JPS6144682Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 この考案は、自動車等のシートのシートバツク
に装備され、クツシヨンの硬さを調整するランバ
ーサポートに関するものである。

一般に自動車用シートには、乗員の好みに合せ
て着座姿勢を変え得る様な機構が種々装備されて
いる。例えば、シートバツクのクツシヨンの硬さ
を調整するランバーサポートもその一つである。

従来のランバーサポートは、第１図及び第２図
に示す様に、シートバツク１を構成するシートバ
ツクフレーム２及びクツシヨンパツド３を貫通さ
せて回転軸４を設け、その内端に偏心カム５を一
体に取付け、外端に操作レバー６を一体に取付け
ると共にシートバツクフレーム２の内面に突設し
たブラケツト７の先端に架設したピン８に揺動ア
ーム９を揺動自在に枢着し、当該揺動アーム９の
内端をシートバツク１の中央部まで延ばし、その
端部に押圧板１０を揺動自在に取付けてある。そ
して前記偏心カム５と揺動アーム９の後端とを接
触させており、操作レバー６を回動々作させるこ
とにより、偏心カム５を回転させて揺動アーム９
をピン８を中心に揺動させて押圧板１０を前後動
させ、前進により押圧板１０にてシートバツクフ
レーム２に張設されたスプリング１１を前方へ押
出してシートバツク１のクツシヨンを硬くし、後
退により押圧板１０の押圧を解除してスプリング
１１を復元させ、クツシヨンを復元する。通常上
記ランバーサポートは、操作レバー６の起立時作
動せず、倒した際に作用する様になしてある。
尚、図中１２はクツシヨンパツド３に埋設された
プツシユ、１３はシートバツクフレーム２の前方
に配設された枠線、１４はクツシヨンパツド３及
びシートバツクフレーム２の全面を覆うカバー、
１５はシートクツシヨンである。

ところで、上記シートバツク１はデザイン的要
素及び着座感等の点から側部においては、前端か
ら後端に至り、内側に傾斜しており、その結果シ
ートバツク側面はシートバツクフレーム２に対し
て傾斜する。そこで、従来は操作レバー６を回
動々作に支障を来たさない様にシートバツク１に
沿つて配設し、且つ回転軸３に傾斜させて取付け
てある。

従つて操作レバー６は、ランバーサポートを作
用させている時にはシートバツク１に沿つてお
り、何ら問題はないが、起立させた時には傾斜し
た状態で起立する為に、第３図に示す様に、操作
レバー６の端部がシートバツク１から離れて側方
に突出し、外観が悪く、同時にシートバツク１の
側方に配されているコンソールボツクス１６への
動作時、乗員の手指等が操作レバー６に当る等の
問題点があつた。

この考案は、従来のシートバツクに設けられた
ランバーサポートの上記問題点に鑑み、これを改
良除去したもので、ランバーサポートの操作レバ
ーを常にシートバツクの側面に沿つて回動させる
様になしたものである。

以下、この考案の構成を図面に示す実施例に従
つて説明する。

第４図に於いて、２０はシートバツクを構成す
るシートバツクフレームで、パイプ材をシートバ
ツクの外形に沿つた矩形に形成し、且つランバー
サポートの取付部を偏平断面になしてある。この
偏平部２１はその幅広面がシートバツクの側部に
おいて、後述のクツシヨンパツド２４の外側面と
平行となる様に傾斜させてある。このシートバツ
クフレーム２０には幅方向に多数のスプリング２
２が張設され、シートバツクフレーム２０、シー
トバツクフレーム２０の前方に配設された枠線２
３及びスプリング２２の全面に所定形状のクツシ
ヨンパツド２４が装着されている。このクツシヨ
ンパツド２４はシートバツクの側部において、枠
線２３を巻き込むことにより前方へ膨らむと共に
側面は前端より後端に至り内側へ傾斜している。
２５はシートバツクフレーム２０及びクツシヨン
パツド２４の全面を覆うカバーで、シートバツク
の外形を構成している。２６はシートバツクフレ
ーム２０の偏平部２１及びクツシヨンパツド２４
に埋設されたプツシユ２７を貫通して偏平部２１
と直交方向に回転自在に支持された回転軸で、そ
の内端には偏心カム２８が取付けられ、外端には
操作レバー２９が回転軸２６と直交方向に取付け
られている。３０はシートバツクフレーム２０の
偏平部２１の内面に突設されたブラケツトで、そ
の内端にピン３１を架設してある。３２は揺動ア
ームで、筒部３３を前記ピン３１に揺動自在に枢
着してある。この揺動アーム３２の内端は、シー
トバツクの中央部まで延び、端部にスプリング２
２を押圧する押圧板３４を揺動自在に取付けてあ
り、外端は前記偏心カム２８に接触させてある。

而して、操作レバー２９が起立状態にあるとき
は、偏心カム２８の押圧が揺動アーム３２に作用
せず、従つて揺動アーム３２内端の押圧板３４は
スプリング２２を押し出さず、シートバツクのク
ツシヨンは初期の軟かさに保たれる。そして操作
レバー２９を回動させて前方へ倒すと、これに連
動して回転軸２６及び偏心カム２８が回転して揺
動アーム３２を揺動させる。すると揺動アーム３
２の内端に設けた押圧板３４にてスプリング２２
が前方へ押し出され、シートバツクのクツシヨン
が硬くなる。

上記の如きランバーサポートでは、シートバツ
クフレーム２０の偏平部２１がクツシヨンパツド
２４の外側面と平行であり、偏平部２１に直交方
向に設けられた回転軸２６はクツシヨンパツド２
４に対しても直交しており、回転軸２６に直交方
向に取付けられた操作レバー２９は必然的にシー
トバツクフレーム２０の偏平部２１並びにクツシ
ヨンパツド２４の外側面と平行になつている。従
つて操作レバー２９は起立状態にあつても、また
倒伏状態にあつても第５図に示す様に、常にクツ
シヨンパツド２４の外側面に沿つており側方に突
出することはない。これにより操作レバー２９が
何れの位置にあつても外観が良く、乗員のコンソ
ールボツクス３５への動作時にも不用意に手指が
触れることもなく安全である。

以上説明した様に、この考案は、シートバツク
の側面が、前端より後端に至り内側へ傾斜するシ
ートバツクにおいて、シートバツク側部に配置さ
れるランバーサポートの操作レバーの回転軸をシ
ートバツクの傾斜側面に直交させてシートバツク
フレームに回転可能に支持させ、上記回転軸の外
端に操作レバーを、シートバツクの傾斜側面に沿
つて平行に回動操作できるように固着したから、
ランバーサポートの操作レバーを何れの操作位置
に置いてもシートバツクの傾斜側面から側方へ大
きく張り出すことをなくすることができ、外観を
向上させることができると共に、座席側部のコン
ソールボツクス上の釦操作等に妨げとならず安全
である。

【図面の簡単な説明】

第１図はランバーサポートを有するシートの外
形を示す斜視図、第２図は従来のランバーサポー
トの構造を示す断面図、第３図は従来のランバー
サポートの不具合を示す背面図、第４図は本考案
に係るランバーサポートの構造を示す断面図、第
５図は本考案に係るランバーサポートを有するシ
ートの背面図である。 ２０……シートバツクフレーム、２１……偏平
部、２２……スプリング、２４……クツシヨンパ
ツド、２６……回転軸、２８……偏心カム、２９
……操作レバー、３２……揺動アーム。

Claims (1)

1. 【実用新案登録請求の範囲】 シートバツクの側面が、前端より後端に至り内
   側へ傾斜するシートバツクにおいて、 シートバツク側部に配置されるランバーサポー
   トの操作レバーの回転軸をシートバツクの傾斜側
   面に直交させてシートバツクフレームに回転可能
   に支持させ、上記回転軸の外端に操作レバーを、
   シートバツクの傾斜側面に沿つて平行に回動操作
   できるように固着したことを特徴とするシートの
   ランバーサポート。