JPS6150082B2 - - Google Patents

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JPS6150082B2
JPS6150082B2 JP4025678A JP4025678A JPS6150082B2 JP S6150082 B2 JPS6150082 B2 JP S6150082B2 JP 4025678 A JP4025678 A JP 4025678A JP 4025678 A JP4025678 A JP 4025678A JP S6150082 B2 JPS6150082 B2 JP S6150082B2
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JP
Japan
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group
catalyst
water
backbone polymer
manufacturing
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JP4025678A
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JPS54132694A (en
Inventor
Hitoshi Matsuo
Takashi Seki
Takao Hayashi
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AGC Inc
Original Assignee
Asahi Glass Co Ltd
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Publication date
Application filed by Asahi Glass Co Ltd filed Critical Asahi Glass Co Ltd
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Publication of JPS54132694A publication Critical patent/JPS54132694A/ja
Publication of JPS6150082B2 publication Critical patent/JPS6150082B2/ja
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  • Materials Applied To Surfaces To Minimize Adherence Of Mist Or Water (AREA)
  • Graft Or Block Polymers (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
本発明は、撥水撥油剤の製造方法に関し、更に
詳しく言えば、特定の水酸基含有幹重合体にポリ
フルオロアルキル基含有ビニルモノマーを特定触
媒の作用によりグラフト重合せしめることからな
る高性能撥水撥油剤の製造方法に関するものであ
る。 従来より、パーフルオロアルキル基を含有する
アクリレート又はメタクリレートの如きポリフル
オロアルキル基含有の重合し得る化合物の重合
体、あるいはこれとアルキルアクリレート、無水
マレイン酸、クロロプレン、ブタジエン、メチル
ビニルケトン、塩化ビニルの如き他の重合し得る
化合物との共重合体よりなる撥水撥油剤は知られ
ている。而して、かゝる従来の撥水撥油剤は、一
般的にランダム共重合体からなるものが多い。 本発明者の研究によれば、ポリフルオロアルキ
ル基含有ビニルモノマーを各種の幹重合体にグラ
フト重合せしめる場合には、ポリフルオロアルキ
ル基がブロツク化されるので、従来のランダム共
重合体に比して効率よく繊維などの被処理基材の
表面を覆うことができ、低濃度処理でも高い撥水
撥油性を付与せしめ得るという事実が見出され
た。而して、特定の水酸基含有重合体を幹重合体
として、Ce()イオンを含む触媒の如き特定
触媒の作用によりポリフルオロアルキル基含有ビ
ニルモノマーをグラフト重合せしめると、円滑有
利にグラフト重合体が得られ、高性能撥水撥油剤
となし得ることを見出したものである。 本発明は、前記事実の発見に基いて完成された
ものであり、重合体分子中に−OH基を含有する
幹重合体と炭素数3〜20個のポリフルオロアルキ
ル基含有のビニルモノマーとを、前記−OH基が
結合している炭素原子上の水素原子を引き抜くか
あるいは前記−OH基が結合している炭素原子と
隣接炭素原子との間を切断する作用を有する触媒
の存在下に反応せしめ、前記ビニルモノマーを前
記−OH基が結合している炭素原子にグラフト重
合させることを特徴とする撥水撥油剤の製造方法
を新規に提供するものである。 本発明によれば、ポリフルオロアルキル基がブ
ロツク化されたグラフト重合体が円滑有利に得ら
れ、かゝるグラフト重合体は、低濃度で高い撥水
撥油性を発揮し得るものである。しかも、親水性
基を含有せしめて汚れ脱離性能を付与する場合な
どにおいても、従来のランダム共重合体に比して
より高い汚れ脱離性を発揮し得るものである。し
かも、ポリフルオロアルキル基含有ビニルモノマ
ーのグラフト重合反応率を高くすることができ、
高性能撥水撥油剤の製造法として極めて工業的実
施に有利である。 本発明においては、幹重合体として−OH基を
含有するものと使用することが重要である。そし
て、特定触媒の使用により、前記−OH基が結合
している炭素原子に対してポリフルオロアルキル
基含有ビニルモノマーをグラフト化せしめること
ができる。かゝる水酸基含有の幹重合体は、水酸
基含有の単量体を重合あるいは共重合させて得ら
れる。例えば、ヒドロキシエチルアクリレート、
2−ヒドロキシプロピルメタクリレート、2−ヒ
ドロキシプロピルアクリレートの如きヒドロキシ
アルキルアクリレート又はメタクリレート、一般
式CH2=CR1COO(−ALK−O)−xH(但し、式中
のALKは炭素数2〜6個の二価アルキレン基で
あり、xは2〜50の整数、R1は水素原子又はメ
チル基を示す)で表わされるポリオキシアルキレ
ングリコールアクリレート又はメタクリレートな
どが特定水酸基含有の単量体として例示され得
る。その他、本発明においては、重合体分子中に
−OH基を有するものであれば、各種の重合体が
幹重合体として採用され得る。例えば、ポリビニ
ルアルコール、ビニルアルコール単位を含む共重
合体、酢酸ビニルのケン化物、セルロース系ポリ
マーなどでも良い。 水酸基含有の幹重合体中の−OH基含有量は、
特に限定されず、幹重合体の種類や目的用途など
に応じて、広範囲にわたつて変更可能である。本
発明においては、幹重合体としてポリフルオロア
ルキル基含有のものも勿論採用可能であるから、
かゝる場合などにはグラフト重合によつて導入す
るポリフルオロアルキル基の量を減らすことが可
能であり、幹重合体中の−OH基の含有量を小さ
いものにすることができる。また、幹重合体とし
てポリビニルアルコールなどを採用する如く、−
OH基含有量の大なるものも採用可能である。更
に、特定水酸基含有の単量体を他の各種単量体と
共重合させた幹重合体などの場合、夫々の共重合
割合を変えることにより、目的に適合させことが
できる。通常は、幹重合体重量を基準として、−
OH基を0.01〜40重量%、好ましくは0.5〜40重量
%含有するものが好適に採用され得る。特定水酸
基含有量が余りに少なすぎる場合には、グラフト
重合によるポリフルオロアルキル基のブロツク化
という目的が達成できない。尚、特定水酸基含有
量が大きい幹重合体の場合には、ポリフルオロア
ルキル基含有ビニルモノマーのグラフト率を適宜
コントロールすることができる。 本発明において、前記の如き幹重合体にグラフ
ト重合するポリフルオロアルキル基含有のビニル
モノマーとしては、炭素数3〜20個のポリフルオ
ロアルキル基を含有するものであれば、従来より
公知乃至周知の化合物など、特に限定されずに
種々のものを例示可能である。例えば、 の如き炭素数3〜15個のパーフルオロアルキル基
を含むアクリレート又はメタクリレートで代表さ
れるビニルモノマーがあげられ得る。また、 の如きポリフルオロアルキル基含有のビニルモノ
マーなどもあげ得るのであるが、撥水撥油剤とし
ては、前記の様なパーフルオロアルキル基を含有
するものの方が望ましい。 本発明においては、入手の容易性その他を考慮
するならば、ポリフルオロアルキル基含有のビニ
ルモノマーとして、一般式RfROCOCR1=CH2
(但し、式中のRfは3〜20個の炭素原子をもつ直
鎖状又は分岐状のパーフルオロアルキル基、Rは
0〜10個の炭素原子をもつ直鎖状又は分岐状のア
ルキレン基、R1は水素原子又はメチル基を示
す)で表わされるアクリレート又はメタクリレー
トを採用するのが、広範囲な商業的利用に対して
特に有利であると言える。尚、Rfは炭素数6〜
12個のパーフルオロアルキル基であることが、R
は炭素数2〜4個のアルキレン基であることが、
特に望ましいものである。 本発明においては、幹重合体の種類にもよる
が、通常は幹重合体100重量部当りポリフルオロ
アルキル基含有ビニルモノマーをポリフルオロア
ルキル基換算で10〜900重量部好ましくは80〜400
重量部程度グラフト重合せしめる。 本発明における幹重合体は、前記の如く特定水
酸基含有の単量体を重合あるいは共重合させて得
られるものであり得る。而して、特定水酸基含有
の単量体との共重合による幹重合体に採用可能な
単量体としては、広範囲にわたつて例示可能であ
り、例えばエチレン、酢酸ビニル、弗化ビニル、
塩化ビニル、ハロゲン化ビニリデン、アクリルア
ミド、メタクリルアミド、スチレン、α−メチル
スチレン、P−メチルスチレン、アクリロニトリ
ル、メタクリロニトリル、アクリル酸又はメタク
リル酸のアルキルエステル、ベンジルアクリレー
ト又はメタクリレート、ビニルアルキルエーテ
ル、シクロヘキシルアクリレート又はメタクリレ
ート、ハロゲン化アルキルビニルエーテル、ビニ
ルアルキルケトン、グリシジルアクリレート、無
水マレイン酸、ブタジエン、クロロプレン、イソ
プレンなどがあげられる。かゝる幹重合体の選定
は、目的とする撥水撥油剤の各種用途に対する性
能面で重要である。例えば、特定水酸基以外の親
水性基を幹重合体に含有せしめておくことによつ
て、汚れ脱離性能を付与したり、あるいはN−メ
チロールアクリルアミド、N−メチロールアクリ
ルアミドブチルエーテル、ジアセトアクリルアミ
ド、メチロール化ジアセトンアクリルアミド、エ
チレンジメタクリレート、ポリオキシエチレンジ
メタクリレートの如き硬化性モノマーの共重合さ
せることによつて、耐久性を付与したりすること
ができる。勿論、前記の如きポリフルオロアルキ
ル基含有ビニルモノマーを幹重合体の構成単位と
して共重合させておくことも可能である。その
他、各種モノマーの選定により選択溶解性、柔軟
性、触感など種々の性質を適当に改善し得るもの
である。 汚れ脱離性能を付与する場合に採用される親水
性基含有ビニルモノマーとしては、幹重合体に親
水性基含有の側鎖を付与し得ることが重要であ
る。而して、望ましくは非イオン系又はアニオン
系の親水性基を含有するものが選定される。例え
ば、アクリル酸、メタクリル酸、イタコン酸、マ
レイン酸、クロトン酸の如きカルボキシル基(−
COOH)を有する重合性カルボン酸、重合性カ
ルボン酸のアルキレンオキサイド付加物、即ち CH2=C(CH3)COO(CH2CH2O)1〜2H、 CH2=CHCOO(CH2CH2O)1〜2H、 CH2=C(CH3)COO(CH2CH2O)4.5H、 CH2=C(CH3)COO(CH2CH2O)7H、 CH2=C(CH3)COO(CH2CH2O)9H、 CH2=C(CH3)COO(CH2CH2O)9CH3、 CH2=C(CH3)COO(CH2CH2O)23CH3、 CH2 =C(CH3)COO(CH2CH2O)1〜2CH3、 CH2=CHCOO(CH2CH2O)1-2CH3など一般式 CH2=CR1COO(CH2CH2O)oR2 (但し、式中のR1、R2は水素原子又はメチル基、
nは1〜50の整数を示す)で表わされる化合物、
ビニルピロリドン、前記重合性カルボン酸のアミ
ド、重合性スルホン酸及びそのアミド、水酸基含
有重合性化合物、ジアセトンアクリルアミド、重
合性リン酸誘導体などがあげられ得る。而して、
本発明においては、水酸基、カルボキシル基、ス
ルホン基、エーテル基、カルボニル基、カルボキ
シルアミド基、スルホンアミド基、ホスホン基の
如き非イオン系又はアニオン系の親水性基含有の
側鎖を幹重合体に付与し得る重合性化合物が好ま
しく採用される。特に、重合性カルボン酸のアル
キレンオキサイド付加物が好適である。尚、特定
水酸基含有モノマーは、本発明のグラフト点とな
【式】基付与モノマーとしても採用され得 る。 本発明においては、前記グラフト重合に当り、
−OH基が結合している炭素原子上の水素原子を
引き抜くかあるいは−OH基が結合している炭素
原子と隣接炭素原子との間を切断する作用を有す
る特定触媒を使用することが重要である。かかる
触媒の採用により、ポリフルオロアルキル基含有
ビニルモノマーを効率よく−OH基が結合してい
る炭素原子にグラフト重合せしめることができ
る。而して、かゝる触媒としては、幹重合体の−
OH基に対する親和性の強いものを選定するのが
望ましい。具体的には、Ce()イオンを含む
触媒が特に好適であり、Ce()イオンがCe
()イオンに変化する際に−OH基が結合して
いる炭素原子上の水素原子引き抜き作用を発揮す
る。勿論、かゝるCe()イオン含有触媒に酸
化剤を組合せることも可能であり、Ce()イ
オンをCe()イオンに活性化させるのに有効
である。例えば、(NH42Ce(NO36−HNO3
(NH42Ce(SO43−H2SO4の如き形態でCe
()イオン含有触媒を使用するのが好適であ
る。 また、本発明においては、特定触媒として前記
の水素原子引き抜き作用あるいはC−C間切断作
用を有するものであれば、種々のものが広範囲に
採用され得る。例えば、所謂レドツクス系触媒と
して知られている触媒から選定可能である。具体
例にて示すならば、酸化剤として過酸化水素、有
機過酸、過硫酸塩などを組合せて使用することが
可能である。かゝる酸化還元系触媒は、−OH基
が結合している炭素原子上の水素原子引き抜きに
対して何らかの機構で作成し得る。例えば、Fe
()イオンと過酸化水素との組合せ触媒では、
Fe()イオンがFe()イオンに変化する際
に水素原子引き抜きに関与するなどである。 而して、かゝる酸化還元系触媒の場合にも、幹
重合体の
【式】基に対する親和性の強いもの が、本発明において好適に採用され得る。 本発明におけるグラフト重合は、通常は幹重合
体を水に溶解あるいは分散せしめて、水中で実施
するのが望ましい。グラフト重合条件には特に限
定はないが、重合温度0〜100℃、好ましくは20
〜60℃程度で、重合時間10分〜50時間、好ましく
は30分〜20時間程度が採用される。水性媒体中に
有機溶剤を添加しても良く、例えばテトラヒドロ
フラン(THF)、ジオキサン、エチルプロピルエ
ーテル、ジエチレングリコールジメチルエーテル
などの水溶性エーテル類、アセトン、メチルエチ
ルケトンなどの水溶性ケトン類、ジメチルホルム
アミド、ジメチルアセトアミド、などのアミド
類、あるいは第三級ブタノールなどが例示され
る。また、乳化剤も使用可能であり、特に幹重合
体が水難溶性あるいは容易に分散しない系、ある
いはポリフルオロアルキル基含有ビニルモノマー
を細かく分散させるために好適である。乳化剤は
ノニオン、カチオン、アニオンいずれでもよい
が、活性水素をもたないものが好ましい。而し
て、特定触媒の使用量は、モノマー100重量部に
対して、0.1部から10部、好ましくは1部から5
部程度が採用される。 本発明において、幹重合体を重合反応で得るた
めには、種々の重合反応の方式や条件が任意に選
択でき、塊状重合、溶液重合、懸濁重合、乳化重
合、放射線重合、光重合など各種の重合方式のい
ずれをも採用できる。例えば、共重合しようとす
る前記の如き各種化合物の混合物を、界面活性剤
などの存在下に水に乳化させ撹拌下に共重合させ
る方法が採用され得る。重合開始源として、有機
過酸化物、アゾ化合物、過硫酸塩の如き各種の重
合開始剤、更にはγ−線の如き電離性放射線など
が採用され得る。また、界面活性剤としても、陰
イオン性、陽イオン性あるいは非イオン性の各種
乳化剤のほとんど全てを使用できる。而して、原
料の重合し得る化合物を、適当な有機溶剤に溶か
し、重合開始源(使用する有機溶剤に溶ける過酸
化物、アゾ化合物あるいは電離性放射線など)の
作用により、溶液重合させることもできる。溶液
重合に好適な溶剤は、トリクロロトリフルオロエ
タン、テトラクロロジフルオロエタン、メチルク
ロロホルムなどである。このようにして得られる
幹重合体が本発明のグラフト重合に供されるが、
本発明においては、例えば水性媒体中で幹重合体
を得、これを分離することなくグラフト重合にか
けることも可能である。 かくして得られる本発明のグラフト重合体より
なる撥水撥油剤は、常法に従つて乳濁液、溶剤溶
液、エアゾールなど任意の形態に調製される。例
えば、前記の如く、水中での乳化重合法によつて
水性乳濁液が直接に調製され得る。また、溶剤溶
液型のものは、乳化重合法などで得たグラフト重
合体を、アセトン、メチルエチルケトン、ジエチ
ルエーテル、ジオキサン、メチルクロロホルム、
トリクロロエチレン、テトラクロロエチレン、及
びテトラクロロジフルオロエタン、トリクロロト
リフルオロエタンの如き塩弗化飽和炭化水素類な
どの適当な有機溶剤の1種または2種以上の混合
物中に溶解させても調製され得る。また、エアゾ
ール型のものは、前記の如き溶液型の溶剤溶液を
調製し、更にこれにジクロロジフルオロメタン、
モノフルオロトリクロロメタン、ジクロロテトラ
フルオロエタン等の噴射剤を添加して適当な容器
に充填すれば良い。 本発明により得られる撥水撥油剤は、被処理物
品の種類や前記調製形態(溶剤溶液型、エアゾー
ル型など)などに応じて、任意の方法で被処理物
品に適用され得る。例えば、水性乳濁液や溶剤溶
液型のものである場合には、浸漬塗布等の如き被
覆加工の既知の方法により、被処理物の表面に付
着させ乾燥する方法が採用され得る。又、必要な
らば適当なる架橋剤と共に適用し、キユアリング
を行なつても良い。尚、エアゾール型の撥水撥油
剤では、これを単に被処理物に噴射吹き付けする
だけで良く、直ちに乾燥して充分な撥水撥油性を
発揮させ得る。更に、本発明の撥水撥油剤は、フ
ルオロアルキル基含有の重合体に、他の重合体ブ
レンダーを混合しても良く、他の撥水剤や撥油剤
或いは防虫剤、難燃剤、帯電防止剤、染料安定
剤、防シワ剤など適宜添加剤を添加して併用する
ことも勿論可能である。 本発明の撥水撥油剤で処理され得る物品は、特
に限定なく種々の例をあげることが出来る。例え
ば、繊維織物、ガラス、紙、木、皮革、毛皮、石
綿、レンガ、セメント、金属及び酸化物、窯業製
品、プラスチツク、塗面およびプラスターなどが
ある。而して、繊維織物としては、綿、麻、羊
毛、絹などの動植物性天然繊維、ポリアミド、ポ
リエステル、ポリビニルアルコール、ポリアクリ
ロニトリル、ポリ塩化ビニル、ポリプロピレンの
如き種々の合成繊維、レーヨン、アセテートの如
き半合成繊維、ガラス繊維、アスベスト繊維の如
き無機繊維、或いはこれらの混合繊維の織物があ
げられる。 次に本発明の実施例について更に具体的に説明
するが、この説明が本発明を限定するものでない
ことは勿論である。以下の実施例中に示す撥水
性、撥油性については、次の様な尺度で示してあ
る。即ち、撥水性はJISL−1005のスプレー法に
よる撥水性No(下記第1表参照)をもつて表わ
し、撥油性は下記第2表に示された試験溶液を試
料布の上に、二ケ所に数滴(径約4mm)置き、30
秒後の浸透状態により判定する(AATCC−
TM118−1966)。
【表】
【表】 尚、撥水性No、撥油性Noに、+印を付したもの
は、それぞれの性能がわずかに良好なものを示
す。 また、汚れ脱離性能(SR性)の試験は次の如
く行つた。即ち、水平に敷いた吸取り紙の上に試
験布を広げ、ダーテイ−モーターオイル
(SAE20W−40、小型乗用車にて400Km走行後排
出したもの)を5滴滴下し、その上にポリエチレ
ンシートをかけて、2Kgの分銅をのせ、60秒後に
分銅をポリエチレンシートを取りはずし、余分の
オイルを拭き取り室温で1時間放置した後、電気
洗濯機で試験布とバラスト布で1Kgにし、洗剤
(スーパーザブ:商品名)60g、浴量35、50
℃、10分間処理し、すすぎ、風乾する。乾燥した
試験布は、残存シミの状態を判定標準写真板と比
較し、該当する判定級(第3表参照)をもつて表
わす。なお判定標準写真板はAATCC Test
Method 130−1970のものを使用した。
【表】 実施例 1 RfCH2CH2OCOCH=CH2(RfはC8F17
C10F21/C12F25=3/2/1で平均C9F19であ
る。尚、RfCH2CH2OCOCH=CH2を以下FAと
呼ぶ)45g、CH2=C(CH3)COO
(CH2CH2O)9CH3(M−9G)75g、CH2=C
(CH3)COO(CH2CH2O)2H(PE−90)22.5g、
N−メチロールアクリルアミドブチルエーテル
(N−MAM−BE)7.5g、アゾビスイソブチルア
ミジン2塩酸塩3g、テトラヒドロフラン375
g、脱酸素イオン交換水150gを、水銀温度計及
びポリテトラフルオロエチレン製三日月型羽根の
撹拌機を装着した硝子製四ツ口フラスコ(内容積
2)に入れ、窒素気流下で撹拌させ約1時間
後、ゆつくり撹拌しながら60℃で20時間共重合反
応せしめ、幹重合体を合成した。反応終了後、室
温まで冷却し、イオン交換水300gを加える。次
に、撹拌しながらFA45gを加え、40℃に保つた
後、(NH42Ce(NO362gを加え、10時間反応さ
せる。ガスクロマトグラフイーにより、後段で仕
込んだFAの反応率を調べたところ99.1%であつ
た。また、生成物の一部をとつて乾燥し、グラフ
ト率を調べたところ、トリクロロトリフルオロエ
タン(R−113)に未溶解部分は93.5%であつ
た。 このグラフト共重合体乳濁液を、固形分濃度が
0.5重量%になるようにイオン交換水で稀釈調整
した後、この稀釈液にポリエステルと木綿の混紡
ブロード布(ポリエステル65%、木綿35%)を1
分間浸漬し、2本のゴムローラーの間で布を絞つ
てウエツトピツクアツプを80%とした。次いで、
100℃で3分間乾燥、さらに150℃で3分間熱処理
することにより撥水撥油処理した。このように処
理された布は、撥油性7、撥水性90、SR性5を
示した。 比較例 1 実施例1のグラフト共重合体と同じ組成、即ち
FA:46.2/M−9G:38.5/PE−90:11.5/N−
MAM−BE:3.8(モル比)のモノマー混合物を
ランダム共重合させた乳濁液(ランダム共重合体
のR−113未溶解部分は98.5%である)の、同じ
固形分濃度、同処理条件での布は、撥油性5、撥
水性50、SR性4であつた。 実施例 2〜4 実施例1と同様の方法で、下記第4表の組成、
溶媒、乳化剤で製造したグラフト共重合体乳濁液
を固形分濃度0.5重量%になるようにイオン交換
水で稀釈調整して、実施例1と同様に撥水撥油処
理を行なつた。処理された布の性能は下記第4表
の通りであつた。尚、グラフト重合には、FA60
重量部のうち30重量部を使用し、残りのFA30重
量部と下記第4表の他の成分とで幹重合体を合成
した。下記第4表には、グラフト共重合体のR−
113未溶解部分も示してある。
【表】 尚、前記第4表において、MMAはメチルメタ
クリレート、HEAはヒドロキシエチルアクリレ
ート、FDMCは三級アミン酢酸塩(カチオン系
乳化剤)、GAFACはリン酸エステル(アニアン
系乳化剤)、THFはテトラヒドロフランを夫々示
している。 比較例 2〜4 実施例2〜4と同様の組成のランダム共重合体
乳濁液の性能を下記第5表に示す。比較例23、4
は、夫々実施例2、3、4に対応するものであ
り、他の条件は同様である。
【表】 実施例 5 実施例1の前段と同様にして、FA45g、M−
9G75g、PE−90、22.5g、N−MAM−BE7.5g
の組成で共重合反応させた幹重合体を合成した。
反応終了後、20℃まで冷却し、イオン交換水300
gを加える。次に、撹拌しながらFA45gを加え
25℃に保持した後、50%H2O2水0.1g、
(NH42Fe(SO421.0gを加え、5時間反応させ
た。後段のFA反応率は99.5%、R−113未溶解部
分は90.8%であつた。 得られるグラフト共重合体乳濁液を使用して、
実施例1と同様に撥水撥油処理した結果、処理さ
れた布は撥油性6、撥水性80、SR性5を示し
た。

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1 重合体分子中に−OH基を含有する幹重合体
    と炭素数3〜20個のポリフルオロアルキル基含有
    のビニルモノマーとを、前記−OH基が結合して
    いる炭素原子上の水素原子を引き抜くかあるいは
    前記−OH基が結合している炭素原子と隣接炭素
    原子との間を切断する作用を有する触媒の存在下
    に反応せしめ、前記ビニルモノマーを前記−OH
    基が結合している炭素原子にグラフト重合させる
    ことを特徴とする撥水撥油剤の製造方法。 2 −OH基含有の幹重合体を水に溶解あるいは
    分散せしめて、水中でグラフト重合を実施する特
    許請求の範囲第1項記載の製造方法。 3 ビニルモノマーとして炭素数3〜20個のパー
    フルオロアルキル基含有モノマーを使用する特許
    請求の範囲第1項記載の製造方法。 4 ビニルモノマーをポリフルオロアルキル基換
    算で幹重合体100重量部当り10〜900重量部の割合
    でグラフト重合せしめる特許請求の範囲第1項記
    載の製造方法。 5 幹重合体重量基準で−OH基を0.01〜40重量
    %含有する幹重合体を使用する特許請求の範囲第
    1項記載の製造方法。 6 ビニルモノマーがポリフルオロアルキル基含
    有アクリレート又はメタクリレートである特許請
    求の範囲第1項、第3項又は第4項記載の製造方
    法。 7 触媒が幹重合体の−OH基に対する親和性の
    強い触媒である特許請求の範囲第1項記載の製造
    方法。 8 触媒がCe()イオンを含む触媒である特
    許請求の範囲第1項又は第7項記載の製造方法。 9 触媒が酸化還元系触媒である特許請求の範囲
    第7項記載の製造方法。 10 触媒がFe()イオン及び酸化剤からな
    る触媒である特許請求の範囲第9項記載の製造方
    法。
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