JPS6156255B2 - - Google Patents

Info

Publication number
JPS6156255B2
JPS6156255B2 JP56502168A JP50216881A JPS6156255B2 JP S6156255 B2 JPS6156255 B2 JP S6156255B2 JP 56502168 A JP56502168 A JP 56502168A JP 50216881 A JP50216881 A JP 50216881A JP S6156255 B2 JPS6156255 B2 JP S6156255B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
filler
silica
water
hydrophobizing agent
sio
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired
Application number
JP56502168A
Other languages
English (en)
Other versions
JPS57500738A (ja
Inventor
Maikeru Andoryu Rutsu
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Dow Silicones Corp
Original Assignee
Dow Corning Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Dow Corning Corp filed Critical Dow Corning Corp
Publication of JPS57500738A publication Critical patent/JPS57500738A/ja
Publication of JPS6156255B2 publication Critical patent/JPS6156255B2/ja
Expired legal-status Critical Current

Links

Classifications

    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C08ORGANIC MACROMOLECULAR COMPOUNDS; THEIR PREPARATION OR CHEMICAL WORKING-UP; COMPOSITIONS BASED THEREON
    • C08GMACROMOLECULAR COMPOUNDS OBTAINED OTHERWISE THAN BY REACTIONS ONLY INVOLVING UNSATURATED CARBON-TO-CARBON BONDS
    • C08G77/00Macromolecular compounds obtained by reactions forming a linkage containing silicon with or without sulfur, nitrogen, oxygen or carbon in the main chain of the macromolecule
    • C08G77/02Polysilicates
    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C08ORGANIC MACROMOLECULAR COMPOUNDS; THEIR PREPARATION OR CHEMICAL WORKING-UP; COMPOSITIONS BASED THEREON
    • C08KUse of inorganic or non-macromolecular organic substances as compounding ingredients
    • C08K9/00Use of pretreated ingredients
    • C08K9/04Ingredients treated with organic substances
    • C08K9/06Ingredients treated with organic substances with silicon-containing compounds

Landscapes

  • Chemical & Material Sciences (AREA)
  • Health & Medical Sciences (AREA)
  • Chemical Kinetics & Catalysis (AREA)
  • Medicinal Chemistry (AREA)
  • Polymers & Plastics (AREA)
  • Organic Chemistry (AREA)
  • Compositions Of Macromolecular Compounds (AREA)
  • Silicon Polymers (AREA)
  • Silicon Compounds (AREA)

Description

請求の範囲 1 () (A) メチルオルトシリケート、エチル
オルトシリケート、メチルポリシリケート及
びエチルポリシリケートからなる群から選ば
れる、アルコキシ基を含む少くとも1種のア
ルキルシリケート、 (B) 該アルキルシリケートに含まれるアルコキ
シ基を完全に加水分解するのに必要な化学量
論量の水の1/2の少くとも70%に等しい量の
水、 (C) メタノール、エタノール、n−プロパノー
ル及びイソプロパノールからなる群から選ば
れる少くとも1種のアルコール、及び (D) RnSiZ4-o、(R3Si)2NH、(R3Si)2O、
(R2SiO)x、(R2SiNH)x、R′O(R2SiO)yR′、
(R3Si)2NR″及び(R2SiNR″)x(式中、各R
は炭素数1以上6以下の脂肪族炭化水素基、
炭素数1以上10以下のハロゲン化されたアル
キル基、及びフエニル基からなる群から選ば
れ、各R′は水素又はR″であり、各R″は炭素
数1以上4以下のアルキル基であり、各Zは
−OR′、−NHR″又は−NR″2であり、nは2
以上3以下の平均値を有し、xは3以上6以
下の平均値を有し、yは1以上12以下の平均
値を有する)からなる群から選ばれる少くと
も1種の疎水性化剤を混合する工程、ただ
し、該疎水性化剤の含有量は、該アルキルシ
リケートに含まれる理論的SiO2単位1モル
当り少くとも0.05モルの疎水性化剤となるに
充分なものとする、及び () シリコーンゴム用の疎水性補強用シリカ充
填剤を含む組成物が得られるに充分な時間、
()で形成された混合物を熟成する工程、 からなる、シリコーンゴム用の補強用シリカ充填
剤を含む組成物を製造する方法において、該混合
物をアルカリ性とするに充分な量の少くとも1種
の塩基性触媒の存在下において前記の混合を実施
することを特徴とし、更に(A)、(B)、(C)、及び(D)か
ら誘導されたものではない任意の塩基性触媒100
重量部に対して少くとも3重量部の理論的SiO2
単位が得られるに充分な量の(A)を存在させ、か
つ、混合の順序を、混合により形成された組成物
のゲル化がいつさい起きない前に(D)の添加を行な
うようにすることを特徴とする前記の方法。 2 (C)がメタノールである上記1に記載の方法。 3 塩基性触媒がアンモニアまたは水性水酸化ア
ンモニウムである上記1に記載の方法。 4 (A)がメチルオルトシリケートである上記1に
記載の方法。 5 (A)を、(A)、(B)、(C)、及び(D)から誘導されたも
のではない任意の塩基性触媒100重量部に対して
3〜20重量部の範囲内の理論的SiO2単位が得ら
れるに充分な量で存在させる上記1に記載の方
法。 6 (D)が{(CH33Si}2NH、(CH3)RSi
(OCH32、{(CH3)RSiO}x、R′O{(CH3
RSiO}yR′、{(CF3CH2CH2)(CH32Si}2NH、
{(CF3CH2CH2)(CH3)SiO}x、R′O
{(CF3CH2CH2)(CH3)SiO}yR′(上記式中、x
の平均値は3であり、そしてRはメチル基または
ビニル基である)及びそれらの混合物からなる群
から選ばれる上記1の方法。 7 該組成物の揮発性部分を除去することによ
り、シリコーンゴム用の乾燥した疎水性補強用シ
リカ充填剤を得る工程()をさらに含む上記1
の方法。 明細書 本発明は、シリコーンゴム用の疎水性の補強用
シリカ充填剤及び該方法で製造される充填剤に関
する。 ポリジオルガノシロキサンガム単体を加硫して
形成されるシリコーンゴムの有する極限伸び及び
極限引張強さの各値は一般に低い。シリコンーゴ
ムの物理的性状を改善する方法の一つは、加硫前
に補強用シリカ充填剤をゴムに添合
(incorporation)する方法である。しかしなが
ら、補強用シリカ充填剤は、ポリジオルガノシロ
キサンとの間で相互作用をする傾向を有し、その
結果、「クリープ硬化(crepe kardening)」とし
て知られる現象が起きる。オルガノシラン又はオ
ルガノシロキサンを用いて補強用シリカ充填剤の
表面を処理することによつて、シリカの表面を疎
水性にしようとする数多くの努力が過去になされ
た。この表面処理により配合物のクリープ硬化の
傾向が低減又は解消し、同時に加硫シリコーンゴ
ムの物理的性状も良好になる。 1962年3月6日発行の米国特許第3024126号に
おいて、ブラウン(Brown)は、予備形成された
補強用シリカ充填剤を、有機溶剤中で、例えば珪
素原子1個当り合計0.1〜2個のヒドロキシル及
び(又は)アルコキシ基を含むオルガノシラン又
は低分子量オルガノシロキサンのようなオルガノ
珪素化合物、及びある種のアミン、第四アンモニ
ウム又はオルガノ金属化合物の少量で処理すこと
により、前記シリカ充填剤を疎水性にする方法を
教示している。1976年9月7日発行の米国特許第
3979546号において、ルーイス(Lewis)は、環
式シロキサンとアルコールとを温和な条件下で反
応させて作つたα−アルコキシ−ω−シロキサノ
ールを用い、珪酸質充填剤のような補強用の表面
を疎水性にする方法を教示している。教示された
充填剤は、予備形成した固体である。しかしなが
ら、これらの方法では、補強用シリカ充填剤を最
初に調製し、次に粉末又はゲルの形で表面処理し
なくてはならない。 1962年1月2日発行の米国特許第3015645号に
おいて、タイラー(Tyler)は、酸性触媒の存在
下において、オルガノゲルとジメチルジクロロシ
ラン又はトリメチルメトキシシランのようなオル
ガノ珪素化合物を反応させ、次いで揮発性物質を
除去することにより、疎水性のシリカ粉末を製造
する方法を教示している。この方法は、ヒドロゲ
ルをつくる必要があり、ヒドロゲルに含まれる水
を有機溶剤で置換して、そのヒドロゲルをオルガ
ノゲルに変換しなければならない。1964年2月25
日発行の米国特許第3122520号において、レンツ
(Lentz)は、最初に酸性シリカヒドロゾルを加
熱して補強用シリカ構造を生じさせ、次いで上記
のタイラーの特許に開示されているようなオルガ
ノ珪素化合物、酸性触媒、及び水−不混和性の有
機溶剤と混合することによつて、疎水性のシリカ
充填剤を製造する手法を教示している。 1979年1月13日付公告のピー・ナウロス(P.
Nauroth)らによる英連合王国特許出願
GB2001303Aにおいては、弱アルカリ性の水性媒
体中で水ガラスを沈殿させることにより、疎水性
化した沈降シリカを製造している。シリカが沈殿
した後、PHをアルカリ性に保ちながら、一般式
(Y′3Si)aZ′のオルガノ珪素化合物をシリカ含有媒
体に加える。Y′は一官能性の炭化水素基であ
り、Z′は−OH、−OY、又はとりわけ−NYXであ
り、そしてXは水素又はY′である。以上述べた
三つの方法は、シリカを沈殿させる時に生じる塩
−含有溶液を処分しなければならないという欠点
があり、また疎水性化工程に先立つて、構造化さ
れたシリカ生成物を形成しなくてはならない。 疎水性化工程を別個に行なわないですませよう
とする一つの試みが、1967年3月22日付公布のジ
ー・カルラス(G.Kallrath)による英国特許第
1062599号に開示されている。その方法では、オ
ルガノハロシランの存在下に、水性水ガラス溶液
からシリカを沈殿させて疎水性シリカを製造す
る。沈殿は酸性の条件下に行なわれる。この方法
でも、やはり副生物として塩を含む水溶液が生じ
る。 1974年11月26日に発行された。「多孔質の珪酸
及びその製法(Porons Silicic Acid and Its
Production)」と題する米国特許第3850971号にお
いて、ターミン(Termin)は、イオン又は塩を
含まない多孔質の珪酸の製造法を開示している。
その製造法は、該明細書に詳記されているような
特定のタイプの撹拌装置を用いて適度な撹拌を行
ないながら、化学量論的に必要な量70〜120%の
水を存在させて珪酸エステルを加水分解すること
からなる。珪酸エステル又はポリアルキルシリケ
ートの量に対して最高100容量%までのアルコー
ルを加えることにより、珪酸エステル、特にテト
ラメチルシリケートと水との均質混合を容易にす
ることができる。加水分解活性化剤、例えば酸性
又はアルカリ性物質を、珪酸エステル又はポリア
ルキルシリケートに対して0.1〜2モル%使用す
るのが望ましい方法である。例19においては、加
水分解活性化剤(アンモニア)の示唆された最高
限度の約2倍を用いているが、この偏差
(deviation)についての理由の説明はない。例え
ば珪素又は遷移金属が含まれている化合物のよう
な加水分解活性化剤を使用するのが望ましく、そ
の理由は、それらの化合物が、活性化剤として作
用するだけでなく、望ましくない夾雑物混入を起
こさずに生成物中に入り込み、しかも珪酸生成物
の湿潤性(wettability)に影響を及ぼすことが可
能なためである。ターミンらによる1974年11月24
日付の米国特許第3850971号においては、シリル
アミン及びシリルアザンが適当な有機塩基性物質
であると示唆されており、またトリメトキシ−γ
−アミノプロピルシランが製品の揆水性に影響を
及ぼすのに有効である旨示唆されている。形成さ
れる珪酸ゲルの用途としては、例えば紙、ゴム、
プラスチツクの充填剤、過助剤及びクロマトグ
ラフイー用に用いることが例示されている。1977
年2月1日に発行された米国特許第4006175号
は、ターミンらによる前記特許の分割であり、遷
移金属の酸化物を含む多孔質珪酸の製造法を開示
している。 しかしながら、ターミンらの特許は、加水分解
活性化剤としての塩基性であるか、又は塩基性物
質を遊離する珪素化合物の利用を教示してはいる
が、この種の化合物を適量用いることにより、珪
酸生成物又はシリカ充填剤をシリコーンゴム用の
疎水性補強用シリカ充填剤として有用なものとす
ることについては何も示唆していない。ターミン
らの特許においては、適量の珪素化合物、例えば
ジメチルジメトキシシランのように、塩基性でも
なく、又塩基性の物質を遊離させそうにもない物
質と、例えばアンモニアのような塩基性物質とを
組合わせることにより、後記の方法でシリコーン
ゴム用の疎水性補強用シリカ充填剤が得られるこ
とについては何も示唆していない。さらにまた、
ターミンらの方法では、特定のタイプの撹拌用装
置が必要らしい。そのうえ、彼等の充填剤を製造
するのに、化学量論量の120%をこえる量の水を
用いることが望ましいということも示唆されてい
ないし、シリコーンゴム用の疎水性補強用シリカ
充填剤を製造するのに、120%をこえる量の水を
使用できることについてもなんら示唆していな
い。 1977年4月12日発行にかかる「有機変性二酸化
珪素の製造法(Preparation of Organically
Modified Silicon Dioxides)」と題するアンジヤ
ー(Unger)らの米国特許第4017582号において
は、オルガノアルコキシシランの存在下に、テト
ラアルコキシシラン又はポリアルコキシシランを
不均質相で加水分解的に重縮合することにより、
変性処理した多孔質二酸化珪素が製造されると開
示している。その方法の一態様(方法2)は、
750〜2800の平均分子量を有するポリアルコキシ
シロキサン(又はアルキルポリシリケート)と、
オルガノアルコキシシラン〔好ましくはAoSi
(OB)4-o(式中、Aはアルキル、アリール又はア
ラルキル基であり、Bは炭素数1〜4のアルキル
基であり、そしてnは1、2、又は3、好ましく
は1を表わす)である〕と混合し、この混合物
を、大過剰の水及びメタノール又はエタノールの
ような水−混和性溶剤の混合物中に導入すること
によつて不均質の混合物を形成し、撹拌又は振と
うによつてこの不均質混合物を分散させ(実施例
では、溶液を「乳化させる」方法が記載されてい
る)、次にこの分散液に塩基性触媒を添加するこ
とからなるものである。触媒を添加することによ
り、加水分解による重縮合が起きるといわれ、ク
ロマトグラフ用の吸着剤として有用な球形粒子が
生成するということになつている。該特許は、オ
ルガノ珪素二酸化物ゲルの疎水度
(hydrophobicity)が、プロセスに用いるオルガ
ノアルコキシシランに含まれる有機基を選択する
ことによつて変動しうることを教示している。ア
ンジヤーらの特許に記載の方法は、アムステルダ
ムのエルセビア・サイエンチフイク出版社
(Elsevier Scientific Publishing Company)出
版にかかるジヤーナル・オブ・クロマトグラフイ
ー(Journal of Chromatography)125巻115〜
127頁(1976年)の「液体クロマトグラフイーに
用いる化学的に結合したシリカ充填剤の評価にお
ける最近の発展(Recent Development in the
Evaluation of Chemically Bonded Silica
Packings for Liquid Chromatography)」と題
するアンジヤーらの論文にも記載されている。こ
の論文は、クロマトグラフ用吸着剤として、表面
変性された二酸化珪素を使用することに関するも
のであり、この種の変性二酸化珪素を製造する方
法の一つは、アンジヤーらの特許に開示された方
法であると思われる。 しかしながら、アンジヤーらの特許は、クロマ
トグラフに有用なオルガノ珪素二酸化物の製造に
関するものであつて、不均質相中における加水分
解による重縮合で生成する、いわゆる球状生成物
が、シリコーンゴム用の疎水性の補強用充填剤と
して有用であるために必要な疎水度の程度及び必
要なタイプの構造を有しているという示唆はなさ
れていない。そのうえ、アンジヤーらの特許で
は、好ましいオルガノアルコキシシランは、nの
値が1のものであると教示しているが、シリカ充
填剤を疎水性のものとするには、nの値が2又は
3である方が望ましいのである。 以上の説明から明らかなとおり、シリコーンゴ
ム用の疎水性補強用シリカ充填剤として有用なた
めに必須の疎水度と必要な構造との両性質を具備
するシリカ充填剤の簡単な製造法を開発すること
が要求されている。このような方法は、疎水性化
の工程の前に、シリコーンゴム用の補強用充填剤
として用いるに適する構造を有するシリカ充填剤
を製造しなくとも済むものでなければならない。
又、この種の方法は、例えば塩のような副生物を
生成することによつて、シリカ充填剤に夾雑物を
混入させたり、廃棄処分の問題を提起するような
方法であつてはならない。そのような充填剤が得
られる新規な方法について、以下説明を述べるこ
とにする。 本発明の第一の目的は、シリコーンゴム用の疎
水性の補強用シリカ充填剤の製造法を提供するこ
とであり、その方法は、アルコールの存在下にお
いて、アルキルシリケートにアルカリ性の加水分
解及び縮合処理を施し、得られたシリカがシリコ
ーンゴムを強化するに必要な構造を持つように
し、混合物がゲル化する前に、疎水性化剤を添合
することによつて、この種のシリカを疎水性化す
ることからなるものである。次いで、シリカ含有
組成物を十分な期間熟成させ、シリカ製品を充分
疎水性にする。上記の方法は、連続製造法に利用
するのに特に適している。 本発明の別の目的は、上記の充填剤を含む流動
液製品(fluid product)であつて、ポンプ送入
が容易であり、流動状態においてポリオルガノシ
ロキサンガムに直接導入しうる生成物を提供する
ことである。 本発明のさらに別の目的は、シリコーンゴム用
のシリカ充填剤であつて、その補強作用が高度で
あるため、得られた加硫シリコーンゴムの示す引
張り強さが約12.4メガパスカル(MPa)
(1800psi)をこえる補強用シリカ充填剤の製造法
を提供することである。 本発明のさらに別の目的は、別個の疎水性化工
程を必要としない、疎水性補強用シリカ充填剤の
製造方法を提供することである。また、本方法に
より、例えば塩のような望ましくない副生物を含
まない充填剤含有組成物も提供されうる。 本発明は、シリコーンゴム用の疎水性補強用シ
リカ充填剤含有組成物を製造する方法に関するも
のであり、その方法は、 () 下記の混合物をアルカリ性となすに充分な
少くとも1種の塩基性触媒の存在下において、 (A) メチルオルトシリケート、エチルオルトシ
リケート、メチルポリシリケート及びエチル
ポリシリケートからなる群から選ばれ、アル
コキシ基を含む少くとも1種のアルキルシリ
ケート、 (B) 該アルキルシリケートのアルコキシ基を完
全に加水分解するに要する化学量論量の水の
半分の少くとも70%に等しい量の水、 (C) メタノール、エタノール、n−プロパノー
ル及びイソプロパノールからなる群から選ば
れる少くとも1種のアルコール、及び (D) RoSiZ4-o、(R3Si)2NH、(R3Si)2O、
(R2SiO)x、(R2SiNH)x、R′O(R2SiO)yR′、
(R3Si)2NR″及び(R2SiNR″)x(式中、各R
は炭素数1以上6以下の脂肪族炭化水素基、
炭素数1以上10以下のハロゲン化されたアル
キル基、及びフエニル基からなる群から選ば
れ、各R′は水素又はR″であり、各R″は炭素
数1以上4以下のアルキル基であり、各Zは
−OR′、−NHR″又は−NR″2であり、nは2
以上3以下の平均値を有し、xは3以上6以
下の平均値を有し、yは1以上12以下の平均
値を有する)からなる群から選ばれる疎水性
化剤であつて、該アルキルシリケートに含ま
れる理論的なSiO2単位1モル当り少くとも
0.05モルの疎水性化剤となるような量で含ま
れる少くとも1種の疎水性化剤を混合する工
程、(ただし(A)、(B)、(C)、それに(D)から誘導
されたものではない任意の塩基性触媒100重
量部当り少くとも3重量部の理論的SiO2
位となるに充分な量の(A)を含むものとし、か
つ、 混合の順序は、混合によつて形成された組
成物のゲル化がいつさい起さないうちに(D)を
添加するものとする)及び () シリコーンゴム用の疎水性補強用シリカ充
填剤を含む組成物が得られるに充分な時間、
()で形成された混合物を熟成させる工程、 からなるものである。 また、本発明は、上記の方法で得られる、乾燥
した疎水性の補強用シリカ充填剤自体に関すると
共に、そのような充填剤を含む組成物にも関す
る。 本発明は、例えばメチルオルトシリケート、Si
(OCH34、及びエチルオルトシリケート、Si
(OC2H54のようなアルキルシリケートの加水分
解による特定タイプのシリカ充填剤の製造方法を
包含する。本発明の目的上、用語「アルキルシリ
ケート」は、例えばメチルポリシリケート、
(CH3O)3Si{OSi(OCH32p(OCH3)、及びエ
チルポリシリケート(C2H5O)3Si{OSi
(OC2H52q(OC2H5)(ただし、p及びqの平均
値は、それぞれ1またはそれ以上であり、実際の
値はアルキルポリシリケートの平均分子量によつ
て決まる)も包含する。pまたはqが0であれ
ば、対応するアルキルオルトシリケートが得られ
る。低分子量のアルキルポリシリケートは、西独
トロイスドルフーオーベルラールD−5210のジナ
ミト・ノーベル・ケミカルズ(Dynamit Nobel
Chemicals)から「ジナシル(Dynasil)」の商標
名で市販されており、また平均分子量の高い
(1000〜3000)アルキルポリシリケートは、例え
ば化学量論量より少い水の存在下におけるアルキ
ルシリケートの酸性重縮合のような周知の技法で
調製することができる。また、異なるアルキルシ
リケートの混合物を用いることもできる。 好ましいアルキルシリケートは、エチルオルト
シリケートに較べて、加水分解時に生じるアルコ
ールの分子量が低いことと加水分解速度が大であ
ることとにより、メチルオルトシリケートであ
る。従つて、メチルオルトシリケートは生成物の
収率も高いが、エチルエステルの方が毒性が低い
ので、用途によつてはエチルオルトシリケートの
方が望ましい場合もありうる。アルキルポリシリ
ケートを用いる場合、補強用充填剤として作用す
るに必要な構造を持たないシリカ充填剤の生成を
避けるべく、分子量が1000未満のアルキルポリシ
リケートを用いるのが望ましい。 アルキルシリケートの加水分解及び縮合は、下
記の一般式に従つて進行することが知られてい
る: Si(OQ)4+2H2O→SiO2+4QOH 上記式中、メチルオルトシケート又はメチルポ
リシリケートの場合のQはメチル基(−OQはメ
トキシ基)であり、又エチルオルトシリケート又
はエチルポリシリケートの場合のQはエチル基
(−OQはエトキシ基)である。従つて、総合的
な反応においては、アルキルシリケートに含まれ
るアルコキシ又は−OQ基1個当り1/2モル(理
論量又は化学量論量の1/2に対して100%)の水
が、アルキルシリケートを加水分解して、加水分
解付加物を生成するのに必要である。この加水分
解付加物は、次いで対応する理論的なSiO2又は
二酸化珪素単位に縮合する。周知のとおり、シリ
カ充填剤の実際の構造は、SiO2単位だけで構成
されていない。その理由は、加水分解及び縮合反
応が完了した後、依然としてヒドロキシル基及び
アルコキシ基を含む珪素原子が若干残ることによ
る。生成物中に残留するヒドロキシル基及びアル
コキシ基の実際的な量は、例えば最初に含まれる
水、アルコール及び(又は)触媒の量のようない
くつかの変動因子によつて変り、又、加水分解混
合物中の理論的SiO2含有量によつても変る。こ
の理由のために、アルキルシリケート上のアルコ
キシ基を完全に加水分解するのに必要な理論量又
は化学量論量の1/2に対する約70%量の水が、本
発明に従つてシリカ充填剤を製造するのに用いう
る最低限度量である。化学量論量の1/2に対する
ほぼ100%量の水の使用を推奨することができ
る。その理由は、得られるシリカ充填剤を含む組
成物が実質的に水を含まず、その結果として、充
填剤を取出した後、生成物を再循環させる過程で
分離しなくてはならない成分が一つ減ることにな
るからである。しかしながら、混合物中に化学量
論量の1/2に対する120%をこえる水が含まれてい
ても、本発明の方法により、良好な疎水性を有す
る補強用シリカ充填剤を製造することができる。
各成分の量を計算したり、記載するためには、ア
ルキルシリケートのすべてが、加水分解及び縮合
により二酸化珪素又は理論的SiO2単位に変換す
るものと仮定する。理論的SiO2の含有量や最初
に含まれるアルコール及び触媒の量を計算に入れ
ないで、水の最大限度量をきめるわけにはいかな
い。この関係については、後記に説明する。ヘキ
サメチルシラザン又はジメチルジメトキシシラン
のような疎水性化剤を用いる時には、これらの疎
水性化剤が加水分解によつて、(CH33SiOHと目
される種(species)が形成し、そのものがシリ
カ充填剤と反応し、かつ、シリカ充填剤を疎水性
化しうるので、このような疎水性化剤を加水分解
するのに必要な水の量は、最初に含ませる水の量
を計算するに当つて、それも含める必要がある。
また、ヘキサメチルジシラザンのような疎水性化
剤を用いた時の加水分解においては、塩基性の触
媒も発生する。 メタノール、エタノール、n−プロパノール、
イソプロパノール又はそれらの混合物のような水
−混和性アルコールは、アルキルシリケートを混
合物中に可溶性化するので有用である。従つて、
所要の構造を有するシリカ充填剤が迅速に形成さ
れる。アルコールのタイプの選び方により、アル
キルシリケートの加水分解及び重合の速度が変わ
る。メタノールは好ましいアルコールである。最
初に加えるアルコールの量は、選ばれたアルキル
シリケートの加水分解で生じるアルコールの量な
らびに最初に加える水及び触媒の量によつて変わ
る。一般的には、混合物に含まれるアルコール
(添加されたアルコールと加水分解で生じたアル
コールとの合計)と水との合計量の少くとも50重
量%がアルコールであるのが望ましい。 本発明の方法に有用な疎水性化剤は、反応混合
物を酸性化しないオルガノシラン類、オルガノシ
ラザン類、低分子量ジオルガノポリシロキサン類
及びジオルガノポリシラザン類である。適当な疎
水性化剤は、平均式RoSiZ4-o、(R3Si)2NH、
(R3Si)2O、(R2SiO)x、(R2SiNH)x、R′O
(R2SiO)yR′、(R3Si)2NR″及び(R2SiNR″)xを有
するものであるといえる。各Rは、メチル、エチ
ル、ビニル、アリル、プロピル、ブチル、イソブ
チル及びヘキシルのような炭素数1以上6以下の
脂肪族炭化水素基、3・3・3−トリフルオロプ
ロピル、ブロモデシル、3−クロロプロピル基、
式Ct2t+1CH2CH2(ただし、tは1以上8以下
の値とする)のフルオロアルキル基、例えば
C3F7CH2CH2、C7F15CH2CH2及びC8F17CH2CH2
のような炭素数1以上10以下のハロゲン化アルキ
ル基、又はフエニル基であつてよい。R′は水素
又はR″であつてよい。R″は炭素数1以上4以下
のアルキル基、例えばメチル、エチル、プロピ
ル、イソプロピル、ブチル又はイソブチルであつ
てよい。Zは−OH、−OR例えばメトキシ又はブ
トキシ、−NHR″例えば−NHCH3もしくは−
NHCH2CH3、又は−NR″2例えば−N(CH32
しくは−N(C2H52であつてよい。nの平均値
に2以上3以下である。xの平均値は3以上6以
下であり、そしてyの平均値は1以上12以下であ
る。 適当な疎水性化剤化合物の例は、オルガノシラ
ン類例えばジメチルジメトキシシラン、メチルエ
チルジメトキシシラン、メチルビニルジメトキシ
シラン、3・3・3−トリフルオロプロピルメチ
ルジメトキシシラン、トリメチルメトキシシラ
ン、トリメチルシラノール、ジメチルフエニルメ
トキシシラン、ジメチルプロピルメトキシシラ
ン、ジメチルフエニルプロポキシシラン、
(CH33SiNHCH3、(CH32Si(NHCH)3
(CH33SiN(CH32、ヘキサメチルジシラザン、
sym−テトラメチルジビニルジシラザン、sym−
テトラメチル−ビス−3・3・3−トリフルオロ
プロピルジシラザン、sym−テトラメチルジフエ
ニルジシラザン、sym−テトラメチルジビニルジ
シロキサン、及びヘキサメチルジシロキサン;還
式ポリオルガノシロキサン類例えば1・3・5−
トリメチル−1・3・5−トリビニルシクロトリ
シロキサン、オクタメチルシクロテトラシロキサ
ン、ヘキサメチルシクロトリシロキサン、1・
3・5−トリメチル−1・3・5−トリス(3・
3・3−トリフルオロプロピル)シクロトリシロ
キサン、ヘキサメチルシクロトリシラザン及びオ
クタメチルシクロテトラシラザンならびに、例え
ばヘキサメチルシクロトリシロキサンのメタノー
ル溶液に塩基性触媒を加えて形成される、平均一
般式CH3O{(CH32SiO}yCH3(式中、yは5〜
7の平均値を有する)のメトキシ末端封鎖ポリジ
メチルシロキサンの混合物のような線状ポリジオ
ルガノシロキサン類及びHO{(CH32SiO}yOHの
ような線状ポリジメチルシロキサン類である。異
種の疎水性化剤の混合物も使用することができ
る。好ましい疎水性化剤は、例えば
{(CH33Si}2NH、(CH3)RSi(OCH32
{(CH3)RSiO}xの平均式を有するもの、ジメチ
ルジメトキシシラン、メチルビニルジメトキシシ
ラン、ヘキサメチルシクロトリシロキサン、1・
3・5−トリメチル−1・3・5−トリビニルシ
クロトリシロキサン、及びR′O{(CH3)(R)
SiO}yR′であり、弗化シリコーンゴム用充填剤の
場合には、平均式{(CF3CH2CH2)(CH32NH又
はsym−テトラメチル−ビス(3・3・3−トリ
フルオロプロピル)ジシラザン、
{(CF3CH2CH2)CH3SiO}x又は1・3・5−トリ
メチル−1・3・5−トリス(3・3・3−トリ
フルオロプロピル)シクロトリシロキサン及び
R′O{(CF3CH2CH2)(CH3)SiO}yR′(ただし、
R′はメチル基又はビニル基を表わす)である。
しかしながら、充填剤とガムとが相容性であれ
ば、弗素化された疎水性化剤を含まない充填剤
(例えば、ヘキサメチルジシラザンによつて疎水
性化した充填剤)を用いることができる。 本発明に用いるに好適な塩基性触媒は、混合物
をアルカリ性に変えうる化合物である。このよう
な触媒の例は、無機化合物例えばアンモニア、水
酸化アンモニウム、炭酸アンモニウム、水酸化ナ
トリウム及び水酸化リチウム;有機化合物例えば
エチルアミン、ジメチルアミン、ジエチルアミ
ン、トリエチルアミン及びN・N−ジメチルエタ
ノールアミンのようなアミン;又はカルボン酸の
アルカリ塩例えば酢酸ナトリウム、酢酸アンモニ
ウム及び蟻酸ナトリウムである。また、疎水性化
剤として有用であると上記に示唆したオルガノシ
ラザン化合物も適当な塩基性触媒として有用であ
る。従つて、ヘキサメチルジシラザンのような化
合物を十分な量で用いれば、触媒及び疎水性化剤
の両面において有用である。オルガノシラザン化
合物を塩基性触媒の唯一の源泉物質として用いる
際には、混合物の残りの成分にアルキルシリケー
トを添加する時と同時又はそれより以前にオルガ
ノシラザンを加えるのが望ましい。オルガノシラ
ザンと塩基性触媒との混合物を用いる際には、シ
リカ−含有組成物がゲル化する前の任意の時点に
おいて、オルガノシラザンを添加することができ
る。望ましくないイオン性の塩がシリカ−含有組
成物中に混入するのを防止するには、揮発性のア
ンモニア又は水酸化アンモニウムのような塩基性
化合物及び(又は)揮発性の塩基を発生する化合
物、例えばヘキサメチルジシラザンを用いるのが
望ましい。水酸化ナトリウムのような強塩基は、
シリカの構造に影響を及ぼして、シリカ充填剤を
補強用に適さないものに変える恐れがある。アル
コールの存在により、この影響が阻止されると考
察されるが、かかる強塩基性化合物の大量使用は
避けた方がよい。シリカ−含有組成物のPHが7よ
り高くなるに充分な量において、少くとも1種の
塩基性触媒を用いるべきである。典型的なPH範囲
は約9ないし12.5である。 本発明の目的上、前記方法によつて製造される
シリカ充填剤は、「疎水性」でなければならな
い。この用語の意味は、当業者にとつて公知であ
る。充填剤が疎水性であるか否かを測定する簡単
な試験法の一つは、後で説明する「水浮揚試験
(water flotation test)」である。この試験で疎
水性であるとされるためには、この試験による疎
水度として、少くとも70%、そして好ましくは実
質的に100%の疎水度を乾燥した充填剤が示さな
くてはならない。 本発明の目的上、架橋されたポリジメチルシロ
キサンガムと、評価の対象であるシリカ充填剤と
で構成される加硫したシリコーンゴムの破断点引
張り強さが、もし6.2MPa(900psi)以上であつ
たとすれば、その疎水性のシリカ充填剤は、シリ
コーンゴム用の疎水性補強用シリカ充填剤である
と考えられる。このような評価は、ジオルガノシ
ロキサン単位の合計モル数を基準にして、99.86
モル%のジメチルシロキサン単位及び0.14モル%
のメチルビニルシロキサン単位から本質的に構成
され、その可塑度(試料4.2g)が約1.40〜1.65mm
(55〜65ミル)の範囲内である、ジメチルビニル
シロキシ−末端封鎖ポリジオルガノシロキサンガ
ム100重量部(この種のガムの製造過程で導入さ
れる不純物に起因する、小割合量の他のタイプの
単位、例えばSiO4/2及びCH3SiO3/2も含まれう
ることを理解すべきである)、評価の対象である
充填剤60重量部(不揮発性充填剤固形分)、及び
触媒として2・5−ジメチル−2・5−ジ(t−
ブチルペルオキシ)ヘキサン1重量部の混合物で
構成される配合物を用いて実施することができ
る。この配合物を混合した後、室温に1夜放置
し、2本ロール式ミルを用いて再混練(re−
mill)してゴム素材を軟化させ、成形型枠に入
れ、約170〜175℃において10分間熱/プレス硬化
させる。このようにして硬化したエラストマース
トツクは、ASTM D412に従つて測定して少くと
も6.2MPa(900psi)の引張り強さを示すべきで
ある。弗素−含有の疎水性化剤を用いて疎水性と
なした充填剤を評価する際には、充填剤固形分45
部と、後記の例60においてガムBとして表示する
タイプの弗素−含有ポリジオルガノシロキサンガ
ム100部とを用いるのが望ましい。これらの充填
剤は、液体、粘稠液体又はガムの形を取りうる各
種の周知のポリオルガノシロキサン重合体に用い
るのに有効である。種々のタイプのポリジオルガ
ノシロキサンとその製法についての例は、1949年
12月6日発行のジエー・ハイド(J.Hyde)の米
国特許第2490357号、1951年2月20日発行のジエ
ー・ハイドの同第2542334号、1960年3月8日発
行のケー・ポルマンチール(K.Polmanteer)に
よる同第2927907号、1961年10月3日公布のオ
ー・ヨハンソン(O.Johannson)による同第
3002951号、1964年12月15日発行のピー・ブラウ
ン(P.Brown)による同第3161614号、1965年6
月1日発行のエス・ニツチエ(S.Nitzsche)らに
よる同第3186967号、及び1962年10月10日発行の
ケー・ポルマンチールらによる同第3697473号中
に開示されている。シリカ充填剤が、補強用に適
切である構造を有するか否かを判定するための別
の見分け方は、乾燥状態において高表面積、一般
には少くとも200m2/gの表面積を有するか否かで
あり、これは窒素吸着法で測定することができ
る。 本発明を構成する方法を遂行するに当つては、
アルキルシリケート、水、アルコール及び塩基性
触媒100部に対して少くとも重量で3部の理論的
SiO2単位となるに充分な量のアルキルシリケー
トが含まれるべきである。理論的SiO2の含有量
は、塩基性触媒の存在下に所望量のアルキルシリ
ケート、水及びアルコールを混合して形成される
生成物で構成される「加水分解混合物」が生成す
るという想定の下に計算することができる。理論
的SiO2含有量の計算は次のような手順で行な
う。アルキルシリケート内のSiO2単位の理論的
重量は、存在するアルコキシ基のすべてが完全に
加水分解するものと仮定して計算される(ただ
し、それをなすのに充分な水が存在しない場合も
ある)。「加水分解混合物」の重量は、アルキルシ
リケート(場合により複数)、水、アルコール
(場合により複数)、及びもし用いれば、塩基性触
媒(場合により複数)の各重量の合計であると定
義される。加水分解混合物の重量を計算するため
には、疎水性化剤の重量は度外視する。同様に、
例えばオルガノシラザンのような疎水性化剤の形
で塩基性触媒を加える場合、疎水性化剤及びそれ
に由来する塩基性触媒の重量は、加水分解混合物
の重量計算のためにはこれを度外視する。従つ
て、加水分解混合物100重量部に対する理論的
SiO2単位の重量部は、次の式で示される。 理論的SiO単位の重量×100/加水分解
混合物の重量 また、理論的SiO2含有量は、前記と同じ条件
を設定し、上記の加水分解混合物の計算に用いた
重量の代りに容量を用いることにより、加水分解
混合物100容量部に対する理論的SiO2単位の重量
部として表わすこともできる。 商業的に実用可能な方法とするためには、少く
とも3重量%の理論的SiO2単位が発生すること
が必須条件であり、一方最高限度は、メチルオル
トシリケートの場合には約32重量部のSiO2であ
る理論的上限値、及び例えば加硫したシリコーン
ゴム中の充填剤の性状や加水分解で生じる熱とい
つた他の実際的要因によつてのみ支配される。例
えば、メチルオルトシリケートの含有量が、加水
分解混合物100重量部に対して約20部の理論的
SiO2単位とするに必要な量より多い場合、反応
はむしろ発熱的であり、混合に際して反応の制御
の困難性が増加するようになる。理論的SiO2
位が約24重量部となるに充分な量のメチルシリケ
ートが含まれていても、疎水性の補強用充填剤を
製造することは可能である。しかしながら、理論
的SiO2単位の含有量が約20重量部以上に増加す
ると、補強用充填剤として作用するシリカ充填剤
の効力が低下するように思われる。上記の加水分
解混合物100重量部当り、理論的SiO2含有量が約
3ないし約20重量部の範囲内となるに充分な量の
アルキルシリケートを含む加水分解混合物を利用
するのが好ましい。商業的な効率を理由とし、又
最適の補強力を得るためには、前記の範囲が、
100重量部の加水分解混合物に対して、8ないし
約17重量部の理論的SiO2単位であるのがさらに
望ましい。実際に得られるシリカ充填剤の量は、
シリカの表面に含まれる疎水性化剤の一部
(moieties)の存在に起因し、SiO2単位の理論的
な量よりも多くなるであろう。生成される疎水性
シリカ充填剤−含有組成物に含まれる実際の固形
分の量は、約5ないし35重量%の範囲内とするこ
とができる。 本発明の方法によりシリカ充填剤を製造するの
に有用な疎水性化剤の量は、アルキルシリケート
に含まれる理論的SiO2単位のモル数に対する疎
水性化剤のモル数を基準にして計算され、またシ
リカ充填剤を疎水性となすに充分な量で含まれて
いなければならない。疎水度百分率は、水浮揚試
験で測定して少くとも70%、そして好ましくは実
質的に100%でなければならない。平均式
(R2SiO)x、(R2SiNH)x、RoSiZ4-o(ただし、n
の平均値は2とする)、(R2SiNR″)x及びR′O
(R2SiO)yR′を有する疎水性化剤の場合、一般に
アルキルシリケートから供給される理論的SiO2
単位1モル当り、0.05ないし0.5モルの範囲内の
疎水性化剤で充分である。平均式(R3Si)2NH、
(R3Si)2O及び(R3Si)2NR″を有する疎水性化剤の
場合には、理論的SiO2単位1モル当り約0.08ない
し0.5モルの範囲内の疎水性化剤で一般に充分で
ある。平均式 RoSiZ4-o(ただし、nの平均値は3とする)を
有する疎水性化剤の場合には、理論的SiO2単位
1モル当り約0.15ないし1.0モルの疎水性化剤で
一般に充分である。例えば、ヘキサメチルジシラ
ザン1モルは、該ヘキサメチルジシラザン1モル
当り2モルの充填剤表面処理基(トリメチルシロ
キシ単位)を与えるものであるが、本発明の目的
のための疎水性化剤のモル数としては1モルとし
て取扱う。0.05モル未満の疎水性化剤〔平均式R
oSiZ4-o(ただし、nの平均値は3とする)を有
する疎水性化剤の場合には0.15〕を用いて得られ
るシリカ充填剤は、追加のシリカ鎮定剤(silica
pacifying agent)を有意量用いない限り、シリ
コーンゴムに配合しても有効な疎水度が得られな
いか、又は水浮揚試験による疎水度を少くとも70
%、そして好ましくは実質上100%とするには、
商業的には不合理な長期間(一般的には24時間を
こえる熟成期間)を必要とするかのいずれかであ
る。0.5モルをこえる疎水性化剤〔平均式Ro
SiZ4-o(ただし、nの平均値は3とする)を有す
る疎水性化剤の場合には1.0モル〕は不経済であ
り、シリカ充填剤のシリコーンゴム補強力に悪影
響を及ぼすこともありうる。従つて、これらの充
填剤によつて得られる利点の一つは、シリカ鎮定
剤又は可塑化剤の使用を無用にするか、又は著る
しく低減しうることにある。疎水性化剤を大量に
用いると、ベンゼンのような溶剤に可溶性の低分
子量の共重合体が有意量形成される原因となりか
ねない。このような共重合体は、補強用シリカ充
填剤となるに必要な構造を有しておらず、従つて
疎水性化剤を浪費する結果になる。 アルキルシリケートの加水分解の程度を充分な
ものとするためには、最低限度量の水が存在しな
くてはならない。しかしながら、実際の水の必要
量は、アルコール及び塩基性触媒の存在量によつ
て変動する。組成物中に含まれる理論的SiO2
位の百分率もやはり要因である。そのような理由
で、水、アルコール、及び塩基性触媒の量に関し
ては、さきに述べた程度以上に臨界的な限度をき
めることは無理である。従つて、ある特定の処方
により、シリコーンゴム用の疎水性補強用シリカ
充填剤が生成し、それが本発明の特許請求の範囲
内に該当するものとなりうるか否かを決めるため
には、本明細書においてさきに概要を述べたよう
に、加硫後のシリコーンゴムの物理的性状を評価
しなくてはならない。しかしながら、若干の配合
指針を述べることは可能であり、種々のタイプの
配合についての特殊な例を説明することにより、
当業者が本発明の方法を実施しやすいようにする
つもりである。 同様に、以下に述べる理論上の説明も、当業者
が本方法を利用する際の手助けとするためであ
る。アルキルシリケートの加水分解及び縮合の速
度は、得られる充填剤の構造、ひいてはシリコー
ンゴムを補強する充填剤の能力に影響を及ぼす。
本発明の重要で新規な特徴は、アルカリ性の媒体
中においては、疎水性化剤とアルキルシリケート
及び(又は)シリカ生成物との反応よりも、アル
キルシリケートの加水分解及び縮合の方がはるか
に迅速に起きることを発見した点にあると信じら
れる。その結果、適正な構造を有するシリカ充填
剤が形成され、そして疎水性となる。しかもその
際に、最初にシリカ充填剤の形成を制御し、次に
それを疎水性にする二段階方法を必要としないで
すむ。 反応速度におけるこの相違を考慮すると、でき
るだけ早く、加水分解混合物中にアルキルシリケ
ートを可溶性にすることがいかに重要であるかが
明白になる。アルキルシリケート、特にアルキル
ポリシリケートは、すぐには水に溶解せず、従つ
てアルキルシリケートの一部を可溶性とするに充
分な量のアルコールを最初に存在させるのが望ま
しい。この可溶性となつた部分は、次いで加水分
解し、さらにアルコールが生成し、残りの量のア
ルキルシリケートを混合物中に可溶祥化すること
ができる。アルキヌシリケートの加分解及び縮合
は、極力均質の条件下で行なうことにより、適正
な構造を有するシリカ充填剤を確実に形成するよ
うにすべきである。アルコール−水混合物中の水
が大量の場合に起こりうることであるが、液体の
連続相中にアルキルシリケートの微細液滴が含ま
れるエマルシヨンが生じないようにしなくてはな
らない。このアルキルシリケートは、最初は分散
液を形成するように見えるが、やがて溶液がゲル
化する以前に透明な溶液を形成する。また、選択
された疎水性化剤により、曇つた分散液が形成さ
れることもありうるが、得られるシリカ充填剤
は、シリコーンゴムを補強する効力を失うことは
ない。この場合、所望の構造を有するシリカ生成
物が得られるに充分な程度の均質性をもつて、ア
ルキルシリケートが添加されたものと考察され
る。 一般論として、特にアルキルポリシリケートを
使用する場合、アルキルシリケートを可溶性にす
るアルコールが最初に存在するのが望ましい。好
ましいアルコールはメタノールであり、その理由
は、加水分解及び縮合反応速度がメタノールによ
つて高められること、及びメタノールが揮発性を
有し、容易に除去しうることによる。アルコール
対水の比率を算出するための一つの指針として、
加水分解混合物100重量部に対して所望重量部の
理論的SiO2単位とするに必要なアルキルシリケ
ートの量を求める方法がある。アルキルシリケー
ト中に存在するアルコキシ基の1/2を完全に加水
分解するのに必要な水の量、及びそれによつて発
生するアルコールの量を計算することができる。
次に、加水分解混合物中の過剰水分を計算でき
る。過剰水分(以下EXWという)とは、加えら
れるべき水の量から、上記の如く算出した水の量
を控除した分である。しかしながら、ヘキサメチ
ルジシラザンのような疎水性化剤を用いる時に
は、疎水性化剤の加水分解に必要な化学量論的な
水の量も、加えられる水の総量から差引いて
EXW値を求める。加水分解混合物中のアルコー
ルの総量−−添加したアルコールと加水分解で生
じたアルコールとの合計−−が次に計算できる
(以下TAAという)。加水分解混合物中の過剰水
分の百分率(以下%EWMという)は、従つて次
のようになる: EXW/EXW+TAA×100=%EWM 特定のレベルにおける理論的SiO2単位におい
ては、%EWMを用いることによつて、特定量の
水及びアルコールで補強用シリカ充填剤を得るこ
とができるか否かを予想できる。引張り強さのよ
うなゴムの性状における変化と%EWMとの間の
関係は、後記の例22〜30において説明されよう。 本発明の方法は、いくつかの異なる方法で達成
することができる。成分を混合する順序として
は、水、メタノール及び塩基性触媒を撹拌下に同
時に加えるのが望ましい。次いでこの混合物に疎
水性化剤を撹拌下に添加し、疎水性化剤の混合物
に対する溶解度に応じて最高30分まで撹拌を続け
る。最後にアルキルシリケートを加える。その
後、ゲル化が起きるまで混合物を撹拌する。連続
製造方法においてこの混合順序を採用する際に
は、アルキルシリケートの添加後約5分以内に、
(後に述べるタイプの剪断の不在下に)ゲル化す
るような配合を用いるのが望ましい。連続製造方
法の一つの例は、反応管内で連続的に反応体を一
緒に混合し、保持帯域(holding area)にパイプ
その他で送り込み、バツチ方式で製造しないこと
である。次にゲル化状態又は非流動性の混合物
(ゲル化混合物の外観は、硬質で脆いものから軟
質でゼラチン状のものにまで及ぶ)を、水浮場試
験で測定したシリカ充填剤の疎水度が少くとも70
%、そして好ましくは実質上100%になるまで熟
成する。熟成期間は、最高24時間まで可能である
が、30分ないし4時間続けるのが望ましい。その
時点において、得られたシリカ充填剤を含む組成
物を過及び(又は)オーブン乾燥することによ
り、組成物の揮発性成分を除去してもよい。ある
いは又、ゲルを別の部門に移し、そこで、例えば
スクリユー・コンベヤーを用いてポリジオルガノ
シロキサンガムとブレンドするのも望ましい方法
である。前者の場合、2本ロール式ミル、ツイ
ン・スクリユー式ミキサー又はパン生地ミキサー
のような装置を用い、得られたゲルをポリジオル
ガノシロキサンガム中に直接添合する。次に混合
物を加熱して揮発成分を除去し、シリコーンゴム
製造用の充填剤−含有のエラストマー配合物を得
る。ガムに添合する前に充填剤を乾燥させる必要
のある時には、充填剤を乾燥する前にそれを少く
とも24時間熟成処理し、そして充填剤−ガムのブ
レンドを加熱下に素ねり(masticate)すること
により、乾燥工程中に生じた、いつさいの充填剤
の凝集塊(agglomerate)を破壊しつくすのが望
ましい。同じような方法で、低粘度のポリジオル
ガノシロキサンをゲル化した充填剤組成物、又は
乾燥充填剤と混合することにより、シリコーンゴ
ム製造用に好適な配合物を得ることができる。 充填剤の製造過程において、混合工程は室温
(20〜25℃)でも実施できるし、含有アルコール
の沸点までの温度に加熱して行なうこともでき
る。加水分解は発熱反応であり、アルキルシリケ
ートを最初に加えた過程で熱が発生する。室温よ
り高い温度で熟成処理を行なうことにより、これ
らの充填剤を用いた場合の引張り強さと伸びとを
向上させるのに役立つが、アルキルシリケートの
添加前に疎水性化剤を加えた場合、100%伸び率
におけるモジユラス値は低下する。しかしなが
ら、実施例で説明するとおり、混合及び熟成の過
程での加熱は必須条件ではなく、例えばR′O
(R2SiO)yR′のような疎水性化剤を特に用いる場
合には、外部熱源による加熱を行なわなくとも、
良好な疎水性の補強用シリカ充填剤を得ることが
できる。 「所望のゲル化」という用語は、組成物の実際
のゲル化が起きなくてもよいが、所望の時、例え
ば使用する前に、ゲル化した充填剤含有組成物を
貯蔵する必要のある時には、ゲル化させることが
できるということを意味するものとする。実際に
用いる充填剤を得る目的には、ゲル化が実際に起
きるということは必須条件ではない。好ましい方
法は、シリカ−含有組成物のゲル化が起きないよ
うに、混合物を剪断するに充分な能力(高いトル
ク)の機械的撹拌装置を利用することである。そ
れにより、組成物は、パイプを通して機械的にポ
ンプ装入されるまでの期間、流動状態のままで保
たれる。しかし、いつたん剪断力が停止すれば、
組成物はゲルを形成しはじめる。この手法は、連
続ブレンド操作が可能になる利点を有する。すな
わち、流動状態のシリカ−含有組成物を直接別の
部門にポンプで送り、その部門において、ツイ
ン・スクリユー式のミキサーのような装置を用
い、少くとも1種のポリジオルガノシロキサンを
含む配合物にシリカ−含有組成物を添加すること
が可能であつて、ゲル化した物質を取扱う不便が
取除かれる。撹拌機以外の剪断手段、例えば振と
う手段を用い、流動性の混合物を生成することが
できる。流動性の組成物を得るのに剪断手段を用
いる時には、加水分解混合物100重量部に対し、
約10部又はそれ以下の理論的SiO2単位を含む処
方を用いるのが望ましい。何故かというと、理論
的SiO2含有量が約10重量部をこえた場合、組成
物に含まれる全充填剤固形物の増加、及びそれに
対応して液体含有量の低下に起因し、得られる組
成物が硬質で粉末状の外観を呈し始めるからであ
る。剪断の程度が過剰であると、充填剤の補強能
力が低下する原因となりうる。このことは、その
ような充填剤を含むシリコーンゴムの示す極限引
張り強さが低下することから見て明らかである。
前述の配合には、他の充填剤、加工助剤等を含ま
せることができ、さもなくば配合を少くとも1種
のポリジオルガノシロキサンとし、それに対して
後から充填剤、触媒、及び他の添加剤を加えても
よい。 別法として、疎水性化剤とアルキルシリケート
とを混合してから、水、アルコール及び塩基性触
媒にブレンドとして加えることができる。もし混
合物をゲル化することが所望であれば、その混合
物がゲル化するまで撹拌する。疎水性化剤が唯一
の塩基性触媒源である時には、この方法によるの
が望ましい。適正な構造を有するシリカ充填剤を
確実に形成するためには、アルキルシリケートを
水に加える時点と同時か、又はそれ以前に塩基性
触媒の添加を行なうべきである。しかしながら、
モノマー性のアルキルシリケートを用いる時に
は、触媒を添加する前に、アルキルシリケートを
可溶性化するに充分な量のアルコールが存在する
限り、この触媒添加の順序は臨界的要素とはなら
ない。 本発明の方法の三番目の別法的態様は、水、ア
ルコール及び少くとも1種の塩基性触媒にアルキ
ルシリケートを加えて加水分解混合物を形成した
後、この加水分解混合物がゲル化する前に疎水性
化剤を加える方法である。この態様による方法を
用いることが所望される場合には、加水分解混合
物自体(疎水性化剤を含まないもの)の流動性
が、室温において約30分から最高一両日の期間ま
で保たれるように加水分解混合物の処方を選ばね
ばならない。これをなしとげるための一つの方法
は、単に処方を選択したうえ、例えば実験室用電
磁式撹拌棒ミキサーのような低剪断混合装置を低
速〜中速の撹拌速度で用い、各成分を混合するこ
とによつて行なわれる。次に加水分解混合物が粘
稠になり、撹拌棒が動かなくなるまでの時間を観
察する。本態様に有用な配合であると目されるた
めには、少くとも30分間撹拌棒の回転が続かなく
てはならない。このような組成物であれば、前記
タイプの剪断手段を用いなくとも、疎水性化剤を
添加する以前は流動状態に保たれる。用いられる
加水分解混合物は、最終的にはゲルを形成するも
のではければならない。何故ならば、補強用シリ
カ充填剤を得るための適正な構造を有する充填剤
は、一般にこのような混合物から得られるためで
ある。いつたん疎水性化剤が加えられると、シリ
カ充填剤−含有組成物は、30分ないし最高一両日
間までその流動性を保つ。疎水性化剤の添加は、
加水分解混合物がゲル化する前に行なうべきであ
る。このような流動性の組成物は、前記のような
剪断用装置を用いなくとも造ることができ、この
液をポリジオルガノシロキサンガムと直接ブレン
ドできる部門にパイプで直接送りこむことが可能
である。このようにして、疎水性化剤を加える前
に、ある程度シリカ構造を具現することが可能で
あり、またアルキルシリケートを加えることによ
り、シリカの構造を変化させ、それによつてその
補強能力を改善する手段を提供することができ
る。従つて、後者の場合には、アルキルシリケー
トの一部分をまず加え、次に短時間経過後、残り
のアルキルシリケート、そして最後に疎水性化剤
を加えることができる。この手法を用いる時に
は、加水分解混合物100重量部に対し、10重量部
未満、より好ましくは5〜8重量部の理論的
SiO2含有量とするのが最善である。この手法
は、二段階方法にならざるを得ず、アルキルシリ
ケートを添加した後は、シリカの構造についての
制御を行なわなくとも済む前掲の本質的に一段階
である方法の利点は減点される。次いで、シリカ
充填剤が充分疎水性になるまで、充填剤を前記の
ように熟成することができる。 前記の説明に関連し、「いつさいのゲル化が起
きる前に」という用語を疎水性化剤を添加する時
点又は順序について用いた場合、その言葉の意味
するところは、前記の剪断手段を使用せずに加水
分解混合物のゲル化が起きる時点以前、又は前記
の剪断手段を用いなくても加水分解混合物の流動
性が有意期間(大体30分又はそれ以上)保たれる
場合、前記の疎水性補強用シリカ充填剤が形成さ
れるのと一致する時点において、疎水性化剤の添
加を行なう必要があるということである。 上記のとおり、本発明によつて、シリコーンゴ
ム用の疎水性補強用シリカ充填剤を製造するため
の簡単な効率的な方法が提供される。また、その
方法は、シリカ充填剤を含むポリジオルガノシロ
キサン組成物を製造する連続法に用いるのに特に
好適である。そしてそのシリカ充填剤は、実施例
において説明するとおり、引張り強さが12.4MPa
(1800psi)をこえる加硫シリコーンゴムを製造で
きる補強力の強いシリカ充填剤である。本方法に
よる充填剤を用いて得られるシリコーンゴムの引
裂き強さは、メートル当り31キロニユートン(k
N/m)(180psi)より大である。 これらの充填剤は、稠度(consistency)の高
いエラストマー配合物及び稠度の低いエラストマ
ー配合物中に含ませるのに有用である。本発明の
方法を用いて製造できるシリカ充填剤の中には、
例えばポリジメチルシロキサン又は3・3・3−
トリフルオロプロピルメチルポリシロキサンガム
のようなポリジオルガノシロキサンガムに添合し
た際に、重合体の屈折率と充填剤の屈折率とを整
合(match)させなくとも、光学的に透明な加硫
シリコーンゴムが得られるようなものも若干あ
る。これらの組成物については、ケイ・イー・ポ
ルマンチール(K.E.Polmanteer)及びエツチ・
エル・チヤツプマン(H.L.Chapman)による、
「エラストマーに硬化可能な光学的に透明なシリ
コーン組成物(Optically Clear Silicone
Compositions Curableto Elastomers)」と題す
る特許出願明細書に記載されている。該出願は本
願と同時に出願され、本発明と同一の被譲渡者に
譲渡されるものであり、又本発明の充填剤のうち
の若干のものを用いて形成されうる光学的に透明
な組成物の例を教示するものとして、本明細書の
一部として参照すべきものとする。光学的に透明
なシリコーンゴムが所望の際には、充填剤粒子の
凝集体(agglomeration)を光線を散乱
(scatter)させるのに充分な大きさである粒子
(直径約400ミリミクロン)に分散させることによ
つて、ゴムの光学的透明度を低下させるような充
填剤の乾燥処理を避けるのが最もよい。 シリカ充填剤の疎水度を測定する水浮揚試験
は、約5gのシリカ−含有組成物をアルミニウム
製秤量皿に入れて行なつた。この秤量皿を250℃
の加熱板に約30分間載せてシリカ充填剤を完全に
乾燥させた。乾燥試料の一部をへらで粉末化し、
この粉末約0.3gを約2.5c.c.の水を入れた小形瓶
(4c.c.容)に入れ、瓶に栓をしてから烈しく振と
うした。振とう後、水の上面に浮揚した粉末試料
の量を目視によつて評価した。もしも、乾燥シリ
カ粉末がすべて水面に浮上したならば、その試料
は、この試験における100%の疎水度を有するも
のであると考えた(以下%疎水度という)。 以下の例に採用した試験法は次のとおりであつ
た。充填剤の表面積は、周知のブルナウエル
(Brunauer)−エメツト(Emmet)−テラー
(Teller)(BET)法の改良法である、ネルソン
(Nelson)らによつて最初に開示されたアナリイ
テイカル・ケミストリー(Anal.Chem.)30巻
1387ff(1958年)記載の方法に基づく連続流窒素
吸着法(continuous flow nitrogen adsoption
mcthod)を用いて測定した。シラノール含有量
百分率は、ケラム(kellum)らにより、アサリ
テイカル・ケミストリー39巻1623ff(1967年)に
記載されたものに基づいた方法を用いて測定し
た。アルコキシ含有量百分率は、1・2−ジクロ
ロエタン中において、過塩素酸を触媒として無水
酢酸と反応させてアセチル化し、次いで未反応の
試薬をジメチルホルムアミド/ピリジン/水の
6/3/1の重量比の溶液で加水分解することに
よつて測定した。標準水酸化カリウム溶液を用い
て過剰の酸を滴定し、アルコキシ基の含有量百分
率を計算した。合計炭素含有量の重量百分率は、
標準酸素燃焼法を利用することによつて求めた。 エラストマー配合物は、充填剤(種々の形態の
もの)をポリジオルガノシロキサンガムと混合し
た後、加硫用触媒を添加することによつて調製し
た。以下の例中、硬化手順Aというのは、触媒を
加えたエラストマー配合物の加硫又は硬化が、深
さ1.52mmの成形型枠内に入れた該配合物のスラブ
(slab)を約170゜〜175℃で15分間加圧下に加熱
して行なわれたことを示し、また硬化手順Bとい
うのは、加圧下の加熱が約170゜〜175℃で10分間
行なわれたことを示す。後−硬化手順Aは、加硫
又は硬化したシリコーンゴムをオーブンに入れ、
150℃で1時間加熱して後−硬化したことを示
す。後−硬化手順Bは、加硫又は硬化したシリコ
ーンゴムをオーブンに入れ、150℃で1時間、次
いで200℃で4時間加熱して後−硬化したことを
示す。後−硬化手順Cは、シリコーンゴムを200
℃に4時間加熱して後−硬化したことを示す。 未硬化エラストマー配合物又は充填剤添加前の
ガムの可塑度は、ASTM D926に略記されている
方法に基づく手順を用いて測定した。充填剤を含
む材料の比重(グラム)の2倍量又は充填剤を含
まないガムの比重(グラム)の4倍量に相当する
重さの試料をきい塊りの材料から切取つて球形に
こねた。次にこの球形の物質を23゜±1℃で1時
間熟成処理した。次にこの試料をプラストメータ
ー〔ロードアイランド州プロビデンスのスコツ
ト・テスター社(Scott Tester、Inc.)の型録番
号C544445による平行板式プラストメーター〕の
定盤間に置き、試料の上面に触れるまで上部プレ
ートを下げ、次いで落下させることなくレリース
した。報告された可塑度は、試料が23゜±1℃
の、上部定盤をレリースしてから3分±5秒後に
おける試料の厚さである。硬化及び(又は)後−
硬化したシリコーンゴムの物理的性状は、下記の
ASTM法によつて求めた:ASTM D412−−極限
引張り強さ(引張り応力、破断点伸び及び100%
伸び率におけるモジユラス(又は引張り応力);
ASTM D624………引裂き強さ(ダイB);なら
びにASTM D2240………ジユロメーター。引裂
き試験においては、1試料について2本の引裂き
バーを用いたのみであつた。 以下に述べる例は、単に説明を目的とするもの
であつて、本発明の範囲をそれらの例のみに限定
するものであると理解すべきではない。本発明の
範囲については、別添の請求の範囲に適法に定義
されたとおりである。下記の例中、特記しない限
り、すべての部及び百分率は重量によるものであ
る。 例 1〜3 これらの例においては、シリコーンゴム用の疎
水性補強用シリカ充填剤の製法の一つ、及び疎水
度に及ぼす疎水性化剤の濃度の影響を示す。反応
体は室温において容量で計量した。容量からグラ
ムによる重量に換算しやすいように、各反応体の
後に密度を示す。例1:水(密度〓1.0)16.0ミ
リリツトル(ml)、メタノール(密度〓0.791)
243.6ml、ヘキサメチルジシラザン(密度〓
0.77)1.7ml及びメチルオルトシリケート(密度
〓1.018)60.0ml−−記号「〓」は概略の意味で
ある。例2:水16.3ml、メタノール240.1ml、ヘ
キサメチルジシラザン5.0ml及びメチルオルトシ
リケート60.0ml。例3:水16.8ml、メタノール
234.6ml、ヘキサメチルジシラザン10ml及びメチ
ルオルトシリケート60.0ml。 各配合物の調製は、電磁式撹拌棒付きの470立
方センチメートル(c.c.)容の「フレンチ
(french)」角瓶にメタノール及びを加えて行なつ
た。次にヘキサメチルジシラザンを加え、混合物
を5分間撹拌した。次にメチルオルトシリケート
をすばやく加え、混合物を室温で撹拌した。低剪
断(トルク)混合装置である撹拌棒の回転が、メ
チルオルトシリケート添加後約5分で停止し、シ
リカ充填剤−含有組成物がゲル化したことを示し
た。室温(〓23℃)でこのゲルを種々の時間で熟
成じた後、前記の水浮揚試験により%疎水度を評
価した。これらの配合物には、添加された疎水性
化剤の量を除いて加水分解混合物100重量部当り
約9重量%の理論的SiO2単位(7.5g/100c.c.)−
−容量基準で計算して−−が含まれていた。配合
物A、B及びCの実際の固形分含有量は、それぞ
れ11.0%、11.4%及び12.1%であり、一方最初に
含まれた水の理論量は、アルキル(メチルオルト
シリケート)シリケートに含まれるアルコキシ基
を完全に加水分解するのに必要な水の1/2の120%
〔以下「化学量論水(stoichiometric water)」の
百分率(%)と呼ぶ〕であつた。表に結果を示
す。表中、疎水性化剤レベルは、シリカ充填剤−
含有組成物中の理論的SiO2単位1モル当りの疎
水性化剤のモル数で示す。 従つて、疎水性化剤としてヘキサメチルジシラ
ザンを用いた場合、妥当な短期間(約24時間)以
内に実質的な程度の疎水度(少くとも70%疎水
度)を有するシリカ充填剤を得るためには1モル
の理論的SiO2単位当り約0.1モルのヘキサメチル
ジシラザンが必要であることをこれらのデータは
示している。(この程度)より低い疎水度を有す
る充填剤は望ましくない。その理由は、有意量の
シリカ鎮定剤、例えば低分子量のヒドロキシ−未
端封鎖ポリジメチルシロキサン液を付加的に用い
ない限り、凝集性のガムストツク(cohesive
gum stock)を配合し得ないからである。またこ
の例は、塩基性の触媒が疎水性化剤のみから誘導
される充填剤の製造法も示すものである。 例 4〜6 これらの例においては、例1で用いた電磁撹拌
棒の程度よりも高い剪断力(トルク)を有するギ
ヤ駆動による機械的撹拌ブレードを利用して行な
つた液状シリカ−充填剤−含有組成物の製造につ
いて説明する。同一の処方を用いて3種類の試料
を作つた。水2ml、濃水酸化アンモニウム水溶液
(密度〓0.9g/ml、NH3含有量〓28.4%)47ml、及
びメタノール212mlを容器に入れて撹拌した。次
にヘキサメチルシクロトリシロキサンを主成分と
する固形疎水性化剤(以下疎水性化剤Aという)
を16g加え、固形物質が完全に溶解するまで(約
10分)室温で撹拌した。次いでメチルオルトシリ
ケート60mlをすばやく加え、撹拌をつづけた。ア
ルカリ性媒体に疎水性化剤Aを加えた後熟成処理
して生成した実際の疎水性化剤は、平均式CH3O
{(CH32SiO}yR′(式中、y及びR′は前記と同義
である)を有する線状のポリジメチルシロキサン
の混合物であると考察される。 例4においては、ギヤ駆動による機械的撹拌ブ
レードを用い、試薬の添加の間烈しく混合し、さ
らに室温における24時間の熟成期間を通じてかき
まぜつづけた。このシリカ−含有配合物はゲルを
形成することなく、注入可能な液状のままであつ
た。 例5の試料は、上記の配合により、低トルク
(剪断)の電磁撹拌棒を用いて調製した。1時間
後に組成物をゲル化し、ギヤ駆動の機械的撹拌ブ
レードを用いてゲルを破壊し、さらに室温で23時
間烈しく撹拌した。得られたシリカ−充填剤−含
有組成物は、注入可能な液ではあつたが、例4よ
りも明らかに粘稠であつた。 例6の試料は、低トルク(剪断)の電磁式撹拌
棒を用いて調製したが、シリカ−含有組成物のゲ
ル化時に撹拌棒が停止した。このゲルを室温で24
時間熟成処理した。 次に、ガム100重量部当り65部のシリカ充填剤
固形分となるように、液状又はゲル化したシリカ
−含有組成物をポリジメチルシロキサンに添合す
ることによつて、これらの熟成した組成物の評価
を行なつた。これらの例に用いたポリジメチルシ
ロキサンガム(以下ガムAという)は、ジオルガ
ノシロキサン単位の合計含有モル数を基準にして
99.86モル%のジメチルシロキサン単位及び0.14
モル%のメチルビニルシロキサン単位から本質的
になり、ジメチルビニルシロキシ基−未端封鎖ポ
リジオルガノシロキサンガムであり、その可塑度
(試料4.2g)が約1.40〜1.65mm(55〜65ミル)の
範囲内のものであつた。組成物のシリカ充填剤含
有量は、小試料を125℃のオーブンに入れて少く
とも2時間加熱して固形分含有量を測定すること
によつて求めた。次いでシリカ充填剤−含有組成
物を、2本ロール式ミルを用いてガムに添加する
ことにより、エラストマー配合物を得た。このエ
ラストマー配合物を約105〜110℃で30分熱混練
(hot milling)して揮発分を除去した。混練の終
つたエラストマー配合物は、次に室温に冷却し、
配合物に含まれるガム100部当り1部の2・5−
ジメチル−2・5−ジ(t−ブチルペルオキシ)
ヘキサン触媒(以下触媒Aという)を添加した。
触媒を加えたエラストマー配合物を1夜放置し、
次いで短時間再混練してストツクを軟化した。次
に硬化手順Aを用いた。後−硬化手順A及びBを
用いた後に得られた生成シリコーンゴムの物理的
性状を表に示す。これらの結果は、上記の混合
手法を用いて得られる充填剤が実質的に等価であ
ることを示す。 例 7 本例においては、シリコーンゴムの物理的状に
及ぼす、種々の充填剤対ガム比率の影響を示す。
充填剤の製造に用いた配合は、メタノール204.7
ml、水13.4ml、濃水酸化アンモニウム水溶液37.7
ml、ヘキサメチルジシラザン30ml及びメチルオル
トシリケート60mlからなるものであつた。例1の
手法を繰返したが、ヘキサメチルジシラザンは、
メチルオルトシリケート添加に先立つて10分間撹
拌し、又使用前の熟成は24時間行なつた。充填剤
−含有組成物を2バツチ製造した。片方のバツチ
の平均固形分含有量は11.6%であり、他方のバツ
チの分は11.3%であつた。 表に示す配合物は、上記の如く調製した湿潤
シリカ充填剤−含有組成物を用いて製造した。組
成物中の固形分含有量を測定し、適量の組成物を
20gのガムA及び25mlのトルエンに加え、ガム
100部当りのシリカ充填剤の部数(phg)が表に
記載の数字となるようにした。実験室用寸法のパ
ン生地ミキサーを用いて配合物を混合した後、2
本ロール式ミルを用い約105゜〜110℃で30分間熱
混練した。配合物を冷却し、触媒A1部を加え
た。この試料は、最初若干のクリープ現
(creping)を示したが、1夜室温に放置した。再
混練して試料を軟くし、硬化手順Bを用いて硬化
し、そして後−硬化手順Bを用いて後−硬化し
た。充填剤の充填量が多くなると、引張り強さ及
びモジユラスが高くなることを表に示してい
る。50phgより上であると引張り強さが12.4MPa
をこえることに注目されたい。 例 8 本例においては、加硫シリコーンゴムの疎水性
及び物理的性状に及ぼす室温での熟成期間の影響
を示す。下記配合を用い、例6で用いた手法によ
りシリカ充填剤を調製した:メタノール531.2
ml、水5ml、濃水酸化アンモニウム水溶液117.4
ml、疎水性化剤A39.6g、及びメチルオルトシリ
ケート150ml。それぞれの時期に試料を取出し
た。得られた試料を二つの部分に分けた。その片
方をすばやく水で洗つて熟成工程を停止する。得
られた湿潤過ケークを50℃において短時間オー
ブン乾燥した後、50℃で16時間真空乾燥した。水
浮揚試験により、乾燥試料の疎水度を測定した。
試料の他方の部分は、例4〜6における手法によ
り、ガムの中に直接添合した。配合は次のとおり
であつた:ガムA20部、湿潤組成物として導入さ
れるシリカ充填剤固形分12部、触媒A0.2g及び
ヒドロキシル−末端封鎖ポリジメチルシロキサン
液1ml、ただし、このシロキサン液(以下液Aと
いう)は、約4重量%の珪素−結合ヒドロキシル
基を含み、約40μm2/秒の粘度を有するものであ
つた。加工処理の間に、ガム及び充填剤に少量の
液Aを加え、それによつて充填剤のガムへの移行
を促進し、「クリープ硬化」を低減させた。液A
の添加を必要としない場合もあつたろうが、比較
の基準を一致させるために全部の試料にこれを含
ませた。次いで各試料の硬化を硬化手順Bにより
行なつた。結果を表に示す。これらの結果か
ら、得られた充填剤がシリコーンゴムを補強する
ための適正な構造を有すること、ただし、充填剤
を約24時間熟成しないうちは最適な疎水度(〓
100%)が得られないことがわかる。 例 9 本例においては、熟成期間の関数としての乾燥
充填剤の物理的特性値と、得られるシリコーンゴ
ムの物理的性状との相対関係を示す。例7の手順
を用いて充填剤を調製した。配合は次のとおりで
あつた:メタノール511.7ml、水33.4ml、濃水酸
化アンモニウム水溶液94.2ml、ヘキサメチレンジ
シラザン75ml及びメチルオルトシリケート150
ml。充填剤を熟成及び洗浄し、ガム及び触媒と配
合し、硬化してシリコーンゴムを形成した。エラ
ストマー配合物は例8におけると同じであつた
が、充填剤はガムに添加する前に水洗し、又トル
エン約25mlをガムに加えて、充填剤が容易にガム
に移行するようにした。第1試料(15分)は、ク
リープ現象がひどかつたが、30分以上混練した後
では結局ガムの中に均質混和されるようなつた。
4時間熟成した試料は、ガム中に容易に均質混和
された。オーブン乾燥(例8参照)した充填剤を
用いて充填剤の性状を調べた。結果を表に示
す。充填剤の平均表面積は415m2/gであつた。 表のデータから、炭素含有量で測定して、1
時間後に約85%の疎水性化剤が充填剤上に存在す
ることがわかる。1時間後における未硬化の配合
物の可塑度及び硬化ゴムの伸び率は、30分の熟成
後に得られた値に較べて著るしく変わつていた。 例 10〜21 これらの例においては、疎水性化剤の初期濃度
の変化による影響を示す。また、充填剤の充填レ
ベルの関数としての硬化シリコーンゴムの性状の
変化も示す。用いた基本配合は次のとおりであつ
た:濃水酸化アンモニウム水溶液22.1ml、アンモ
ニアガスのメタノール溶液(〓0.11gNH3/ml溶
液、密度〓0.8g/ml、以下NH3/メタノール溶液
という)28.9ml、メチルオルトシリケート60ml、
疎水性化剤溶液及び追加量のメタノール。充填剤
は水、水酸化アンモニウム及びNH3/メタノール
溶液を一緒に混合して製造した。次に疎水性化剤
溶液を加えた後、直ちにメチルオルトシリケート
を加えた。組成物を1夜室温で熟成してから使用
した。すべての試料は、水浮揚試験で測定して
100%の疎水度を示した。 これらの例に用いた疎水性化剤溶液(以下溶液
Aという)は、下記成分を一緒に混合し、混合物
を2時間還流して調製されたものである:疎水性
化剤A100g、メタノール49.4g、及びNH3/メタ
ノール溶液0.565ml。配合物中の疎水性化剤とメ
タノールとの合計量は、最初の疎水性化剤Aの濃
度が高くなつても、該2成分中に含まれるメタノ
ールの総量が一定のままであるように調節した。
メチルオルトシリケート1mlに対する疎水性化剤
Aの添加グラム数を表に示し、同表には同じく
理論的SiO21モルに対する疎水性化剤Aのモル比
も示す。計算及び比較を目的とし、溶液Aに含ま
れる疎水性化剤がヘキサメチルシクロトリシロキ
サン(例4〜6参照)であると仮定する。従つ
て、溶液Aには、約66重量%の疎水性化剤Aが含
まれ、密度は0.92g/mlであつた。溶液Aに含ま
れるメタノールと、追加のメタノールとの合計量
は68.7mlであつた。例えば、例14における追加の
メタノール量と溶液Aの量とは、それぞれ55.5ml
及び35.2mlであり、一方例15においては、それぞ
れ50.9ml及び47.4mlが用いられた。これらの例に
おいては、過剰水分百分率(%EWM)は0であ
り、疎水性化剤溶液を除いて理論的SiO2単位の
重量%は14%であり、そしてNH3の含有量は、全
シリカ充填剤−含有組成物100gに対して約4.3g
であつた。従つて、これらの成分中に含まれるメ
タノールの総量は68.7mlであつた。 例4〜6に記載した手順に従い、非洗浄シリカ
−含有ゲルを用い、所望の充填剤レベルにおいて
充填剤をガムAに配合した。シリコーンゴムの物
理的性状の平均値を表に示す。 一般に、疎水性の補強用シリカ充填剤を生成す
るには、理論的SiO2単位1モル当り約0.08モルの
疎水性化剤Aが必要とされ、一方上限値は、最高
の充填剤対ゴムレベルにおいて0.40ないし0.54モ
ルであると思われる。一般に、充填剤対ゴムレベ
ルを一定にして疎水性化剤の濃度を高くすると、
硬化シリコーンゴムの100%伸び率におけるモジ
ユラス及び引裂き抵抗の各値は低下し、そして破
断点伸び率の値は高くなつた。40phgにおいて
は、疎水性化剤の濃度を高めると引張り強さの値
が大きくなるが、疎水性化剤の濃度が試験濃度範
囲をこえて60phg及びそれ以上になると、引張り
強さの低下が観察された。例20及び21は、比較の
ための例である。 例 22〜30 これらの例は、比較的狭い範囲の理論的SiO2
含有量において、水、アルコール及び触媒濃度を
変えた時の影響を示す。各配合物には、30mlのメ
チルオルトシリケート及び15mlのヘキサメチルジ
シラザンを含ませた。他の成分については、各反
応体の計算量と共に表に示す。充填剤は、例7
の手順(水酸化アンモニウムの添加を省略した例
も若干ある)によつて調製した。ガム100部当り
シリカ充填剤固形分を50部(phg)とし、硬化手
順Bを用い、例7の配合及び手法に従つて得られ
たシリコーンゴムの物理的性状を表に要約す
る。例24、26、27、29及び30は比較例である。表
(及び以下本文中)において「化学量論の水」
という標題を付した欄の百分率は、最初に含まれ
る水の全モル数を、メチルオルトシリケートを完
全に加水分解するのに必要な化学量論の水の1/2
と、ヘキサメチルジシラザンを加水分解するのに
必要な水の量(ヘキサメチルジシラザン1モルに
対して水2モル)との合計で除し、その商に100
を乗じて算出される。 表及びのデータから、試験を行なつた最低
値の%EWM(加水分解混合物中における高いア
ルコール対水の比率)においては、試験を行なつ
た塩基性触媒の3種のレベルすべてにつき補強用
充填剤(引張り強さが6.2MPaより大であること
によつて立証される)が生成すること、及び触媒
レベルを増加すると引張り強さが向上することが
わかる。47.1%EWM(加水分解混合物中の水と
アルコールとの割合がほぼ同じである)におい
て、補強用充填剤が得られたのは、塩基性触媒を
最低レベルを含む例23だけであつた。79.7%
EWM(加水分解混合物中、アルコールに対比し
て水の割合が多い)においては、補強性のある充
填剤は皆無であり、塩基性触媒レベルが増加する
と、引張り強さの値はわずかに低下する。 例 31〜48 これらの例においては、疎水性化剤を一定レベ
ルに保ち、理論的SiO2含有量、水、メタノール
及びアンモニア触媒の各レベルを変えた時の影響
について観察した。これらの例で用いたメチルオ
ルトシリケートの量は60mlであつた。例31及び例
45を含めて例31〜45においては、そのメチルシリ
ケートに2.0gの疎水性化剤Aを溶解し、室温に
おいて水、メタノール、アンモニア及び(もし用
いたとすれば)NH3/メタノール溶液の撹拌混合
物中に該溶液をすばやく添加した。反応体使用量
は表に示すとおりである。溶液をゲル化させ、
室温で24時間熟成した。次いでシリカ充填剤−含
有組成物をガムAに添合し、例8の配合及び手法
を用いて硬化させた。例46及び47においては、メ
チルオルトシリケートを添加する10分前に、
15.84gの疎水性化剤Aを他の成分に加えた。そ
れ以外の手順は前記と同じにした。例48において
は、60mlのメチルオルトシリケートの添加直前に
24mlの溶液Aを水、アルコール及び水酸化アンモ
ニウムに加えた。 加硫したシリコーンゴムの物理的性状を表XIに
示す。比較例31、32及び42は、本発明の目的にか
かる補強性を有していないと認められる。これら
の例から、固形分のレベル及び疎水性化剤の最初
の濃度が比較的一定であれば、充填剤の補強性能
が水、メタノール及び触媒の比率によつて左右さ
れることがわかる。従つて、所与の配合ごとに、
シリカ充填剤を含む加硫シリコーンゴムの物理的
性状を評価することにより、充填剤が本発明の目
的にかなう補強性能を有するか否かを判断する必
要がある。 例 49〜55 これらの例においては、他のタイプの疎水性化
剤について、本発明による充填剤を疎水性化する
その能力を示す。例49、50、51及び55で用いた配
合は、メタノール26.6g、水0.25ml、濃水酸化ア
ンモニウム溶液5.9g、メチルオルトシリケート
7.5ml及び表XIIに示した容量の疎水性化剤からな
るものであつた。例52及び54では、メタノール
53.1ml、水0.5ml、濃水酸化アンモニウム水溶液
11.7ml、メチルオルトシリケート12ml及び表に示
す量の疎水性化剤という配合を用いた。室温にお
いて、水、メタノール及びアンモニアの撹拌溶液
に疎水性化剤を加え、表XIIに示す時間の撹拌を行
なつた。該時点において、すばやくメチルオルト
シリケートを添加し、混合物の熟成処理を時間を
変えて行なつた。その時間が経過した後、加熱板
上において充填剤を1/2時間乾燥し、水浮揚試験
を用いてその疎水度を調べた。例53及び54で用い
た疎水性化剤溶液(以下溶液Bという)は、100
gの疎水性化剤A、49.4gのメタノール及び0.11
gのアンモニアガスを撹拌しながら混合して調製
した。この混合物を使用する前に、室温で24時間
熟成して得られた溶液は、平均式CH3O
{(CH32SiO}yR′(式中、R′は水素又はメチル基
であつてよく、yは1〜12の平均値を有する)で
示される混合物で構成されたものであると考察さ
れる。例53においては、溶液Bを添加した直後に
メチルオルトシリケートを加えた。例49において
は、完全に疎水性となるのに相当長時間を要した
ので、疎水性化剤の量をもつと多くした方がよか
つたように思われる。 例 56〜59 本例においては、加硫シリコーンゴムの性状に
及ぼすビニル−含有疎水性化剤の影響、及び疎水
性化剤の混合物の利用について説明する。例56で
用いた配合における成分割合は、212.48mlのメタ
ノール、2mlの水、46.96mlの濃水酸化アンモニ
ウム水溶液及び15.84gの疎水性化剤Aからなる
ものであつた。例57ないし59では、1・3・5−
トリメチル−1・3・5−トリビニル シクロト
リシロキサンを主成分とするビニル−含有疎水性
化剤(以下疎水性化剤Bという)を用いた。上記
配合を用いて例57〜59の試料調製に用いた疎水性
化剤A及びBの量を表に示す。充填剤及びエ
ラストマー配合物製造に用いた手順は、例8に記
載したと同じである。 例 60 本例においては、弗素−含有疎水性化剤を用い
て行なうシリカ充填剤の製造について説明する。
充填剤の配合は、210mlのメタノール、14mlの
水、38mlの濃水酸化アンモニウム水溶液、30mlの
sym−テトラメチル−ビス(3・3・3−トリフ
ルオロプロピル)ジシラザン及び60mlのメチルオ
ルトシリケートからなるものであつた。メタノー
ル、水及び水酸化アンモニウム溶液を撹拌しなが
ら、これに疎水性化剤を加えて充填剤を作つた。
疎水性化剤を加えたところ、二相からなる混合物
が生じた。約10分後に、烈しい撹拌下にメチルオ
ルトシリケートを加えて混合物を透明化した。例
4〜6に略述した手法に従い、ガムに添合する前
に室温で約10日間この組成物を熟成した。用いた
配合は次のとおりであつた:100部のガムB、湿
潤状態のゲル化した組成物として40部の充填剤固
形分、及び1部の触媒A。ガムBは、ヒドロキシ
−末端封鎖ポリジオルガノシロキサンガムであ
り、このポリジオルガノシロキサンに含まれるジ
オルガノシロキサン単位の合計モル数を基準にし
て、99.33モル%の3・3・3−トリフルオロプ
ロピルメチルシロキサン単位と0.67モル%のメチ
ルビニルシロキサン単位とから本質的になり、約
2.29〜3.18mmの範囲内の可塑度(試料5.6g)を有
するものであつた。硬化手順B及び後−硬化手順
Bを用いた後で得られた加硫フルオロシリコーン
ゴムの物理的性状は次のとおりであつた:引張り
強さ………7.79MPa、破断点伸び率………280%
及びジユロメーター(シヨア−A)………42。 第2の充填剤−含有組成物を上記の手法で調製
した。用いた配合は次のとおりである:メタノー
ル55.4ml、NH3/メタノール溶液25.7ml、濃水酸
化アンモニウム水溶液22.5g、sym−テトラメチ
ル−ビス(3・3・3−トリフルオロプロピル)
ジシラザン15ml及びメチルオルトシリケート60
ml。得られたシリカ−充填剤含有組成物(固形分
22.7%)を前記のようにガムに添合した。用いた
配合は次のとおりである:ガムB100部、シリカ
充填剤−含有組成物として添加される充填剤固形
分50部、及び2・4−ジクロロベンゾイル過酸化
物の50%活性ペースト〔14028ニユーヨーク州バ
ートのナウリー・ケミカル社(Noury Chemical
Company)製のカドツクス(Cadox)〕1.6部。
この充填剤の調製には、理論的SiO2単位1モル
当り0.254モルの疎水性化剤濃度を用いたが、第
1の配合物の場合には、その2倍の濃度であつ
た。前記の硬化及び後−硬化を行なつて得たフル
オロシリコーンゴムの物理的性状は次のとおりで
あつた:引張り強さ………10.89MPa、破断点伸
び率………325%、ジユロメーター(シヨア−
A)………53及び引裂き強さ(ダイB)………
28.2kN/m。 例6に略述した手順により第3の充填剤含有組
成物を調製した。用いた配合は次のとおりであつ
た:メタノール410ml、水26.8ml、濃水酸化アン
モニウム水溶液75.2ml、1・3・5−トリメチル
−1・3・5−トリス(3・3・3−トリフルオ
ロプロピル)シクロトリシロキサンを主成分とす
る組成物31.5g及びメチルオルトシリケート120
ml。得られたシリカ充填剤−含有組成物(固形分
15.2%)を熟成処理し、本例の第1充填剤で述べ
た配合を用いてガムの中に均質混和させた。硬化
手順A及び後−硬化手順Cを用いて得られたフル
オロシリコーンゴムの物理的性状は次のとおりで
あつた:引張り強さ………6.89MPa、破断点伸び
率………305%、ジユロメーター(シヨア−A)
………53及び引裂き抵抗(ダイB)………13.5k
N/m。 例 61〜68 これらの例においては、アルキルシリケートの
添加後、ただし、シリカ充填剤−含有組成物がゲ
ル化する前の時点において、疎水性化剤を添加し
て行なつたシリカ充填剤の製造について述べる。 電磁式撹拌棒(低剪断混合装置)を内蔵する瓶
の中で、表に示す量の水、メタノール及び濃
水酸化アンモニウム水溶液を混合し、例61〜64の
シリカ充填剤−含有組成物を調製した。次いで撹
拌下の混合物中にメチルオルトシリケート(表
におけるMOS)をすばやく添加し、10分間付
加的な加熱をせずに(アルキルシリケートの加水
分解で発生する熱によつて温度が上昇する)成分
の撹拌を行なつた後、ヘキサメチルジシラザン
(表におけるHMDS)を加えた。いずれの場
合にも、ヘキサメチルジシラザンを添加してから
少くとも30分後まで、得られた組成物は流動性を
保つた。例61では疎水性化剤添加後40分でゲル化
し、例63は約30分でゲル化し、例62では、曇りの
ある青味を帯びた液であつて、この液は約6時間
後にきわめて粘稠となり(この生成物は「クリー
ム」の稠度を有していた)、また例64では、約30
分後にゲル化した(形成されたこのシリカゲル
は、ゲル化した後収縮しはじめた)。これらの試
料は、使用に先立つて室温で24時間熟成処理し
た。 例65〜68においては例61〜64に述べたと同じよ
うに調製したが、メチルオルトシリケートの添加
を2回に分けて実施した。メチルオルトシリケー
トの第1回の添加を行なつてから10分後に、表
に示す第2回目のメチルオルトシリケートの添
加を行なつた。例65及び66では、第2回目のメチ
ルオルトシリケート添加後約12分の時点でヘキサ
メチルジシラザンを添加した。これらの2例にお
いては、第2回目のメチルオルトシリケートを添
加して間もなく、少量の沈殿が観察された。例67
及び68においては、ヘキサメチルジシラザンの添
加を、第2回目のメチルオルトシリケート添加直
後に行なつた。 第2回目のメチルオルトシリケートの添加によ
り、シリカ充填剤の構造が、このような2回目の
添加を実施せずに得られたタイプの充填剤に較べ
て変化をきたすように考えられる。使用に先立
ち、シリカ充填剤−含有組成物を室温で24時間熟
成した。例66で製造した組成物は、ヘキサメチル
ジシラザンを加えた後約20分でゲル化したが、例
65、67及び68で製造した組成物は、24時間後にお
いて帯青色の流動液であつた。例65及び67の組成
物は、粘度がかなり高く、クリームの稠度を有す
るものであつたが、例68の組成物は粘度の低い、
注入可能な流動液であつた。 例61〜66で調製したシリカ充填剤を含むエラス
トマー配合物の製造を例7で用いた手法に従つて
実施したが、例67及び68で作つたシリカ充填剤を
含むエラストマー配合物については、例4〜6で
用いた手法によつて製造した。用いた配合は例8
と同じ(ガム100部に対して充填剤固形分60部)
にしたが、例61〜66においては、充填剤の添合を
行なう前に約25mlのトルエンをガムに加え、充填
剤のガムへの移行を促進した。例62、65及び67で
は粘度の高い「クリーム状」の組成物となつて、
実験室の混練手段では処理が容易でなかつたの
で、例62及び65の充填剤組成物は、分割してパン
生地ミキサーに入れ、直ちに少量の水を加えて充
填剤のガムへの移行を促進させた。例68の液状充
填剤組成物は、充填剤組成物を水に加え、そして
水洗した充填剤をガムに加えることにより沈殿処
理(回収)を行なつた。しかしながら、例67のク
リーム状の液状組成物は、2本ロール式ミル上に
おいてガムに対して分割して加え、水を加えずに
添合処理した。硬化手順B及び後−硬化手順Bを
用いてシリコーンゴムを得た。硬化したシリコー
ンゴムの物理的性状を表に示す。例62から明
らかなとおり、理論的SiO2含有量(従つて、生
成する充填剤固形分の実際的な量)が低くても、
この方法により補強性の大きいシリカ充填剤を製
造することができる。例64は比較例である。 例 69〜71 これらの例においては、疎水性の補強用シリカ
充填剤の製造における他のタイプのアルキルシリ
ケートの利用について述べる。例69においては、
ポリ珪酸のメチルエステルの混合物であるとされ
ているメチルポリシリケートを用いて調製を行な
つた。このものは、約360〜470の数平均分子量を
有し、20℃における粘度が7ないし8キロパスカ
ル・秒であり、SiO2含有量が約50%、そして密
度が20℃において1.140〜1.160(ジナミト・ノー
ベル・ケミカルスから「ジナシル51」の商品名で
販売されている)のものである。例70の試料は、
エチルポリシリケートを用いて調製したが、この
ポリシリケートは、3.9キロパスカル・秒の粘
度、1.055〜1.065の密度、約650の数平均分子
量、及び40%の理論的SiO2濃度を有するもの
〔10017ニユーヨーク州ニユーヨークのユニオン・
カーバイド社(Union Carbide Corporation)か
ら「エチル シリケート(Ethyl Silicate)40」
の商品名で販売されている〕である。例71の試料
は、エチルオルトシリケートを用いて調製した。
例69における充填剤は、例6で用いた手順によつ
て調製したが、次の反応体を用いた:メタノール
149.9ml、水26.0ml、NH3/メタノール溶液108.0
ml、疎水性化剤A15.8g、及び前記のメチルポリ
シリケート39.5ml。例70における充填剤は、例52
で用いた手法を利用し、次の反応体から製造し
た:メタノール38.3ml、水8.2ml、NH3/メタノー
ル溶液77.6ml、溶液A26.8ml、及び上記のエチル
ポリシリケート39.5ml。例71の充填剤は、例6で
用いた手法により、次の反応体から製造した:メ
タノール108.8ml、水6.2ml、濃水酸化アンモニウ
ム水溶液15.7ml、疎水性化剤A10g、及びエチル
オルトシリケート45ml。得られた例69、70及び71
のシリカ−充填剤含有組成物は、加水分解混合物
(いずれの場合においても、疎水性化剤の添加量
を除く)100gに対し、それぞれSiO2が7.4g、
11.1g及び7.6gの理論的SiO2含有量、及びそれ
ぞれ11.4%、20.3%及び14.1%の実際の充填剤固
形分含有量を有するものであつた。 例69〜71で得られたシリカ充填剤からエラスト
マー配合物を製造するのに用いた方法は、例4〜
6で用いた方法と同じであつた。しかしながら、
例69及び70においては、100部のガムAに対して
60部の充填剤固形分を用い、又例71においては、
100部のガムAに対して54部の充填剤固形分を用
いた。硬化手順A及び後−硬化手順Bを用いて得
られたシリコーンゴムの平均的物理性状を表
に示す。 例 72〜73 本例においては、疎水性化剤の使用量レベルを
高めた場合を説明する。例72のシリカ充填剤は、
例7の手順によつて次の配合を用いて調製した:
メタノール205.0ml、濃水酸化アンモニウム水溶
液31.4ml、水17.4ml、ヘキサメチルジシラザン50
ml、メチルオルトシリケート60ml。この充填剤配
合物は、配合物に含まれる理論的SiO2単位1モ
ル当りの最初のヘキサメチルジシラザン含有量が
0.59モルであり、オーブン−乾燥を行なつた充填
剤(乾燥前に水で洗浄)の全炭素含有量は12.95
%であつた。エラストマー配合物は、例4〜6で
用いた手法によつて調製したが、ガムA100部当
り充填剤固形分60部の充填剤レベルとした。硬化
手順A及び後−硬化手順Bを用いたが、得られた
シリコーンゴムの平均的物理性状は次のとおりで
あつた:引張り強さ………11.55MPa、100%伸び
率におけるモジユラス………1.48MPa、破断点伸
び率………465%、及びジユロメーター(シヨア
−A)………53。 例73の試料は、次の処方を用いて調製した:メ
タノール205ml、濃水酸化アンモニウム水溶液
34.6ml、水15.4ml、ヘキサメチルジシラザン40
ml、及びメチルオルトシリケート60ml。例72に比
較し、この配合は疎水性化剤の最初の使用レベル
が低かつた(理論的SiO2単位1モルに対する疎
水性化剤のモル数が0.48である)。得られたシリ
カ充填剤の全炭素含有量は11.5%であり、これか
ら得られるシリコーンガムの平均的物理性状は次
のとおりであつた:引張り強さ………
13.65MPa、100%伸び率におけるモジユラス……
…1.65MPa、破断点伸び率475%、及びジユロメ
ーター(シヨア−A)………57。これらの例にお
いては、最初に含まれた疎水性化剤の過剰な量
は、揮発分除去及び硬化処理の過程において失わ
れたものと考察される。例72における疎水性化剤
の多量含有は、シリコーンゴムの物理的性状に亜
影響を及ぼしたようであるが、その程度は甚だし
いものではなかつた。これらの例から見て、0.5
モル%をこえてヘキサメチルジシラザンを用いる
ことは不経済であると思われる。
【表】
【表】
【表】
【表】
【表】
【表】
【表】
【表】
【表】
【表】
【表】
【表】
【表】
【表】
【表】
【表】
【表】
【表】
JP56502168A 1980-06-03 1981-05-29 Expired JPS6156255B2 (ja)

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
US06/156,002 US4344800A (en) 1980-06-03 1980-06-03 Method for producing hydrophobic reinforcing silica fillers and fillers obtained thereby

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPS57500738A JPS57500738A (ja) 1982-04-30
JPS6156255B2 true JPS6156255B2 (ja) 1986-12-01

Family

ID=22557669

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP56502168A Expired JPS6156255B2 (ja) 1980-06-03 1981-05-29

Country Status (11)

Country Link
US (1) US4344800A (ja)
EP (1) EP0042208B1 (ja)
JP (1) JPS6156255B2 (ja)
BR (1) BR8108632A (ja)
CA (1) CA1154202A (ja)
DD (1) DD159422A5 (ja)
DE (1) DE3173097D1 (ja)
ES (1) ES8300821A1 (ja)
MX (1) MX159147A (ja)
WO (1) WO1981003485A1 (ja)
ZA (1) ZA813069B (ja)

Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH11116807A (ja) * 1997-10-13 1999-04-27 Suzuki Sogyo Co Ltd 熱伝導性シリコーンゴム組成物及びその成形体
WO2013165010A1 (en) 2012-05-01 2013-11-07 Dow Corning Toray Co., Ltd. Film-like thermosetting silicone sealing material
WO2014100652A1 (en) 2012-12-21 2014-06-26 Dow Corning Corporation Layered polymer structures and methods

Families Citing this family (58)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US4529774A (en) * 1982-08-20 1985-07-16 General Electric Company Treated silica fillers and process for making same
US4454288A (en) * 1982-12-02 1984-06-12 Dow Corning Corporation Surface treatment of inorganic fillers
US4444940A (en) * 1983-06-23 1984-04-24 Dow Corning Corporation High strength, heat curable polyorganosiloxane elastomer compositions and method for preparing same
JPS636062A (ja) * 1986-06-25 1988-01-12 Toray Silicone Co Ltd シリカ微粉末の表面改質方法
JPS63108082A (ja) * 1986-10-24 1988-05-12 Hitachi Chem Co Ltd 酸化ケイ素被膜形成用塗布液
US5106681A (en) * 1987-02-12 1992-04-21 Diafoil Company, Limited Polyester films, magnetic recording media and film capacitors produced therefrom
JPH0832828B2 (ja) * 1987-07-30 1996-03-29 東レ・ダウコーニング・シリコーン株式会社 加熱硬化性オルガノポリシロキサン組成物
JP2614478B2 (ja) * 1988-02-01 1997-05-28 東レ・ダウコーニング・シリコーン株式会社 フィルム状シリコーンゴム接着剤
US4795775A (en) * 1988-02-25 1989-01-03 Dow Corning Corporation Primer compositions
DE3839900A1 (de) * 1988-11-25 1990-05-31 Wacker Chemie Gmbh Verfahren zur hydrophobierung von si-oh-gruppen enthaltendem, teilchenfoermigem feststoff und verwendung des erhaltenen, hydrophoben, teilchenfoermigen feststoffes in einem verfahren zur herstellung von zu elastomeren haertbaren massen auf basis von diorganopolysiloxanen
CA2004297A1 (en) * 1988-12-02 1990-06-02 Hiroshi Kimura Polyorganosiloxane fine particles
FR2663340B1 (fr) * 1990-06-13 1994-04-08 Rhone Poulenc Chimie Procede de preparation d'empatage en extrudeuse double-vis pour compositions rtv sih/sivi.
JPH0617476B2 (ja) * 1990-09-04 1994-03-09 工業技術院長 有機基修飾シリカ粒子、その製造方法および該粒子をフィラーとする樹脂組成物
JP2844896B2 (ja) * 1990-10-17 1999-01-13 信越化学工業株式会社 耐熱性絶縁塗料
JP3105912B2 (ja) * 1990-10-31 2000-11-06 東レ・ダウコーニング・シリコーン株式会社 高強度シリコーンゴム粒状物およびその製造方法
EP0489518B1 (en) * 1990-12-05 1997-03-12 Dow Corning Corporation Extrudable curable organosiloxane compositions exhibiting reduced compression set
DE69131694T2 (de) 1990-12-28 2000-11-30 Dow Corning Verfahren zur Sichtbarmachung der Härtung einer UV-härtbaren Zusammensetzung durch Farbänderung
US5449560A (en) * 1991-07-05 1995-09-12 Dow Corning S.A. Composition suitable for glass laminate interlayer and laminate made therefrom
DE4344309A1 (de) * 1993-12-23 1995-06-29 Wacker Chemie Gmbh Lösliche Organopolysiloxan-Radikalmakroinitiatoren zur Pfropfcopolymerisation
US5459194A (en) 1994-05-31 1995-10-17 Dow Corning Corporation Compositions for bonding organosiloxane elastomers to organic polymers
EP0694576A1 (en) * 1994-07-28 1996-01-31 General Electric Company Treating process for precipitated silica fillers
DE19648798C2 (de) * 1996-11-26 1998-11-19 Hoechst Ag Verfahren zur Herstellung von organisch modifizierten Aerogelen durch Oberflächenmodifikation des wäßrigen Gels (ohne vorherigen Lösungsmitteltausch) und anschließender Trocknung
US5807501A (en) * 1997-02-20 1998-09-15 Dow Corning Corporation Neutral-aged hydrophobic organosilicate-modified silica gels
DE19718740A1 (de) 1997-05-02 1998-11-05 Hoechst Ag Verfahren zur Granulierung von Aerogelen
DE19718741A1 (de) 1997-05-02 1998-11-05 Hoechst Ag Verfahren zur Kompaktierung von Aerogelen
DE19756831A1 (de) * 1997-12-19 1999-07-01 Wacker Chemie Gmbh Siliciumdioxid, das an seiner Oberfläche teil- oder vollständig silylierte Polykieselsäureketten trägt
DE19756633A1 (de) 1997-12-19 1999-06-24 Hoechst Ag Verfahren zur unterkritischen Trocknung von Lyogelen zu Aerogelen
DE19801004A1 (de) * 1998-01-14 1999-07-15 Cabot Corp Verfahren zur Herstellung von im wesentlichen kugelförmigen Lyogelen in wasserunlöslichen Silylierungsmitteln
WO1999036356A2 (en) * 1998-01-15 1999-07-22 Cabot Corporation Polyfunctional organosilane treatment of silica
WO1999036480A1 (en) * 1998-01-15 1999-07-22 Cabot Corporation Method of preparing treated silica
EP1093486B1 (de) * 1998-06-05 2004-08-04 Cabot Corporation Nanoporöse interpenetrierende organisch-anorganische netzwerke
JP2000119587A (ja) * 1998-10-20 2000-04-25 Clariant Polymer Kk コーティング組成物
US6174926B1 (en) 1999-01-13 2001-01-16 Cabot Corporation Method of preparing organically modified silica
US6586501B1 (en) 1999-01-20 2003-07-01 Cabot Corporation Aggregates having attached polymer groups and polymer foams
US6258864B1 (en) 1999-01-20 2001-07-10 Cabot Corporation Polymer foam containing chemically modified carbonaceous filler
US6743831B2 (en) * 2002-04-23 2004-06-01 Medtronic, Inc. Implantable medical catheter having reinforced silicone elastomer composition
JP4712556B2 (ja) * 2003-02-18 2011-06-29 株式会社タイテム 耐アルカリ性繭型コロイダルシリカ粒子及びその製造方法
US6777512B1 (en) * 2003-02-28 2004-08-17 Dow Global Technologies Inc. Amine organoborane complex initiated polymerizable compositions containing siloxane polymerizable components
KR20060081656A (ko) * 2003-06-09 2006-07-13 다우 글로벌 테크놀로지스 인크. 안정화된 유기보란 중합 개시제 및 중합성 조성물
CN1898082B (zh) 2003-12-22 2010-09-29 陶氏环球技术公司 促进的有机硼烷胺络合物引发的可聚合组合物
US8501886B2 (en) * 2003-12-22 2013-08-06 Dow Global Technologies Llc Accelerated organoborane amine complex initiated polymerizable compositions
EP1807347B1 (en) * 2004-10-20 2014-01-22 Cabot Corporation Method of preparing hydrophobic silica directly from an aqueous colloidal silica dispersion
JP4741230B2 (ja) * 2004-12-28 2011-08-03 東レ・ダウコーニング株式会社 フィルム状シリコーンゴム接着剤
BRPI0617591A2 (pt) * 2005-10-07 2011-08-02 Dow Global Technologies Inc sistemas para iniciar polimerização via radical livre, composição polimerizável de duas partes, método de polimerização, método para ligar dois ou mais substratos entre si, método para modificar a superfìcie de um polìmero de baixa energia superficial, método para revestir um substrato, composição de revestimento e laminado
US8961677B2 (en) * 2006-04-26 2015-02-24 Silbond Corporation Suspension of nanoparticles and method for making the same
US20080103274A1 (en) * 2006-10-12 2008-05-01 Jialanella Gary L Accelerated organoborane initiated polymerizable compositions
US7524907B2 (en) * 2006-10-12 2009-04-28 Dow Global Technologies, Inc. Accelerated organoborane initiated polymerizable compositions
CN100577712C (zh) * 2006-10-16 2010-01-06 中国科学院化学研究所 用溶胶-凝胶法增强的室温硫化硅橡胶的制备方法
DE102010002141A1 (de) 2010-02-19 2011-08-25 Momentive Performance Materials GmbH, 51373 Integrale Bestrahlungseinheit
WO2013024146A1 (de) 2011-08-18 2013-02-21 Momentive Performance Materials Gmbh Bestrahlungs- bzw. formeinheit
WO2013186185A1 (de) 2012-06-11 2013-12-19 Momentive Performance Materials Gmbh Verfahren zur herstellung von kunststoff-verbundformkörpern
EP2867303A4 (en) 2012-06-29 2015-11-25 3M Innovative Properties Co PARTICLES OF THE SILSESQUIOXANE TYPE
US10442899B2 (en) 2014-11-17 2019-10-15 Silbond Corporation Stable ethylsilicate polymers and method of making the same
JP6389145B2 (ja) 2015-06-05 2018-09-12 信越化学工業株式会社 付加硬化型シリコーン樹脂組成物、及び半導体装置
US20210130550A1 (en) * 2018-01-19 2021-05-06 Wacker Chemie Ag Alkyl silicone resin as additive for hyrophobising fibre cement
CN108587186B (zh) * 2018-05-11 2020-09-11 中国科学院化学研究所 氟硅橡胶补强用的改性白炭黑及其制备方法、氟硅橡胶
US20230002636A1 (en) * 2019-12-09 2023-01-05 Lord Corporation Uv coating for dielectric insulation
TWI807540B (zh) * 2021-12-16 2023-07-01 臺灣塑膠工業股份有限公司 纖維複合材料及其製造方法

Family Cites Families (8)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US3024124A (en) * 1957-11-29 1962-03-06 Martin Marietta Corp Stabilizing salts for multicolor lacquers
US3024126A (en) * 1960-06-15 1962-03-06 Dow Corning Method of treating reinforcing silica
NL7000442A (ja) * 1969-01-27 1970-07-29
US4006175A (en) * 1969-12-18 1977-02-01 Dynamit Nobel Aktiengesellschaft Porous silicic acid and its production
DE1963439A1 (de) * 1969-12-18 1971-06-24 Dynamit Nobel Ag Verfahren zur Herstellung poroeser Kieselsaeure
DE2357184A1 (de) * 1973-11-16 1975-05-22 Merck Patent Gmbh Verfahren zur herstellung von organisch modifizierten siliciumdioxiden
DE2729244A1 (de) * 1977-06-29 1979-01-04 Degussa Faellungskieselsaeure
US4208316A (en) * 1978-06-29 1980-06-17 Deutsche Gold- Und Silber-Scheideanstalt Vormals Roessler Hydrophobic precipitated silicic acid and compositions containing same

Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH11116807A (ja) * 1997-10-13 1999-04-27 Suzuki Sogyo Co Ltd 熱伝導性シリコーンゴム組成物及びその成形体
WO2013165010A1 (en) 2012-05-01 2013-11-07 Dow Corning Toray Co., Ltd. Film-like thermosetting silicone sealing material
WO2014100652A1 (en) 2012-12-21 2014-06-26 Dow Corning Corporation Layered polymer structures and methods

Also Published As

Publication number Publication date
ES502690A0 (es) 1982-11-01
EP0042208A2 (en) 1981-12-23
CA1154202A (en) 1983-09-27
MX159147A (es) 1989-04-26
EP0042208B1 (en) 1985-12-04
EP0042208A3 (en) 1981-12-30
JPS57500738A (ja) 1982-04-30
ES8300821A1 (es) 1982-11-01
WO1981003485A1 (en) 1981-12-10
ZA813069B (en) 1982-05-26
US4344800A (en) 1982-08-17
DE3173097D1 (en) 1986-01-16
DD159422A5 (de) 1983-03-09
BR8108632A (pt) 1982-04-13

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JPS6156255B2 (ja)
US5057151A (en) Process for preparing hydrophobic particulate solids containing si-oh groups and a process for using the same
US4454288A (en) Surface treatment of inorganic fillers
US7732519B2 (en) Emulsion composition for silicone rubber, process for producing the same, and process for producing silicone rubber
KR19990007093A (ko) 친수성 폴리실록산 조성물
JP3389797B2 (ja) 高疲労耐久性液状シリコーンゴム組成物の製造方法
KR20100049001A (ko) 경화성 실리콘 러버 조성물들과 경화된 실리콘 러버 조성물들 그리고 기능성 실리카를 사용하는 그들의 제조 방법들
JP4799830B2 (ja) 疎水性ヒュームドシリカ
JPH07258545A (ja) 室温硬化性シリコーン用充填材の現場処理法
EP1043363B1 (en) Mother mold-forming silicone rubber composition and mother mold obtainable therefrom
CN102811696A (zh) 含藻酸类的水性组合物、齿科用藻酸盐印模材料及齿科用藻酸盐印模材料用的基体材料
EP1578859A1 (fr) Procede de preparation d'une suspension de silice dans une matiere silicone eventuellement reticulable
JPS6346786B2 (ja)
JP5319905B2 (ja) 型取り母型用シリコーンゴム組成物及び型取り母型
EP0043640B1 (en) Optically clear silicone compositions curable to elastomers
JPH039881B2 (ja)
JPH08151521A (ja) 金型成形用シリコーンゴム組成物
US5559183A (en) Silicone oil-silica filler paste useful in liquid injection molding applications, method for making, and use
JP5014532B2 (ja) 液状付加硬化型シリコーンゴム組成物の製造方法
US7084193B2 (en) Process for the preparation of a suspension of silica in an optionally crosslinkable silicone matrix
KR100689682B1 (ko) 잠재적으로 가교가능한 실리콘 물질 중의 실리카 현탁액의제조 방법
CN100439435C (zh) 热固性硅橡胶组合物
JPS6310662A (ja) パテ状シリコ−ン組成物
JPH0291131A (ja) 発泡可能な組成物およびシリコーンフォームの製造方法
JPH0741562A (ja) 液状シリコーンゴムベースコンパウンドの製造方法