JPS6138147Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案は、例えば合成樹脂の成形品からなる箱
形の非可撓性カバー、あるいは合成樹脂シートで
作つた袋状の可撓性カバーに磁気デイスクを回転
可能に収納した磁気デイスクカートリツジなどの
デイスクカートリツジに関するものである。 従来の非可撓性カバーを備えた磁気デイスクカ
ートリツジは第１図および第２図に示すように、
周壁を有する上面板１と周壁を有する下面板２と
を組合せることにより、箱形のカバー３が構成さ
れる。上面板１および下面板２は、例えばポリス
チロール、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリ
塩化ビニルなどの合成樹脂の成形品からなつてお
り、両者は例えば超音波融着やネジ止めなどの適
宜な手段によつて一体に接合される。上面板１お
よび（あるいは）下面板２の所定位置に駆動軸挿
入口４、磁気ヘツド挿入口５ならびにインデツク
スホール６がそれぞれ形成されている。 ベースフイルムの片面あるいは両面に磁性層を
塗着形成し、中央に駆動軸挿入孔７を穿設した磁
気デイスク８が前記カバー３内に回転可能に収納
されている。前記磁気ヘツド挿入口５は磁気デイ
スク８の記録帯域の一部と対向している。 ところで従来に磁気デイスクカートリツジは、
カバー３に開設された磁気ヘツド挿入口５が常に
開口して、磁気デイスク８の記録帯域の一部が露
出した形になつている。そのため磁気デイスクカ
ートリツジを手で持つて取扱う際、指腹が磁気ヘ
ツド挿入口５から入つて磁気デイスク８の表面、
すなわち磁性層に触れることがある。このような
ことがあると指の油分が磁性層の表面に付着し、
それが原因でドロツプアウトなどを生じる。また
磁気デイスクカートリツジの不使用時にも磁気ヘ
ツド挿入口５が常に開口しているから、その挿入
口５から塵埃類がカバー３内に侵入することがあ
り、これもまた記録再生特性上のトラベルの要因
となる。 本考案の目的は、このような従来技術の欠点を
解消し、信頼性が高く、小型が可能で動作性の優
れたデイスクカートリツジを提供するにある。 この目的を達成するため、本考案は、面板の所
定個所に駆動軸挿入口ならびにヘツド挿入口を有
するカバーと、そのカバーの内側に回転可能に収
納したデイスクとを備えたデイスクカートリツジ
において、前記ヘツド挿入口を閉塞する大きさを
有し２枚対向するように設けられた遮蔽板部と、
それら遮蔽板部を基端部で連結する連結部と、そ
の連結部から突出した操作端とを有する側面形状
がほぼコ字形の開閉部材の前記遮蔽板部を前記面
板とデイスクとの間に介挿するとともに、前記操
作端を前記カバーの外側に露出せしめ、カバー内
での開閉部材の移動により、前記ヘツド挿入口の
開閉を行なうこをを特徴とするものである。 次に本考案の一実施例を第３図ないし第７図と
ともに説明する。 従来と同様にカバー３を構成する上面板１およ
び下面板２の所定位置には駆動軸挿入口４、磁気
ヘツド挿入口５ならびにインデツクスホール６が
それぞれ形成されている。またカバー３の内側に
は、駆動軸挿入孔７を有する磁気デイスク８が回
転可能に収納されている。 カバー３の内側でかつ上、下の磁気ヘツド挿入
口５，５の付近にはシヤツター９が配置されてい
る。このシヤツター９は、上、下の磁気ヘツド挿
入口５，５を閉塞するのに十分な長さと幅を有す
る上、下の遮蔽板部１０，１０と、それらを基端
部で連結する連結部１１（第６図参照）と、その
連結部１１からカバー３の外側へ突出した操作端
１２とを有し、これらは合成樹脂で一体に成形さ
れている。 第５図および第７図に示すように、上面板１な
らびに下面板２の内面で磁気ヘツド挿入口５の近
傍には、シヤツター９の摺動を案内するための凹
部１３が形成され、それの右側端面１４が閉塞位
置ストツパー、左側端面１８が開口位置ストツパ
ーとなつている。また、第４図および第７図に示
すように前側壁１５には、シヤツター９の操作端
付根部が摺動するスライド溝１６が形成されてお
り、それの両端面もシヤツター９のストツパーと
して役立つ。カバー３の内面には凹部１３を除い
た部分には不織布からなるクリーニングシート７
が内張され、またシヤツター９の内面にも同様に
クリーニングシート１７が貼着されている。 磁気デイスクカートリツジの不使用時には、第
３図で点線で示すようにシヤツター９は磁気ヘツ
ド挿入口５と対向してそれを閉塞している。磁気
デイスクカートリツジを使用する際には、操作端
１１を矢印方向に動かすことより、シヤツター９
全体を一点鎖線の位置まで移動させて、磁気ヘツ
ド挿入口５を開口する。磁気デイスクカートリツ
ジの使用後はシヤツター９を元の位置に戻して、
磁気ヘツド挿入口５を閉塞すればよい。 シヤツター９の移動に節度をもたせるため、例
えば遮蔽板部１０，１０の間隔を基端部側から先
端部側にかけて徐々に大きくして、これを上面板
１と下面板２の間に配置することにより、遮蔽板
部１０，１０を上面板１ならびに下面板２の内面
に弾接させることもできる。 実施例ではシヤツター９を左右方向に移動する
場合について説明したが、シヤツター（開閉部
材）の一端をカバーに枢支して、それを回動する
ことにより磁気ヘツド挿入口の開閉を行なうこと
もできる。 また実施例では非可撓性カバーを用いた磁気デ
イスクカートリツジの場合について説明したが、
ポリ塩化ビニルなどで作つた可撓性カバーを用い
る磁気デイスクカートリツジにも本考案は適用で
きる。 本考案は前述のような構成になつており、開閉
部材によつてヘツド挿入口が閉塞されているか
ら、取扱い時などに不意に指がデイスクに触れる
ようなことがない。また開閉部材のほとんどがカ
バー内に配置されているから、開閉部材に不意に
他の物が当つてヘツド挿入口が開口したりするこ
とがほとんどなく、特性上信頼性の高いデイスク
カートリツジが提供できる。さらにコ字形をした
開閉部材の連結部によつてカバー内での遮蔽板部
の位置が保持されるから、特にカバー内での保持
部材は必要でなく、小型が可能で、しかも開閉部
材を移動させる場合でも変形することなくスムー
スに移動でき、動作性の良いデイスクカートリツ
ジが得られる。

【図面の簡単な説明】

第１図は従来の磁気デイスクカートリツジの平
面図、第２図は第１図Ａ−Ａ線上の断面図、第３
図および第４図は本考案の実施例に係る磁気デイ
スクカートリツジの平面図および正面図、第５図
は第３図Ｂ−Ｂ線上の断面図、第６図は第３図Ｃ
−Ｃ線上の断面図、第７図はその磁気デイスクカ
ートリツジの上面板（下面板）の内面状態を示す
平面図である。 １……上面板、２……下面板、３……カバー、
４……駆動軸挿入口、５……磁気ヘツド挿入口、
８……磁気デイスク、９……シヤツター、１０…
…遮蔽板部、１２……操作端。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 面板１，２の所定個所に摺動軸挿入口４ならび
   にヘツド挿入口５を有するカバー３と、そのカバ
   ー３の内側に回転可能に収納したデイスク８とを
   備えたデイスクカートリツジにおいて、前記ヘツ
   ド挿入口５を閉塞する大きさを有し２枚対向する
   ように設けられた遮蔽板部１０と、それら遮蔽板
   部１０を基端部で連結する連結部１１と、その連
   結部１１から突出した操作端１２とを有する側面
   形状がほぼコ字形の開閉部材９の前遮蔽板部１０
   を前記面板１，２とデイスク８との間にそれぞれ
   介挿するとともに、前記遮蔽板１０を前記カバー
   ３の外側に露出せしめ、カバー３内での開閉部材
   ９の移動により、前記ヘツド挿入口５の開閉を行
   なうことを特徴とするデイスクカートリツジ。