JPS61270810A - 積層形電解コンデンサの製造方法 - Google Patents
積層形電解コンデンサの製造方法Info
- Publication number
- JPS61270810A JPS61270810A JP11288185A JP11288185A JPS61270810A JP S61270810 A JPS61270810 A JP S61270810A JP 11288185 A JP11288185 A JP 11288185A JP 11288185 A JP11288185 A JP 11288185A JP S61270810 A JPS61270810 A JP S61270810A
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- tcnq
- electrolytic capacitor
- film
- manufacturing
- organic semiconductor
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Pending
Links
Landscapes
- Fixed Capacitors And Capacitor Manufacturing Machines (AREA)
Abstract
(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。
め要約のデータは記録されません。
Description
【発明の詳細な説明】
[発明の技術分野]
本発明は新規な構成からなる81層形電解コンデンサの
製造方法に関する。
製造方法に関する。
[発明の技術的背景とその問題点]
一般に乾式薄形電解コンデンサは、例えばアルミニウム
箔からなる一対の陽陰極箔に同じくアルミニウムからな
る一対の引出端子を接続し、前記一対の陽陰極箔相n間
にスペーサを介在させ巻回し、しかるのち駆動用電解液
を含浸しケースに収納し、該ケース開口部を密封してな
るものである。
箔からなる一対の陽陰極箔に同じくアルミニウムからな
る一対の引出端子を接続し、前記一対の陽陰極箔相n間
にスペーサを介在させ巻回し、しかるのち駆動用電解液
を含浸しケースに収納し、該ケース開口部を密封してな
るものである。
一般にスペーサを介在する目的は一対の陽陰極箔相互間
の絶縁隔離および駆動用電解液の保持であり、乾式熱形
電解コンデンサにおいては重要な構成要件である。しか
して、一般に用いられているスペーサはクラフト紙であ
るが、該クラフト紙は密度が0.3〜0.8gZc13
と密度が比較的高く、また繊維が平べったくつぶれてい
るため見掛は上の比抵抗が大きくなりtanδ特性を損
ね、またクラフト紙は抄紙技術上の問題で厚みは30μ
m以上あり、これ以上薄くできず小形化を阻害する要因
となっており、さらに加電圧、逆電圧印加などによるコ
ンデンサ破壊時に着火し継続燃焼のおそれがあるなどの
欠点をもっていた。そのため現在クラフト紙に変え低密
度のマニラ紙を用いる傾向にあり、tanδ特性改善に
大きく貢献しているが、マニラ紙はクラフト紙に比べて
価格が数倍と高く、加えて抄紙後の強度をコンデンサの
製造工程(特に巻取工程)に耐えうるためには厚さ40
μm以上のものを用いなければならず依然として小形化
の阻害要因となっていた。 また液体の駆動用電解液を
使用しているためtanδ特性改善にも限度があり、さ
らに液体の駆動用電解液は低温で比抵抗が上がり低温特
性が極度に悪化 −し広温度範囲で使用するには信
頼性に欠けなど実用土解決すべぎ問題をもっているばか
りか素子形状が巻回形でしかも引出端子を途中挿入した
構造であるため周波数特性が悪い問題をも抱えていた。
の絶縁隔離および駆動用電解液の保持であり、乾式熱形
電解コンデンサにおいては重要な構成要件である。しか
して、一般に用いられているスペーサはクラフト紙であ
るが、該クラフト紙は密度が0.3〜0.8gZc13
と密度が比較的高く、また繊維が平べったくつぶれてい
るため見掛は上の比抵抗が大きくなりtanδ特性を損
ね、またクラフト紙は抄紙技術上の問題で厚みは30μ
m以上あり、これ以上薄くできず小形化を阻害する要因
となっており、さらに加電圧、逆電圧印加などによるコ
ンデンサ破壊時に着火し継続燃焼のおそれがあるなどの
欠点をもっていた。そのため現在クラフト紙に変え低密
度のマニラ紙を用いる傾向にあり、tanδ特性改善に
大きく貢献しているが、マニラ紙はクラフト紙に比べて
価格が数倍と高く、加えて抄紙後の強度をコンデンサの
製造工程(特に巻取工程)に耐えうるためには厚さ40
μm以上のものを用いなければならず依然として小形化
の阻害要因となっていた。 また液体の駆動用電解液を
使用しているためtanδ特性改善にも限度があり、さ
らに液体の駆動用電解液は低温で比抵抗が上がり低温特
性が極度に悪化 −し広温度範囲で使用するには信
頼性に欠けなど実用土解決すべぎ問題をもっているばか
りか素子形状が巻回形でしかも引出端子を途中挿入した
構造であるため周波数特性が悪い問題をも抱えていた。
そのため近年、例えば特開昭58−17609号公報、
特開昭58−191414号公報または特開昭59−6
3604号公報に開示されているように駆動用電解液に
かえ、N−n−プロピル(またはN−イン−プロピル)
イソキノリン、N−エチルイソキノリン、N−n−ブヂ
ルイソキノリン、N位を炭化水素基で置換したキノリン
、イソキノリンまたはピリジンなどからなるTCNQ錯
塩を用い、特性を改善したものが提案されている。しか
して、このようなTCNQH塩を用いてなる電解コンデ
ンサは一般にこれらTCNQ錯塩 1を溶融含浸
して用いる訳であるが、TCNQ&I塩を溶融含浸する
時に加熱されるためTCNQ錯塩の伝導度が変わりやす
<tanδ特性に問題があり、また素子形状は従来どお
り引出端子を巻回体の途中に挿入したタイプであるため
高周波数での特性が悪<、シかもスペーサを用いている
ため陽・陰極間(約40〜50μm)が広く、等価直列
抵抗が大きいなど依然として解決すべき問題は残ってい
た。さらに上記公報に開示されたTCNQ錯塩は真空蒸
着が難しいばかりが、それ自体の温度特性もそれほど良
くない問題をも持っていた。
特開昭58−191414号公報または特開昭59−6
3604号公報に開示されているように駆動用電解液に
かえ、N−n−プロピル(またはN−イン−プロピル)
イソキノリン、N−エチルイソキノリン、N−n−ブヂ
ルイソキノリン、N位を炭化水素基で置換したキノリン
、イソキノリンまたはピリジンなどからなるTCNQ錯
塩を用い、特性を改善したものが提案されている。しか
して、このようなTCNQH塩を用いてなる電解コンデ
ンサは一般にこれらTCNQ錯塩 1を溶融含浸
して用いる訳であるが、TCNQ&I塩を溶融含浸する
時に加熱されるためTCNQ錯塩の伝導度が変わりやす
<tanδ特性に問題があり、また素子形状は従来どお
り引出端子を巻回体の途中に挿入したタイプであるため
高周波数での特性が悪<、シかもスペーサを用いている
ため陽・陰極間(約40〜50μm)が広く、等価直列
抵抗が大きいなど依然として解決すべき問題は残ってい
た。さらに上記公報に開示されたTCNQ錯塩は真空蒸
着が難しいばかりが、それ自体の温度特性もそれほど良
くない問題をも持っていた。
[発明の目的]
本発明は、上記の点に鑑みてなされたもので、上記問題
を一気に解決し、広い温度範囲の使用においても安定し
た緒特性が得られる新規な構成からなる積層形電解コン
デンサの製造方法を提供することを目的とするものであ
る。
を一気に解決し、広い温度範囲の使用においても安定し
た緒特性が得られる新規な構成からなる積層形電解コン
デンサの製造方法を提供することを目的とするものであ
る。
[発明の概要]
本発明の′gi層形電解コンデンサの製造方法は絶縁物
の片面または両面に弁作用金属箔をラミネートし、つぎ
に該金属箔の表面に生成した陽極酸化皮膜上にTCNQ
錯塩を真空蒸着し有機半々体膜を形成し、該有機半導体
股上に金属をスパッタリングし陰極電極膜を形成し基本
素子を得たのち、該基本素子を複数積層し両端面に電極
引出部を形成することを特徴としたものである。
の片面または両面に弁作用金属箔をラミネートし、つぎ
に該金属箔の表面に生成した陽極酸化皮膜上にTCNQ
錯塩を真空蒸着し有機半々体膜を形成し、該有機半導体
股上に金属をスパッタリングし陰極電極膜を形成し基本
素子を得たのち、該基本素子を複数積層し両端面に電極
引出部を形成することを特徴としたものである。
[発明の実施例]
以下本発明の一実施例につき詳細に説明する。
すなわち、第2図に示すように例えばポリエステル、ト
リアセテート、テトラフロ6エチレン、ポリカーヂネー
ト、ポリアミド、ポリイミドなどからなるプラスチック
フィルム・シートまたはセラミックシートなどの絶縁物
(1)の片面に一端部を余白部(2)としてアルミニウ
ム金属箔をラミネートし弁作用金属箔(3)部を形成し
たのち、該弁作用金属箔(3)を陽極酸化し該弁作用金
属箔(3)表面に陽極酸化皮膜(4)を生成し、しかる
後該陽極酸化皮膜(4)の前記余白部(2)の反対側に
位置する端面を除いた面上から前記余白PI!r(2)
面上に例えば2,2′−ビビリディニウム゛(TCNQ
)、2.4−ハイドロオキシ−N−ペンジルアニリニウ
ム(TCNQ)2、4−アミノ−2,3,5゜6−チト
ラメヂルアニリニウム(TCNQ)2、ビリディニウム
(TCNQ) 、 4−シアノ−Nメチルービリデニ
ウム(TCNQ) 、 N−Eエチルキノリニウム(
TCNQ) 、 N−(2−フエニチル)キノリニウム
(TCNQ〉2などからなるTCNQ錯塩を真空蒸着し
有機半導体膜(5)を形成する。つぎに該有機半導体!
5I(5)の前記余白部(2)の反対側に位置する端面
を除いた面上に銀、銅または金などの金属をスパッタリ
ングして陰極電極膜(6)を形成し基本素子(7)を得
る。しかして、該基本素子(7)を第1図に示すように
必要数積層し、両端面に銀または銅ぺ〜ストを塗布−乾
燥するかまたは亜鉛、アルミニウムまたはハンダなどの
金属をメタリコンし電極引出部(8)を形成し、該電極
引出部(8)に外部端子(9)を取着し、ケースに収納
するか樹脂被覆などを施し外装(図示せず)形成してな
るものである。
リアセテート、テトラフロ6エチレン、ポリカーヂネー
ト、ポリアミド、ポリイミドなどからなるプラスチック
フィルム・シートまたはセラミックシートなどの絶縁物
(1)の片面に一端部を余白部(2)としてアルミニウ
ム金属箔をラミネートし弁作用金属箔(3)部を形成し
たのち、該弁作用金属箔(3)を陽極酸化し該弁作用金
属箔(3)表面に陽極酸化皮膜(4)を生成し、しかる
後該陽極酸化皮膜(4)の前記余白部(2)の反対側に
位置する端面を除いた面上から前記余白PI!r(2)
面上に例えば2,2′−ビビリディニウム゛(TCNQ
)、2.4−ハイドロオキシ−N−ペンジルアニリニウ
ム(TCNQ)2、4−アミノ−2,3,5゜6−チト
ラメヂルアニリニウム(TCNQ)2、ビリディニウム
(TCNQ) 、 4−シアノ−Nメチルービリデニ
ウム(TCNQ) 、 N−Eエチルキノリニウム(
TCNQ) 、 N−(2−フエニチル)キノリニウム
(TCNQ〉2などからなるTCNQ錯塩を真空蒸着し
有機半導体膜(5)を形成する。つぎに該有機半導体!
5I(5)の前記余白部(2)の反対側に位置する端面
を除いた面上に銀、銅または金などの金属をスパッタリ
ングして陰極電極膜(6)を形成し基本素子(7)を得
る。しかして、該基本素子(7)を第1図に示すように
必要数積層し、両端面に銀または銅ぺ〜ストを塗布−乾
燥するかまたは亜鉛、アルミニウムまたはハンダなどの
金属をメタリコンし電極引出部(8)を形成し、該電極
引出部(8)に外部端子(9)を取着し、ケースに収納
するか樹脂被覆などを施し外装(図示せず)形成してな
るものである。
以上のように構成してなるII形電解コンデンサの製造
方法によれば有機半導体膜形成として前述のようなT
CN Q I!塩を用いるため真空蒸着が容易となり、
従来例の溶融含浸のように加熱されないので伝導度が高
<tanδ特性が良好であり、また前述のようなTCN
Q錯塩は温度変化による −比抵抗の変化は小さく
、しかもスペーサを用いないため陽・陰極間の抵抗も小
さくでき、よって低温から高温の広い温度範囲において
tanδ特性の変化・静電容量の変化および漏れ電流特
性の変化も少なく、さらには従来例と違い素子形状が無
誘導タイプとなるため高周波数でのインピーダンス特性
が大幅に改善されるなど多くのすぐれた効果を奏する利
点を有する。
方法によれば有機半導体膜形成として前述のようなT
CN Q I!塩を用いるため真空蒸着が容易となり、
従来例の溶融含浸のように加熱されないので伝導度が高
<tanδ特性が良好であり、また前述のようなTCN
Q錯塩は温度変化による −比抵抗の変化は小さく
、しかもスペーサを用いないため陽・陰極間の抵抗も小
さくでき、よって低温から高温の広い温度範囲において
tanδ特性の変化・静電容量の変化および漏れ電流特
性の変化も少なく、さらには従来例と違い素子形状が無
誘導タイプとなるため高周波数でのインピーダンス特性
が大幅に改善されるなど多くのすぐれた効果を奏する利
点を有する。
つぎに本発明の実施例と従来の参考例との比較の一例に
ついて述べる。
ついて述べる。
実 施 例
ポリエステルフィルムの片面厚さ10μmのアルミニウ
ム箔をラミネートしたのち、アジピン酸アンモニウム1
0%水溶液中で100Vの電圧を印加しIII極酸化し
、該II極酸酸化よってアルミニウム箔表面に生成した
陽極酸化皮膜上に、2,2、−ビビリディニウム(TC
NQ)2を温度150℃、5分間の条件で真空蒸着し厚
さ5μmの有機半導体膜を形成し、つぎに該有機半導体
股上にA9をスパッタリングし厚さ5μmの陰極電極膜
を形成し得た第2図に示すような構成からなる基本素子
を複数M4層し両端面にAQペーストを塗布−乾燥し電
極引出部を形成し、該電極引出部に引出端子を溶着し、
外装構造としてエポキシ樹脂を被覆してなる定格25W
V、DC−0,1μFの積層形電解コンデンサ(A> 参 考 例 アルミニウム箔表面を粗面化したのち陽極酸化皮膜生成
した陽極箔とアルミニウム箔表面を粗面化した陰極箔間
にスペーサとしてマニラ紙を介在し巻回した素子に、N
−n−プロビルインノキノリンのTCNQ錯塩を溶融含
浸し、金属ケース外装としてなる定格25WV、DC−
0,1μFの電解コンデンサ(B) なお上記(B)における引出端子は陽・陰極箔−にステ
ッチし引出した構造である。
ム箔をラミネートしたのち、アジピン酸アンモニウム1
0%水溶液中で100Vの電圧を印加しIII極酸化し
、該II極酸酸化よってアルミニウム箔表面に生成した
陽極酸化皮膜上に、2,2、−ビビリディニウム(TC
NQ)2を温度150℃、5分間の条件で真空蒸着し厚
さ5μmの有機半導体膜を形成し、つぎに該有機半導体
股上にA9をスパッタリングし厚さ5μmの陰極電極膜
を形成し得た第2図に示すような構成からなる基本素子
を複数M4層し両端面にAQペーストを塗布−乾燥し電
極引出部を形成し、該電極引出部に引出端子を溶着し、
外装構造としてエポキシ樹脂を被覆してなる定格25W
V、DC−0,1μFの積層形電解コンデンサ(A> 参 考 例 アルミニウム箔表面を粗面化したのち陽極酸化皮膜生成
した陽極箔とアルミニウム箔表面を粗面化した陰極箔間
にスペーサとしてマニラ紙を介在し巻回した素子に、N
−n−プロビルインノキノリンのTCNQ錯塩を溶融含
浸し、金属ケース外装としてなる定格25WV、DC−
0,1μFの電解コンデンサ(B) なお上記(B)における引出端子は陽・陰極箔−にステ
ッチし引出した構造である。
しかして上記本発明に係わる実施例(A)と従来の参考
例(B)の温度に対する静電容は変化率およびtanδ
、さらには漏れ電流を調べた結果第4図〜第6図に示す
ようになり、また周波数〜インピーダンス特性を調べた
結果第7図に示すようになった。
例(B)の温度に対する静電容は変化率およびtanδ
、さらには漏れ電流を調べた結果第4図〜第6図に示す
ようになり、また周波数〜インピーダンス特性を調べた
結果第7図に示すようになった。
第4図〜第7図から明らかなように、いずれの特性にお
いても実施例(A)は参考例(B)より安定しており、
特に高周波数でのンンビーダンス特性がすぐれており、
本発明のすぐれた効果を実証した。
いても実施例(A)は参考例(B)より安定しており、
特に高周波数でのンンビーダンス特性がすぐれており、
本発明のすぐれた効果を実証した。
なお上記実施例では弁作用金属箔としてアルミニウム箔
を用いるものを例示して説明したが、例えばタンタル、
チタン、ニオブなどの他の弁作用金属箔を用いたもので
も同様の効果を得ることができる。 また上記実施例で
は、必要とする大きさの基本素子を単独でそれぞれ形成
し、該基本素子を個々積層したものを例示して説明した
が第3図に示すように帯状に長い基本素子(11)を用
い必要数積層し、電極引出部を形成した後幅方向く矢印
方向)に必要大きさにカットするようにすれば作業上よ
り効果的である。第3図中第2図と同一部分については
同一番号を付し説明を省略した。
を用いるものを例示して説明したが、例えばタンタル、
チタン、ニオブなどの他の弁作用金属箔を用いたもので
も同様の効果を得ることができる。 また上記実施例で
は、必要とする大きさの基本素子を単独でそれぞれ形成
し、該基本素子を個々積層したものを例示して説明した
が第3図に示すように帯状に長い基本素子(11)を用
い必要数積層し、電極引出部を形成した後幅方向く矢印
方向)に必要大きさにカットするようにすれば作業上よ
り効果的である。第3図中第2図と同一部分については
同一番号を付し説明を省略した。
さらに上記各実施例では基本素子構成として絶縁物の片
面にのみ弁作用金属箔、有機半導体膜、陰極電極膜を形
成するものを例示して説明したが、絶縁物の両面に形成
するようにしても同様の効果を得られることは言うまで
もない。
面にのみ弁作用金属箔、有機半導体膜、陰極電極膜を形
成するものを例示して説明したが、絶縁物の両面に形成
するようにしても同様の効果を得られることは言うまで
もない。
[発明の効果]
本発明によればスペーサを廃止し、しかも有機半導体膜
として新規なTCNQ錯塩を用いることによって安定し
た特性が得られる既存の電解コンデンサ構成の枠を越え
た全く新規な構成からなる実用的価値の高い積層形電解
コンデンサの製造方法を得ることができる。
として新規なTCNQ錯塩を用いることによって安定し
た特性が得られる既存の電解コンデンサ構成の枠を越え
た全く新規な構成からなる実用的価値の高い積層形電解
コンデンサの製造方法を得ることができる。
第1図および第2図は本発明の一実施例に係り、#11
図は1ill形電解コンデンサを示す正断面図、第2図
は第1図を構成する基本素子を示す斜視図、第3図は本
発明の他の実施例に係わる基本素子を示す斜視図、第4
図は温度−静電容母変化率特性曲線図、第5図は温度−
tanδ特性曲線図、第6図は温度−漏れ電流特性曲線
図、第7図は周波数−インピーダンス特性曲線図である
。 (1)・・・・・・・・・・・・絶縁物 (2)・
・・・・・余白部(3)・・・・・・弁作用金属箔
(4)・・・・・・陽極酸化皮膜(5)・・・・・・有
機半導体膜 (6)・・自・・陰極電極膜(7)(1
1)・・・・・・基本素子 (8)・・・・・・電極
引出部特 許 出 願 人 マルコン電子株式会社 ハイマンパーツ株式会社 ′@鱗コンデンサの正断面図 第1図 基本素子CQ斜撓因 第2図 第5図 ゛1°°°ゝ IK +oK +ooK IM
+oMM3.歓(1−IJ) ta7図 手 続 補 正 山 (自発)昭和61
年5月19日 特許庁長官 宇9f* W fjf2 P
l、事件の表示 昭和60年特許願第112881号 2、発明の名称 積層形電解コンデンサの製造方法 3、補正をする者 事件との関係 特許出願人 住所 山形県長井市幸町1番1号 電話 長井(0238)84−2131 (大代表)郵
便番号 993 名称 マルコン電子株式会社(ほか1名)自発的 5、補正の対象 明 細 書 1、発明の名称 積層形電解コンデンサの製造方法 2、特許請求の範囲 (1)絶縁物の片面または両面に弁作用金属箔をラミネ
ートする手段と、該金属箔の表面に陽極酸化皮膜を生成
する手段と、該酸化皮膜上にTCNQ錯塩を貞空蒸着し
有機半導体膜を形成する手段と、該有機半導体股上に金
属をスパッタリングし陰極雷極膜を形成し基本素子を得
る手段と、該基本素子を複数積層し両端面に電極引出部
を形成する手段とを具備したことを特徴とする積層形電
解コンデンサの製造方法。 (2)絶縁物がプラスチックフィルム、プラスチックシ
ート、セラミックシートからなることを特徴とする特許
請求の範囲第(1)項記載の積層形電解コンデンサのI
j造方法。 (3)TCNQ錯塩が2,2′−ビピリジニウム(TC
NQ) 、 4−ハイドロオキシ−N−ベンジルアニ
リニウム(TCNQ)2.4−アミノ−2,3,5,6
−テトラメチルアニリニウム(TCNQ) 、 ピリ
ジニウム(丁CNQ) 、 4−シアノ−Nメチル
−ピリジニウム(TCNQ) 、 N−■チルキノリ
ニウム(TCNQ) 、 N−(2−フェネヂル)キ
ノリニウム(TCNQ)2からなることを特徴とする特
許請求の範囲第(1)項または特許請求の範囲第(2)
項記載の積層形電解コンデンサの製造方法。 3、発明の詳細な説明 [発明の技術分野] 本発明は新規な構成からなる積層形電解コンデンサの製
造方法に関する。 [発明の技術的背景とその問題点] 一般に乾式薄形電解コンデンサは、例えばアルミニウム
箔からなる一対の陽陰極箔に同じくアルミニウムからな
る一対の引出端子を接続し、前記一対の陽陰極箔相互間
にスペーサを介在させ巻回し、しかるのち駆動用電解液
を含浸しケースに収納し、該ケース開口部を密封してな
るものである。 一般にスペーサを介在する目的は一対の陽陸橋箔相互間
の絶縁隔離および駆動用電解液の保持であり、乾式薄形
電解コンデンサにおいては重要な構成要件である。しか
して、一般に用いられているスペーサはクラフト紙であ
るが、該クラフト紙は密度が0.3〜0.8CJ/cm
3と密度が比較的高く、またクラフト紙を構成する繊維
の断面形状が偏平のため見掛は上の比抵抗が大きくなり
tanδ特性を損ね、またクラフト紙は抄紙技術上の問
題で厚みは30μm以上あり、これ以上薄くできず小形
化を阻害する要因となっており、さらに過電圧、逆電圧
印加などによるコンデンサ破壊時に着火し継続燃焼のお
それがあるなどの欠点をもっていた。そのため現在クラ
フト紙に変え低密度のマニラ紙を用いる傾向にあり、t
anδ特性改善に大きく貢献しているが、マニラ紙はク
ラフト紙に比べて価格が数倍と高く、加えて抄紙後の強
度をコンデンサの製造工程(特に巻取工程)に耐えさせ
るためには厚さ40μm以上のものを用いなければなら
ず依然として小形化の阻害要因となっていた。 また、液体の駆動用電解液を使用しているためtanδ
特性改善にも限度があり、さらに液体の駆動用電解液は
低温で比抵抗が増大しやすく低温特性が極度に悪化し広
温度範囲で使用するには信頼性に欠けるなど実用上解決
すべき問題をもっているばかりか、素子形状が巻回形で
しかも引出端子を途中挿入した構造であるため周波数特
性が悪い問題をも抱えていた。 ・ そのため近年、例えば特開昭58−17609号公報、
特開昭58−191414号公報または特開昭59−6
3604号公報に開示されているように駆動用電解液に
かえ、N−n−プロピル(またはN−イソ−プロピル)
イソキノリン、N−エチルイソキノリン、fsJ−n−
ブチルイソキノリン、N位を炭化水素基で置換したキノ
リン、イソキノリンまたはピリジンなどからなるTCN
Q錯塩を固体電解質として用い、特性を改善したち
へのが提案されている。しかして、このようなTC
NQ錯塩を用いてなる電解コンデンサは一般にこれらT
CNQ錯塩を溶融含浸して用いる訳であるが、TCNQ
錯塩を溶融含浸するときに長時間加熱するためT CN
Q IN WAの伝導度が減少しやすくtanδ特性
に問題があり、また素子形状は従来どおり引出端子を巻
回体の途中に挿入したタイプであるため^周波数での特
性が悪く、しかもスペーサを用いているため陽・陰極間
(約40〜50μm)が広く、等価直列抵抗が大きいな
ど依然として解決すべき問題は残っていた。さらに上記
公報に開示されたTCNQ錯塩は真空蒸着が難しいばか
りか、それ自体の温度特性もそれほど良くない問題をも
持っていた。 [発明の目的] 本発明は、上記の点に鑑みてなされたもので、上記問題
を一気に解決し、広い温度範囲の使用においても安定し
た諸特性が得られる新規な構成からなる積層形電解コン
デンサの製造方法を提供することを目的とするものであ
る。 [発明の概要] 本発明の積層形電解コンデンザの製造方法は絶縁物の片
面または両面に弁作用金属箔をラミネートし、つぎに該
金R箔の表面に生成した陽極酸化皮膜上にTCNQ錯塩
を真空蒸着し有機半導体膜を形成し、該有機半導体膜上
に金属をスパッタリングし陸橋電極膜を形成し基本素子
を得たのち、該基本素子を複数積層し両端面に電極引出
部を形成することを特徴としたものである。 [発明の実施例1 以下本発明の一実施例につき詳細に説明する。 すなわち、第2図に示すように例えばポリエステル、ト
リアセテート、テトラフロロエチレン、ポリカーボネー
ト、ポリアミド、ポリイミドなどからなるプラスチック
フィルム・シートまたはセラミックシートなどの絶縁物
(1)9片面に一端部を余白部(2)としてアルミニウ
ム金属箔をラミネートし弁作用金属箔(3)部を形成し
たのち、該弁作用金属箔(3)を陽極酸化し該弁作用金
属箔(3)表面に陽極酸化皮膜(4)を生成し、しかる
のも該陽極酸化皮111(4)の前記余白部(2)の反
対側に位置する端面を除いた面上から前記余白部(2)
面上に例えば2,2′−ビピリジニウム(TCNQ)2
.4−ハイドロオキシ−N−ペンジルアニリニウム(T
CNQ) 、 4−アミノ−2,3,5,6一チトラ
メチルアニリニウム(TCNQ)2、ピリジニウム(T
CNQ) 、 4−シアノ−Nメチル−ピリジニウム
(TCNQ) 、 N−工チルキノリニウム(TCN
Q) 、 N−(2−フェネチル)キノリニウム(T
CNQ)2などからなるTCNQ錯塩を真空蒸着し有機
半導体膜(5)を形成する。つぎに該有機半導体II!
(5)の前記余白部(2)の反対側に位置する端面を
除いた面上に銀、銅または金などの金属をスパッタリン
グして陰極電極膜(6)を形成し基本素子(7)を得る
。 しかして、該基本素子(7)を第1図に示すように必要
数積層し、両端面に銀または銅ペーストを塗布−乾燥す
るかまたは亜鉛、アルミニウムまたはハンダなどの金属
をメタリコンし電極引出部(8)を形成し、該電極引出
部(8)に外部端子(9)を取着し、ケースに収納する
か樹脂被覆などを施し外装(図示せず)形成してなるも
のである。 以上のように構成してなるfj4+層形電解コンデンサ
の製造方法によれば有線半導体膜形成として前述のよう
なTCNQ錯塩を用いるため真空蒸着が容易となり、従
来例の溶融含浸のように加熱されないので伝導度が高(
tanδ特性が良好であり、また前述のようなTCNQ
錯塩は温度変化による比抵抗の変化は小さく、しかもス
ペーサを用いないため陽・陰極間の抵抗も小さくでき、
よって低温から高温の広い温度範囲においてtanδ特
性の変化・静電容量の変化および漏れ電流特性の変化も
少なく、さらには従来例と違い素子形状が無誘導タイプ
となるため高周波数でのインピーダンス特性が大幅に改
善されるなど多くのずぐれた効果を奏する利点を有する
。 つぎに本発明の実施例と従来の参考例との比較の一例に
ついて述べる。 実 施 例 ポリエステルフィルムの片面厚さ10μmのアルミニウ
ム箔をラミネートしたのち、アジピン酸アンモニウム1
0%水溶液中で100vの電圧を印加し陽極酸化し、該
陽極酸化によってアルミニウム箔表面に生成した陽極酸
化皮膜上に2,2′−ビピリジニウム(TCNQ)2を
温度150℃、5分間の条件で真空蒸着し厚さ5μmの
右橢半導体膜を形成し、つぎに該有機半導体膜上にAg
をスパッタリングし厚さ5μmの陰極電極膜を形成し1
qた第2図に示すような構成からなる基本素子を複数積
層し両端面にAgペーストを塗布−乾燥し電極引出部を
形成し、該電極引出部に引出端子を溶着し、外装構造と
してエポキシ樹脂を被覆してなる定格25WV0.1μ
Fの積層形電解コンデンザ(A)。 参 考 例 アルミニウム箔表面を粗面化したのち陽極酸化皮膜生成
したwA極箔とアルミニウム箔表面を粗面化した陰極箔
間にスペーサどしてマニラ紙を介在し巻回した素子に、
N−n−プロビルイソノキノリンのTCNQ釦塩を溶融
含浸し、金属ケース外−装としてなる定格25WV0.
1μFの電解コンデンサ(B)。 なお上記(B)における引出端子は陽・陰極箔にステッ
チし引出した構造である。 しかして上記本発明に係る実施例(A)と従来の参考例
(B)の温度に対する静電容量変化率およびtanδ、
さらには漏れ電流を調べた結果第4図〜第6図に示すよ
うになり、また周波数〜インピーダンス特性を調べた結
果第7図に示すようになった。 第4図〜第7図から明らかなように、いずれの特性にお
いても実施例(A)は参考例(B)より安定しており、
特に高周波数でのインピーダンス特性がすぐれており、
本発明のすぐれた効果を実証した。 なお上記実施例では弁作用金属箔としてアルミニウム箔
を用いるものを例示して説明したが、例えばタンタル、
チタン、ニオブなどの他の弁作用金属箔を用いたもので
も同様の効果を得ることができる。 また上記実施例で
は、必要とする大きさの基本素子を単独でそれぞれ形成
し、該基本素子を個々積層したものを例示して説明した
が第3図に示すように帯状に長い基本素子(11)を用
い必要数積層し、電極引出部を形成した後幅方向(矢印
方向)に必要大きさにカットするようにすれば作業上よ
り効果的である。第3図中第2図と同一部分については
同一番号を付し説明を省略した。 さらに上記各実施例では基本素子構成として絶縁物の片
面にのみ弁作用金属箔、有機半導体膜、陰極電極膜を形
成するものを例示しで説明したが、絶縁物の両面に形成
するようにしても同様の効果を得られることは言うまで
もない。 [発明の効果] 本発明によればスペーサを廃止し、しかも有機半導体膜
として新規なTCNQ錯塩を用いることによって安定し
た特性が得られる既存の電解コンデンサ構成の枠を越え
た全く新規な構成からなる実用的価値の高い積層形電解
コンデンサの製造方法を得ることができる。 4、図面の簡単な説明 第1図および第2図は本発明の一実施例に係り、第1図
は積層形電解コンデンサを示す正断面図、第2図は第1
図を構成する基本素子を示す斜視図、第3図は木発圓の
他の実施例に係る基本素子を示す斜視図、第4図は温度
−静電容岱変化率特性曲線図、第5図は温度−tanδ
特性曲線図、第6図は温度−漏れ電流特性曲線図、第7
図は周波数−インピーダンス特性曲線図である。 (1)・・・・・・・・・・・・絶縁物 (2)・
・・・・・余白部(3)・・・・・・弁作用金属箔
(4)・・・・・・陽極酸化皮膜(5)・・・・・・有
機半導体膜 (6)・・・・・・陰極電極膜(7)(
11)・・・・・・基本素子 (8)・・・・・・電
極引出部特 許 出 願 人 マルコン電子株式会社 ハイマンパーツ株式会社
図は1ill形電解コンデンサを示す正断面図、第2図
は第1図を構成する基本素子を示す斜視図、第3図は本
発明の他の実施例に係わる基本素子を示す斜視図、第4
図は温度−静電容母変化率特性曲線図、第5図は温度−
tanδ特性曲線図、第6図は温度−漏れ電流特性曲線
図、第7図は周波数−インピーダンス特性曲線図である
。 (1)・・・・・・・・・・・・絶縁物 (2)・
・・・・・余白部(3)・・・・・・弁作用金属箔
(4)・・・・・・陽極酸化皮膜(5)・・・・・・有
機半導体膜 (6)・・自・・陰極電極膜(7)(1
1)・・・・・・基本素子 (8)・・・・・・電極
引出部特 許 出 願 人 マルコン電子株式会社 ハイマンパーツ株式会社 ′@鱗コンデンサの正断面図 第1図 基本素子CQ斜撓因 第2図 第5図 ゛1°°°ゝ IK +oK +ooK IM
+oMM3.歓(1−IJ) ta7図 手 続 補 正 山 (自発)昭和61
年5月19日 特許庁長官 宇9f* W fjf2 P
l、事件の表示 昭和60年特許願第112881号 2、発明の名称 積層形電解コンデンサの製造方法 3、補正をする者 事件との関係 特許出願人 住所 山形県長井市幸町1番1号 電話 長井(0238)84−2131 (大代表)郵
便番号 993 名称 マルコン電子株式会社(ほか1名)自発的 5、補正の対象 明 細 書 1、発明の名称 積層形電解コンデンサの製造方法 2、特許請求の範囲 (1)絶縁物の片面または両面に弁作用金属箔をラミネ
ートする手段と、該金属箔の表面に陽極酸化皮膜を生成
する手段と、該酸化皮膜上にTCNQ錯塩を貞空蒸着し
有機半導体膜を形成する手段と、該有機半導体股上に金
属をスパッタリングし陰極雷極膜を形成し基本素子を得
る手段と、該基本素子を複数積層し両端面に電極引出部
を形成する手段とを具備したことを特徴とする積層形電
解コンデンサの製造方法。 (2)絶縁物がプラスチックフィルム、プラスチックシ
ート、セラミックシートからなることを特徴とする特許
請求の範囲第(1)項記載の積層形電解コンデンサのI
j造方法。 (3)TCNQ錯塩が2,2′−ビピリジニウム(TC
NQ) 、 4−ハイドロオキシ−N−ベンジルアニ
リニウム(TCNQ)2.4−アミノ−2,3,5,6
−テトラメチルアニリニウム(TCNQ) 、 ピリ
ジニウム(丁CNQ) 、 4−シアノ−Nメチル
−ピリジニウム(TCNQ) 、 N−■チルキノリ
ニウム(TCNQ) 、 N−(2−フェネヂル)キ
ノリニウム(TCNQ)2からなることを特徴とする特
許請求の範囲第(1)項または特許請求の範囲第(2)
項記載の積層形電解コンデンサの製造方法。 3、発明の詳細な説明 [発明の技術分野] 本発明は新規な構成からなる積層形電解コンデンサの製
造方法に関する。 [発明の技術的背景とその問題点] 一般に乾式薄形電解コンデンサは、例えばアルミニウム
箔からなる一対の陽陰極箔に同じくアルミニウムからな
る一対の引出端子を接続し、前記一対の陽陰極箔相互間
にスペーサを介在させ巻回し、しかるのち駆動用電解液
を含浸しケースに収納し、該ケース開口部を密封してな
るものである。 一般にスペーサを介在する目的は一対の陽陸橋箔相互間
の絶縁隔離および駆動用電解液の保持であり、乾式薄形
電解コンデンサにおいては重要な構成要件である。しか
して、一般に用いられているスペーサはクラフト紙であ
るが、該クラフト紙は密度が0.3〜0.8CJ/cm
3と密度が比較的高く、またクラフト紙を構成する繊維
の断面形状が偏平のため見掛は上の比抵抗が大きくなり
tanδ特性を損ね、またクラフト紙は抄紙技術上の問
題で厚みは30μm以上あり、これ以上薄くできず小形
化を阻害する要因となっており、さらに過電圧、逆電圧
印加などによるコンデンサ破壊時に着火し継続燃焼のお
それがあるなどの欠点をもっていた。そのため現在クラ
フト紙に変え低密度のマニラ紙を用いる傾向にあり、t
anδ特性改善に大きく貢献しているが、マニラ紙はク
ラフト紙に比べて価格が数倍と高く、加えて抄紙後の強
度をコンデンサの製造工程(特に巻取工程)に耐えさせ
るためには厚さ40μm以上のものを用いなければなら
ず依然として小形化の阻害要因となっていた。 また、液体の駆動用電解液を使用しているためtanδ
特性改善にも限度があり、さらに液体の駆動用電解液は
低温で比抵抗が増大しやすく低温特性が極度に悪化し広
温度範囲で使用するには信頼性に欠けるなど実用上解決
すべき問題をもっているばかりか、素子形状が巻回形で
しかも引出端子を途中挿入した構造であるため周波数特
性が悪い問題をも抱えていた。 ・ そのため近年、例えば特開昭58−17609号公報、
特開昭58−191414号公報または特開昭59−6
3604号公報に開示されているように駆動用電解液に
かえ、N−n−プロピル(またはN−イソ−プロピル)
イソキノリン、N−エチルイソキノリン、fsJ−n−
ブチルイソキノリン、N位を炭化水素基で置換したキノ
リン、イソキノリンまたはピリジンなどからなるTCN
Q錯塩を固体電解質として用い、特性を改善したち
へのが提案されている。しかして、このようなTC
NQ錯塩を用いてなる電解コンデンサは一般にこれらT
CNQ錯塩を溶融含浸して用いる訳であるが、TCNQ
錯塩を溶融含浸するときに長時間加熱するためT CN
Q IN WAの伝導度が減少しやすくtanδ特性
に問題があり、また素子形状は従来どおり引出端子を巻
回体の途中に挿入したタイプであるため^周波数での特
性が悪く、しかもスペーサを用いているため陽・陰極間
(約40〜50μm)が広く、等価直列抵抗が大きいな
ど依然として解決すべき問題は残っていた。さらに上記
公報に開示されたTCNQ錯塩は真空蒸着が難しいばか
りか、それ自体の温度特性もそれほど良くない問題をも
持っていた。 [発明の目的] 本発明は、上記の点に鑑みてなされたもので、上記問題
を一気に解決し、広い温度範囲の使用においても安定し
た諸特性が得られる新規な構成からなる積層形電解コン
デンサの製造方法を提供することを目的とするものであ
る。 [発明の概要] 本発明の積層形電解コンデンザの製造方法は絶縁物の片
面または両面に弁作用金属箔をラミネートし、つぎに該
金R箔の表面に生成した陽極酸化皮膜上にTCNQ錯塩
を真空蒸着し有機半導体膜を形成し、該有機半導体膜上
に金属をスパッタリングし陸橋電極膜を形成し基本素子
を得たのち、該基本素子を複数積層し両端面に電極引出
部を形成することを特徴としたものである。 [発明の実施例1 以下本発明の一実施例につき詳細に説明する。 すなわち、第2図に示すように例えばポリエステル、ト
リアセテート、テトラフロロエチレン、ポリカーボネー
ト、ポリアミド、ポリイミドなどからなるプラスチック
フィルム・シートまたはセラミックシートなどの絶縁物
(1)9片面に一端部を余白部(2)としてアルミニウ
ム金属箔をラミネートし弁作用金属箔(3)部を形成し
たのち、該弁作用金属箔(3)を陽極酸化し該弁作用金
属箔(3)表面に陽極酸化皮膜(4)を生成し、しかる
のも該陽極酸化皮111(4)の前記余白部(2)の反
対側に位置する端面を除いた面上から前記余白部(2)
面上に例えば2,2′−ビピリジニウム(TCNQ)2
.4−ハイドロオキシ−N−ペンジルアニリニウム(T
CNQ) 、 4−アミノ−2,3,5,6一チトラ
メチルアニリニウム(TCNQ)2、ピリジニウム(T
CNQ) 、 4−シアノ−Nメチル−ピリジニウム
(TCNQ) 、 N−工チルキノリニウム(TCN
Q) 、 N−(2−フェネチル)キノリニウム(T
CNQ)2などからなるTCNQ錯塩を真空蒸着し有機
半導体膜(5)を形成する。つぎに該有機半導体II!
(5)の前記余白部(2)の反対側に位置する端面を
除いた面上に銀、銅または金などの金属をスパッタリン
グして陰極電極膜(6)を形成し基本素子(7)を得る
。 しかして、該基本素子(7)を第1図に示すように必要
数積層し、両端面に銀または銅ペーストを塗布−乾燥す
るかまたは亜鉛、アルミニウムまたはハンダなどの金属
をメタリコンし電極引出部(8)を形成し、該電極引出
部(8)に外部端子(9)を取着し、ケースに収納する
か樹脂被覆などを施し外装(図示せず)形成してなるも
のである。 以上のように構成してなるfj4+層形電解コンデンサ
の製造方法によれば有線半導体膜形成として前述のよう
なTCNQ錯塩を用いるため真空蒸着が容易となり、従
来例の溶融含浸のように加熱されないので伝導度が高(
tanδ特性が良好であり、また前述のようなTCNQ
錯塩は温度変化による比抵抗の変化は小さく、しかもス
ペーサを用いないため陽・陰極間の抵抗も小さくでき、
よって低温から高温の広い温度範囲においてtanδ特
性の変化・静電容量の変化および漏れ電流特性の変化も
少なく、さらには従来例と違い素子形状が無誘導タイプ
となるため高周波数でのインピーダンス特性が大幅に改
善されるなど多くのずぐれた効果を奏する利点を有する
。 つぎに本発明の実施例と従来の参考例との比較の一例に
ついて述べる。 実 施 例 ポリエステルフィルムの片面厚さ10μmのアルミニウ
ム箔をラミネートしたのち、アジピン酸アンモニウム1
0%水溶液中で100vの電圧を印加し陽極酸化し、該
陽極酸化によってアルミニウム箔表面に生成した陽極酸
化皮膜上に2,2′−ビピリジニウム(TCNQ)2を
温度150℃、5分間の条件で真空蒸着し厚さ5μmの
右橢半導体膜を形成し、つぎに該有機半導体膜上にAg
をスパッタリングし厚さ5μmの陰極電極膜を形成し1
qた第2図に示すような構成からなる基本素子を複数積
層し両端面にAgペーストを塗布−乾燥し電極引出部を
形成し、該電極引出部に引出端子を溶着し、外装構造と
してエポキシ樹脂を被覆してなる定格25WV0.1μ
Fの積層形電解コンデンザ(A)。 参 考 例 アルミニウム箔表面を粗面化したのち陽極酸化皮膜生成
したwA極箔とアルミニウム箔表面を粗面化した陰極箔
間にスペーサどしてマニラ紙を介在し巻回した素子に、
N−n−プロビルイソノキノリンのTCNQ釦塩を溶融
含浸し、金属ケース外−装としてなる定格25WV0.
1μFの電解コンデンサ(B)。 なお上記(B)における引出端子は陽・陰極箔にステッ
チし引出した構造である。 しかして上記本発明に係る実施例(A)と従来の参考例
(B)の温度に対する静電容量変化率およびtanδ、
さらには漏れ電流を調べた結果第4図〜第6図に示すよ
うになり、また周波数〜インピーダンス特性を調べた結
果第7図に示すようになった。 第4図〜第7図から明らかなように、いずれの特性にお
いても実施例(A)は参考例(B)より安定しており、
特に高周波数でのインピーダンス特性がすぐれており、
本発明のすぐれた効果を実証した。 なお上記実施例では弁作用金属箔としてアルミニウム箔
を用いるものを例示して説明したが、例えばタンタル、
チタン、ニオブなどの他の弁作用金属箔を用いたもので
も同様の効果を得ることができる。 また上記実施例で
は、必要とする大きさの基本素子を単独でそれぞれ形成
し、該基本素子を個々積層したものを例示して説明した
が第3図に示すように帯状に長い基本素子(11)を用
い必要数積層し、電極引出部を形成した後幅方向(矢印
方向)に必要大きさにカットするようにすれば作業上よ
り効果的である。第3図中第2図と同一部分については
同一番号を付し説明を省略した。 さらに上記各実施例では基本素子構成として絶縁物の片
面にのみ弁作用金属箔、有機半導体膜、陰極電極膜を形
成するものを例示しで説明したが、絶縁物の両面に形成
するようにしても同様の効果を得られることは言うまで
もない。 [発明の効果] 本発明によればスペーサを廃止し、しかも有機半導体膜
として新規なTCNQ錯塩を用いることによって安定し
た特性が得られる既存の電解コンデンサ構成の枠を越え
た全く新規な構成からなる実用的価値の高い積層形電解
コンデンサの製造方法を得ることができる。 4、図面の簡単な説明 第1図および第2図は本発明の一実施例に係り、第1図
は積層形電解コンデンサを示す正断面図、第2図は第1
図を構成する基本素子を示す斜視図、第3図は木発圓の
他の実施例に係る基本素子を示す斜視図、第4図は温度
−静電容岱変化率特性曲線図、第5図は温度−tanδ
特性曲線図、第6図は温度−漏れ電流特性曲線図、第7
図は周波数−インピーダンス特性曲線図である。 (1)・・・・・・・・・・・・絶縁物 (2)・
・・・・・余白部(3)・・・・・・弁作用金属箔
(4)・・・・・・陽極酸化皮膜(5)・・・・・・有
機半導体膜 (6)・・・・・・陰極電極膜(7)(
11)・・・・・・基本素子 (8)・・・・・・電
極引出部特 許 出 願 人 マルコン電子株式会社 ハイマンパーツ株式会社
Claims (3)
- (1)絶縁物の片面または両面に弁作用金属箔をラミネ
ートする手段と、該金属箔の表面に陽極酸化皮膜を生成
する手段と、該酸化皮膜上にTCNQ錯塩を真空蒸着し
有機半導体膜を形成する手段と、該有機半導体膜上に金
属をスパッタリングし陰極電極膜を形成し基本素子を得
る手段と、該基本素子を複数積層し両端面に電極引出部
を形成する手段とを具備したことを特徴とする積層形電
解コンデンサの製造方法。 - (2)絶縁物がプラスチックフィルム、プラスチックシ
ート、セラミックシートからなることを特徴とする特許
請求の範囲第(1)項記載の積層形電解コンデンサの製
造方法。 - (3)TCNQ錯塩が2,2′−ビビリディニウム(T
CNQ)_2、4−ハイドロオキシ−N−ベンジルアニ
リニウム(TCNQ)_2、4−アミノ−2,3,5,
6−テトラメチルアニリニウム(TCNQ)_2、ピリ
デイニウム(TCNQ)_2、4−シアノ−Nメチル−
ビリデニウム(TCNQ)_2、N−Eエチルキノリニ
ウム(TCNQ)_2、N−(2−フエニチル)キノリ
ニウム(TCNQ)_2からなることを特徴とする特許
請求の範囲第(1)項または特許請求の範囲第(2)項
記載の積層形電解コンデンサの製造方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP11288185A JPS61270810A (ja) | 1985-05-24 | 1985-05-24 | 積層形電解コンデンサの製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP11288185A JPS61270810A (ja) | 1985-05-24 | 1985-05-24 | 積層形電解コンデンサの製造方法 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPS61270810A true JPS61270810A (ja) | 1986-12-01 |
Family
ID=14597859
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP11288185A Pending JPS61270810A (ja) | 1985-05-24 | 1985-05-24 | 積層形電解コンデンサの製造方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPS61270810A (ja) |
Citations (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPS5386460A (en) * | 1977-11-18 | 1978-07-29 | Matsushita Electric Ind Co Ltd | Method of making thin film solid electrolytic capacitor |
JPS55158620A (en) * | 1979-05-29 | 1980-12-10 | Matsushita Electric Ind Co Ltd | Metallic oxide capacitor |
JPS59135719A (ja) * | 1983-01-24 | 1984-08-04 | マルコン電子株式会社 | 積層形固体電解コンデンサの製造方法 |
-
1985
- 1985-05-24 JP JP11288185A patent/JPS61270810A/ja active Pending
Patent Citations (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPS5386460A (en) * | 1977-11-18 | 1978-07-29 | Matsushita Electric Ind Co Ltd | Method of making thin film solid electrolytic capacitor |
JPS55158620A (en) * | 1979-05-29 | 1980-12-10 | Matsushita Electric Ind Co Ltd | Metallic oxide capacitor |
JPS59135719A (ja) * | 1983-01-24 | 1984-08-04 | マルコン電子株式会社 | 積層形固体電解コンデンサの製造方法 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
JPS61270810A (ja) | 積層形電解コンデンサの製造方法 | |
JPS63107A (ja) | 電解コンデンサ | |
JPS61278125A (ja) | 積層形電解コンデンサの製造方法 | |
JP2832651B2 (ja) | 積層形固体電解コンデンサの製造方法 | |
JPS61278126A (ja) | 積層形電解コンデンサの製造方法 | |
JPH0436100Y2 (ja) | ||
JPS61245515A (ja) | 電解コンデンサ | |
JPS61251112A (ja) | 電解コンデンサ | |
JPS61270808A (ja) | 積層形電解コンデンサの製造方法 | |
US3065393A (en) | Capacitor | |
JPS61270809A (ja) | 積層形電解コンデンサの製造方法 | |
JPS61270807A (ja) | 積層形電解コンデンサの製造方法 | |
JPS6294913A (ja) | 巻回形電解コンデンサの製造方法 | |
JPS6294910A (ja) | 巻回形電解コンデンサの製造方法 | |
JPS6294911A (ja) | 巻回形電解コンデンサの製造方法 | |
JPH1154380A (ja) | 固体電解コンデンサ | |
JPS62216212A (ja) | 電解コンデンサ | |
JPS6358815A (ja) | 積層形ペ−パレス電解コンデンサの製造方法 | |
JPS6294914A (ja) | 巻回形電解コンデンサの製造方法 | |
JPS6294912A (ja) | 巻回形電解コンデンサの製造方法 | |
JPS6294909A (ja) | 巻回形電解コンデンサの製造方法 | |
WO2024143346A1 (ja) | 電解コンデンサおよび電解コンデンサの製造方法 | |
JP2013074163A (ja) | コンデンサ | |
JPH0451466Y2 (ja) | ||
JPH05304056A (ja) | 固体電解コンデンサの製造方法 |