JPS6345968Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案は、乗員の体格差に応じてアームレスト
の上下高さを調節可能に構成し、乗員の快適性を
向上させることを目的とした上下高さ調節機構付
アームレストに関するものである。

従来、車輛用シートのアームレストは、第１図
ないし第２図に示すように、車輛のドア１０１に
固定したアームレスト１０２、又はシートバツク
１０３の側面に回転自在に枢支したアームレスト
１０４、或いはリヤシートバツク１０５の中央部
に折り畳み自在に装着したアームレスト１０６等
が知られている。

しかしながら、従来のアームレスト１０２，１
０４，１０６は、いずれも上下高さ調節ができ
ず、乗員の体格差、或いは姿勢によつては必らず
しも満足できるものではなく、快適性に欠ける等
の難点があつた。

本考案は、上述した従来の欠点を解決するため
になされたもので、アームレスト本体の位置をシ
ートの座面に対して、上下方向に高さ調節可能に
装着し、乗員の体格差や姿勢に対応して任意に調
節できるよう構成した上下高さ調節機構付アーム
レストを提供するものである。

以下、本考案による実施例を第３図ないし第５
図にもとづいて説明する。

第３図は本考案によるアームレストをシートバ
ツクに装着した状態を示す側面図であり、１はシ
ートクツシヨン、２はシートバツク、３はシート
バツク２に装着されたアームレストであり、上記
アームレスト３はシートクツシヨン１からの高さ
Ｈを所定範囲内で上下に調節できるとともに、不
使用時には、シートバツク２の側面に平行に折り
畳みできるように装着されている。

第４図は、本考案による実施例を示す斜視図、
第５図は第４図の側面図であり、図においてシー
トバツクフレーム４には前方に突き出したブラケ
ツト５が固着され、このブラケツト５には、メイ
ンシヤフト６を介して、メインリンク７とこのメ
インリンク７に固着されたラチエツト８と、アー
ムレスト本体９のブラケツト１０に一端を枢支し
た平行リンク１１，１２のうち、上方の平行リン
ク１１の他端とが回転自在に枢支されている。

上記メインリンク７は、中央部がメインシヤフ
ト６に枢支され、上端部にストツパーピン１３が
固着されると共に、下端部にはピン１４を介して
アームレスト本体９の下側平行リンク１２の他端
が回転自在に枢支され、上記メインシヤフト６と
下側ピン１４との間の所定位置にはストツパーピ
ン１５が固着されている。

また、上記ラチエツト８は、扇形状に成形さ
れ、弧状の外周部にはラチエツト爪８ａが形成さ
れており、中心部がメインシヤフト６に枢支され
るとともにメインリンク７に固着されて一体に回
転するようになつている。

一方、アームレスト本体９のブラケツト１０に
枢支された上方の平行リンク１１のピン１６に
は、ラチエツト８の爪８ａに係脱する係合爪１７
ａを有するラチエツトアーム１７が回転自在に枢
支されており、このラチエツトアーム１７の下端
部はピン１８を介して操作ロツド１９の一端に枢
支されている。

上記ラチエツトアーム１７と操作ロツド１９を
枢支したピン１８は、アームレスト本体９を固着
したブラケツト１０のガイド用長溝１０ａ内に沿
つて移動するようになつており、上記操作ロツド
１９の他端に設けられた操作ボタン２０をアーム
レスト本体９の前部より押し込むように操作する
ことにより、戻しスプリング２１に抗してラチエ
ツトアーム１７を回動させ、係合爪１７ａをラチ
エツト８の爪８ａより解除することができるよう
になつている。

また、上記メインシヤフト６にはロツク爪２２
が枢支されている。このロツク爪２２は下側の平
行リンク１２とメインリンク７とを枢支した下側
ピン１４に当接する位置に延設されており、操作
ロツド１９を操作して押し込んだとき、先端部が
ロツク爪２２に当接し、下側ピン１４の位置、す
なわちメインリンク７がメインシヤフト６を中心
に回動するのを防止するようになつている。

なお、上記アームレスト本体９には、所定のパ
ツド材が取付けられて表皮カバー等で覆われてお
り、アームレスト本体９の回転部及び上下高さ調
節機構部は樹脂カバー２３等で覆われており、外
部に露出しないようになつている。

つぎに上述したように構成されたアームレスト
の上下高さ調節機構の作動について説明する。

第４図ないし第５図は、アームレスト３の標準
使用状態を示しており、不使用時にはアームレス
ト本体９をそのまゝ上方に持ち上げれば、ラチエ
ツトアーム１７がラチエツト８に係合しているの
で、ラチエツト８に固定されたメインリンク７が
メインシヤフト６を中心にストツパーピン１３に
より規制されるまで回転し、アームレスト３をシ
ートバツク２の側面に折り畳むことができる。

また、上記使用状態のアームレスト３の位置を
乗員の体格差や姿勢に応じて、上下高さを変える
場合は、操作ボタン２０を押し込み、操作ロツド
１９によりロツク爪２２をピン１４に押し当てて
メインリンク７の回転を止めるとともに、ラチエ
ツトアーム１７の係合爪１７ａをラチエツト８の
爪８ａより解除して、平行リンク１１，１２を回
動自在にし、所定の範囲内でアームレスト本体９
を上方又は下方に移動させ、適切な位置で操作ノ
ブ２０を離せば、所望の高さにロツクされる。

従つてアームレスト３の高さが容易に調節され
る。

以上、詳細に説明したように、本考案によるア
ームレストの上下高さ調節機構は、簡単な構造
で、しかも操作が容易であり、アームレストの高
さを任意に調節すれば乗員の体格差及び姿勢に対
応した快適性が確保できる等実用上の効果を奏す
る。

【図面の簡単な説明】

第１図ないし第２図は、従来の実施例を示す斜
視図、第３図は、本考案による実施例を示す装着
状態の側面図、第４図は本考案による実施例を示
す要部の斜視図、第５図は第４図の側面図であ
る。 ３……アームレスト、４……シートバツクフレ
ーム、５……ブラケツト、６……メインシヤフ
ト、７……メインリンク、８……ラチエツト、９
……アームレスト本体、１０……ブラケツト、１
１，１２……平行リンク、１３……ストツパーピ
ン、１７……ラチエツトアーム、１９……操作ロ
ツド、２０……操作ノブ、２１……戻しスプリン
グ、２２……ロツク爪、２３……樹脂カバー。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. シートバツクフレームに固着した固定ブラケツ
   トと、このブラケツトにメインシヤフトを介して
   回転自在に枢支されたメインリンクと、上記メイ
   ンシヤフト及びメインリンクの下部に設けたピン
   とアームレストとの間に設けられた平行リンク
   と、上記メインリンクに固着されたラチエツト
   と、上記アームレストに枢支され上記ラチエツト
   に先端部が噛合するラチエツトアームと、上記ア
   ームレストに軸方向移動可能に設けられかつ端部
   がラチエツトアームの後端部に連結された操作ロ
   ツドと、上記固定ブラケツトに上端が枢支され下
   端がメインリンクに設けたピンに当接する位置に
   延設されたロツク爪と、上記アームレストと操作
   ロツドとの間に懸け渡されラチエツトアームがラ
   チエツトと噛合する方向へ操作ロツドを付勢する
   戻しスプリングとからなり、上記操作ロツドは戻
   しスプリングに抗して移動して上記ラチエツトア
   ームを反噛合方向へ回動させると共に、このロツ
   ド端部に押されたロツク爪を介してメインリンク
   に設けたピンを固定ブラケツトに当接させてメイ
   ンリンクの回動をロツクするように構成したこと
   を特徴とする上下高さ調節機構付アームレスト。