JPS5916138Y2 - スプレ−装置 - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案はスプレー装置に係り、スプレーに連通ずる容器
に取付ける洗浄液給送管及び塗料給送管の取付位置、及
び上記各給送管の容器内通路への開口部の閉弁構造を工
夫することにより、洗浄時に塗料を効率よく完全に洗い
流すことができ、塗装の信頼性及び作業工数を向上しう
るスプレー装置を提供することを目的とする。

例えば工場等の製造ラインで用いるスプレー装置は、色
の異なる複数の塗料を一個のスプレーから塗装できるよ
う、該複数の塗料給送管を夫々切換弁を介して一本の集
合管に接続し、この集合管にスプレーを接続して構成さ
れている。

又、集合管には内部を洗浄できるよう切換弁を介して洗
浄液給送管が接続してあり、塗料の色替えに際しては必
ず洗浄液による洗浄を行なう構成とされている。

しかるに、従来のスプレー装置は、集合管と各塗料給送
管との接続部分に塗料溜りがあるため、集合管の内部を
洗浄後によって完全に洗浄するのが難しく、どうしても
洗い残し部分が残ってしまうから、色替えした塗料に前
回の塗料が混ってしまい、従って塗料上りが悪い等の欠
点を有していた。

本考案は上記欠点を除去したものであり、以下図面とと
もにその一実施例につき説明する。

図は本考案になるスプレー装置の一実施例の一部切截縦
断面図を示す。

図中、スプレー装置１は、内部に凹凸のない中央通路の
一端開口部をスプレー２に連通接続されたシリンダ状の
容器３の側面に、本実施例の場合４本の塗料給送管４□
、４２．４３．４４を接続し、かつ容器３の中央通路の
他端開口部に洗浄液給送管５を接続して大略構成されて
いる。

各塗料給送管４．，４２゜４３．４４の一端側は、夫々
色の異なる４種の塗料のタンク６□、６□、６３，６．
ｔに、又他端側は容器３の側面に螺着した継手７に接続
されている。

又、洗浄液給送管５の一端側はシンナ等の洗浄液タンク
８に、又他端側は容器３の他端開口部に螺着した継手９
の側面に接続されている。

ここで、塗料給送管接続用の継手７は、隣りどうしを互
いに略９０°捩って容器３の側面に取付けであるから、
塗料給送管４ａ〜４４の接続に必要なスペースは少なく
て済む。

１０は、各塗料給送管４□〜４４の容器３への連通遮断
を制御するための空気作動の弁装置で、本実施例の場合
ピストン弁を用いて構威しである。

１１はシリンダで、容器３の側面上、各継手７に対向す
る部分に設けてあり、内部にピストン１２を摺動自在に
嵌装しである。

ピストンロッド１３は容器３の壁部を挿通しており、そ
の先端部に固設した弁体１４が、中央通路を横切って延
在しピストン１２の変位とともに継手７の開口部に設け
たシートリング１５に対して中央通路の内方から離・着
座する。

一方のシリンダ室１６には、コイルばね１７が圧縮嵌装
されており、弁体１４を常時閉弁方向に附勢しており、
又他方のシリンダ室１８には空気源１９からの空気配管
２０が連通接続されている。

従って、弁装置１０を開弁させるにはシリンダ室１９内
に一定圧力以上の作動空気を供給すればよく、この作動
空気の給排制御は、空気配管２０中に設けた切換弁２１
の切換えによって行なわれる。

２２は洗浄液の供給遮断を制御する弁装置で、前記弁装
置１０同様空気作動のピストン弁を用いて構成してあり
、ピストンロッド２３先端部に固着した弁体２４が継手
９内に設けたシートリング２５に離・着座する。

次に、上記構成になるスプレー装置１を用いて塗装する
場合の動作につき説明する。

４種の塗料のうち例えば塗料タンク６、内の塗料で塗装
を行なう場合、切換弁２１を切換えて弁装置１０のシリ
ンダ室１８内に作動空気を供給する。

これにより、ピストン１２はばね１７に抗しつつ開弁方
向に変位するので、弁体１４がシートリング１５より離
座し、塗料給送管４、は容器３内に連通ずる。

その結果、塗料タンク６□内の塗料は例えば空気圧等に
より圧送され、給送管４１、容器３を通ってスプレー２
に給送される。

従って、スプレー２内の弁（図示せず）を開弁すること
により、スプレー２から塗料を吹き付けることができる
。

塗料タンク６、内の塗料によるスプレーが終了したら、
切換弁２１を切換え、弁装置１０に対する空気の供給を
断つとともにシリンダ室１８内の空気を外部に排気する
。

これにより、シリンダ１１内のピストン１２はばね１７
の附勢力により閉弁方向に変位するので、弁体１４がシ
ートリング１５に着座し、塗料の給送は停止する。

塗料の給送を停止させたら、次に容器３内を洗浄しなけ
ればならないから、切換弁２１を切換えて弁装置２２に
空気を供給する。

これにより、弁体２４がシートリング２５から離座し、
洗浄液給送管５が容器３内に連通ずる。

洗浄液給送管５によって容器３内に給送された洗浄液は
、容器３内に付着している塗料を洗い落しながら容器３
外に圧送され、スプレー２から外部に放出される。

この場合、洗浄液の流入する開口部（２４，２５）は中
央通路の他端開口部に設けられ、且つ中央通路の一端に
洗浄液が流出する開口部が設けられているので、中央通
路内に塗料溜りが残ることなく、通路を良好に洗浄しつ
る。

こうして一定時間の洗浄を行なうことにより、容器３内
に残っていた塗料はきれいに洗い落される。

従って、スプレー２から塗料の混っていない洗浄液だけ
が吐出されるようになったら、弁装置２２を閉弁して洗
浄を停止する。

ここで、容器３と塗料給送管４を接続する継手７には弁
体１４が弁座１５に中央通路の内方から離着塵する関係
上枝状盲孔等の塗料溜りが全くないから、洗い残し部分
は全くなく、洗浄液による洗浄は略完全に行なうことが
できる。

従って、次に例えば塗料給送管４□に連通ずる弁装置１
０を閉弁して塗料タンク６□内の塗料をスプレーする場
合、前回スプレーした塗料と今回スプレーする塗料が互
いに混じり合ってしまうといった不都合を確実に防止す
ることができる。

このように、上記構成になるスプレー装置１は、弁装置
１０を選択的に開閉することによりスプレーしようとす
る塗料の種類を極めて簡単に切換えることができ、又塗
料の色替時における容器３内の洗浄も弁装置２２の開閉
によって極めて簡単に行なうことができる。

さらに又、弁装置１０或いは２２の駆動に空気圧を用い
ているから、例えば電気信号を用いる電磁弁の如く、可
燃性の塗料或いは洗浄液への引火を防止するために防爆
構造にするといった必要は全くなく、従って装置全体の
構成を良好に簡単化することができる。

又、上記構成になるスプレー装置１は、容器３の両端開
口部に洗浄液給送管５とスプレー２を接続する構成とし
ているため、塗料給送管４の数を増やしたい場合には、
容器３を複数個縦に接続し、その両端開口部に洗浄液給
送管５とスプレー２を接続すればよ。

尚、上記実施例において、塗料給送管４の数は４本に限
らず他の適宜数としてもよい。

又、上記実施例において、容器３はシリンダ状のものに
限らず、他の形状のものでもよい。

上述の如く、本考案になるスプレー装置は、通路自体凹
凸のない形状である上に、その両端にスプレー及び洗浄
液給送管が接続され、しかも各弁装置の弁体軸は通路の
内方から各塗料給送管の通路への開口部に圧接されて閉
弁しているため、洗浄時に洗浄液が通路の何れか一方端
部の塗料溜りを洗浄できず、塗料が滞溜するというおそ
れなく、且つ通路に何ら枝状盲孔の塗料溜りが形成され
ずこれらに塗料が滞溜するというおそれもなく、通路内
の塗料を効率良く完全に洗い流すことができ、塗装の信
頼性を向上し且つ作業工数を低減しうる等の特長を有す
る。

【図面の簡単な説明】

図は本考案になるスプレー装置の一実施例の一部切截縦
断面図である。 １・・・・・・スプレー装置、２・・・・・・スプレー
、３・・・・・・容器、４□、４□、４３．４４・・・
・・・塗料給送管、５・・・・・・洗浄液給送管、１０
．２２・・・・・・弁装置、１９・・・・・・空気源。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 内部に凹凸を有しない通路が形成され、両端が開放され
   た容器と、該容器の−の開放端に連通接続されたスプレ
   ーと、該容器の他の開放端に連通接続された洗浄液給送
   管と、該容器の上記通路に夫々開口して連通接続された
   複数の塗料給送管と、夫々変位自在の弁軸体及びバネ手
   段を有し、該容器の上記各給送管と対応する個所に設け
   られた複数の弁装置とからなり、少なくとも上記複数の
   塗料給送管用の各弁装置の弁軸体は、該バネ手段により
   該各塗料給送管の該通路への開口部に対し該通路内方か
   ら圧接されてこれを閉弁せしめており、該各弁装置の駆
   動時に該各弁軸体は該バネ手段に抗して該開口部から離
   間され開弁せしめるよう構成してなるスプレー装置。