシ油、トール油、ポリε−カプロラクトン、
これらの誘導体、あるいはその他の水酸基含有化合物と
ポリイソシアネート化合物との反応により得られるもの
がいずれも使用可能である。
上記水酸基含有化合物のうち、ポリエステルポリオール
は、多価カルボン酸とポリヒドロキシ化合物との反応に
より得られるものであり、多価カルボン酸の具体例とし
ては、コハク酸、アジピン酸、セバシン酸などの脂肪族
ジカルボン酸、フタル酸、テレフタル酸およびそれらの
無水物の如き芳香族ジカルボン酸、テトラヒドロ無水フ
タル酸、3・6−ニンドメチレンテトラヒドロ無水フタ
ル酸、テトラクロロ無水フタル酸などの脂環族ジカルボ
ン酸のほか、トリメリット酸、ピロメリット酸およびそ
れらの無水物の如きトリカルボン酸などが挙げられ、一
部マレイン酸、フマル酸、イタコン酸、シトラコン酸お
よびそれらの無水物などの不飽和ジカルボン酸を併用し
たものであってもよい。
また、これらの多価カルボン酸と反応させるポリヒドロ
キシ化合物としては、エチレングリコール、ジエチレン
グリコール、1・2−プロピレングリコール、ジプロピ
レングリコール、1・3−ブチレングリコール、2・3
−ブチレングリコール、ビスフェノールジオキシプロピ
ルエーテル、ネオペンチルグリコール、1・4−ブタン
ジオール、ε−カプロラクトンなどのジオール類のほか
トリメチロールエタン、トリメチロールプロパン、グリ
セリン、ペンタエリスリトールなどのトリおよびテトラ
オール類が挙げられる。
また、前記水酸基含有化合物のうち、ポリエーテルポリ
オールは、エチレンオキサイドやプロピレンオキサイド
などのアルキレンオキサイドを重合して得られるもので
あり、さらにアクリルポリオールは(メタ)アクリル酸
と水酸基含有モノマーとから合成されるものである。
このような各種の水酸基含有化合物と反応させるポリイ
ソシアネート化合物としては、トリレンジイソシアネー
ト、ジフェニルメタンジイソシアネート、ナフタレンジ
イソシアネート、p−フェニレンジイソシアネート、ヘ
キサメチレンジイソシアネート、キシリレンジイソシア
ネート、イソホロンジイソシアネート、ビス(イソシア
ネートメチル)シクロヘキサン、ジシクロヘキシルメタ
ンジイソシアネート、ジメチルジフェニレンジイソシア
ネート、イソプロピリデンビスシクロヘキシルイソシア
ネート、メチレンビスシクロヘキシルイソシアネートな
どが挙げられる。
上記の如きりん酸変性用として用いるポリウレタン樹脂
の平均分子量としては、一般に2.000〜200,0
00.好適には5,000〜40.000の範囲にある
のがよく、この分子量が低すぎては磁性層の耐久性の改
善に充分な効果を得にくく、またあまりに高くなりすぎ
ると磁性塗料の粘度が高くなるなどの不都合があり、好
ましくない。
この発明においては、上記のポリウレタン樹脂に前記変
性反応によってりん酸基を導入するが、このりん酸基の
含有割合としては、ポリウレタン樹脂の平均分子量3.
000〜70,000に1個、好ましくは5.OQQ〜
40,000に1個の割合となるようにするのがよい。
この割合が少なすぎてもまた多くなりすぎても磁性粉の
分散性の改善に好結果を得にくい。・ このように構成されてなるこの発明に係るりん酸変性ポ
リウレタン樹脂は、これを磁性層のバインダとして用い
たときに、ポリウレタン樹脂本来の良好な耐久性を発揮
するとともに、磁性粉の分散性を大きく向上する効果を
発揮する。これに対し、りん酸非変性のポリウレタン樹
脂にただ単にりん酸化合物を分散剤として添加したとき
には、磁性粉の分散性の向上を図れても、その反面磁性
層の耐久性が大幅に低下する。
このような効果上の差異がいかなる理由に基づくもので
あるのかは今のところ必ずしも明確ではない。推測では
、りん酸化合物を分散剤として用いる場合には、りん酸
化合物の有する強い極性により磁性粉との親和性が図ら
れて磁性粉の分散性に好結果が得られるが、上記極性が
強すぎるためポリウレタン樹脂の磁性粉に対する吸着が
阻害されることになり、その結果ポリウレタン樹脂の有
する耐久性付与機能が発揮できないのではないかと思わ
れる。
これに対して、この発明に係る前記りん酸変性ポリウレ
タン樹脂においては、その分子鎖中にりん酸基が結合さ
れているため、この樹脂自体の磁性粉に対する親和性が
良好で上記分散剤を用いる場合のような磁性粉への吸着
阻害現象がみられず、結果としてポリウレタン樹脂本来
の耐久性付与機能が充分に維持され、しかも上記磁性粉
に対する親和性によって分散性の向上に好結果が得られ
、特にこの分散性の向上効果は前記りん酸基が前記特定
の結合様式にて分子鎖中に導入されていることによって
、よりよく発現されるものと思われる。
なお、前記従来のバインダ成分に極性基を導入する技術
として挙げた特開昭60−20315号公報には、下記
の式; %式% (式中、R,は炭化水素基または水酸基などのエステル
形成能を有する炭化水素基、R2は炭化水素基、R8は
水素原子、炭化水素基、アルカリ金属原子または水酸基
などのエステル形成能を有する炭化水素基、Mはアルカ
リ金属原子、nは1または2である) で表されるりん化合物を使用してこれをエステル結合に
よって分子内に導入したポリエステルポリオールを合成
し、これにポリイソシアネート化合物を反応させて得た
ポリウレタン樹脂を磁性粉のバインダとして用いること
が示されている。
このポリウレタン樹脂は、りん化合物が分子内に導入さ
れている点で一種のりん酸変性ポリウレタン樹脂である
ということができるが、導入するべき上記基はもちろん
その導入方式(エステル結合による)もこの発明の前記
りん酸変性ポリウレタン樹脂とは明らかに異なっている
。すなわち、かかるポリウレタン樹脂では前記この発明
の如き非常に優れた分散性向上効果を得にくいものであ
る。この理由はポリウレタン系脂に結合するりん含有基
が上記複雑な構造をとるため、磁性粉に対する親和性な
どの改善作用がこの発明のものとは異なったものとなる
ためではないかと推定される。
この発明においては、バインダとして前述したりん酸変
性ポリウレタン樹脂をこれ単独で使用してもよいし、ま
たこの樹脂とともに従来より磁性層のバインダ成分とし
て知られる種々のものを併用してもよい。併用できるバ
インダ成分の具体例としては、りん酸非変性のポリウレ
タン系樹脂、フェノキシ樹脂、繊維素系樹脂、エポキシ
系樹脂、塩化ビニル−酢酸ビニル系共重合樹脂、塩化ビ
ニリデン系樹脂、ポリエステル系樹脂、ポリビニルブチ
ラール系樹脂などが挙げられる。
上記併用系においては、前記りん酸変性ポリウレタン樹
脂がバインダ全量中の3重量%以上であることが望まし
く、これより少なくなるとその特性が充分に発揮されず
磁性粉の分散性が不充分となる。なお、上記併用成分の
うち、ポリウレタン樹脂やフェノキシ樹脂などは磁性層
の耐久性の向上に寄与し、一方塩化ビニルー酢酸ビニル
系共重合樹脂や繊維素系樹脂(特にニトロセルロース)
などは磁性粉の分散性の向上に寄与する。
また、上記以外に併用できる他のバインダ成分として、
一般に架橋成分として機能させるポリイソシアネート化
合物があり、この中でも三官能性低分子量イソシアネー
ト化合物が併用成分として特に望ましい。すなわち、こ
のイソシアネート化合物は、その強力な架橋性能とポリ
ウレタン樹脂にりん酸成分を導入したことによる架橋点
の増大とによって、磁性層の強度を著しく高め、耐久性
、耐熱性、耐溶剤性などを大きく改善させる機能を有す
る。
特に、ポリウレタン樹脂とともに前記した塩化ビニル−
酢酸ビニル系共重合樹脂やニトロセルロースなどを併用
したときには、磁性層の耐久性などが一般的に低下する
傾向がみられるが、この低下は上述の如きイソシアネー
ト化合物を併用することによって完全に補える。したが
って、これらイソシアネート化合物は、耐久性と分散性
との両立を図る上でこの発明において特に好都合な成分
である。
このようなイソシアネート化合物としては、通常1モル
のトリオールと3モルのジイソシアネートとを反応させ
て得られる三官能性のイソシアネート基を有する化合物
で、たとえば日本ポリウレタン工業社製の商品名コロネ
ート上1バイエル社製の商品名デスモジュールし、武田
薬品工業社製の商品名タケネー1−D102などが挙げ
られる。
上記イソシアネート化合物の使用量は、りん酸変性ポリ
ウレタン樹脂100重量部に対して5〜40重量部程度
とするのがよく、多すぎると磁性層が硬くなりすぎ、逆
に少なすぎるとその使用効果が不充分となる。
この発明の磁気記録媒体を製造するには、従来と同様に
して行えばよく、前記バインダ、磁性粉および必要に応
じて各種添加剤を有機溶媒とともに混合して磁性塗料を
調製し、この磁性塗料をポリエステルフィルムなどのベ
ース上に塗布、乾燥したのち、カレンダー加工などの表
面処理を施せばよい。
上記磁性粉としては、γ−FezOs、Fe3O4、前
2者の中間酸化物、CO含含有−F’ezO,、、Co
含有T−Fe、Oa 、Baフェライト、pbフェライ
ト、Srフェライト、Cr0fなどの酸化物磁性粉、F
e、Co、Nt、これらの合金もしくはこれらと他の金
属ないしは少量の非金属元素を含む合金などからなる金
属磁性粉をいずれも使用可能である。
また、磁性塗料中に必要に応じて配合する添加剤として
は、潤滑剤、研磨剤、分散剤、帯電防止剤、充填剤など
、従来より磁性塗料用添加剤として知られる種々のもの
を適宜使用できる。
〔発明の効果〕
この発明に係る磁気記録媒体は、磁性層のバインダとし
て特定のりん酸変性ポリウレタン樹脂を使用するため、
磁性層の耐久性が良好であるとともに磁性塗料中におけ
る磁性粉の分散性が著しく改善され、磁性層の表面平滑
性、角型比および飽和磁束密度が良好となり、優れた電
磁変換特性、とくに短波長における高い一記録特性を示
し、高密度記録用として好適である。
〔実施例〕
次に、この発明の実施例を比較例と対比して説明する。
なお以下において部とあるのはいずれも重量部を意味す
る。
実施例1 りん酸変性ポリウレタン樹脂   120部ミリスチン
酸            2部シクロへキサノン  
      400部トルエン           
 400部上記組成物をボールミル中で72時間混合分
散して磁性塗料を調製し、この磁性塗料を厚さ9μmの
ポリエステルベースフィルム上に乾燥後の塗膜厚が4μ
mとなるように塗布、乾燥して磁性層を形成し、カレン
ダー加工を施したのち所定幅に裁断して磁気テープを作
製した。
なお、上記りん酸変性ポリウレタン樹脂としては、1・
4−ブタンジオールとアジピン酸とを原料とするポリエ
ステルポリオールに4・4′−ジフェニルメタンジイソ
シアネートを反応させて得られた平均分子1L32,0
00のポリウレタン樹脂の分子鎖に分子量10,000
あたり1個のりん酸基(前記式中の2個のAが水素原子
であるもの)を結合させてなるものを使用した。
実施例2 りん酸変性ポリウレタン樹脂として、実施例1と同様構
成のポリウレタン樹脂の分子鎖に分子量10.000あ
たり1個のりん酸基(前記式中の2個のAがNaである
もの)を結合させてなるりん酸変性ポリエステル樹脂を
使用した以外は、実施例1と同様にして磁気テープを作
製した。
実施例3 りん酸変性ポリウレタン樹脂として、実施例1と同様構
成のポリウレタン樹脂の分子鎖に分子量10.000あ
たり1個のりん酸基(前記式中の2個のAがC,H5で
あるもの)を結合させてなるりん酸変性ポリエステル樹
脂を使用した以外は、実施例1と同様にして磁気テープ
を作製した。
比較例1 実施例1におけるりん酸変性ポリウレタン樹脂120部
の代わりに、非変性のポリウレタン樹脂として、1・4
−ブタンジオールとアジピン酸とを原料とするポリエス
テルポリオールに4・4′−ジフエニルメタンジイソシ
アネートを反応させて得られた平均分子ff132,0
00のポリウレタン樹脂を同量使用した以外は、実施例
1と同様にして磁気テープを作製した。
実施例4 実施例1における磁性塗料用組成物中のりん酸変性ポリ
ウレタン樹脂の使用量を120部から60部に変更する
とともに、ポリウレタン樹脂(大日本インキ化学社製の
商品名バンデツクスT−5250)60部を新たに加え
た以外は、実施例1と同様にして磁気テープを作製した
実施例5 実施例1における磁性塗料用組成物中のりん酸変性ポリ
ウレタン樹脂の使用量を120部から55部に変更する
とともに、ポリウレタン樹脂(実施例4と同じもの)5
5部と三官能性低分子量イソシアネート化合物(日本ポ
リウレタン社製の商品名コロネートし)10部を新たに
加えた以外は、実施例1と同様にして磁気テープを作製
した。
比較例2 実施例4における磁性塗料用組成物中のりん酸変性ポリ
ウレタン樹脂の代わりに非変性のポリウレタン樹脂(比
較例1と同じもの)を用いた以外は、実施例4と同様に
して磁気テープを作製した。
比較例3 実施例5における磁性塗料用組成物中のりん酸変性ポリ
ウレタン樹脂の代わりに非変性のポリウレタン樹脂(比
較例1と同じもの)を用いた以外は、実施例5と同様に
して磁気テープを作製した。
実施例6 実施例1における磁性塗料用組成物中のりん酸変性ポリ
ウレタン樹脂の使用量を120部から60部に変更する
とともに、フェノキシ樹脂(米国U、C,C,社製の商
品名PKHH)60部を新たに加えた以外は、実施例1
と同様にして磁気テープを作製した。
実施例7 実施例1における磁性塗料用組成物中のりん酸変性ポリ
ウレタン樹脂の使用量を120部から55部に変更する
とともに、フェノキシ樹脂(実施例6と同じもの)55
部と三官能性低分子量イソシアネート化合物(実施例5
と同じもの)10部を新たに加えた以外は、実施例1と
同様にして磁気テープを作製した。
比較例4 実施例6における磁性塗料用組成物中のりん酸変性ポリ
ウレタン樹脂の代わりに非変性のポリウレタン樹脂(比
較例1と同じもの)を用いた以外は、実施例6と同様に
して磁気テープを作製した。
比較例5 実施例7における磁性塗料用組成物中のりん酸変性ポリ
ウレタン樹脂の代わりに非変性のポリウレタン樹脂(比
較例1と同じもの)を用いた以外は、実施例7と同様に
して磁気テープを作製した。
実施例8 実施例1における磁性塗料用組成物中のりん酸変性ポリ
ウレタン樹脂の使用量を120部から60部に変更する
とともに、ニトロセルロース(旭化成工業社製の商品名
HIGI)60部を新たに加えた以外は、実施例1と同
様にして磁気テープを作製した。
実施例9 実施例1における磁性塗料用組成物中のりん酸変性ポリ
ウレタン樹脂の使用量を120部から55部に変更する
とともに、ニトロセルロース(実施例8と同じもの)5
5部と三官能性低分子量イソシアネート化合物(実施例
5と同じもの)5部を新たに加えた以外は、実施例1と
同様にして磁気テープを作製した。
比較例6 実施例8における磁性塗料用組成物中のりん酸変性ポリ
ウレタン樹脂の代わりに非変性のポリウレタン樹脂(比
較例1と同じもの)を用いた以外は、実施例8と同様に
して磁気テープを作製した。
比較例7 実施例9における磁性塗料用組成物中のりん酸変性ポリ
ウレタン樹脂の代わりに非変性のポリウレタン樹脂(比
較例1と同じもの)を用いた以外は、実施例9と同様に
して磁気テープを作製した。
実施例10 実施例1における磁性塗料用組成物中のりん酸変性ポリ
ウレタン樹脂の使用量を120部から60部に変更する
とともに、塩化ビニル−酢酸ビニル−ビニルアルコール
共重合樹脂(米国U、C。
C0社製の商品名VAGH)60部を新たに加えた以外
は、実施例1と同様にして磁気テープを作製した。
実施例1) 実施例1における磁性塗料用組成物中のりん酸変性ポリ
ウレタン樹脂の使用量を120部から55部に変更する
とともに、塩化ビニル−酢酸ビニル−ビニルアルコール
共重合樹脂(実施例10と同じもの)55部と三官能性
低分子量イソシアネート化合物(実施例5と同じもの)
10部を新たに加えた以外は、実施例1と同様にして磁
気テープを作製した。
比較例8 実施例10における磁性塗料用組成物中のりん酸変性ポ
リウレタン樹脂の代わりに非変性のポリウレタン樹脂(
比較例1と同じもの)を用いた以外は、実施例10と同
様にして磁気テープを作製した。
比較例9 実施例1)における磁性塗料用組成物中のりん酸変性ポ
リウレタン樹脂の代わりに非変性のポリウレタン樹脂(
比較例1と同じもの)を用いた以外は、実施例1)と同
様にして磁気テープを作製した。
比較例10 比較例1における非変性のポリウレタン樹脂120部の
代わりに、塩化ビニル−酢酸ビニル−ビニルアルコール
共重合樹脂(実施例10と同じもの)を同量使用した以
外は、比較例1と同様にして磁気テープを作製した。
比較例1) 比較例1における磁性塗料用組成物中の非変性のポリウ
レタン樹脂の使用量を120部から50部に変更すると
ともに、塩化ビニル−酢酸ビニル−ビニルアルコール共
重合樹脂(実施例10と同じもの)48部、三官能性低
分子量イソシアネート化合物(実施例5と同じもの)1
0部およびりん酸エステル(東邦化学社製の商品名ガー
ファツクRE−610)12部を新たに加えた以外は、
比較例1と同様にして磁気テープを作製した。
以上の実施例および比較例で得られた各磁気テープにつ
いて、磁気特性として角型比(Br/BS)と飽和磁束
密度(G)、磁性層の表面粗度、短波長域の記録特性、
耐久性、耐熱性、耐溶剤性を調べたところ、下表の結果
を得た。なお、磁気特性を除く各項目の試験方法は下記
のとおりである。
く表面粗度〉 触針式粗度計により、触針速度0.3fl/秒、カット
オフ0.08++nの条件で磁性層表面の中心線平均粗
さくRa値)を測定した。
〈記録特性〉 表記各局波数における出力を測定し、比較例10の磁気
テープを基準(OdB)として、他の磁気テープの出力
を相対値にて示した。
〈耐久性〉 磁気テープを120分再生長さとしてビデオテープセッ
トに組み込み、VH3方式のビデオテープデコーダにて
テープ速度3.33co+/秒、ヘッド荷重30gにて
繰り返し反復走行させ、目詰まりが発生するまでの走行
回数を調べて、その結果を次の評価で表した。
◎・・・100回走行でも目詰まり発生せずO・・・6
0〜80回で目詰まり発生 △・・・20回以上60回未満で目詰まり発生×・・・
20回未満で目詰まり発生 〈耐熱性〉 磁気テープを1.5mの長さに切断し、1 kgの荷重
を加えて直径36鶴のガラス管に巻きつけ、60℃、8
0%RHの条件下で48時間保存後、磁性層表面の粘着
度合を調べ、その結果を次の評価で表した。
◎・・・粘着性が全く認められない ○・・・粘着性が僅かに認められる △・・・かなりの粘着性がある ×・・・著しい粘着性を示す 〈耐溶剤性〉 磁気テープの表面にテトラヒドロフランを1滴落とし、
1分後にガーゼでふきとったときの磁気テープの表面を
調べ、その結果を次の評価で表した。
◎・・・全く変化がない ○・・・やや表面が変化する △・・・一部剥離する ×・・・完全に溶けて剥離する 上表の結果から、この発明に係る磁気テープ(実施例1
〜1))は、いずれも磁性層の表面性が良好であるとと
もに磁気特性に優れ、短波長域における高い記録特性を
示すことが明らかであり、しかもこの発明のりん酸変性
ポリウレタン樹脂を単独で使用する場合はもちろん他の
バインダと併用する場合はその併用成分に応じて三官能
性低分子量イソシアネート化合物を適宜組み合わせるこ
とにより、磁性層の耐久性を容易に満足させられるもの
であることが判る。

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. (1)ポリウレタン樹脂の分子鎖に下記の式:▲数式、
    化学式、表等があります▼ (ただし、Aは水素原子、アルカリ金属原子または炭化
    水素基である) で表されるりん酸基が結合されてなり、かつその結合様
    式が上記分子鎖を構成する炭素原子との酸素原子を介し
    た結合を主体とするりん酸変性ポリウレタン樹脂を含む
    バインダと磁性粉とを含有する磁性層がベース上に形成
    されていることを特徴とする磁気記録媒体。
  2. (2)ポリウレタン樹脂の平均分子量が2,000〜2
    00,000である特許請求の範囲第(1)項記載の磁
    気記録媒体。
  3. (3)りん酸基がポリウレタン樹脂の分子量3,000
    〜70,000に1個の割合で導入されてなる特許請求
    の範囲第(1)項または第(2)項記載の磁気記録媒体
  4. (4)バインダがりん酸非変性のポリウレタン樹脂、フ
    ェノキシ樹脂、繊維素系樹脂、塩化ビニル−酢酸ビニル
    系共重合樹脂、塩化ビニリデン系樹脂、ポリエステル系
    樹脂、ポリビニルブチラール系樹脂およびエポキシ系樹
    脂の中から選ばれた少なくとも一種を含む特許請求の範
    囲第(1)〜(3)項のいずれかに記載の磁気記録媒体
  5. (5)バインダが三官能性低分子量イソシアネート化合
    物を含む特許請求の範囲第(1)〜(5)項のいずれか
    に記載の磁気記録媒体。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JPH03242469A (ja) * 1990-02-16 1991-10-29 Kawasaki Heavy Ind Ltd 外接歯車式油圧モータ

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