JPH0621381Y2 - 化粧用コンパクト - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 「産業上の利用分野」 本考案は化粧用コンパクトに係る。

「従来の技術と考案が解決しよとうする課題」 この種容器として、皿状の容器本体後部と、この容器本
体上面を閉塞する蓋後部とを、肉厚ヒンジを介して一体
に形成し、かつ容器本体内面へ化粧料入りのドラムを嵌
合させた化粧用コンパクトが広く知られている。

ところで、従来容器では、ドラム内の化粧料が全て消費
された場合、或いは他の化粧料入りのドラムと交換する
場合等、ドラムを容器本体内から取り出さねばならない
ことがあり、ドラムの取り出しを容易とするため、例え
ば、容器本体の底壁に小孔を穿設し、該小孔を通した押
し出し棒によりドラムを押し出して交換するよう形成す
ることが行われている。しかしながら、該従来容器で
は、前記押し出し棒が細く短いので扱い難く、また、紛
失し易い欠点があった。

そのような欠点は、実開昭63-132614号公報記載の容器
により解消することができる。該容器は、容器本体の周
壁後部と、該容器本体上面を閉塞する蓋の後部とを肉薄
ヒンジを介して一体に結合し、該肉薄ヒンジ前方の容器
本体周壁部分及び該周壁部分前方の容器本体底壁部分を
一部を除いて割溝で切り離し、かつ該切り離し部分を蓋
を介して左右方向へ回動させることで容器本体内ドラム
を押上げるよう形成している。

しかしながら、上記従来容器では、肉薄ヒンジ前方の容
器本体部分をドラム押上げ用の切り離し部分とし、蓋を
介してその切り離し部分を回動させるよう形成したか
ら、ドラム押上げの際、肉薄ヒンジを捻ることとなり、
よって、肉薄ヒンジの左右両端に弾性復元不能な伸びが
生じて、閉蓋時に容器本体に対する蓋の位置がずれ、閉
蓋に支障を来す虞れがある。

本案は、肉薄ヒンジから外れた容器本体の周壁一部及び
この周壁一部の連続する底壁一部とのＬ字形部を、角部
両側の連結部を残し容器本体から切離して、その連結部
を中心として回動操作可能なＬ字形レバー部とすること
で、ドラム押上げ時に肉薄ヒンジにかかる負担が軽減さ
れるようにして、蓋を支障なく開閉できるよう設けた。

「課題を解決するための手段」 皿状の容器本体１及び、この容器本体１上面部の片開き
の蓋２を後端部の肉薄ヒンジ３により一体に形成し、こ
の肉薄ヒンジ３から外れた容器本体１の周壁一部４ａ及
びこの周壁一部４ａに連続する底壁一部５ａとのＬ字形
部を、角部両側の連結部７，７を残し容器本体１から切
離して、その連結部７，７を中心とする回動操作可能な
Ｌ字形レバー部６とした。

「作用」 蓋２を開蓋し、Ｌ字形レバー部６を外方へ倒すと、第２
図ｂが示すように、このＬ字形レバー部６が連結部７，
７を中心として反時計方向へ回動し、底壁一部５ａによ
り容器本体１内のドラム８後部が押し出され、よって、
ドラム８を容易に取り出すことができる。

「実施例」 以下図面を参照して一実施例を説明すると、本考案の化
粧用コンパクトは、容器本体１の周壁一部４ａから底壁
５の一部５ａにかけてのＬ字形部を回動可能なレバー部
６に形成し、このＬ字形レバー部６を指先で回動操作す
ることでドラム８を上方へ押し出して交換できるように
した点に特徴を有する。

即ち、第１図、第２図ａ，ｂに示すように、容器本体１
及び、この容器本体１上面部の片開きの蓋２を後端部の
肉薄ヒンジ３により一体に形成し、この肉薄ヒンジ３か
ら外れ、かつ肉薄ヒンジ３に隣接する周壁一部４ａ及
び、この周壁一部４ａに連続する底壁一部５ａとのＬ字
形部を、角部両側の連結部７、７を残して割り溝で切り
離してレバー部６とし、このＬ字形レバー部６を連結部
７，７を中心として回動操作可能としている。従って、
Ｌ字形レバー部６上部を指先で外方へ倒せば、底壁一部
５ａが押上げられ、容器本体１内のドラム８が押し出さ
れる。前記Ｌ字形レバー部６は、肉薄ヒンジ３を外して
適宜箇所に形成する。

また、容器本体１の周壁４前部外面に第１係合突起９
を、かつ蓋２前部から垂設した弾性板11後面に第２係合
突起10を、それぞれ付設して、それ等第１，第２係合突
起９，10を相互に係合させることで蓋２の閉蓋状態を保
持するよう形成し、更に、蓋２の前部外面に指掛け部12
を付設している。

本考案の化粧用コンパクトは合成樹脂材で成形製作す
る。

「考案の効果」 本案は上記構成とするものであり、肉薄ヒンジ３から外
れた容器本体１の周壁一部４ａ及びこの周壁一部４ａに
連続する底壁５ａとのＬ字形部を、角部両側の連結部
７，７を残して容器本体１から切離して、その連結部
７，７を中心として回動操作可能なＬ字形レバー部６と
したから、このＬ字形レバー部６を外方へ倒すことによ
り、底壁部分５ａにより容器本体１内のドラム８部分を
押し出すことができ、よって、ドラムを容易に容器本体
１内から取り出すことができ、また、上記のように肉薄
ヒンジ３から外れた容器本体１の周壁一部４ａ及びこの
周壁一部４ａに連続する底壁一部５ａをＬ字形レバー部
６としたから、ドラム押し出し時に肉薄ヒンジ３に負担
が少なく、よって、既述従来例の欠点、つまり肉薄ヒン
ジに弾性復元不能な伸びが生じて閉蓋の支障となる欠点
を解消することができる。

【図面の簡単な説明】

第１図は本案コンパクトの一実施例を開蓋状態で示す斜
視図、第２図は同実施例の容器本体の要部縦断面図であ
って、同図ａは通常時、同図ｂはドラム交換時の図であ
る。 １……容器本体、２……蓋 ６……Ｌ字形レバー部

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】皿状の容器本体１及び、この容器本体１上
   面部の片開きの蓋２を後端部の肉薄ヒンジ３により一体
   に形成し、この肉薄ヒンジ３から外れた容器本体１の周
   壁一部４ａ及びこの周壁一部４ａに連続する底壁一部５
   ａとのＬ字形部を、各部両側の連結部７，７を残し容器
   本体１から切離して、その連結部７，７を中心とする回
   動操作可能なＬ字形レバー部６としたことを特徴とする
   化粧用コンパクト。