JPS6132086B2 - - Google Patents
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- JPS6132086B2 JPS6132086B2 JP53047328A JP4732878A JPS6132086B2 JP S6132086 B2 JPS6132086 B2 JP S6132086B2 JP 53047328 A JP53047328 A JP 53047328A JP 4732878 A JP4732878 A JP 4732878A JP S6132086 B2 JPS6132086 B2 JP S6132086B2
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- Japan
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- rolling
- crown
- plate
- plate thickness
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Landscapes
- Control Of Metal Rolling (AREA)
Description
本発明は、平坦度が良好でしかもパス回数を少
なくし得る圧延機の制御方法に関するものであ
る。 一般に厚板圧延では縁延びや中延びのない良好
な平坦度を有する製品を能率良く圧延することが
望ましい。そのために板厚がまだ厚い初期パスで
は圧延機の能力限界(圧延荷重限界、圧延トルク
限界、噛込み限界)までの大きな圧下量を採つて
パス回数をできるだけ少くし、板厚が薄くなつて
くる仕上パスに近くなるに従つて圧下量を少くし
て板の平坦度を良くするように圧延が行なわれて
いるのが普通である。今後、前者を全負荷パス、
後者を形状パス、この両者のつなぎになるパスを
つなぎパスと称する。 平坦度良好な製品を得る圧延方法としては従来
各パスでのクラウン比率が一定となるような圧延
方法が採られてきた。ここにクラウン比率とは、
次式で示すように板材のクラウン量を板材の端部
厚みで除した値であると定義する。 Cri/Hei=(Hei−Hei)/Hei ……(1) ここで、Cri:iパスでの出側板クラウン
(mm) Hi:iパスでの出側端部板厚(mm) Hci:iパスでの出側中央板厚(mm) このクラウン比率一定の条件で行なわれる圧下
スケジユールでは第1図に示すように、各パスの
板厚Heiと板クラウンCriとは直線関係である。
圧延板材の平坦性が害される原因は圧延中におけ
る板材の幅方向各位置における圧延方向伸率の相
違により発生する歪に基くことから、前述のクラ
ウン比率一定の圧延方法ではこの幅方向各位置の
圧延方向伸率を各パスについて常に一定にさせよ
うとするものである。 しかし圧延時の材料を仔細に観察したところ幅
方向各位置の圧延方向伸率の相違はかならずしも
板材の平坦度不良として現われないことがわかつ
た。この関係を第2図に示す。ここで第2図の横
軸のクラウン比変化率Δεcrは次式で定義され
る。 Δεcri=Cri/Hei−Cri−1/Hei−1/
1+Cri−1/Hei−1……(2) すなわち、Δεcriは圧延過程で幅方向に材料流
れがないと仮定した場合のクラウン比率の変化に
よる板中央部と端部の圧延方向伸率差を示してい
る。また縦軸のΔεshは板平坦度による圧延方向
伸率差を示している。なお、板の平坦度は一般に
第3図に示すようにうねりを生じた場合に、この
形状の悪化の度合いは急峻度λで表現され、次式
で定義される。 λ=(t/1)×100(%) ……(3) ここで、t:波の高さ(mm) 1:波のピツチ(mm) したがつて、Δεshは急峻度λの関数として次
のように表わされる。 Δεsh=2.47λ2 ……(4) また第2図よりΔεshはΔεsh及び板厚He、板
幅Wにより次の関係式で表わすことができる。 Δεsh=g(Δεcr、He、W) ……(5) すなわち、図により明らかなように熱間圧延の
場合にはΔεsh=Δεcrではなく、板クラウン比
変化率がそのまゝ形状の悪化として現われないこ
とを示す。これは特に熱間圧延の場合には幅方向
にメタルフローが大きいため、板クラウン比変化
率がそのまゝ幅方向の圧延方向伸率の差として現
われないことを示す。この傾向は第4図に示すよ
うに板厚が厚くなる程、また板幅が狭くなる程顕
著である。 クラウン比率一定の圧延方法ではパス数が多く
なる欠点があるので、特開昭51−120954では上述
の点を次のように改良している。 すなわち、圧延中のメタルフローに基く歪の吸
収による製品板材の平坦性保障限界板厚Hc Hc=W√ ……(6) ただし、W=板幅(mm) σc:座屈限界応力(Kg/mm2) k:圧延材の性状(成分・温度)によ
り定まる定数 を圧延過程における再結晶に基く歪の吸収を考慮
して補正することにより求められる形状制御開始
板厚Hcでの圧延板材のクラウン比率を、予め定
められる製品板材のクラウン比率に一致させ、か
つこの形状開始パス前後にわたる各パスにつき圧
延機の最大荷重またはそれにより近い圧下スケジ
ユールを与えて、パス回数を減ずることを特徴と
している。第5図に前述の考え方とクラウン比率
一定のスケジユーリングとの差を示した。しかし
特開昭51−120954の方法では形状パス開始時及び
最終パスでクラウン比率一定の条件を満足するだ
けで良いとするものであるが、その理論的根拠は
必ずしも明確でなく、形状パスの途中で形状が悪
くなり絞り込みや中割れなどのトラブルを生ずる
可能性がある。 本発明はこれらの欠点を持たない全く独自の考
え方で、平坦度良好でしかもパス回数を少なくす
る圧下スケジユールができるような圧延機の制御
方法を提供するものである。幅方向各位置の圧延
方向伸率の差が小さい場合には板材の平坦度不良
として現われないが、幅方向の伸率の差が大きく
なつてくると板材の平坦度不良が現われてくる。
しかしその平坦度不良も小さい場合には次パスの
圧延に何ら支障をきたさないが、平坦度不良が大
きくなると次パスの圧延にトラブルを生ずるよう
になる。この時の板中央と端部の圧延方向伸率の
差を急峻度で表わしたものを限界急峻度(形状)
と呼び、限界急峻度以下の安全サイドに目標急峻
度を設定する。而して本発明は全負荷パスおよび
形状パスからなる板材の圧延において、形状パス
を圧延製品の目標板厚・目標板クラウン及び各パ
スでの目標急峻度(形状)を与えて、圧下スケジ
ユールを演算し、圧延を行なうことを特徴とする
ものである。 次に本発明の圧延機の制御方法について詳細に
説明する。具体的な計算法を述べるために計算に
必要な関係式を列記する。 lnPi=a1(lnri)2+a2(lnri)+a3 …(7) lnGi=b1(lnri)2+b2(lnri)+b3 …(8) Δεcri=a1Pi/Wi+a2・FBi+a3FWi +a4・RCW+a5CRi−1/hi−1+a6(CRi−
1/hi−1)2+a7…(9) 但し Pi:単位板幅当りの荷重〔ton/mm〕 a1,a2,a3:定数 ri:圧下率 Gi:単位板幅当りのトルク〔ton−m/mm〕 b1,b2,b3:定数 △εcri:クラウン比率の変化量 a1〜a7:定数 Wi:板幅〔mm〕 FBi:バツクアツプロールベンデイング力
〔ton/チヨーク〕 FWi:ワークロールベンデイング力〔ton/チヨ
ーク〕 RCW:ワークロールクラウン1〔mm〕 CRi-1/hi-1:入力板クラウン比率 i=iパスを示すサイフイツクス まず、全負荷パスでは仕上圧延を開始する板厚
が与えられて圧延機能力一杯の圧延を行なうの
で、各パスの出側板厚及び出側板クラウンを求め
ることになる。たとえば、iパスでは入側条件H
ei-1、Cri-1がわかつているので、最大圧延荷重又
は最大圧延トルクを与えて(7)式又は(8)式からiパ
スでの出側板厚を求める。その場合圧延機の能力
を越して圧下することはできないので、圧下量の
小さい方をiパスの出側板厚Heiとする。そして
(9)式よりiパスの出側クラウンCriを求める。簡
単に示すと、 となる。このように全負荷パスでのスケジユール
計算を行なうことができる。 次に、形状パスでは製品とすべき目標板厚、目
標クラウン、各パスの急峻度を与えてそれから前
のパスの板厚、クラウンを求めることになる。た
とえば、iパスでは出側条件Hei、Cri、λiが
わかつているので、(4)、(5)式よりΔεcriを求め、
(2)式よりiパスでの入側クラウン比Cri-1/Hei-1
を求める。そして(9)式より圧延荷重を求めて、そ
れにみあう圧下量を(7)式から求めて入側板厚Hei
−1を計算する。簡単に示すと、 となる。このようにして形状パスでのスケジユー
ル計算を行なうことができる。この手順を図示し
たものが第6図である。すなわち、各パスの目標
急峻度及び目標製品板厚、目標クラウン、移送板
厚、圧延機能力から決まる限界荷重、限界トルク
を与える。移送板厚から全負荷パスのパススケジ
ユールを▲印で示すように計算する。また、目標
板厚、目標クラウン、各パスの目標急峻度から形
状パスのパススケジユールを●印で示すように計
算する。一般には●印の点と▲印の点とは同じ位
置にはこない。この場合(n−3)パスがつなぎ
パスになるが、このつなぎパスでの板厚及び板ク
ラウンが形状パスから計算してきたものと、全負
荷パスから計算してきたものとを一致させる必要
がある。そこで全負荷パスでは各パスの圧下量を
軽減して圧延機の負担を少なくするような方向で
つなぎパスの板厚に自由度を持たせて調整し、形
状パスでは目標クラウンを小さくする方向へ、ま
た各パスの目標急峻度をより安全サイドの方向へ
自由度を持たせて良好な形状(平担度)が得られ
易いように調整することによつて、全負荷パス側
から計算してきた(n−3)パスの値と形状パス
側から計算してきた(n−3)パスの板厚とクラ
ウンの値とを一致させる。両者が一致した時に全
体のパススケジユールが決定したことになる。そ
れを第6図に白抜きの記号で示した。 尚、第6図にクラウン比一定圧延のパススケジ
ユールを×印で示した。明らかにこの場合よりも
パス数が少なくなり効率が良いことがわかる。ま
た、当然板の平坦度も保障される。本発明ではこ
のように決定したパススケジユール情報を基にし
て圧下(ロールギヤツプ)を制御して圧延を行な
う。 本発明は製品の板厚、板幅及び製品板クラウン
の要求精度などに応じて自由自在に圧下スケジユ
ールが計算でき、従来法よりも理論的根拠が明確
である。製品精度に応じて効率の良いパススケジ
ユールが求まり、形状パスの途中でもトラブルを
生ずることなく形状良好な製品が得られる。ま
た、本発明は全負荷パスの途中板厚から使用する
こともできることは勿論である。 次に本発明の実施結果について述べる。
なくし得る圧延機の制御方法に関するものであ
る。 一般に厚板圧延では縁延びや中延びのない良好
な平坦度を有する製品を能率良く圧延することが
望ましい。そのために板厚がまだ厚い初期パスで
は圧延機の能力限界(圧延荷重限界、圧延トルク
限界、噛込み限界)までの大きな圧下量を採つて
パス回数をできるだけ少くし、板厚が薄くなつて
くる仕上パスに近くなるに従つて圧下量を少くし
て板の平坦度を良くするように圧延が行なわれて
いるのが普通である。今後、前者を全負荷パス、
後者を形状パス、この両者のつなぎになるパスを
つなぎパスと称する。 平坦度良好な製品を得る圧延方法としては従来
各パスでのクラウン比率が一定となるような圧延
方法が採られてきた。ここにクラウン比率とは、
次式で示すように板材のクラウン量を板材の端部
厚みで除した値であると定義する。 Cri/Hei=(Hei−Hei)/Hei ……(1) ここで、Cri:iパスでの出側板クラウン
(mm) Hi:iパスでの出側端部板厚(mm) Hci:iパスでの出側中央板厚(mm) このクラウン比率一定の条件で行なわれる圧下
スケジユールでは第1図に示すように、各パスの
板厚Heiと板クラウンCriとは直線関係である。
圧延板材の平坦性が害される原因は圧延中におけ
る板材の幅方向各位置における圧延方向伸率の相
違により発生する歪に基くことから、前述のクラ
ウン比率一定の圧延方法ではこの幅方向各位置の
圧延方向伸率を各パスについて常に一定にさせよ
うとするものである。 しかし圧延時の材料を仔細に観察したところ幅
方向各位置の圧延方向伸率の相違はかならずしも
板材の平坦度不良として現われないことがわかつ
た。この関係を第2図に示す。ここで第2図の横
軸のクラウン比変化率Δεcrは次式で定義され
る。 Δεcri=Cri/Hei−Cri−1/Hei−1/
1+Cri−1/Hei−1……(2) すなわち、Δεcriは圧延過程で幅方向に材料流
れがないと仮定した場合のクラウン比率の変化に
よる板中央部と端部の圧延方向伸率差を示してい
る。また縦軸のΔεshは板平坦度による圧延方向
伸率差を示している。なお、板の平坦度は一般に
第3図に示すようにうねりを生じた場合に、この
形状の悪化の度合いは急峻度λで表現され、次式
で定義される。 λ=(t/1)×100(%) ……(3) ここで、t:波の高さ(mm) 1:波のピツチ(mm) したがつて、Δεshは急峻度λの関数として次
のように表わされる。 Δεsh=2.47λ2 ……(4) また第2図よりΔεshはΔεsh及び板厚He、板
幅Wにより次の関係式で表わすことができる。 Δεsh=g(Δεcr、He、W) ……(5) すなわち、図により明らかなように熱間圧延の
場合にはΔεsh=Δεcrではなく、板クラウン比
変化率がそのまゝ形状の悪化として現われないこ
とを示す。これは特に熱間圧延の場合には幅方向
にメタルフローが大きいため、板クラウン比変化
率がそのまゝ幅方向の圧延方向伸率の差として現
われないことを示す。この傾向は第4図に示すよ
うに板厚が厚くなる程、また板幅が狭くなる程顕
著である。 クラウン比率一定の圧延方法ではパス数が多く
なる欠点があるので、特開昭51−120954では上述
の点を次のように改良している。 すなわち、圧延中のメタルフローに基く歪の吸
収による製品板材の平坦性保障限界板厚Hc Hc=W√ ……(6) ただし、W=板幅(mm) σc:座屈限界応力(Kg/mm2) k:圧延材の性状(成分・温度)によ
り定まる定数 を圧延過程における再結晶に基く歪の吸収を考慮
して補正することにより求められる形状制御開始
板厚Hcでの圧延板材のクラウン比率を、予め定
められる製品板材のクラウン比率に一致させ、か
つこの形状開始パス前後にわたる各パスにつき圧
延機の最大荷重またはそれにより近い圧下スケジ
ユールを与えて、パス回数を減ずることを特徴と
している。第5図に前述の考え方とクラウン比率
一定のスケジユーリングとの差を示した。しかし
特開昭51−120954の方法では形状パス開始時及び
最終パスでクラウン比率一定の条件を満足するだ
けで良いとするものであるが、その理論的根拠は
必ずしも明確でなく、形状パスの途中で形状が悪
くなり絞り込みや中割れなどのトラブルを生ずる
可能性がある。 本発明はこれらの欠点を持たない全く独自の考
え方で、平坦度良好でしかもパス回数を少なくす
る圧下スケジユールができるような圧延機の制御
方法を提供するものである。幅方向各位置の圧延
方向伸率の差が小さい場合には板材の平坦度不良
として現われないが、幅方向の伸率の差が大きく
なつてくると板材の平坦度不良が現われてくる。
しかしその平坦度不良も小さい場合には次パスの
圧延に何ら支障をきたさないが、平坦度不良が大
きくなると次パスの圧延にトラブルを生ずるよう
になる。この時の板中央と端部の圧延方向伸率の
差を急峻度で表わしたものを限界急峻度(形状)
と呼び、限界急峻度以下の安全サイドに目標急峻
度を設定する。而して本発明は全負荷パスおよび
形状パスからなる板材の圧延において、形状パス
を圧延製品の目標板厚・目標板クラウン及び各パ
スでの目標急峻度(形状)を与えて、圧下スケジ
ユールを演算し、圧延を行なうことを特徴とする
ものである。 次に本発明の圧延機の制御方法について詳細に
説明する。具体的な計算法を述べるために計算に
必要な関係式を列記する。 lnPi=a1(lnri)2+a2(lnri)+a3 …(7) lnGi=b1(lnri)2+b2(lnri)+b3 …(8) Δεcri=a1Pi/Wi+a2・FBi+a3FWi +a4・RCW+a5CRi−1/hi−1+a6(CRi−
1/hi−1)2+a7…(9) 但し Pi:単位板幅当りの荷重〔ton/mm〕 a1,a2,a3:定数 ri:圧下率 Gi:単位板幅当りのトルク〔ton−m/mm〕 b1,b2,b3:定数 △εcri:クラウン比率の変化量 a1〜a7:定数 Wi:板幅〔mm〕 FBi:バツクアツプロールベンデイング力
〔ton/チヨーク〕 FWi:ワークロールベンデイング力〔ton/チヨ
ーク〕 RCW:ワークロールクラウン1〔mm〕 CRi-1/hi-1:入力板クラウン比率 i=iパスを示すサイフイツクス まず、全負荷パスでは仕上圧延を開始する板厚
が与えられて圧延機能力一杯の圧延を行なうの
で、各パスの出側板厚及び出側板クラウンを求め
ることになる。たとえば、iパスでは入側条件H
ei-1、Cri-1がわかつているので、最大圧延荷重又
は最大圧延トルクを与えて(7)式又は(8)式からiパ
スでの出側板厚を求める。その場合圧延機の能力
を越して圧下することはできないので、圧下量の
小さい方をiパスの出側板厚Heiとする。そして
(9)式よりiパスの出側クラウンCriを求める。簡
単に示すと、 となる。このように全負荷パスでのスケジユール
計算を行なうことができる。 次に、形状パスでは製品とすべき目標板厚、目
標クラウン、各パスの急峻度を与えてそれから前
のパスの板厚、クラウンを求めることになる。た
とえば、iパスでは出側条件Hei、Cri、λiが
わかつているので、(4)、(5)式よりΔεcriを求め、
(2)式よりiパスでの入側クラウン比Cri-1/Hei-1
を求める。そして(9)式より圧延荷重を求めて、そ
れにみあう圧下量を(7)式から求めて入側板厚Hei
−1を計算する。簡単に示すと、 となる。このようにして形状パスでのスケジユー
ル計算を行なうことができる。この手順を図示し
たものが第6図である。すなわち、各パスの目標
急峻度及び目標製品板厚、目標クラウン、移送板
厚、圧延機能力から決まる限界荷重、限界トルク
を与える。移送板厚から全負荷パスのパススケジ
ユールを▲印で示すように計算する。また、目標
板厚、目標クラウン、各パスの目標急峻度から形
状パスのパススケジユールを●印で示すように計
算する。一般には●印の点と▲印の点とは同じ位
置にはこない。この場合(n−3)パスがつなぎ
パスになるが、このつなぎパスでの板厚及び板ク
ラウンが形状パスから計算してきたものと、全負
荷パスから計算してきたものとを一致させる必要
がある。そこで全負荷パスでは各パスの圧下量を
軽減して圧延機の負担を少なくするような方向で
つなぎパスの板厚に自由度を持たせて調整し、形
状パスでは目標クラウンを小さくする方向へ、ま
た各パスの目標急峻度をより安全サイドの方向へ
自由度を持たせて良好な形状(平担度)が得られ
易いように調整することによつて、全負荷パス側
から計算してきた(n−3)パスの値と形状パス
側から計算してきた(n−3)パスの板厚とクラ
ウンの値とを一致させる。両者が一致した時に全
体のパススケジユールが決定したことになる。そ
れを第6図に白抜きの記号で示した。 尚、第6図にクラウン比一定圧延のパススケジ
ユールを×印で示した。明らかにこの場合よりも
パス数が少なくなり効率が良いことがわかる。ま
た、当然板の平坦度も保障される。本発明ではこ
のように決定したパススケジユール情報を基にし
て圧下(ロールギヤツプ)を制御して圧延を行な
う。 本発明は製品の板厚、板幅及び製品板クラウン
の要求精度などに応じて自由自在に圧下スケジユ
ールが計算でき、従来法よりも理論的根拠が明確
である。製品精度に応じて効率の良いパススケジ
ユールが求まり、形状パスの途中でもトラブルを
生ずることなく形状良好な製品が得られる。ま
た、本発明は全負荷パスの途中板厚から使用する
こともできることは勿論である。 次に本発明の実施結果について述べる。
【表】
第1表はクラウン比率一定の圧延方法と本発明
の圧延方法との相違を示した。すなわち、本発明
によると目標板厚10.00mm、板幅3000mm、移送板
厚100.00mmの場合、9パスで圧延が終了するが、
同じ条件でクラウン比率一定の圧延を行なうと10
パスで圧延が終了する。 このように本発明によれば最終製品の平坦度を
維持し、しかも圧延パスの減少により能率向上、
更には高仕上温度が得られ、したがつて低温加熱
化が可能となり、省エネルギーにもつながり、製
品品質向上と共に経済的なメリツトはきわめて大
きい。
の圧延方法との相違を示した。すなわち、本発明
によると目標板厚10.00mm、板幅3000mm、移送板
厚100.00mmの場合、9パスで圧延が終了するが、
同じ条件でクラウン比率一定の圧延を行なうと10
パスで圧延が終了する。 このように本発明によれば最終製品の平坦度を
維持し、しかも圧延パスの減少により能率向上、
更には高仕上温度が得られ、したがつて低温加熱
化が可能となり、省エネルギーにもつながり、製
品品質向上と共に経済的なメリツトはきわめて大
きい。
第1図は従来の圧下スケジユールを板厚と板ク
ラウンの関係で表示した図表、第2図は幅方向の
伸率の差と板の平坦度の関係を示す図表、第3図
は板の波形状を示す斜視図、第4図は形状の悪化
し易さ(Δεsh/Δεcr)と板のサイズ(He/
W)との関係を示す図表、第5図は従来の圧延法
を示す図表、第6図は本発明の圧延法とクラウン
比率一定圧延法との相違を示す図表である。
ラウンの関係で表示した図表、第2図は幅方向の
伸率の差と板の平坦度の関係を示す図表、第3図
は板の波形状を示す斜視図、第4図は形状の悪化
し易さ(Δεsh/Δεcr)と板のサイズ(He/
W)との関係を示す図表、第5図は従来の圧延法
を示す図表、第6図は本発明の圧延法とクラウン
比率一定圧延法との相違を示す図表である。
Claims (1)
- 1 全負荷パスおよび形状パスからなる板材の圧
延において、圧延機能力から定まる限界荷重、限
界トルクならびに目標板厚(製品板厚および移送
板厚出発板厚)から全負荷パスのパススケジユー
ルを計算し、一方、目標板厚(製品板厚)、目標
クラウン(製品板クラウン)から、圧延材の平担
度不良が、次パスの圧延にトラブルを生じない際
限内で、クラウン比率一定則を超えて板クラウン
を変化せしめる目標急峻度を各パスに与え、各パ
スのクラウンを定めて形状パスのパススケジユー
ルを計算し、次いで、全負荷パスでは、各パスの
圧下量を軽減して圧延機の負担を少なくする方向
で、つなぎパスにおける板厚に自由度をもたせて
調整し、形状パスでは、各パスにおいて定めるク
ラウンを小さくする方向へ、また各パスの目標急
峻度をより安全な方向へ自由度をもたせて良好な
形状(平坦度)を得易いように調整して、全負荷
パスと形状パスの接点であるつなぎパスでの板
厚、クラウンを定めて全パススケジユールを設定
し、これに基いて圧延を行なうようにしたことを
特徴とする圧延機の制御方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP4732878A JPS54139862A (en) | 1978-04-21 | 1978-04-21 | Controlling method for rolling mill |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP4732878A JPS54139862A (en) | 1978-04-21 | 1978-04-21 | Controlling method for rolling mill |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPS54139862A JPS54139862A (en) | 1979-10-30 |
JPS6132086B2 true JPS6132086B2 (ja) | 1986-07-24 |
Family
ID=12772164
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP4732878A Granted JPS54139862A (en) | 1978-04-21 | 1978-04-21 | Controlling method for rolling mill |
Country Status (1)
Country | Link |
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JP (1) | JPS54139862A (ja) |
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2000271622A (ja) * | 1999-03-26 | 2000-10-03 | Sumitomo Metal Ind Ltd | 圧延機の圧延条件算出方法及び圧延条件算出装置 |
JP2001191103A (ja) * | 1999-12-28 | 2001-07-17 | Sumitomo Metal Ind Ltd | 可逆式圧延機の制御方法 |
Families Citing this family (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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JPS5741815A (en) * | 1980-08-26 | 1982-03-09 | Nippon Kokan Kk <Nkk> | Controlling method for sheet shape in tandem rolling mill |
US4745556A (en) * | 1986-07-01 | 1988-05-17 | T. Sendzimir, Inc. | Rolling mill management system |
JP2635796B2 (ja) * | 1990-04-03 | 1997-07-30 | 株式会社東芝 | 圧延制御装置 |
JP7388459B2 (ja) * | 2021-02-26 | 2023-11-29 | Jfeスチール株式会社 | 鋼板の圧延工程のパススケジュール計算方法、鋼板の圧延工程のパススケジュール計算装置、及び鋼板の圧延方法 |
-
1978
- 1978-04-21 JP JP4732878A patent/JPS54139862A/ja active Granted
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2000271622A (ja) * | 1999-03-26 | 2000-10-03 | Sumitomo Metal Ind Ltd | 圧延機の圧延条件算出方法及び圧延条件算出装置 |
JP2001191103A (ja) * | 1999-12-28 | 2001-07-17 | Sumitomo Metal Ind Ltd | 可逆式圧延機の制御方法 |
Also Published As
Publication number | Publication date |
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JPS54139862A (en) | 1979-10-30 |
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