JPS6135833Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案は、パイプ固定構造に係り、特に、構造
物の開口部縁辺に当接されて固定化されるフラン
ジの透孔にパイプの一端部を挿入してフランジと
パイプとを固定するパイプ固定構造に関する。

例えば、第１図に示すように、コンプレツサ１
にエバポレータ２とコンデンサ３とを冷媒通路
４，４で接続する場合、第２図に示すようなフラ
ンジへのパイプ固定構造５が使用されることがあ
る。第２図において、コンプレツサ等の取付部６
には冷媒通路等を接続すべき開口部７が形成さ
れ、この取付部６の外面には透孔９を形成された
フランジ８がシール部材１１を介して当接されて
ボルト１０により固着されている。フランジ８の
透孔９にはパイプ１２が一端部を挿入され、パイ
プ１２の外周上においてフランジ８の透孔９縁辺
と溶接部１３により固着されている。このパイプ
１２の他端にフレキシブルチユーブが接続される
ことにより冷媒通路が形成される。

しかしながら、このような従来のフランジへの
パイプ固定構造にあつては、パイプがフランジへ
溶接部により固定されるため、溶接作業が必要と
なつて作業能率が低下し、また、フランジに対す
るパイプの突出量を調節することができず、この
ため、フレキシブルチユーブ等の取付作業や取付
姿勢に悪影響を及ぼすという問題点があつた。

本考案は、このような従来の問題点に着目して
なされたもので、パイプをフランジの透孔に螺合
した後ロツクナツトで締付固定するように構成す
ることにより、前記問題点を解決することを目的
としている。

以下図面に即して本考案の実施例を説明する。

第３図は本考案の一実施例を示す図であり、第
３図において、フランジ８の透孔の内周面上には
雌ねじ部１４が形成されており、パイプ１２の透
孔に嵌入する外周面上には雌ねじ部１４に螺合す
る雄ねじ部１５が適当長さに渡つて形成されてい
る。この雄ねじ部１５にはロツクナツト１６が進
退自在に螺着されている。

次に固定作業を説明する。

フランジ８を取付物６上に当接し、ボルト１０
で固定し、このフランジ８にパイプ１２の一端部
を雌ねじ部１４に雄ねじ部１５を螺合して挿入す
る。このとき、ねじ込み量を調節してパイプ１２
のフランジ８に対する突出高さを適当に調節す
る。突出高さを適当に調節したら、ロツクナツト
１６を回転してフランジ８上に圧着し、パイプ１
２の突出高さを固定する。

このようにして、前記構成にかかるフランジへ
のパイプ固定構造によれば、パイプのフランジに
対する突出高さを調節することができるので、フ
レキシブルチユーブ等の取付作業が容易化される
とともに、取付姿勢を自由に選定することがで
き、さらにパイプとフランジを１種類用意すれば
あらゆる寸法に適用することができる。また、溶
接作業を省略化することもできるので、作業能率
も向上する。

なお、前記実施例では、フランジを取付部にボ
ルトで固定化する場合につき説明したが、これに
限らず、例えば、フランジを取付部に一体化して
もよい。また、本考案は、冷媒通路をコンプレツ
サに接続する場合に限らず、他の構造物にパイプ
を接続する場合等にも適用することができる。

以上説明してきたように、本考案によれば、フ
ランジにパイプを螺入しロツクナツトで固定化す
る構成としたため、パイプのフランジに対する突
出量を調節することができるという効果が得られ
る。

【図面の簡単な説明】

第１図は一般的な自動車の冷房サイクル系を示
す斜視図、第２図は従来例を示す縦断面図、第３
図は本考案の一実施例を示す縦断面図である。 １……コンプレツサ、２……エバポレータ、３
……コンデンサ、４……冷媒通路、６……取付
部、７……開口、８……フランジ、９……透孔、
１０……ボルト、１１……シール部材、１２……
パイプ、１４……雌ねじ部、１５……雄ねじ部、
１６……ロツクナツト。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 構造物の開口部縁辺に当接されて固定化される
   フランジの透孔にパイプの一端部を挿入してフラ
   ンジとパイプとを固定するパイプ固定構造におい
   て、前記フランジの透孔に雌ねじ部を形成すると
   ともに、前記パイプの一端部外周上に雄ねじ部を
   形成し、この雄ねじ部にロツクナツトを進退調節
   可能に螺着し、前記フランジの透孔に前記パイプ
   の一端部を前記雌ねじ部に雄ねじ部を螺合して挿
   入し、前記ロツクナツトをフランジの透孔の縁辺
   面に押し付けることにより前記パイプを前記フラ
   ンジに固定するものとしたことを特徴とするパイ
   プ固定構造。