JPS6140825Y2

JPS6140825Y2 -

Info

Publication number: JPS6140825Y2
Application number: JP8343181U
Authority: JP
Priority date: 1981-06-05
Filing date: 1981-06-05
Publication date: 1986-11-20
Also published as: JPS57194538U

Description

【考案の詳細な説明】

本考案は建築、構築物の下地、特にモルタル壁
の下地材として好適な下地材に関する。一般にモルタル下地材としては、木ずり−防
水シー−ラスシート、合板−セメント組成物の
薄層、石膏ラスボードなどが知られている。し
かし、〜はいずれも断熱性、防湿性、および
防火性に欠ける不利があつた。特にの場合は、
下地材の施工性（軽量化）、およびモルタル壁材
との付着性のみを考慮したため、厚さ（７mm、表
面の多数の凹部）の関係で防火性（準不燃材）に
欠けるものであつた。本考案はこのような欠点を除去するため、石膏
ラスボードの軽量さと、モルタル壁材の付着性を
利用すると共に、断熱性、防湿性、機械強度、お
よび防火性を改善した下地材を提供するものであ
る。以下に図面を用いて本考案に係る下地板の一実
施例について詳細に説明する。第１図は上記下地
材を示す説明図であり、１は石膏ラスボード（以
下単にボードという）、２は無機質防火薄層（以
下単に薄層という）で第２図に第１図のＡ部を抽
出拡大して示すようにボード１の裏面（平坦面１
ａに薄く、例えば0.1〜１mm位、あるいは石膏ボ
ード用原紙１ｂに含浸しただけの状態）に形成し
たものである。なお、薄層２は乾燥、硬化した状
態で合成樹脂発泡層３（以下単にフオームとい
う）の原料と接触させ、両物質間の反応を阻止す
るものである。上記フオーム３は薄層２と一体に
接着し、その裏面に裏打材４を一体に積層するも
のである。さらに、詳説すると、ボード１は市販
品であり、主に防火性の主体とモルタル壁材付着
面材として機能すると共に、下地板自体の軽量化
を図るものである。また、薄層２は石膏ボード
（厚さ12mm）に対応した防火性を付与するため、
フオーム３とボード１間で高熱下において結晶水
を放出すると共に、次第に発泡膨張して無機質発
泡層を形成し、不燃断熱層を形成するものであ
る。その物質の具体例としては、硼酸塩、珪酸塩
の水溶液、溶融液であり、例えば水ガラス、硼
砂、メタ硼酸ソーダ、メタ珪酸ソーダの１種以
上、もしくはこれらにリン酸塩、珪酸カルシウ
ム、炭酸カルシウムの粉末を添加したものであ
る。さらに、フオーム３は断熱材、防水材、防湿
剤、接着剤、および高温下における耐火断熱材と
して役立つものであり、例えばポリイソシアヌレ
ートフオーム、フエノールフオーム（レゾールタ
イプ）であり、液状の原料を薄層２上に吐出し、
延展すると共に、反応発泡させ、その際の自己接
着性を利用して一体に接着し、かつフオーム３を
同時に形成するものである。また、裏打材４は下
地板のサンドイツチ構造による機械強度の強化、
防湿、防水材、輻射材として機能するものであ
る。その一例を示せば、アルミニウム箔と、クラ
フト紙、アスベスト紙、ガラス繊維製不織布のい
ずれかをラミネートしたもの、クラフト紙、アス
ベスト紙、不織布の単体、もしくは防火処理、難
燃処理が施されたシート状物である。次に具体例について説明する。ボード１としては厚さ７mm、大きさ1800×900
の板体を用意する。また、薄層２としては水ガラ
スを約0.1mm厚に平坦面１ａに平均に形成したも
の、フオーム３の原料としてはポリイソシアヌレ
ートフオーム原料（Ａ液、所謂ポリオール成分と
しては商品名ヘキサカールＦ（日本ポリウレタン
(株)製）100重量部にフレオン11を40重量部、Ｂ液
としては商品名ミリオネート100（日本ポリウレ
タン(株)製）を656重量部にフレオン11を200重量部
と、これにフマル酸を140重量部添加したもの）
でワンシヨツト法により発泡させる。なお、発泡
条件としては原料の液温が20℃、型温90℃、養生
を90℃で30分、ボード１の温度50℃に設定する。
また裏打材４としては0.05mm厚のアルミニウム箔
と0.1mmのクラフト紙をラミネートしたシート状
物を用いる。そこで、ボード１の平坦面１ａ側に
フオーム原料を吐出し、その裏面に裏打材４を積
層すると共に、延展して総厚20mm、フオーム密度
30Kg／m³の下地板を製造した。この下地板の防火
性能は下表のようであつた。なお、試験法はJIS
−Ａ−1321によつて行ない、Ａは表面試験、Ｂは
穿孔試験の場合を示す。

【表】上述したように本考案に係る下地板によれば、
ボード１の厚さ、形状でも準不燃材として合格で
きる特徴がある。また、石膏ボード用原紙１ｂを
有効に活用し、フオーム３とボード１間に防火層
を簡単に、かつフオーム３の形成に悪影響を与え
ずに製造できる特徴がある。さらに、断熱性、防
湿性、防水性はフオーム３の独立気泡組織、およ
び構成材を一体に接着したため、機械強度も大幅
に改善した特徴がある。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案に係る下地板の一実施例を示す
説明図、第２図は第１図におけるＡ部を拡大して
示す説明図である。１……石膏ボード、２……無機質防火薄層、３
……合成樹脂発泡層。

Claims

【実用新案登録請求の範囲】

石膏ラスボードの裏面に高熱下において結晶水
を放出すると共に、次第に発泡膨張して無機質発
泡層を形成する無機質防火薄層を乾燥、硬化した
状態で設け、該無機質防火薄層の裏面に高熱下で
炭化層を形成する合成樹脂発泡層を液状の原料で
吐出し、反応、発泡させることにより形成すると
共に反応、発泡の際の自己接着性により一体に接
着し、かつ、該合成樹脂発泡層の裏面に裏打材を
一体に設けたことを特徴とする下地材。