JPS5843054Y2 - 自走式レコ−ドクリ−ナ - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 この考案はターンチーフルのスピンドルに枢着されてこ
のスピンドルを中心にレコード盤上を走行する自走式レ
コードクリーナに関し、特にレコード盤の内側無音部３
ａ位置でクリーナ本体を片持ち支持し、録音部を損うこ
となく、またレコード盤サイズの大小を問わない使い勝
手のよいレコードクリーナを提供するものである。

従来のレコードクリーナでは片手でレコード盤を把持し
なければならないから、レコード盤に手あかがついたり
、レコード盤を誤って滑り落して破損させるおそれがあ
り、また清掃の途中でレコード盤の把持位置を変えなが
ら全周をふくため、ふきむらが生じ易い。

このため、すでにレコードプレーヤのターンテーブルの
スピンドルにクリーナ本体の一端部を回転自在に枢着す
るとともに他端部を手で握って支持した状態で、スピン
ドルを中心にレコード盤の方を回転させながら、クリー
ナ本体に支承されたロールブラシでレコード盤上の塵埃
を集収させるようにしたものが案出されている。

しかし、このものでは、クリーナ本体はやはり手で持っ
た状態で使用するものであるため、使用中は手がふさが
り不自由であるとともに、握り具合に応じてレコード盤
面上に加わる押圧力が変化し易く、集塵効率が低くなっ
たり、盤面を陽つけやすく、またターンテーブル側にも
不要な負担を強いることになり好ましいものではなかっ
た。

そこで本考案者は、これらの諸事情を鑑みて、クリーナ
本体内に走行用及びロールブラシ等の駆動機構１６を収
納し、レコード盤の回転を止めた状態で、クリーナ本体
をターンテーブルのスピンドルに枢着してこのスピンド
ルを中心にレコード盤上を自ら走行しながら、クリーナ
本体に支承されたロールブラシで盤面の塵埃を集収する
レコードクリーナを検討した。

その結果、この場合走行用動輪が、レコード盤の外周側
無音部上に位置する構成であるため、レコード盤サイズ
、スピンドル孔から外周までの半径によるいわゆるＬＰ
盤、ＥＰ盤の違いにより走行用動輪が適切位置に存在し
ない場合が生じる点、及び、走行用動輪が外周側無音部
上に位置することにより、動輪の回転数が高くなり、繊
細さを好むオーディオには不向きの騒音を発する点、モ
ータ等の駆動源から動輪までの回転力伝達構造が複雑に
なる点等において不適切であることが判明した。

このように、自走式レコードクリーナでは上記レコード
盤を手に把時しなくてよいために手あかがついたり、ふ
きむらが生じるといった問題がなくなる反面、電池やモ
ータなどを塔載させるため、これらの重量によってレコ
ードが傷められることがないだけでなく、走行トラブル
のおそれのない構成であることが要求される。

したがって、この考案は走行用ないしロールフラジ回転
用の駆動系ならびに電源電池をレコード盤の内側無録音
部に対応するクリーナ本体の一端部に配置するとともに
、この一端部に走行用動輪を配設することにより、レコ
ード盤に損傷を与える訃それも解消され、走行の安定化
を図り得る自走式レコードクリーナを提供することを目
的とする。

以下、この考案の一実施例を図面にしたがって説明する
。

第１図において、１は合成樹脂などからなる長細形クリ
ーナ本体、２はプレーヤのターンテーブル、３はターン
チーフル２に載置されるレコード盤、４はターンテーブ
ル２のスピンドルである。

上記レコード盤３の内側無録音部３ａ（第３図）に対応
するクリーナ本体１の一端部１ａの下面には、上記スピ
ンドル４に回転自在に枢着される軸孔５が形成され、上
記クリーナ本体１は上記レコード盤３の録音部３ｂ（第
３図）に跨って載置される。

６は走行用動輪、７は補助支持体としての従軸であり、
いずれも上記一端部１ａ側に設けられて釦り、上記クリ
ーナ本体１を支持するためのものである。

８は電源電池、９はモータ、１０は上記レコード盤３の
録音部３ｂに対応して上記クリーナ本体１に回転自在に
支承されたロールブラシである。

このロールブラシ１０は第２図のようにプーリ１１．１
２およびベルト１３からなる伝達機構１４を介してモー
タ９の回転力を受けるようになっている。

上記モータ９の回転力は伝達機構１５を介して動輪６に
も伝達させである。

上記モータ９や伝達機構１４ 、１５で走行用およびブ
ラシ回転用の駆動機構１６を構成しており、この駆動機
構１６と上記電源電池８とは上記ロールブラシ１０とは
分離されて上記クリーナ本体１の一端部１ａに集中して
配備されている。

上記伝達機構１４，１５は歯車機構などに代えることが
できる。

１７は電源スイツチ開閉用の操作釦で、クリーナ本体１
の周速零の位置、つまり軸孔５に近接した位置に設けら
れている。

これは走行中のスイッチ開閉操作を容易にさせるためで
ある。

１８は通気孔である。

上記構成にかいて、レコードプレーヤのターンテーブル
に載置された清掃すべきレコード上に第３図に示すよう
にクリーナ本体を載置するとともに、軸孔５にターンテ
ーブル２のスピンドル４を嵌合すればクリーナ本体１は
上記スピンドル４に回転自在に枢着される。

この状態でモータ９を起動させれば、動輪６の回転でク
リーナ本体１が上記スピンドル４を中心にレコード盤３
上をたとえば矢印ａ方向へ走行するとともに、ロールブ
ラシ１０が動輪６と逆方向に回転する。

これにより、上記ロールブラシ１０の外周面で上記レコ
ード盤３上の塵埃が弾ね上げられてロールブラシ１００
回転で生じた空気流に乗って図示しない集塵室内に集版
される。

ここで、ロールブラシ１０や走行用の駆動機構１６と電
源電池８、つまりクリーナ本体１に塔載される部品のう
ちで大きな重量を有するものをレコード盤３の内側無音
部３ｂに対応するクリーナ本体１の一端”Ｊｌａに位置
させるとともに、この一端部１ａに走行用動輪６を配設
することにより、クリーナ本体１は、内側無音部３ｂ側
で、いわゆる片持ち支持状になり、この状態で盤面の録
音部３ｂへロールブラシ１０が接触し、重量負担が少く
なって傷つけるおそれがなくなるとともに、ロールブラ
シ１０を必要以上押しつけることがなくなるので、ロー
ルブラシ１００弾力性を一定のものとすることができ、
駆動機構１６への負担が少くなり、このことは、上記実
施例のように走行用動輪６とロールブラシ１０との回転
源を１つのモータ９で兼用している場合は、特に動輪６
０回転むらが減少し、これはロールブラシ１０の掃きむ
らの減少をも意味している。

また、重量物を配置した上記一端部１ａに走行用動輪６
を配設することにより、動輪６の接地圧は一定かつ確実
に保たれ、走行時のスリップ防止にも益あるものとする
ことができ、さらに動輪６は上記一端部１ａ、つまりス
ピンドルに近い位置に配置されることにより、回転数は
低くて十分であり、このことは電源電圧が低下しモータ
９自体の回転数が低下しても、駆動機構１６の減速率が
大きいため、目立った動輪６０回転数変動としては現わ
れず、円滑な走行が得られる。

以上のように、この考案はレコード盤の内側無音部に対
応するクリーナ本体の一端部にロールブラシの回転や走
行用の駆動機構ならびに電源電池を配置させ、この一端
部に走行用動輪を配設することにより、クリーナ本体を
片持ち支持でき、レコード盤を陽めるおそれもなく円滑
に走行し得、レコード盤サイズを選ばない自走式レコー
ドクリーナを提供することができる。

【図面の簡単な説明】

第１図はこの考案に係る自走式レコードクリーナの概略
構成図、第２図は同クリーナの内部構造を示す破断斜視
図、第３図は同クリーナの使用時の説明図である。 １・・・・・・クリーナ本体、１ａ・・・・・・一端部
、２・・・・・・ターンテーブル、３・・・・・・レコ
ード盤、３ａ・・・・・・内側無音部、４・・・・・・
スピンドル、６・・・・・・走行用動輪、８・・・・・
・電源電池、１０・・・・・・ロールブラシ、１６・・
・・・・駆動機構。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. ターンテーブル２のスピンドル４に枢着されてこのスピ
   ンドル４を中心にレコード盤３上を走行しながら、クリ
   ーナ本体１に支承されたロールブラシ１０で上記レコー
   ド盤３の塵埃を集収する自走式レコードクリーナであっ
   て、走行用やロールブラシ１００回転用の駆動機構１６
   ならびにこの駆動機構１６の電源電池８を、上記レコー
   ド盤３の内側無音部３ａに対応した上記クリーナ本体１
   の一端部１ａに配置するとともに、この一端部１ａに走
   行用動輪６を配設した自走式レコードクリーナ。