以下に更に詳細に説明されるように、本発明の技術は、分解、点検、及び略同じスプレー位置への再取付け、を容易にするという特徴を有する、新規なスプレー装置を提供する。例えば、本発明の技術のスプレー装置は、分解及び点検の間、スプレー装置の好ましくない領域に流体が排出される可能性を減少させる、様々な構造上の特徴を有する。本発明のスプレー装置はまた、新規な取付け構造を有し、スプレー装置を取外し、次に再取付けする場合に、スプレー装置の所望の取付け位置を保持する。
図面に戻って、図1は、スプレーシステム10の1実施例を示すフローチャートであり、標的物体14に所望の材料を塗布する、スプレー装置12を備える。例えば、スプレー装置12は、空気噴霧器、回転式噴霧器、静電噴霧器、又は、他の適切なスプレー形成構造、を備える。スプレー装置12は、圧力作動弁組立体のような自動トリガー又はオンオフ構造を備えることもできる。スプレー装置12は、材料供給16(例えば、流体又は粉体)、空気供給18、及び制御システム20のような、様々な供給及び制御システムに結合されることができる。制御システム20は、材料供給及び空気供給16及び18の制御を容易にし、スプレー装置12が標的物体14に満足のいく品質のスプレー塗装を確実に与えるようにする。例えば、制御システム20は、オートメーションシステム22、位置決めシステム24、材料供給コントローラー26、空気供給コントローラー28、コンピュータシステム30、及びユーザーインターフェイス32、を備えることができる。制御システム20はまた、位置決めシステム34と結合することができ、スプレー装置12に関する標的物体14の動きを容易にする。例えば、位置決めシステム24及び34の一方又は両方は、組立ライン、油圧リフト、ロボットアーム、及び制御システム20で制御される様々な他の位置決め構造、を備えることができる。従って、スプレーシステム10は、標的物体14の表面にコンピュータ制御のスプレーパターンを与えることができる。
図1のスプレーシステム10は、幅広い様々な用途、材料、標的物体、及びスプレー装置12の形式や形状、に適用できる。例えば、ユーザーは、異なった材料及び製品タイプのような様々な異なった物体38から、所望の物体36を選択することができる。ユーザーはまた、金属、木材、石、コンクリート、セラミック、ガラス繊維、ガラス、生きている生物等、様々な材料の異なった材料タイプ及び性質を含む可能性がある、複数の異なった材料42から、所望の材料40を選択することができる。例えば、所望の材料40は、塗料、染料、及び様々な他の塗装材料、例えば、家具塗装材料、車体塗装材料、工業製品塗装材料、及び消費材の塗装材料、を備えることができる。更なる実施例により、所望の材料40は、磁器エナメル、陶磁器の釉薬、又は、他のセラミックコーティング材料、を備えることができ、これらは便器、流し、湯沸かし器、洗濯機、食器皿及び椀等に塗布することができる。所望の材料40はまた、殺虫剤、防かび剤、及び様々な他の化学処理剤を備えることができる。更に、所望の材料40は、固体(例えば粉体)、流体、多相体(例えば固体と流体)、又は他の適切な形態を有することができる。
図2は、スプレー装置12の1実施例を説明する斜視図である。図示のように、スプレー装置12は、基礎部52、基礎部52に結合された中間部54、中間部54に結合されたヘッド部56、及びヘッド部56に結合されたスプレー形成部58、を有する本体50を備える。流体入口60及び空気入口62はまた、本体50に延び、それにより、所望の流体と空気をスプレー装置12に供給し、ヘッド部及びスプレー形成部56及び58を介して所望のスプレーを形成する。以上で説明したように、スプレー装置12は、適切な流体噴霧構造、空気弁、流体弁、スプレー形成構造(例えば、空気ジェット又は空気孔)等、を備えることができる。スプレー装置12はまた、例えば圧力作動弁により、自動的に作動又は起動されることができる。
図示の実施例では、スプレー装置12はまた、取外し可能な取付け部64を備え、取付け部64は、外ねじの固定具66及び内ねじの固定具68のような固定構造を介して、本体50に取外しできるように結合される。他の適切な、工具を使用しない固定具又は工具を使用する固定具もまた、本発明の技術の範囲内である。例えば、取外し可能な取付け部64は、ラッチ、ばね付勢した構造、リテーナー部品、圧縮嵌め構造、電気‐機械ラッチ構造、取外し可能なピン、取外し可能なジョイント又はヒンジ等、を介して本体50に結合することができる。取外し可能な取付け部64はまた、取付け受容部70と取付け固定具、即ち取付け受容部70の中に延びる固定ねじ72と74のような、外部へ取付ける構造を備える。以下に更に詳細に説明するように、スプレー装置12は、取付け部品又はロッドを取付け受容部70の中に延ばし、取付け固定具即ち固定ねじ72及び74によって取外し可能な取付け部64を取付け部品に固定することにより、所望の静止又は可動位置決めシステムに取付けることができる。スプレー装置12は、取付け部品から取付け固定具72及び74の係合を外すことにより、又は、スプレー装置12の本体50から固定具66及び68の係合を外すことにより、取外すことができる。この実施例では、後者のやり方が、取外し可能な取付け部64の、取付け部品上の所望の取付け位置を保持するために使用することができる。従って、もしスプレー装置12が保全、交換、又は他の目的のために取外されたならば、取外し可能な取付け部64が、取付け部品に付いたまま残り、スプレー装置12又はその代替品が同一の又は略同一の取付け位置に確実に再取付けされることができる。
次に内部の特徴に移ると、図3は、流路、流量制御構造、及びスプレー形成構造を示すスプレー装置12の側面断面図である。図示のように、流体流路76は、長手方向中心線78に向かってヘッド部56の中に角度を付けて延び、流体流路76は、長手方向中心線78と心が合い、ヘッド部56の前部へと続く。前部80で、流体流路76は、前部80の外側に延び、前部80から長手方向に段壁となる流体出口84を有する突き出した流体流路82を形成する。図示のように、流体ノズル86は、リテーナー88を介して流体出口84で、突き出した流体流路82に取外し可能なように結合され、リテーナー88は、突き出した流体流路82の外ねじ92と係合する内ねじ90を有する環状構造を備えることができる。図示の流体ノズル86は、突き出した流体流路82の外向きに角度をつけた出口表面96に対して当接された内向きに角度をつけた入口表面94を備え、リテーナー88が突き出した流体流路82とねじ込み係合をされるので、圧縮嵌め又は楔形シールを形成する。或は、流体ノズル86は、様々なシール要素(例えば、Oリング)、圧縮嵌め構造、ねじ係合、シール材料等、で突き出した流体流路82に結合することができる。流体ノズル86はまた、収斂する内部流路98を有し、内部流路98は、内向きに角度をつけた入口表面94から環状の流体出口100に向かって外向きに延びる。
流体ノズル86が、鋳造、機械加工、又は他の適切な製造方法により形成された一体構造を備えることができることに、注意すべきである。しかし、他の多部品構造及び組立体は、本発明技術の範囲内である。図示の流体ノズル86はまた、収斂する内部流路98により略形成される比較的小さな内部容積を有する。以下で更に詳細に説明するように、前記の突き出した流体流路82及び収斂する内部流路98は、特定の利益を提供することができる。例えば、流路82及び98は、点検、保全、及び流体ノズルが突き出した流体流路82から取り外される他の作業、の間、スプレー装置12の他の部分の中に入る流体の排出や漏れを減少することができる。
図3に示すように、スプレー装置12はまた、ニードル、即ち基礎部52から本体50を通り、中央部54を通り、ヘッド部56を通り、スプレー形成部58に延びる弁体104、を有する流体弁組立体102を備える。基礎部52では、流体弁組立体102は、弁体104を基礎部52からスプレー形成部58に外向きにばね付勢する弁ばね106を有し、スプレー形成部58では、弁体104の楔形の先端部108が、流体ノズル86の収斂する内部流路98の対応する内側部分110に対して、圧縮シールする。流体弁組立体102はまた、流体ノズル86に関して弁体104を内側に開くことを容易にする、圧力付勢構造即ちピストン組立体112を備える。圧力付勢構造即ちピストン組立体112は、弁体104周りに配置された弁ピストン114、基礎部52のチャンバー118内で弁ばね106の周りに配置されたピストン付勢ばね116、及び、弁ピストン114周りに延び、基礎部52と中央部54の間でチャンバー118を横切って、当接縁部122に延びる空気ダイアフラム120、を備える。他の圧力付勢構造もまた、本発明技術の範囲内である。例えば、ピストン組立体112は、シリンダーの内壁に対してシールするように配置されたピストンを備えることができる。
図3に更に示すように、ピストン付勢ばね116は、基礎部52から中央部54に向かって外向きに弁ピストン114にばね力を加える。この外向きに付勢された位置では、弁ピストン114は、弁体104に結合された弁係合部品124から係合を外される。もし空気が空気入口62から内部空気流路126に供給されると、空気は、ピストン付勢ばね116のばね力に打ち勝つのに十分な力で、ダイアフラム120及び対応する弁ピストン114を加圧付勢する。従って、弁ピストン114は、中央部54から基礎部52に、内向きに動く。空気圧力が弁係合部品124に対して内向きに弁ピストン114に力を加えるにつれて、空気圧力は、弁ばね106のばね力に更に打ち勝つこととなる。従って、弁ピストン114は、弁係合部品124及び対応する弁体104を、中央部54から基礎部52に、内向きに加圧付勢し、それにより弁体104及び対応する楔形先端部108を、流体ノズル86の内部110から離れる内向きに、開位置へ動かす。図では内向きに開く弁として示されているが、弁組立体102は、外向きに開く弁、独立した内弁、独立した外弁、又は他の適切な弁構成を備えることができる。更に、弁組立体102は、適切な手動又は自動の弁構造、例えば、ピストン‐シリンダー組立体、電気‐機械弁構造、磁気作動弁等、を備えることができる。
様々な部分、内部流路、及びスプレー装置12の構造は、ねじ、シール、Oリング、ガスケット、圧縮嵌め構造、パッキン組立体等、を介して相互結合及びシールされる。例えば、図3に示すように、スプレー装置12は、内部空気流路126と流体流路76の間に、弁体104の周りに配置された空気パッキン組立体127及び流体パッキン組立体128を備える。更に、基礎部52は、ねじ134及びOリング又はシール部品136それぞれを介して、内側環状構造132にねじ結合及びシールされた、外側環状構造即ちキャップ130を備える。内側環状構造132は、ねじ138、及び基礎部52と中央部54の間の当接縁部122内に配置された空気ダイアフラム部120の一部、を介して、中央部54にねじ結合及びシールされる。更なるシールもまた、本発明の技術の範囲内に備えることができる。
中央部54では、スプレー装置12はまた、流量制御構造140を備え、流量制御構造140は、角度をつけて中央部54に延びる受容部142に取付けられる。図示のように、流量制御構造140は、突き出した弁体144を備え、突き出した弁体144は、空気流路126と148の間で、空気流路148の中に延びる環状開口部146に対して開放可能なようにシールする。従って、流量制御構造140は、空気流路148を介して、ヘッド部56及びスプレー形成部58の中に入る空気流れを制御する。図示のスプレー装置12はまた、中央部54とヘッド部56の間に配置されたガスケット150を有し、その2つの部分の間、及びその2つの部分の間に延びる空気流路に関して、気密シールを形成する。更なるシールもまた、本発明の技術の範囲内に備えることができる。
ヘッド部56はまた、中央部54から前部80に延びる空気流路152を備え、空気流路152の空気出口154は、突き出した流路82の流体出口84から長手方向に心がずらされている。流体ノズル86が流体流路82から取り外された場合には、流体と空気の出口84と154の間の前述の長手方向の心ずれ距離が、空気流路152の中及びスプレー装置12の他の部分の中への、流体の排出又は漏れをおおむね減少させるか又は無くす。
スプレー形成部58に移ると、様々な流れの流路及び流れを加速する構造が、図3を参照して説明される。図示のように、スプレー形成部58は、内部空気偏向リング156、内部空気偏向リング156に隣接配置された前部空気キャップ158、及び、外部リテーナーリング160とを備え、外部リテーナーリング160は、ヘッド部56に取外し可能なように結合され、内部空気偏向リング156と前部空気キャップ158の周りに配置されている。内部空気偏向リング156は、圧縮嵌め又は楔形インターフェイス162を介してヘッド部56の前部80に対してシールされる。同様に、前部空気キャップ158は、圧縮嵌め又は楔形インターフェイス164を介して内部空気偏向リング156に対してシールされる。最後に、外部リテーナーリング160は、前部空気キャップ158の外向きリップ168を保持し、外向きリップ168に対してシールする、内向きリップ166を備える。外部リテーナーリング160は、ねじ170を介してヘッド部56にねじ固定されるので、外部リテーナーリング160は、楔形インターフェイス162と164の各々で圧縮シール即ち楔形シールを形成するために、前部空気キャップ158、内部空気偏向リング156、及びヘッド部56を相互の方向に圧縮する。図示のように、シール部品即ちOリング171もまた、外側リテーナーリング160とねじ部170に隣接するヘッド部56の間に備えることができる。
組立体では、スプレー形成部58の様々な部品がまた、流体ノズル86から出る流体を霧状にし易くする様々な流路を形成する。図示のように、内部空気偏向リング156、前部空気キャップ158、及び外部リテーナーリング160が集合してU字形又は湾曲した空気流路172を形成し、空気流路172は、ヘッド部56の空気流路148から、前部空気キャップ158の空気キャップ流路174まで延びる。空気キャップ流路174は、空気成形穴、即ちジェット176、まで更に延び、ジェット176は、内側に、中心線78に向かって導かれ、所望のスプレー形状を形成する。内部空気偏向リング156及び前部空気キャップ158はまた、突き出した流体流路82、流体ノズル86、及びリテーナー88、に関する内部空気流路178を形成する。図示のように、内部空気流路178は、ヘッド部56の空気流路152から、前部空気キャップ158の前部182の複数の空気霧状化穴即ちジェット180まで延びる。これらの空気霧状化穴即ちジェット180は、流体ノズル86の環状流体出口100に関して配置され、空気霧状化穴即ちジェット180は、流体ノズル86から出る流体を霧状化し易くする。もう一度説明すると、スプレー装置12が流体スプレーを生成する時に、空気成形穴即ちジェット176は、所望のスプレー形状又はパターン、例えば、平らなスプレー、幅広の円錐スプレーパターン、狭い円錐スプレーパターン等、を生成する。
更に、スプレー装置12は、逆止弁184を備え、スプレー装置12のキャップ130が大気中に排気されるようにする。逆止弁184は、加圧空気が、ダイアフラム120を横切って漏れたり又は弁係合部品124と弁体104の間に漏れて、キャップ130内の圧力を上げ、ダイアフラム120の両側の圧力を均一化することを防止する。更に、逆止弁184は、洗浄液又は溶液が逆止弁184を通ってスプレー装置12に入ることを防止するように設計される。
図3A及び図3Bを参照すると、図示の逆止弁184は、フレキシブルな材料、例えば、エラストマー材料又はポリマー、から成る1個の逆止弁であり、スプレー装置12のキャップ130の穴186を通って延びる。この実施例では、逆止弁184は、傘型逆止弁である。傘型逆止弁184は、キャップ130の穴186に挿入される。逆止弁184は、キャップ130内に配置されたフランジ部188及びキャップ130の外側に配置されたベル形状部190により穴186にぴったりと保持される。逆止弁184はまた、ベル形状外側部190をキャップ130の内側に配置されたフランジ部188に接続するステム192を有する。
逆止弁184のベル形状部190は、逆止弁184とキャップ130の間にシールを形成するフレキシブルなリップ194を有する。逆止弁184のリップ194は、洗浄液196が穴186を通ってキャップ130に入ることを防止する。図3Bに図示するように、逆止弁184のステム192は、弁ピストン及び114ダイアフラム120を通ってキャップ130に漏れ込んだ空気200が、逆止弁184のベル形状部190に入ることを可能にさせる、少なくとも1つのスロット198を有する。キャップ130内で空気圧が高くなると、空気圧はリップ194を外側に押す力を発生する。矢印202で示すように、ある圧力で、この力はリップ194をキャップ130の外に曲げるのに十分となる。リップ194がキャップ130のシールをしなくなると、キャップ130内の加圧空気200は、自由に大気に排出され、キャップ130内の圧力を減少させる。リップ194は、キャップ130に対して、もとのシール位置に戻るように付勢されている。排気中、空気圧力は、やがて、リップ194の付勢力が、逆止弁184のベル形状部190内の空気圧力により発生した力よりも大きい点まで下がる。この構造は、リップ194をキャップ130に対してもとのシール位置に戻るようにさせる。
図4は、ヘッド部とスプレー形成部56と58の側面断面の分解図で、本発明技術のスプレー装置12の実施例の特徴を示す。図4に示すように、スプレー装置12が、洗浄、点検、保全、部品交換、及びスプレー形成部58がヘッド部56から取り外されるその他の作業、を受けることができることがわかる。例えば、スプレー装置12の運転後、スプレー形成部58は、流体ノズル86及びスプレー装置12の他の内部流路の洗浄を容易にするために取り外される。従来設計と比べて、前述の作業及び他の作業は、突き出した流体流路82、流体と空気の出口84と154の分離、及び流体ノズル86の比較的小さな内部容積、に基づく方法により、より迅速に、より清潔に行うことができる。例えば、もし流体流路76及び流体ノズル86がスプレー装置12の使用後の残りの流体を含むならば、突き出した流体流路82、及び、流体と空気の出口84と154の分離は、流体ノズル86をヘッド部56から取り外す間、空気流路152への流体の排出又は漏れを防止する。更に、収斂する空気流路98により形成される流体ノズル86の比較的小さな内部容積はまた、流体ノズル86をヘッド部56から取り外す間、流体ノズル86から排出する流体の量をおおむね減少させる。本発明の技術の流体ノズル86はまた、流体ノズル86がより小さな内表面積を有し、深さがより浅いので、従来設計よりもより迅速に洗浄することができる。同様の理由で、本発明の技術の流体ノズル86は、従来設計よりも比較的低コストで製造及び交換することができる。
図5に移ると、スプレー装置12の側面図が、取外し可能な取付け部64がよりわかり易いように示されている。取外し可能な取付け部64は、外ねじ及び内ねじの固定具66及び68を介して、本体50の上部204に取外し可能なように結合される。しかし、他の工具を使用しない、又は工具を使用する固定具が、本発明の技術の範囲内で使用することができる。図示のように、取付け固定具即ち固定ねじ72及び74が、取付け受容部70にねじ込むことができ、取付け可能な取付け部64は、所望の静止装置又は動く装置に取外し可能なように結合することができる。取付け可能な取付け部64の一方の端部又は両端部、即ち、取付け具66及び取付け受容部70は、スプレー装置12が所望の方向に回転できるように、回転可能とすることができることに注意すべきである。図示の実施例では、固定具72及び74の締め付け具合でスプレー装置12の回転し易さをコントロールする。もし取付け固定具即ち固定ねじ72及び74が所望の静止装置又は動く装置にきつく係合すると、スプレー装置12は、所望の静止装置又は動く装置の周りを回転することができない。
図6は、そのような静止装置又は動く装置の取付け部品又はロッド206に取外し可能なように結合された、スプレー装置12の正面図である。例えば、取付け部品又はロッド206は、ロボットのアーム、組立ライン、固定された位置決め構造、固定ロッド又は部品、レール構造、ケーブル及びプーリー組立体、油圧組立体、可動位置決め構造物、又は他の適切な構造物、から延ばすことができる。図1に戻ると、取付け部品又はロッド206は、位置決めシステム24の一部とすることができる。スプレー装置12は、取付け部品又はロッド206を取付け受容部70に受け入れ、スプレー装置12を所望のスプレー位置に調整し、次に取付け固定具即ち固定ねじ72及び74を、取付け部品又はロッド206に接触するように取付け受容部70の中にねじ込んで所望の位置に固定することにより、取付け部品又はロッド206に取付けることができる。
スプレー装置12は、取付け部品又はロッド206から取付け固定具即ち固定ねじ72及び74の係合を外すことによるか、又はスプレー装置12の本体50から固定具66及び68の係合を外すことにより、取外すことができる。図7は、取外し可能な取付け部64から取外されたスプレー装置12の正面図である。図示のように、取外し可能な取付け部64は、スプレー装置12又はその代替物がもとの取付け位置に戻れるように、取付け部品又はロッド206上の取付け位置に保持されている。例えば、スプレー装置12は、点検、洗浄、保全、部品交換、又は他の目的のために取外される可能性がある。スプレー装置の位置決めに対するスプレー作業の容易性を得て、本発明技術の取外し可能な取付け部64は、スプレー装置12及びスプレーシステム10の、再現性のある位置決め、再現性のあるスプレーパターン、及び再現性のあるスプレー結果、を容易に得ることができる。この場合もまた、他の取外し可能な取付け構造は、本発明技術の範囲内である。
上述の技術は、漏れた空気がスプレー装置12の作動を止めてしまうことを防止する逆止弁184を有する空気圧駆動のスプレー装置12を提供する。更に、傘型逆止弁184は、洗浄液がスプレー装置12に入ることを防止する。自動スプレー装置に図示したが、傘型逆止弁184は、他の空気圧制御装置に使用して、空気漏れが装置の作動を停止することを防止することができる一方、装置を洗浄することができるようにすることができる。
本発明は様々な修正及び代替形式が可能であるが、特定の実施例が一例としてのみ図面に示され、ここに詳細に説明された。しかし、本発明が、開示された特定の形式に限定されることを意図したものではないことが、理解されなければならない。むしろ、本発明は、請求項に定義された本発明の精神及び範囲内にある、全ての修正、均等物、及び代替物を包含するものである。