JPH0436100Y2 - - Google Patents

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JPH0436100Y2
JPH0436100Y2 JP1987072544U JP7254487U JPH0436100Y2 JP H0436100 Y2 JPH0436100 Y2 JP H0436100Y2 JP 1987072544 U JP1987072544 U JP 1987072544U JP 7254487 U JP7254487 U JP 7254487U JP H0436100 Y2 JPH0436100 Y2 JP H0436100Y2
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Description

【考案の詳細な説明】
〔産業上の利用分野〕 この考案は、二酸化鉛を固体電解質に用いた固
体電解コンデンサに係り、特に固体電解質層を保
持するセパレータ部ならびに陰極引出し構造の改
良に関するものである。 〔従来の技術〕 固体電解コンデンサは、アルミニウム、タンタ
ル、ニオブなどの絶縁性酸化皮膜が形成されるい
わゆる弁金属を陽極に用い、上記絶縁性酸化皮膜
を誘電体層とし、その上面に二酸化鉛などの金属
酸化物半導体を固体電解質として形成し、この外
部に導電ペーストなどの陰極引出し手段を設けて
構成されている。 陽極の電極形状は弁金属を多孔質のブロツク状
に焼結したものもあるが、特公昭34−6588号公報
に記載された発明のように、箔状の薄板弁金属を
巻回したものは、コンデンサ素子の形成が容易
で、しかも固体電解質層を析出させ易いので多用
されている。 一般に巻回あるいは積層構造の固体電解コンデ
ンサは、例えば米国特許第3258826号などに示さ
れるように、隣接した陽極層間にセパレータと陰
極箔を介在させている。このセパレータは、紙、
ガラス繊維布、高分子の織布あるいは不織布など
のからなり、固体電解質析出にための反応母液を
浸透させるための適度な間隙と、該母液を保持す
る役目を果たしている。また、陰極はセパレータ
に保持された固体電解質と接触して、陰極側の電
気的な引出しのための集電体としての役目を果し
ており、通常は箔状の陽極と同種の弁金属を用い
ることが多い。 〔考案が解決しようとする問題点〕 固体電解質としての二酸化鉛は、従来から多用
されている二酸化マンガンに比べて電導度が高
く、しかも電解質析出時に高温処理をする必要が
ない。このため内部直列抵抗値が低く誘電体酸化
皮膜の劣化少ないなどの特徴から、高周波特性や
損失特性の優れた固体電解コンデンサが得られ
る。 ところが実際に固体電解コンデンサを作成する
と、期待した程の高周波特性や損失特性が得られ
ない。これは前述のセパレータが、絶縁性の材料
のため、セパレータ部で電導度が低下し、二酸化
鉛の高電導特性が生かされていないことが原因と
なつている。 また、陰極がセパレータと共に介在しているの
で、コンデンサ素子の体積が大きくなつて、小型
化、高容量化の妨げとなつてもいる。 そこで、この考案では、セパレータ部ならびに
陰極部を改良し、セパレータに保持された固体電
解質層の電導度を向上させて特性を改善すると共
に、固体電解コンデンサの小型化を図ろうとする
ものである。 〔問題点を解決するための手段〕 この考案の固体電解コンデンサは、表面に誘電
体酸化皮膜が形成された弁金属からなる薄板電極
に、導電材の繊維布からなる陰極シートを重ね合
わせて巻回もしくは積層するとともに、薄板電極
および陰極シートに電極引き出し用のリード線を
接続したコンデンサ素子に、鉛イオンを含む溶液
を浸漬して二酸化鉛電解質層を析出させたことを
特徴としている。 陰極シートに用いられる導電材は、二酸化鉛の
反応母液を保持できる多孔質のシート状のもの
で、導電度が高く、固体電解質形成時に酸化され
ない繊維布が好ましい。具体的にはカーボン繊維
布、ステンレス細線を編んだステンレス繊維布な
どが例示できる。 〔作用〕 この考案によれば、二酸化鉛は導電材である陰
極シートに保持されるため、従来のように非導電
材のセパレータを用いた固体電解コンデンサと比
較して固体電解質層での電導度が向上し、内部の
等価直列抵抗値を低減することができる。 また、陰極シートが固体電解質層を保持するセ
パレータの機能とともに、従来の陰極としての機
能も同時に果たすので、固体電解コンデンサの構
成部材の一部を省略することとなり、コンデンサ
素子を小型化することが容易になる。 なお、液体電解質を用いた電解コンデンサで
は、導電性のセパレータを用いた場合、陽極の絶
縁性の酸化皮膜の欠損部と陰極材料間、あるいは
隣接の陽極間どうしで短絡を起こすことがある
が、二酸化鉛を用いた固体電解質の場合は二酸化
鉛が酸化皮膜層の表面およびセパレータの表面を
覆つているので短絡するおそれはない。 〔実施例〕 以下実施例に基づいてこの考案を説明する。 図はこの考案の巻回構造の固体電解コンデンサ
の素子構造を示した部分分解斜視図である。 図に示すように、帯状に切断されたアルミニウ
ムなどの弁金属箔からなる陽極1は、あらかじめ
エツチング処理により拡面化後その表面に陽極酸
化によつて酸化皮膜層が形成され、この酸化皮膜
層が誘電体となる。また陽極1の所定の箇所に
は、電極引出しのための陽極リード2を、溶接、
かしめ付けなどの手段で取り付けている。 そして、この陽極1とほぼ同じ寸法に裁断する
とともに、所定の箇所に陰極リード5を接続した
陰極シート3を陽極1に重ね合わせ、一方端から
巻回して円筒状のコンデンサ素子4を形成してい
る。 陰極シート3は、カーボン、ステンレス等の細
線を編んだカーボン繊維布、ステンレス繊維布等
の導電材からなる。またこの陰極シート3は、固
体電解質生成時には反応母液を保持し、固体電解
質生成後は電解質層自体を保持する適度の隙間を
有するものが望ましく、この実施例では厚さ
150μmのステンレス繊維布を用いている。 コンデンサ素子4は、酢酸鉛などの二価の鉛イ
オンを含む水溶液と、過硫酸アンモニウムなどの
酸化剤の水溶液と混合した液中に浸漬し、二酸化
鉛を析出させた後、必要に応じて外装ケースに収
納し、あるいは外装樹脂で封止をおこなつて固体
電解コンデンサを形成する。 この実施例による固体電解コンデンサでは、陰
極シート3が固体電解質を保持するためのセパレ
ータ機能と陰極側の集電体機能とを併せ持つた
め、従来の巻回型の固体電解コンデンサと比較し
てセパレータもしくは陰極のいずれかが省略され
ることとなり、外装ケース等への収納効率が向上
する。 次いで、この考案による固体電解コンデンサ
と、セパレータに絶縁性材料を用い、陰極箔を同
時に巻回した従来の固体電解コンデンサとを作成
し、その特性比較を行う。 (実施例1) エツチングにより表面を拡面化した高純度のア
ルミニウム箔を陽極として準備した。このアルミ
ニウム箔を95℃の硼酸浴中で70Vの電圧を印加し
て、陽極酸化反応によつて表面に誘電体酸化皮膜
を形成した。このとき静電容量は、18.5μF/10cm2
(硼酸浴中で測定)であつた。 次にこの陽極箔を6×27mmに切断し、箔の一端
に陽極側リード線を超音波溶接によつて接続し
た。 この陽極箔に、カーボン繊維布(日本カーボン
製 厚さ300μm)を陽極箔とほぼ同寸法に裁断
し、端部に陰極引出しリード線を導電接着剤で取
り付けた集電極を重ねて巻回して、コンデンサ素
子を完成した。 (実施例2) 実施例1で用いたものと同じ陽極箔に、ステン
レス繊維布(東京製鋼製 厚さ150μm)を陽極箔
はとほぼ同寸法に切断し、端部に陰極引出しリー
ド線を溶接した集電極を重ねて巻回して、コンデ
ンサ素子を完成させた。 (比較例) 上記実施例1および実施例2と同じ陽極箔に、
ガラス繊維布(本州製紙製 厚さ80μm)を陽極
箔とほぼ同寸法に裁断したセパレータと、厚さ
30μmのアルミニウム箔を陽極と同寸法に切断し、
陰極引出しリード線を超音波溶接した陰極箔とを
順次重ねて巻回してコンデンサ素子を完成させ
た。 これら各コンデンサ素子を、酢酸鉛50gを水
30gに溶解した水溶液と、過硫酸アンモニウム
75gを水75gに溶解した水溶液とを混合した中に
浸漬し、80℃の恒温槽中で15分間保持して二酸化
鉛を析出させた。その後コンデンサ素子を水洗い
し、乾燥させ、この工程を5度繰り返して固体電
解コンデンサを得た。 これら固体電解コンデンサの静電容量、損失
(Tanδ)、漏れ電流、100KHzにおける等価直列抵
抗(ESR)をそれぞれ測定したところ、次の表
に示す結果が得られた。
〔考案の効果〕
以上述べたように、この考案は、表面に誘電体
酸化皮膜が形成された弁金属からなる薄板電極
に、導電材からなる陰極シートを重ね合わせて巻
回もしくは積層するとともに、薄板電極および陰
極シートに電極引き出し用のリード線を接続した
コンデンサ素子に、鉛イオンを含む溶液を浸漬し
て二酸化鉛電解質層を析出させたことを特徴とし
ているので、固体電解コンデンサの損失ならびに
等価直列抵抗が低減し、低損失で高周波特性に優
れた固体電解コンデンサが得られる。 また、導電材の繊維布からなる陰極シートが固
体電解質層を保持する機能と陰極側の電極機能と
を併せ持ち、陰極箔を電極として用いる必要がな
いので、従来の固体電解コンデンサに用いていた
セパレータもしくは陰極箔の何れかを省略するこ
ととなり、コンデンサ素子の構造が簡略になる。
そのため、製造工程が簡略になるとともに、外装
ケース等に収納する際の収納効率が向上し、従来
と同等の寸法に、より大きな容量のコンデンサ素
子を収納し、あるいは同等の容量を有するコンデ
ンサ素子を小型化することができる。
【図面の簡単な説明】
図は、この考案の固体電解コンデンサ素子を説
明する部分分解斜視図である。 1……陽極、2……陽極リード、3……集電
極、4……コンデンサ素子、5……陰極リード。

Claims (1)

    【実用新案登録請求の範囲】
  1. 表面に誘電体酸化皮膜が形成された弁金属から
    なる薄板電極に、導電材の繊維布からなる陰極シ
    ートを重ね合わせて巻回もしくは積層するととも
    に、薄板電極および陰極シートに電極引き出し用
    のリード線を接続したコンデンサ素子に、鉛イオ
    ンを含む溶液を浸漬して二酸化鉛電解質層を析出
    させたことを特徴とする固体電解コンデンサ。
JP1987072544U 1987-05-15 1987-05-15 Expired JPH0436100Y2 (ja)

Priority Applications (1)

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JP1987072544U JPH0436100Y2 (ja) 1987-05-15 1987-05-15

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JPS63180915U JPS63180915U (ja) 1988-11-22
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
TWI650784B (zh) * 2016-11-01 2019-02-11 鈺邦科技股份有限公司 不需要負極導電箔片的捲繞型電容器封裝結構及其捲繞式組件

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WO2012101903A1 (ja) * 2011-01-25 2012-08-02 三洋電機株式会社 固体電解コンデンサ
US8873926B2 (en) 2012-04-26 2014-10-28 Corning Cable Systems Llc Fiber optic enclosures employing clamping assemblies for strain relief of cables, and related assemblies and methods

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