JPS62104099A

JPS62104099A - 電磁遮蔽性透光板

Info

Publication number: JPS62104099A
Application number: JP60243197A
Authority: JP
Inventors: 櫛引　陸奥男; 豊松富; 実平田
Original assignee: Kyowa Gas Chemical Industry Co Ltd
Current assignee: Kyowa Gas Chemical Industry Co Ltd
Priority date: 1985-10-30
Filing date: 1985-10-30
Publication date: 1987-05-14

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】〔産業上の利用分野〕本発明は電磁遮蔽力を有する透光板に関する。

〔従来の技術〕

公知の透視性の電磁遮蔽性透光板としては、ステンレス
スクリーンを封入したアクリル系樹脂の積層板があり、
電磁波を遮蔽する必要がある部分、例えば、電波暗室の
覗き窓、ＣＲＴ前面板、などとして用いられている。

〔発明が解決しようとする問題点〕

しかしながら、金属線の線径を小さくするには限界があ
り、ステンレススクリーンなどの金属性の網状体を用い
た透光板は高精細とはいえず、ＣＲＴ前面板などの用途
に使用するには、画像の透視性が未だ不十分である。さ
らには、ステンレススクリーンはそれ自体高価であり、
剛性が大きいため、スクリーンをアクリル系樹脂中に封
入することは容易とはいえない。プレス法によって、ス
テンレススクリーンを封入した積層板を製造するさいは
、プレス時に積層板に微小なひび割れが生じやすい問題
がある。塊状重合法によってステンレススクリーンを封
入した透光板を製造すると、スクリーンの一部が、透光
板の表面に浮き出し、外観を損ないやすい。本発明は、
これらの問題点を解決しようとするものである。

〔問題点を解決するための手段〕

本発明は、導電性を有する有機合成繊維の網状体とアク
リル系樹脂よ、９なる電磁遮蔽性透光板である。

本発明で用いる網状体は、ポリアミド、ポリエステルな
どの有機合成繊維からなり、その繊維表面に金属被膜を
有し、約３０％以上の全光線透過率を有する網状体であ
る。有機合成ｗＪ、ａは線径を小にできるから、高精細
であり、金属線に比して柔軟であるから、透光板を製造
しゃすい。金属被膜は化学メッキ処理や金属の蒸着など
に上り、約０．０５ミクロン以上、５ミクロン以下、の
膜厚で、繊維表面に設ける。金属被膜はカーボン程度の
導電性では不十分であり、ニッケル、銀、銅、アルミ、
スズなどの金属が好ましい。網状体の電気の比抵抗が約
１００Ω・ａｍ／ｃａｔ以下であると、１００メガヘル
ツ〜１ギガヘルツの周波数の電磁波を２０デシベル以上
、減衰せしめる。

望ましい網状体の具体例は、ポリアミド、ポリエステル
などのフィラメントの線径を約２０〜８０ミクロンとし
、これを縦横に８成して、約６０メツシユ以上、３００
メツシユ以下の、開口率が３０〜７０％のスクリーン状
の網状体とした後、銅などの前述の金属を網の表面に化
学メッキし、黒くするなどの着色を施した網である。黒
色化は硫化処理でもよいが、黒色の架橋型の塗料の塗装
によると塗膜が単量体に侵されない。

アクリル系樹脂とは、メタクリル酸メチルのホモポリマ
ーであるメタクリル樹脂を代表例とする、（メタ）アク
リル酸エステル類の重合体であり、透明性に優れた硬質
性の樹脂である。アクリル系樹脂として、透明性含量ア
クリル系樹脂を用いるとＸ線を遮蔽するなどの利点をも
たらす。

このような放射線を遮蔽する樹脂については出願人の先
願に係る特願昭５１−４２８０４号、特願昭５１−４２
８０５号、特願昭５１−８４６１６号、特願昭５１−８
４６１７号などに開示されているが、特願昭５１−８４
６１６号に例をとれば、スチレンおよび／またはアルキ
ル炭素数１ないし４のフルキルメタアクリレート９５な
いし１５％（重量）とヒドロキシアルキルメタアクリレ
ートもしくはヒドロキシアルキルアクリレート５ないし
８５％（重量）からなるモノマー混合物１００重量部に
メタアクリル酸鉛もしくはアクリル酸鉛を９．５ないし
く０．５Ｘ＋７）重量部〔ただしＸは上記モノマー混合
物中に使用せるヒドロキシアルキルメタアクリレートも
しくはヒドロキシアルキルアクリレートの％（重量）〕
共存せしめたモノマー組成の重合体である。

前述の網状体を、アクリル系樹脂の表面または内部に位
置せしめて、透光板を構成せしめる。網状体を樹脂中に
封入すると、水分や酸素による経時劣化がない。封入の
方法としては、アクリルシロップ利用のプレス法および
塊状重合法が好ましい。アクリルシロップによるプレス
法とは、樹脂板の間に、網状体とアクリルシロップを位
置せしめて、加圧下に、これらを積層せしめる方法であ
る。加圧は２〜１５ｋｇ／ｃｍ２の低圧で行なう。含量
アクリル板同士より、含量アクリル板とメタクリル樹脂
板との岨合わせに゛よると、接着による積層一体化が特
に容易である。

アクリルシロップとはメチルメタクリレート重合体とメ
タクリル酸メチルを主とする単量体との重合性の混合溶
液である。

２５°Ｃで約２〜１００ボイズの溶液粘度を有するアク
リルシロップを用いるがよい。

アクリルシロップは適宜の触媒で常温あるいは、加熱下
で重合性を示し硬化できる。

レドックス触媒、例えば過酸化ベンゾイル、過酸化ラウ
ロイルなどの過酸化物とＮ、Ｎ−ジメチルアニリン、な
どの還元剤の組合わせを用いると、常温で積層一体化が
できる。

塊状重合法とは、任意の型の間に網状体を位置せしめ、
ついでその間隙にメタクリル酸メチルを代表例とする（
メタ）アクリル酸エステルの単量体を注入し、加温して
、単量体を重合して、網状体を封入した透光板を得る方
法である。本発明で用いる網状体は、柔軟であるが、型
内に網状体を実質的に鉛直に位置せしめると、網状体を
型の表面に接触させることなく、重合を行ないやすい。

糸、錘りなどをさらに適宜に用い、網状体に張力をかけ
た状態で単量体を重合せしめると、透光板の表面に網状
体が露出することがないので、表面の光沢が均一な透光
板が得られる。

型の間隙に単量体を注入した後、減圧脱泡すると、型内
に網状体が存在しても、泡のない大尺の透光板を得るこ
とが可能である。塊状重合法によると、鉛の含量の大き
い透光板が得られやすいなどの利点がある。

網状体を接地すると電磁遮蔽効果が大である。

銀・銅・アルミなどの金属粉を多量に含み、さらに、合
ｔｔｌ脂やシンナーを含む導電塗料を、透光板の切断端
面に塗布すれば、接地のための電気ブスバー構成体を容
易に形成できる。

本発明に係る透光板をＣＲＴ前面板などのカバー材とし
て使用するときは、外光の板表面での反射を軽減するた
めに、反射防止性とするがよい。

氷晶石、弗化マグネシウム、酸化セリウム、酸化アルミ
ニウムなどの金属化合物を蒸着して、反射防止性の透明
蒸着膜を透光板の片面または両面に設けると、画像の透
視性を損なうことなく、反射によるグレアが防止できる
とともに、静電気防止性が付与される。

メタクリル樹脂の表面に比して、含量アクリル樹脂の表
面、さらに好ましくは、表面硬化層の表面に対して、金
属化合物の蒸着膜は強固に密着する。表面硬化膜とは、
オルガ／ポリシロキサンなどのシラン化合物、紫外線硬
化多官能アクリルなどを例とする表面硬化剤の耐擦傷性
の薄膜である。

〔実　施　例〕

以下、実施例により、さらに詳述する。実施例中の％表
示は重量％である。

実施例１メタクリル酸メチル単位が９５％の、厚み１゜５ｍ＋ｏ
の無色透明なメタクリル樹脂板を準備した。

さらに、鉛３０％を含むメタクリル酸鉛共重合体の透明
含量アクリル系樹脂の、厚さ２．０ｖｎの板を準備した
。

ポリエステルｉ維のフィラメントを縦横に編成し、つい
で銅メッキを施し、さらに、黒色の架橋型のウレタン塗
料を塗装することによって、低反射性の黒の導電性スク
リーンを得た。フィラメントの線径は２５ミクロンで、
１インチ当たり、２４０本のフィラメント数という高精
細のスクリーンであり、電気の比抵抗は１Ω・ｃｍ／ａ
ｍであった。

さらにまた、メタクリル樹脂を２２％含み、残余がメタ
クリル酸メチルを主成分とする単量体からなるアクリル
シロップを準備した。前述の、透明含量アクリル系樹脂
板とメタクリル樹脂板との間に、アクリルシロップとレ
ドックス触媒よりなる混合液とスクリーンとを位置せし
めた。ついで、２５°Ｃのプレス盤間で、圧力５　ｋｇ
／　０ｍ２で、１０分間、加圧して、積層板を得たのも
、該板の周辺を丸鋸で切断して、第１図の構成を有する
、クラックのない透光板を得た。　（１）は含量アクリ
ル系樹脂層、　（１１）はメタクリル樹脂層で、アクリ
ルシラツブの硬化層（１５）により、スクリーン（２０
）は積層一体化されている。透光板の全光線透過率は４
５％であった。ついで、凹面の含量アクリル樹脂系樹脂
層（１）の表面に反射防止被膜（１７）を形成した。反
射防止被膜は０．　３ミクロンの厚みで、最外層は弗化
マグネシウムの蒸着膜である。反射防止被膜の形成によ
って、可視光の５°正反射率は８％から１％に低下した
。

７レネル地の布による払拭では、反射防止被膜は脱落し
なかった。ついで、透光板の切断面に導電性塗料を塗布
して、比抵抗が１０４Ω・。、。の導電被膜（４）を、
接地のための電気バスバー構成体として設けた。透光板
の外縁部に黒色の金属枠を取付け、接地して、ＣＲＴ前
面板として使用しｔこところ、透光板の帯電圧はゼロボ
ルトであった。

その他、反射グレアが少ない、眼精疲労がすくない、陰
極線管から放射されるＸ線及び電波などの無用の電磁波
を広範囲に遮蔽できる、高精細のＣＲＴ前面板であった
。なは、１００メガヘルツの電磁波に対する本透光板の
電磁波減衰率は５１デシベルであった。

実施例２ウレタン−アクリレート系の、厚み５ミクロンの表面硬
化膜を実施例（１）のメタクリル樹脂板の片面にのみ付
与した。該表面硬化板を実施例（１）のメタクリル樹脂
板の代わりに使用するとともに、反射防止被膜（１７）
を表面硬化層（３０）の表面に設けた以外は実施例（１
）と同様にして、第２図に示す透光板を得た。第２図の
反射防止被膜（１７）にセロハンテープを貼付して取除
いても、被膜（１７）は基板から剥離しなかつた。該表
面硬化板は片表面にのみ、表面硬化膜を有すので、実施
例（１）と同様に、アクリルシラツブによって積層一体
化ができた。

実施例３ガラス板の３辺に配置したがスケットを介して、２枚の
ガラス板により縦型のセルを構成して、そのセル内に、
実施例（１）と同じスクリーンを位置せしめた。該スク
リーンの下端に棒状の錘りをとりつけて、型の上部より
、スクリーンを鉛直につり下げることによって、ガラス
板の表面にスクリーンを接触させることなく、スクリー
ンを縦型のセル内に位置せしめた。ついで、メタクリル
酸鉛を成分とする重合性の単量体と染料と触媒との混合
液を注入し、減圧下で脱泡し、加温することによって、
縦型セル内で単量体を重合せしめて、スクリーン（２０
）が含量アクリル樹脂層（１）の間に封入された厚み３
．５ＩＩＩＩ１１の、第３図に示す構成の反りのない透
光板を得た。この透光板は鉛３０％を含み、Ｘ線吸収係
数はＸ線管電圧１４０ＫＷにおいて、１．９ｃｍ’であ
った。透光板の表面へのスクリーンの露出は全くなく、
表面の光沢は均一であった。実施例（１）と同様に、反
射防止被膜（１７）と電気バスバー構成体（４）をさら
に付与して、ＣＲＴ前面板に適するものとした。

し効　果〕本発明は、電磁波を遮蔽する高精細の透光板を提供しう
る利点がある。したがって、電磁遮蔽性の覗き窓、計測
器のカバー材、あるいはＣＲＴ前面板などとして使用で
きる。電波遮蔽性のみならず、Ｘ線遮蔽性、静電気防止
性、外光の反射防止性などの諸性能を必要に応じ付与で
きるから、高精細のＣＲＴ前面板として、特に適する。

【図面の簡単な説明】

第１〜３図は本発明に係る透光板の断面図である。１・・・含量アクリル系樹脂層、１１・・・メタクリル
樹脂層、２０・・・導電性の網状体、４・・・導電被膜
、１７・・・反射防止被膜

Claims

【特許請求の範囲】

１）導電性を有する有機合成繊維の網状体とアクリル系
樹脂よりなる電磁遮蔽性透光板。