JPS6151762B2 - - Google Patents

Info

Publication number
JPS6151762B2
JPS6151762B2 JP54056261A JP5626179A JPS6151762B2 JP S6151762 B2 JPS6151762 B2 JP S6151762B2 JP 54056261 A JP54056261 A JP 54056261A JP 5626179 A JP5626179 A JP 5626179A JP S6151762 B2 JPS6151762 B2 JP S6151762B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
laminate
layer
film layer
thin film
thickness
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired
Application number
JP54056261A
Other languages
English (en)
Other versions
JPS55149909A (en
Inventor
Kazumi Ookawa
Kaoru Iwata
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Teijin Ltd
Original Assignee
Teijin Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Teijin Ltd filed Critical Teijin Ltd
Priority to JP5626179A priority Critical patent/JPS55149909A/ja
Publication of JPS55149909A publication Critical patent/JPS55149909A/ja
Publication of JPS6151762B2 publication Critical patent/JPS6151762B2/ja
Granted legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Optical Filters (AREA)
  • Surface Treatment Of Optical Elements (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
本発明は被覆された選択光透過性積層体に関
し、更に詳しくは、可視光透過率並びに赤外反射
率が高く、且つ耐摩耗性、耐久性に優れた選択光
透過性積層体に関する。 選択光透過性積層体は、例えば可視光に対して
透明で赤外光に対して反射能を有するものなどが
透明断熱膜として利用されている。かかる性能を
有する積層体は、建築物の窓、冷凍・冷蔵シヨー
ケース、車輌、航空機の窓等の利用が考えられ、
太陽エネルギーの利用及びエネルギー放散の防止
をはかる透明断熱窓としての機能が今後益々重要
となつてくる。 かかる目的を達成する為に、均質で高性能の選
択光透過性積層体が、工業的に安価、大量に供給
されることが切望されている。 従来、上記の如き性能を有する膜(積層体)と
しては、 1 金、銅、銀、パラジウム等の金属薄膜: 2 酸化インジウム、酸化スズ、ヨウ化銅等の化
合物半導体膜: 3 金、銅、銀、パラジウム等の金属薄膜と、他
の要素との組合せにより、ある波長領域におけ
る透明性を改善したもの 等が知られている。特に上記3の構成体の代表的
なものは、金属薄膜層を透明高屈折率薄膜層では
さんだ積層体であつて、例えば真空蒸着、反応性
蒸着、化学コーテイング法又はスパツタリング法
で形成されたBi2O3/Au/Bi2O3、ZnS/Ag/
ZnS又はTio2/Ag/TiO2等の積層体が提案され
ている。金属層として銀を用いたものは、銀自体
がもつ光学的特性により可視光領域における透明
性及び赤外光に対する反射能が特に優れている。 しかし、該選択光透過性を有する積層体を透明
断熱窓として使用する場合は、可視光透過性や赤
外光反射能といつた本来の性能だけでなく耐摩耗
性や耐久性(耐光性、耐熱性)といつた実用性能
も要求される。ところが、一般に上記の如く極め
て薄い金属薄膜や金属酸化物薄膜を積層したもの
は耐摩耗性に於いて不十分である場合が多く、例
えば複層ガラス内に使用する場合は問題は少ない
が、直接外部にさらされる場合は保護層を設ける
ことが必要である。 本発明者らは、該積層体の実用性を上げるべく
種々の保護コーテイング剤を検討したところ多く
の保護コーテイング剤が耐摩耗性を向上せしめう
ることを見出したが、同時に赤外線反射能即ち熱
線反射能を著るしく低下せしめることを発見し
た。 この原因を追跡した結果、保護層が赤外線の大
部分を吸収し、吸収された赤外線エネルギーは熱
線として再放射されると同時に、伝導や対流によ
り周囲に伝達されることが判つた。従つて保護層
を実際に選択光透過性積層体に適用する場合に次
の如き問題が存在する。 保護層が厚すぎると保護機能は増大するが、
赤外領域の吸収率が高くなり、従つて赤外光に
対する反射能が著るしく低下する。一般の保護
コーテイング剤を用いた場合では、保護層の膜
厚1.5以上では赤外反射能のかなりの低下はま
ぬがれえない。 0.3μm〜1.5μm程度の保護膜厚は赤外線反
射能を低下させないという点で本発明の目的に
適した膜厚である。しかしこの膜厚では可視光
をあてると虹色の干渉稿が発生する為通常の用
途には使えない。 更に膜厚を薄くすると、赤外領域の吸収は
益々低下し、干渉稿の発生も回避しうるが、逆
に耐摩耗性を著るしく低下する。例えば一般の
塗料用コーテイングでは多くの場合干渉を避け
た膜厚、即ち0.3μm以下では保護層としての
十分な機能は期待し難い。 本発明者らは、かかる矛盾する問題を解決すべ
く鋭意研究した結果、(メタ)アクリロニトリル
から主としてなる重合体を保護層として用いるこ
とにより、かかる問題が一挙に解決しうることを
見出し、本発明に到達した。 即ち本発明は、透明な成形物基板の少なくとも
片面に、金属薄膜層及び/又は金属酸化物薄膜層
が必要に応じて高屈折率誘電体薄膜層と組合せて
積層され、更にその上に保護膜層が積層されてな
る可視光線透過性及び赤外線反射性を有する選択
光透過性積層体において、当該保護膜層が、下記
式(1) 〔但し、Rは水素原子又はメチル基を表わす〕 で表わされる構成単位を主たる構成単位とする重
合体よりなるものであることを特徴とする選択光
透過性積層体である。 本発明の特定の保護膜を用いた積層体(以下積
層体(A)ということあり。)は、 1 保護膜層を可視光干渉膜厚の上限以上の膜厚
で設けた場合でも赤外吸収率は低く、従つて熱
線反射能は良好に保持され、また耐摩耗性も高
い。 2 ニトリル基の効果により低透湿性および低ガ
ス透過性が達成され、従つて耐久性が高い。 等の特徴を有する。 本発明における保護膜層の素材は、前述のごと
く、下記式(1) 〔但し、Rは水素原子又はメチル基である〕 で表わされる構成単位から主としてなる重合体で
ある。 Rは重合体中のすべてが同一でもよく、又異な
つていてもよい。 式(1)なる構成単位は重合体中少なくとも70モル
%含有されていることが必要であり、好ましくは
75モル%以上、特に好ましくは80モル%以上であ
る。 かかる構成単位は、下記式(2) CH2=CR−CN ……(2) 〔但し、Rは前記定義の通り〕 で表わされる(メタ)アクリロニトリルの重合反
応により容易に形成されるが、必ずしもこれに限
られない。重合形式としてはラジカル重合、アニ
オン重合が挙げられ、重合方法としてはバルク重
合、溶液重合、懸濁重合及び乳化重合等が例示さ
れる。又、これら重合体の分子量は、ジメチルホ
ルムアミド中20℃で測定した固有粘度が0.5〜
15.0、好ましくは0.7〜10.0のものが用いられる。
それ以下のものは耐スクラツチ性の低下が認めら
れ、それ以上では分子量の増加に判う耐スクラツ
チ性の向上が認められないし、又塗工液の粘度が
高くなり塗工性が悪くなり好ましくない。 保護膜層の素材に含有されてもよい他の単成単
位としては、(メタ)アクリロニトリルと共重合
しうるビニルモノマーから形成されるものであ
り、かかるモノマーとしては、例えばスチレン、
α−メチルスチレン、(メタ)アクリル酸、メチ
ル(メタ)アクリレート、エチル(メタ)アクリ
レート、2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレ
ート、酢酸ビニル、(メタ)アクリルアミド、ブ
タジエン、イソプレン、エチレン、プロピレン等
が挙げられる。これら共重合構成単位は一種類で
もよく、又、二種類以上が混合していてもよい。 保護膜層の膜厚は、干渉膜厚の上限以上20μ以
下、好ましくは干渉膜厚の上限以上10μ以下であ
る。干渉膜厚とは、可視光を当てた時に、虹色の
干渉稿を生じる膜厚であり、屈折率等により若干
変るのでいちがいにはいえないが、通常は0.3μ
m〜1.5μm程度である。従つて本発明における
保護膜の膜厚の下限は、材質に応じて決められる
ものであるが、上記の理由より通常1.5μm以上
が好ましい。又膜厚が20μをこえると赤外吸収率
が高くなり好ましくない。 本発明において、上記の如き保護膜が設けられ
るべき選択光透過性を有する積層体(以下積層体
(B)ということあり)は、透明な成形物基板の少な
くとも片面に金属薄膜層及び/又は金属酸化物薄
膜層が必要に応じて高屈折率誘電体薄膜層と組合
せて積層されたものである。 本発明に於て用いられる選択光透過性積層体(B)
のベースとなる透明な成形物基板としては、有機
系無機系成型物およびこれらの複合成型物のいず
れでもよい。有機系成型物としては、例えばポリ
エチレンテレフタレート樹脂、ポリエチレンナフ
タレート樹脂、ポリブチレンテレフタレート樹
脂、ポリカーボネート樹脂、ポリ塩化ビニル樹
脂、アクリル樹脂、ポリアミド樹脂、その他の樹
脂の成型物があげられる。 一方無機系成型物としては例えばソーダガラ
ス、硼硅酸ガラス質、アルミナ、マグネシア、ジ
ルコニア、シリカ系などの金属酸化物などの成型
物があげられる。 これらの成型物は板状、シート状、フイルム
状、等の任意の型に成型されており、またその目
的に応じ着色又は無着色の透明のものが選ばれ
る。ただし加工性の面よりシート状、フイルム
状、板状のものが、中でもフイルム状のものが生
産性の面より特に好ましい。更に二軸配向したポ
リエチレンテレフタレートフイルムが透明性フイ
ルムの強度、寸法安定性、積層体との接着性など
の点より好ましい。 当該フイルムは、接着性を向上させる為に予め
コロナ放電処理、グロー放電処理、炎処理、紫外
線或いは電子線処理、オゾン酸化処理、加水分解
処理等の前処理を施したり、接着層をプレコート
しても良い。 本発明に用いられる高屈折率誘電体薄膜層とし
ては、例えば二酸化チタン、酸化チタン、酸化ビ
スマス、硫化亜鉛、酸化錫および酸化インジウム
等からなる薄膜層を挙げることができる。 高屈折率誘電体薄膜層は可視光に対して1.6以
上、好ましくは1.8以上の屈折率を有し、可視光
透過率80%以上、好ましくは90%以上であるのが
効果的であり、その膜厚は50〜600Å、好ましく
は120〜400Åである。 金属薄膜層の材料としては、銀、金、銅、アル
ミニウム、ニツケル、パラジウム、錫およびこれ
らの合金あるいは混合物が用いられる。殊に、
銀、金、銅、それらの合金或いは混合物が好まし
く用いられる。その膜厚は30〜500Å、好ましく
は50〜200Åであり、この範囲のものが、透明性
と断熱性の両面からみて好ましい。 金属薄膜層は一層でもよく、又、異なつた金属
を組合せた多層であつてもよい。 特に好ましい金属薄膜層としては、100〜200
Åの銀と銅の合金層であり、且つ合金中の銅の割
合が0.5〜1.5重量%である金属薄膜100〜200Å
の銀層と5〜50Åの銅層の二層からなる金属薄膜
等である。 金属酸化物層の材料としては、酸化インジウ
ム、酸化錫、錫酸化カドミウム、およびこれらの
混合物が用いられる。 従つて本発明における保護膜が積層される前の
選択光透過性積層体(B)の具体例としては下記の如
きものが挙げられる。 (イ) PET/TiO2/Ag/TiO2 (ロ) PET/TiO2/Ag−Cu/TiO2 (ハ) PET/TiO2/Ag−Au/TiO2 (ニ) PET/TiO2/Ag−Au−Cu/TiO2 (ホ) PET/ZnS/Ag/ZnS (ヘ) PET/SnO2/Ag−Cu/SnO2 (ト) PET/TiO2/Ag−Au−Cu/ZnS (チ) PET/Bi2O3/Ag−Au/Bi2O3 (リ) PET/Ni/Au/SiO2 (ヌ) PET/Ni/Au (ル) PET/Au/TiO2 (ヲ) PET/In2O3 (ワ) PET/Al (カ) PET/In2O3−SnO2 (ヨ) PET/Ni−Cr (タ) PET/Ti しかし、本発明はこれらに限定されるものでは
ない。 本発明の積層体(A)は、前記した如き構成の選択
光透過性積層体(B)の表面に、前記した如き、式(1)
の構成単位から主としてなる重合体を被覆せしめ
ることにより得ることができる。 積層体(B)を得るに当り、透明基板の上に、金属
薄膜層及び/又の金属酸化物薄膜層、更には高屈
折率誘電体薄膜層を積層させる方法は特に限定さ
れず、従来公知の真空蒸着法、カリードスパツタ
リング法、プラズマ溶射法、気相メツキ法、化学
メツキ法、電気メツキ法、ケミカルコーテイング
法等の中から、適宜単独又は組合せて行うことが
できる。 又、高屈折率誘電体薄膜層として、酸化チタン
系を用いる場合、工業的に有利な方法としてテト
ラブチルチタネート等のアルキルチタネートの溶
液を湿式コーテイングし、これを溶媒蒸発−加水
分解する方法があるが、本法によればコスト的メ
リツトの他に、酸化チタン層がわずかに有機物を
含有して為、他の層との接着性を高めるという効
果も発揮できる。この場合、更に高温多湿な条件
(例えば80℃、RH100%)で層を処理することに
より、積層体の性能を向上させることができる。 又、保護層を設けた後に、かかる処理を施こし
ても同様の効果が得られる。 上記の方法により酸化チタン層を設けた場合
は、上記のごとき優位点を有する積層体(B′)を
得ることができるが、使用条件によつては物理的
手段例えばスパツタリング法によつて酸化チタン
層を設けた積層体(B″)より耐久性において劣
る場合が多い。しかしながら、このような積層体
(B′)であつても本発明の積層体(A)とすることに
より、酸化チタン形成手段にかかわりなく極めて
優れた耐久性を有するようになる。従つて本発明
の保護層の効果が、更に優れて発揮される積層体
(B′)の構成としては、酸化チタンをTiO2
(TBT)と表現して、 (a) PET/TiO2(TBT)/Ag/TiO2(TBT) (b) PET/TiO2(TBT)/AgとAu及び/又は
Cuの合金/TiO2(TBT) (c) PET/Au/TiO2(TBT) (d) PET/TiO2(TBT)/Au/TiO2(TBT) 等が挙げられる。 本発明においては、保護膜の接着性を高める為
に、積層体(B)の表面にシランカツプリング剤処理
や、接着情コーテイング処理を施してもよい。 かかる積層体(B)の表面に、前記保護膜を設ける
には通常、当該重合体の溶液を塗布するか、又は
浸漬法、噴霧法、スピナー法、グラビヤコーテイ
ング法などの一般的方法を用いればよい。溶剤と
しては、重合体を溶解し、かつ蒸発除去可能なも
のであれば特に限定されないが、例えばジメチル
ホルムアミド、ジメチルアセトアミド、N−メチ
ルピロリドン、テトラメチル尿素、ジメチルスル
ホキシド、テトラメチレンスルホン等の極性溶
剤;シクロヘキサノン、メチルエチルケトン、メ
チルイソブチルケトン、アセトン等のケトン系溶
剤;酢酸エチル、酢酸ブチル、酢酸イソブチル等
のエステル系溶剤;その他アセト酢酸エチル、ア
セト酢酸メチル、アセチルアセトン等の溶剤が用
いられる。 又、別途当該重合体のフイルムを形成してお
き、積層体(B)上にラミネードしてもよい。 この際、当該重合体の他に、本発明の性能即ち
選択光透過性、耐摩耗性を損なわない程度であれ
ば、紫外線吸収剤等の添加物や、他の重合体を併
用してもよい。 かくして得られた積層体は、透明断熱積層体と
して利用される以外にその導電性を利用した用
途、例えば液晶デイスプレー用電極、電場発光体
用電極、光導電性感光体用電極、帯電防止層、面
発熱体等のエレクトロニツクス等の分野にも利用
される。 以下、本発明のより具体的な説明を実施例で示
す。なお、実施例中で光透過率は特に断わらない
限り波長500nmにおける値である。赤外線反射
率は、日立製作所EPI−型赤外分光器に反射率
測定装置を取付け、スライドガラスに銀を充分に
厚く(約3000Å)真空蒸着したものの反射率を
100%として、測定した。 又、金属薄膜中の元素組成はけい光X線分折法
(理学電機ケイ光X線分析装置使用)により定量
して求めた。 又、落砂テストは500gのカーボランダムを用
い、テスト前後の曇価の差を求めた。 又、テーバマモウテストは、荷重500gで耐摩
輪CS−10を用い10回転させ、テスト前後の曇価
の差を求めた。 クロツクメーターテストは、東洋精機製クロツ
クメーターを使用した。市販のガーゼを用い、
500g/cm2の荷重をかけてサンプル表面を往復摩耗
させ、金属層が摩耗するようになるまでの往復回
数を求めた。 なお膜厚測定は安立電機製デジタル電子マイク
ロメーター(K351A型)により測定した。次に
平均赤外吸収率の計算方法を示す。 高屈折率誘電体薄膜層及び金属薄膜層を積層し
てなる選択透過性積層体上に、保護膜(特に断わ
らない限り膜厚2μ)を設け、その赤外反射率を
3〜25μの波長領域で測定する。一方300〓(27
℃)の黒体から輻射されるエネルギーを0.2μm
毎にピツクアツプし、それぞれの波長に応じた輻
射エネルギーと赤外線反射率との積を0.2μm毎
に計算し、3〜25μmの波長領域で総和を求め
る。そしてその総和を3〜25μm領域の輻射エネ
ルギー強度での総和で割ることにより規格化す
る。この値は300〓から輻射されるエネルギー
(3〜25μm領域)を総合的に何%反射するかを
表わす。金属層がある膜厚以上ある場合、赤外線
の透過率はほとんどなしとみなせるから100から
この規格化した反射率の差を求めるとその時に用
いた保護層の赤外線吸収能を表わすことになる。
この値を平均赤外吸収率と定義する。3〜25μm
領域の輻射エネルギーは300〓の黒体輯射エネル
ギー全体の約85%に相当する。熱貫流系数は、昭
和電工製HFM−MU型を用いて測定した。 耐光性は、島津製作所製カーボンアークウエザ
ーメーターを乾燥(Dry)状態で使用して、加工
面側から照射し、10μmの赤外線の反射率が初期
値の85%以下になる迄の時間として求めた。 耐熱性は、高杉製作所製ギア老化試験機を、90
℃の温度で使用し、10μmの赤外線の反射率が初
期値の85%以下になる迄の時間として求めた。 尚、実施例中の「部」はすべて重量に基づくも
のである。 実施例 1 光透過率(500μm)86%、膜厚50μmの二軸
延伸ポリエチレンテレフタレートフイルムに、厚
さ300Åの酸化チタン層、原さ170Åの銀及び銅の
合金層(銀92wt%、銅8wt%)及び280Åの酸化
チタン層を順次積層し、選択光透過性を有する積
層体(B−1)を得た。 酸化チタン層は、いずれもテトラブチルチタネ
ート4量体3部、イソプロピルアルコール97部か
らなる溶液をバーコーターで塗布し、120℃・3
分間加熱処理することにより設けた。 銀、銅合金層は、銀70wt%、銅30wt%の合金
を用い、抵抗加熱方式で真空蒸着して設けた。 この積層体(B−1)の上に、ポリアクリロニ
トリル(ηsp/C=1.0、0.5%DMF、溶液20℃)
10部、ジメチルホルムアミド90部からなるコーテ
イング液をバーコーターNo.16を用いてコーテイ
ングし、130℃・3分間加熱乾燥して、膜厚2.0μ
mの透明保護層を有する積層体(A−1)を得
た。 これら積層体(A−1)、(B−1)のテスト結
果を次表に示す。
【表】 比較例 1〜4 実施例1で用いた積層体(B−1)の上に、次
表−2に示す各種の保護層を設け、平均赤外吸収
率、熱貫流係数、クロツクメーターテスト及び耐
光性試験を行つた。 結果を、同表に示す。
【表】 比較例1、2で示されるように、一般の透明保
護層であるウレタン樹脂、アクリル樹脂では断熱
性能は良くなく、耐スクラツチ性も不十分であ
る。又耐光性は向上しているが、それも1000時間
程度である。 又、比較例3のSAN−Hはニトリル基の含有
量が少い為、断熱性においておとるし、クロツク
メーターテストの結果も悪い。 又、比較例4は、ポリアクリロニトリル保護膜
ではあるが、膜厚がうすくて干渉稿がみられ、ク
ロツクメーターテストの結果も悪い。 実施例 2 実施例1で用いた積層体(B−1)上にポリメ
タクリロニトリル(ηsp/C=2.0、0.5%DMF溶
液、20℃)10部、アセトン50部、メチルエチルケ
トン40部よりなるコーテイング液をバーコーター
No.16を用いてコーテイングし、120℃、3分間
加熱乾燥して、膜厚、2.0μmの透明保護層を有
する積層体(A−2)を得た。 又、比較の為に、積層体(B−1)上に、アク
リル樹脂共重合体(三菱レーヨンKK製、ダイヤ
ナールLR−574)を2.0μm塗布した積層体(A
−2′)を作成した。 両積層体(A−2)及び(A−2′)のテスト結
果を次表に示す。
【表】 実施例 3 170Åの銀銅合金層の代りに、170Åの銀金合金
層(銀95wt%、金5wt%)を設ける他は、実施例
1と同様にして、積層体(B−2)を得た。但
し、銀金合金層はスパツタリングで設けた。 この積層体(B−2)上に、スチレン・アクリ
ロニトリル共重合体(スチレン20モル%、アクリ
ロニトリル80モル%)(ηsp/C=0.8、0.5%
DMF溶液、20℃)のジメチルホルムアミド10wt
%溶液をNo.16のバーコーターで塗布し、130
℃、3分間乾燥せしめて、2.0μmの透明保護膜
を有する積層体(A−3)を得た。このもののテ
スト結果は、平均赤外吸収率18%、熱貫流係数、
1.47、耐光性2000Hr、クロツクメーターテスト
1000回、光透過率(500nm)71%であり、干渉
稿はなかつた。 実施例 4 実施例1で用いた積層体(B−1)の上に、実
施例2で用いたポリメタアクリロニトリル溶液を
バーコーターで塗布し、130℃、3分間加熱乾燥
して膜厚6.0μの透明保護層を有する積層体(A
−4)を得た。 このものは、平均赤外吸収率20%、熱貫流係数
1.50であつた。 実施例 5 実施例1で用いた積層体(B−1)を80℃
RH100%下24時間処理した後、実施例2と同様に
して膜厚2.0μのポリメタクリロニトリル保護膜
を形成せしめ、積層体(A−5)を得た。 この積層体(A−5)の平均赤外吸収率は15
%、熱貫流係数は1.47であり、断熱性能に優れ、
また耐光性は1500時間以上、耐熱性は2000時間以
上であり耐久性に優れた積層体が得られた。 またこの積層体にクロツクメーターテストを実
施したところ2000回と高い耐スクラツチ性を示
し、500nmの透過率も71%であつた。 実施例 6 光透過率86%、厚さ50μmの二軸延伸ポリエチ
レンテレフタレートフイルムに、厚さ300Åの酸
化チタン層、厚さ180Åの銀層および厚さ300Åの
酸化チタン層を順次積層し、選択光透過性を有す
る積層体(B−3)を得た。 酸化チタン層は、市販の高純度酸化チタン粉末
を成形したターゲツトを用いて低温スパツタリン
グで設けた。スパツタリング条件は真空槽を高真
空(5×10-6Torr)まで充分に排気した後、Ar
ガスを5×10-3torrの圧力になるまで導入し、高
周波電場によつて酸化チタン薄膜層を設けた。高
周波スパツタリング出力は500W被スパツタ部と
ターゲツト間の距離は10cmとし、スパツタリング
時間20分で300Åの膜厚を有する酸化チタン薄膜
層が得られた。銀層は、抵抗加熱方式で真空蒸着
して設けた。 この積層体(B−3)の上に、実施例1と同様
にして膜厚2.0μのポリアクリロニトリル保護膜
を形成せしめ、積層体(A−6)を得た。 この積層体(A−6)、(B−3)のテスト結果
を次表に示す。
【表】 実施例 7 光透過率86%、厚さ50μmの二軸延伸ポリエチ
レンテレフタレートフイルムに厚さ200Åのアル
ミニウム層を積層し、積層体(B−4)を得た。 アルミニウム薄膜層は真空蒸着により設けた。
この積層体(B−4)の上に、実施例1と同様に
して、膜厚2.0μのポリアクリロニトリル保護膜
を形成せしめ積層体(A−7)を得た。 この積層体(A−7)、(B−4)のテスト結果
を次表に示す。
【表】

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1 透明な成型物基板の少なくとも片面に、金属
    薄膜層及び/又は金属酸化物薄膜層が必要に応じ
    て高屈折率誘電体薄膜層と組合せて積層され、更
    にその上に保護膜層が積層されてなる、可視光線
    透過性及び赤外線反射性を有する選択光透過性積
    層体において、当該保護膜層が、下記式 〔但し、Rは水素原子又はメチル基を表わす〕 で表わされる構成単位を主たる構成単位とする重
    合体よりなるものであることを特徴とする選択光
    透過性積層体。
JP5626179A 1979-05-10 1979-05-10 Selective light transmissible laminate Granted JPS55149909A (en)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP5626179A JPS55149909A (en) 1979-05-10 1979-05-10 Selective light transmissible laminate

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP5626179A JPS55149909A (en) 1979-05-10 1979-05-10 Selective light transmissible laminate

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPS55149909A JPS55149909A (en) 1980-11-21
JPS6151762B2 true JPS6151762B2 (ja) 1986-11-10

Family

ID=13022129

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP5626179A Granted JPS55149909A (en) 1979-05-10 1979-05-10 Selective light transmissible laminate

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPS55149909A (ja)

Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2013089187A1 (ja) 2011-12-16 2013-06-20 日東電工株式会社 赤外線反射フィルム
WO2013122227A1 (ja) 2012-02-16 2013-08-22 日東電工株式会社 赤外線反射基板の製造方法
WO2013191285A1 (ja) * 2012-06-21 2013-12-27 日東電工株式会社 赤外線反射機能付き透光性基板

Families Citing this family (7)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
EP0057330B1 (en) * 1980-12-26 1985-03-27 Teijin Limited Selective light-transmitting laminate
US4709991A (en) * 1983-04-26 1987-12-01 Seiko Epson Kabushiki Kaisha Liquid crystal display with barrier layer to reduce permeability
US4674840A (en) * 1983-12-22 1987-06-23 Polaroid Corporation, Patent Dept. Liquid crystal display with polarizer and biaxial birefringent support
US4904526A (en) * 1988-08-29 1990-02-27 3M Company Electrically conductive metal oxide coatings
JP5741158B2 (ja) * 2011-04-08 2015-07-01 コニカミノルタ株式会社 赤外反射フィルムおよびそれを用いた赤外反射体
WO2013115237A1 (ja) * 2012-01-30 2013-08-08 日東電工株式会社 低摩擦基材の製造方法
CN104081230A (zh) * 2012-01-30 2014-10-01 日东电工株式会社 红外线反射薄膜

Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2013089187A1 (ja) 2011-12-16 2013-06-20 日東電工株式会社 赤外線反射フィルム
WO2013122227A1 (ja) 2012-02-16 2013-08-22 日東電工株式会社 赤外線反射基板の製造方法
WO2013191285A1 (ja) * 2012-06-21 2013-12-27 日東電工株式会社 赤外線反射機能付き透光性基板
US9477023B2 (en) 2012-06-21 2016-10-25 Nitto Denko Corporation Visible light-transmissive and infrared-reflective substrate

Also Published As

Publication number Publication date
JPS55149909A (en) 1980-11-21

Similar Documents

Publication Publication Date Title
EP0049083B1 (en) Laminated film
US4166876A (en) Transparent, electrically conductive laminated structure and process for production thereof
EP0057330B1 (en) Selective light-transmitting laminate
EP0035906B2 (en) Selectively light-transmitting laminated structure
EP0007224B1 (en) Heat wave-reflective or electrically conductive laminated structure
JPS6151762B2 (ja)
JP2001310407A (ja) 透明積層フィルム
JPS61167546A (ja) 積層フイルム
JP2882725B2 (ja) 紫外線吸収断熱ガラス
JPS6226310B2 (ja)
JP2811885B2 (ja) 熱線遮蔽ガラス
JPS6226309B2 (ja)
JPS6134384B2 (ja)
JPS626496B2 (ja)
JPS6210183B2 (ja)
JPH0116671B2 (ja)
JPS642510B2 (ja)
JPS6225095B2 (ja)
JPS6254955B2 (ja)
JPS5810228B2 (ja) 積層体
JPS6283140A (ja) 積層フイルムおよびこれを用いた安全ガラス
JPS629419B2 (ja)
JPS626495B2 (ja)
JPS6225096B2 (ja)
JPS629418B2 (ja)