JPS6141628B2 - - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 本発明は、静電塗装機等の種々の塗装機で塗装
を行つた後、この塗装機の洗浄を行うための塗装
機の洗浄装置に関するものである。

本発明は、特に、共通の塗装機に複数色の塗料
を交互に供給して、所謂、多色色替え塗装を行う
塗装装置に適用して効果の大きな、塗装機の洗浄
装置に関するものである。

従来、エア供給源とシンナ供給源とから洗浄用
エアと洗浄用シンナとを塗料供給径路に交互に供
給し、塗料で汚染された塗料供給径路とこの塗料
供給径路の端部に配設された塗装機とを洗浄する
塗装機の洗浄装置は存在している。そして、この
塗装機の洗浄装置においては、洗浄時間の短縮を
図るために、塗装機の手前側の塗料供給径路に排
液口を有する切換えバルブを介装し、第１の工程
として、この切換えバルブに至るまでの塗料供給
径路内を大流量の洗浄用エアと洗浄用シンナとで
洗浄し、第２の工程として、切換バルブから塗装
機に至るまでの塗料供給径路内と塗装機とを小流
量の洗浄エアと洗浄用シンナとで洗浄している。

第２の工程において、小流量の洗浄用エアと洗
浄用シンナとを供給する理由は、第２の工程にお
いて発生した洗浄廃液が塗装機から流出すること
となるため、この洗浄廃液の飛散を防止して、被
塗物の汚染を避けるために他ならない。

しかしながら、上記した従来の洗浄装置におい
ては、洗浄用エアと洗浄用シンナとの流量を２段
階に調節するために、エア径路とシンナ径路とを
それぞれ２系統設け、これらの径路中に手動設定
のレギユレータをそれぞれ介装させていた。した
がつて、塗装ブース内の配管系の構成が極めて複
雑となり、スペース的に余裕のない塗装ブース内
のメインテナンスが困難であると共に、レギユレ
ータの調節のためには作業者がそのつど塗装ブー
ス内に入らなけれならなかつたので、高電圧を使
用する静電塗装機の場合には、極めて危険となる
場合も生じる。

本発明の目的は、上記した従来技術の諸欠点を
除去し得る塗装機の洗浄装置を提供することにあ
り、更に、自動塗装装置に適用して集中制御が可
能な塗装機の洗浄装置を提供することにある。

本発明の基本的構成は、エア供給源とシンナ供
給源とから洗浄用エアと洗浄用シンナとを塗料供
給径路に交互に供給し、該塗料供給径路と該塗料
供給径路の端部に配設された塗装機とを洗浄す
る、塗装機の洗浄装置において、前記エア供給源
と前記シンナ供給源とをそれぞれ前記塗料供給径
路に連結するエア径路及びシンナ径路に、それぞ
れ流量可変のエアオペレート式レギユレータを介
装し、該エアオペレート式レギユレータと前記塗
装機との間の前記エア径路及び前記シンナ径路の
端部にそれぞれオン・オフバルブを介装し、前記
エアオペレート式レギユレータのパイロツトエア
流入口を少なくとも２段に圧力を変えられるエア
供給装置に連結したことを特徴とする、塗装機の
洗浄装置にある。

以下本発明の一実施例を図に基づいて説明す
る。

塗装機１は回転型霧化頭１ａを有し、回転型霧
化頭１ａはエアモータ１ｂによつて回転駆動され
る。回転型霧化頭１ａに塗料と洗浄用流体とを供
給するための塗料供給径路２は、その一端２ａを
回転型霧化頭１ａに連結すると共に、その他端２
ｂを塗料色替え装置３に連結している。塗料色替
え装置３は、互いに異なるｎ種類の塗料を選択的
に塗料供給径路２に供給するための塗料オン・オ
フバルブ３ａ，………，３ｎを有し、これらの塗
料オン・オフバルブ３ａ，………，３ｎは、それ
らの流入口を塗料径路４ａ，………，４ｎを介し
て、図示しない各塗料の供給源に連結されてい
る。

塗装機１の近傍の塗料供給径路２には切換えバ
ルブ５が介装され、切換えバルブ５の排液口５ａ
は廃液径路６を介して廃液タンク７に連結されて
いる。切換えバルブ５の流路切換え動作は、エア
パイロツト信号により適宜、行われる。

塗料色替え装置３には、また、洗浄用エア専用
のオン・オフバルブＡと洗浄用シンナ専用のオ
ン・オフバルブＢとが取り付けられ、これらのオ
ン・オフバルブＡ，Ｂの流出口（図示せず。）は
塗料色替え装置３内の塗料径路（図示せず。）に
連通し得るようになつている。塗料色替え装置３
内の塗料径路が塗料供給径路２と連通しているこ
と、もちろんである。オン・オフバルブＡの流入
口ａはエア径路８を介して工場内の洗浄用エア供
給用配管９に連結され、エア径路８にはエアオペ
レート式レギユレータ１０が介装されている。一
方、オン・オフバルブＢの流入口ｂはシンナ径路
１１を介して工場内の洗浄用シンナ供給用配管１
２に連結され、シンナ径路１１にはエアオペレー
ト式レギユレータ１３が介装されている。

そして、エアオペレート式レギユレータ１０，
１３のパイロツトエア流入口１０ａ，１３ａは、
パイロツトエア径路１４を介して工場内のエア配
管１５に連結されるが、図示するようにパイロツ
トエア径路１４は４本のパイロツトエア径路１４
ａ，１４ｂ，１４ｃ，１４ｄに分岐してエア配管
１５に連結されている。ここで、エア径路１４ａ
は洗浄用エアを大流量で供給するためのパイロツ
トエアを出力するものであり、また、エア径路１
４ｂは洗浄用エアを小流量で供給するためのパイ
ロツトエアを出力するものである。そして、エア
径路１４ｃは洗浄用シンナを大流量で供給するた
めのパイロツトエアを出力するものであり、ま
た、エア径路１４ｄは洗浄用シンナを小流量で供
給するためのパイロツトエアを出力するものであ
る。

パイロツトエア圧の制御は、各エア径路１４
ａ，１４ｂ，１４ｃ，１４ｄに介装された手動設
定レギユレータ１６，１７，１８，１９と、オ
ン・オフバルブ２０，２１，２２，２３とによつ
て行われる。

すなわち、手動設定レギユレータ１６，１７，
１８，１９は、エア配管１５から供給されるエア
圧を、それぞれ設定されたエア圧に変換して出力
する機能をはたし、また、オン・オフバルブ２
０，２１，２２，２３は手動設定レギユレータ１
６，１７，１８，１９で調圧されたエア圧を選択
的にパイロツトエア径路１４に出力させるための
ものである。オン・オフバルブ２０，２１，２
２，２３の開閉動作は、それぞれ、ソレノイド等
で行われ得る。

以下、作用を説明する。

塗装工程は、塗料オン・オフバルブ３ａ，……
…，３ｎのうちいずれか１つを開放して、塗料供
給径路２を介し、塗装機１の回転型霧化頭１ａ
に、対応する塗料を供給しつつ行われる。

塗装工程が終了して使用されていた塗料オン・
オフバルブが閉鎖されると、オン・オフバルブ２
０が開放してパイロツトエア径路１４内に大流量
の洗浄用エアを供給するに適したエア圧を出力す
る。これによつて、エアオペレート式レギユレー
タ１０は大流量用に設定されるから、ここで、洗
浄用エア専用のオン・オフバルブＡを開放する。
オン・オフバルブＡを開放すると同時に、切換え
バルブ５を切換え、塗料供給径路２と廃液径路６
とを連通し、塗料供給径路２内と塗料色替え装置
３内に残留した塗料を高速で廃液タンク７内に排
出させる。

次いで、オン・オフバルブ２０とオン・オフバ
ルブＡとを閉じると同時に、オン・オフバルブ２
２と洗浄用シンナ専用のオン・オフバルブＢを開
放し、大流量のシンナによつて塗料供給径路２内
と塗料色替え装置３内とを高速で洗浄する。この
とき生ずる廃液も、上記と同様に、廃液径路６か
ら廃液タンク７内に排出される。

上記した大流量の洗浄用流体を使用して、高速
で洗浄を行う第１の工程は、交互に数回繰り返さ
れ、これにより切換えバルブ５までの塗料供給径
路２内と塗料色替え装置３内とは洗浄されること
になる。

第１の工程が終了すると、切換えバルブ５が塗
装状態に切換えられると共に、オン・オフバルブ
Ａとオン・オフバルブ２１とが共に開放される。
これにより、塗料供給径路２内には小流量の洗浄
用エアが供給され、この洗浄用エアにより切換え
バルブ５から回転型霧化頭１ａに至る間の塗料供
給径路２と、回転型霧化頭１ａとが洗浄される。
エアによる洗浄が終了すると、オン・オフバルブ
Ａ，２１を閉じると共に、オン・オフバルブＢ，
２３を開放し、塗料供給径路２内に小流量の洗浄
用シンナを供給する。これにより、切換えバルブ
５から回転型霧化頭１ａに至る間の塗料供給径路
２内と、回転型霧化頭１ａとをシンナ洗浄するこ
とになる。

この第２の工程において供給されたエアとシン
ナとは小流量であるため、洗浄後の廃液が回転型
霧化頭１ａから飛散することは最小限に防止され
る。第２の工程においても、エアとシンナとが交
互に供給されること、第１の工程の場合と同様で
ある。

上記第１の工程と第２の工程とにより、洗浄工
程は終了することになる。

以上、説明したように、本発明の塗装機の洗浄
装置によれば、塗装機近傍における洗浄用エアと
洗浄用シンナとの供給用配管の構成が単純化され
るから、塗装ブーヌ内の塗装機のメインテナンス
が極めて容易化すると共に、洗浄用エアと洗浄用
シンナとの流量の設定が自動化し得、特に、自動
塗装装置に適用して大きな効果を生ずる。

【図面の簡単な説明】

図は本発明の概略構成を示す平面図である。 １……塗装機、２……塗料供給径路、３……塗
料色替え装置、５……切換えバルブ、６……廃液
径路、Ａ……洗浄用エア専用のオン・オフバル
ブ、Ｂ……洗浄用シンナ専用のオン・オフバル
ブ、８……エア径路、１１……シンナ径路、１
０，１３……エアオペレート式レギユレータ、１
４……パイロツトエア径路、１５……エア配管。

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. １ エア供給源とシンナ供給源とから洗浄用エア
   と洗浄用シンナとを塗料供給経路に交互に供給
   し、該塗料供給経路と該塗料供給経路の端部に配
   設された塗装機とを洗浄する、塗装機の洗浄装置
   において、前記エア供給源と前記シンナ供給源と
   をそれぞれ前記塗料供給経路に連結するエア経路
   及びシンナ経路に、それぞれ流量可変のエアオペ
   レート式レギユレータを介装し、該エアオペレー
   ト式レギユレータと前記塗装機との間の前記エア
   経路及び前記シンナ経路の端部にそれぞれオン・
   オフバルブを介装し、前記エアオペレート式レギ
   ユレータのパイロツトエア流入口を少なくとも２
   段に圧力を変えられるエア供給装置に連結したこ
   とを特徴とする、塗装機の洗浄装置。