JPS6129407Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案は電気掃除機の回転ブラシ装置に関する
もので、軸受部分へのゴミの侵入を防ぎ、耐久性
の向上並びに品質の安定化を図ることを目的とす
る。

従来の電気掃除機の回転ブラシ体においては、
その回転軸の両端を回転自在に軸支する軸受部分
に細塵や糸くず等が侵入し、それらが軸受部分や
回転ブラシ体の端部或いは回転軸に絡まり付いて
回転ブラシ体の回転を阻害し、またそのため駆動
用のベルトが焼き切れたりすることがあつて、掃
除ができないという問題が発生していた。

本考案は上記従来の欠点を解消するものであ
る。

以下、図示の実施例について本考案を詳述する
と、第１図及び第２図において、１は掃除機本体
で、電動送風機２と、床面の塵埃を吸込口３内に
かき上げる回転ブラシ体４と、塵埃を収塵する収
塵箱５を内装している。掃除機本体１は上本体６
と下本体７とで構成され、その背面には本体操作
用のハンドル８が傾動自在に枢着されている。収
塵箱５は塵埃捕集用のフイルター９を内装し、か
つ電動送風機２と回転ブラシ体４との間にあつ
て、掃除機本体１に対して着脱自在に装着されて
いる。回転ブラシ４は駆動源である電動送風機２
のプーリー１０と、該回転ブラシ体４の一端部に
装着したプーリー１１とに架設されたベルト１２
を介して、電動送風機２により駆動される。回転
ブラシ体４は第３図に示す如く両端が突出するよ
うに挿入された回転軸１３を有し、この回転軸１
３を回転自在に軸支する軸受１４を介して軸受装
置１５により両端支持される。軸受装置１５は軸
受支え板１６と軸受支え板１７とを合わせて軸受
１４を保持し、かつ両者軸受支え板１６，１７を
リベツト１８で加締めて成り、この軸受装置１５
は回転ブラシ体４の軸心方向両端に夫々配置され
ている。１９は軸受支え板１６の外周部に装着し
た干渉ゴムで、回転ブラシ体４の回転による振動
を掃除機本体１に伝えないようにしている。軸受
支え板１７の外周部には筒状のフランジ部２０が
一体に設けられ、このフランジ部２０が回転ブラ
シ体４の端部を覆つている。２１は座金で、回転
ブラシ体４の回転軸１３に挿入された状態で、該
回転ブラシ体４の端面と軸受装置１５の軸受１４
間に介在されている。２２は回転ブラシ体４の端
面と軸受装置１５の軸受１４間に配置された略ド
ーナツ状のパツキンで、耐熱、耐摩耗性材料であ
る軟質性のポリエステル、羊毛、或いはフエルト
等で形成される。このパツキン２２の内径は回転
軸１３の外径と同等もしくは大きく形成され、外
径は軸受支え板１７のフランジ部２０内径より大
きく形成されるが、このパツキン２２は回転軸１
３、回転ブラシ体４の端面、軸受支え板１７の何
れにも固着されておらず、回転ブラシ体４と共回
りする場合もあれば、回らないこともあるように
構成されている。

上記構成の回転ブラシ装置を組立てる際には、
回転ブラシ体４の回転軸１３に第４図の如くパツ
キン２２、座金２１、軸受装置１５の順に挿入
し、かつ軸受装置１５の軸受１４と回転ブラシ体
４の端面間には隙間を持たせてスラストガタを十
分保つておく。このようにして組立てると、第３
図の如くパツキン２２は弓状に変形して、回転ブ
ラシ体４の端部を覆い、かつ端部外周に接触し、
軸受支え板１７のフランジ部２０の内周にも接触
するので、塵埃が回転ブラシ体４の端面と軸受装
置１５との間に侵入することを完全に防ぐことが
できる。またパツキン２２は何れの構成部品に対
してもルーズにしているため、パツキン２２が回
転する場合は、回転ブラシ体４の回転数以下の回
転になり、耐摩耗性が向上する。しかも回転にタ
イムラフが生じるため、塵埃の侵入防止効果が向
上する。また、パツキン２２が軸受支え板１７に
固着されることもないので、上記と同じ効果が期
待される。

以上実施例に詳述したように本考案構成におい
ては、パツキンの簡単な追加だけで軸受装置への
塵埃の侵入が完全に防止でき、軸受装置の耐久性
が向上する。また、塵埃の侵入により回転ブラシ
体が回転不能になつたり、或いはベルト切れや使
用不能になることがなく、しかも前記パツキン
は、内径が回転軸の軸径と同等かもしくは大きく
かつ外径が軸受支え板のフランジ部内径より大き
くしたので、回転軸、回転ブラシ体の端面、軸受
支え板などの何れの構成部品にも固着されず、所
謂ルーズとなり、回転ブラシ体と共回りする場合
もあれば、共回りしない場合もあり、かつ共回り
する場合には回転ブラシ体の回転数以下の回転と
なり、パツキンの耐摩耗性が向上されることにな
る等その実用的価値は非常に大である。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案の一実施例を示す電気掃除機の
外観斜視図、第２図は同掃除機の断面図、第３図
は回転ブラシ装置の断面図、第４図は同回転ブラ
シ装置の外観斜視図である。 １は掃除機本体、４は回転ブラシ体、１３は回
転軸、１４は軸受、１５は軸受装置、１６，１７
は軸受支え板、２０はフランジ部、２２はパツキ
ンである。

Claims (1)

1. 【実用新案登録請求の範囲】 (1) 回転ブラシ体両端の回転軸を軸受装置の軸受
   により回転自在に軸支すると共に、各軸受装置
   の軸受支え部材を、前記回転ブラシ体の端部を
   覆うように設け、前記回転ブラシ体の端面と軸
   受支え板との間に、内径が回転軸の軸径と同等
   かもしくは大きくかつ外径が軸受支え板のフラ
   ンジ部内径より大きくした略ドーナツ状のパツ
   キンを配設したことを特徴とする回転ブラシ装
   置。 (2) パツキンを耐熱、耐摩耗性を有する軟質体と
   したことを特徴とする実用新案登録請求の範囲
   第１項記載の回転ブラシ装置。