JPS6127009B2 - - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 本発明は、扱室で処理した脱穀処理物を、扱室
の下方に設けた揺動選別棚により、選別風路に送
り出して風選処理するようにした脱穀装置の風選
装置の中で、遠心型の唐箕ブロワーにより生成し
て選別風路に送り込む選別風を、選別風路の床面
に装設してある一番受樋の上方を吹き抜けるよう
に流れる風と、揺動選別棚に対し下面側から吹抜
けていくように流れる風とに分けるために、選別
風路の始端部に選別風を上下に分ける風割りを具
備している風選装置についての改良に関するもの
である。

本発明における目的は、上述の如く選別風路の
始端部に風割りを設けた脱穀装置の風選装置が、
それの一番受樋の上方を吹き流れる選別風の、選
別風路の横断面における風力分布を、両側に低く
中央に高い山形にして、一番の風選状態を悪くし
ている問題を解消せしめることにある。

図面に従い一層具体的に説明すると、第１図に
示している如く、機体１に、フイードチエンによ
り供給される穀稈の穂先部から穀粒を扱き落す扱
胴２０を収容した扱室２を装設するとともに、そ
の扱室２で穀稈から扱き落した穀粒等を風選する
ための選別風路３及び該風路３に選別風を送給す
る遠心力の唐箕ブロワー４を装設し、さらに、前
記扱室２の受網２１及び排塵口２２から漏下及び
排出されてくる前記穀粒等を、揺動選別しながら
前述選別風３に送り出す揺動選別棚５を装架し
て、脱穀処理Ａの風選装置を構成するに際し、選
別風路３の始端部３ａ（または唐箕ブロワー４の
吐風筒）に、風割り６を設けて、唐箕ブロワー４
から選別風路３に向けて送給する選別風を、風割
り６の上面側を通つて前記揺動選別棚５の選別棚
５０及びストローラツク５１に対しそれの下面側
からその上面側に向けて吹き流れる選別風Ｗと、
風割り６の下面側を通つて選別風路３の床面に装
設してある一番受樋３０の上方を吹き流れる選別
風Ｙとに分けるようにすると、風割り６の下面側
を通つて一番受樋３０の上方を通過するように流
れる選別風Ｙの、横断面における風力分布が、第
４図の風力分布図にて鎖線１に示しているよう
に、両側に低く中央に高い中高になる現象が生
じ、一番の選別状態を悪くする問題が生じてく
る。

本発明はこの一番の選別を悪くする問題の解消
を目的に、前記現象について検討したところ、唐
箕ブロワー４の作動により、機体１の両側の機壁
に設けた空気の取入口４０，４０から吸引されて
選別風路３の始端部３ａ（または唐箕ブロワー４
の吐風筒）に吹き込まれる選別風は、風割り６の
上面側に流れ込む選別風Ｗにあつては、風割り６
の下面側に流れ込む選別風Ｙよりも風力が強くな
る傾向にあり、かつ、その傾向は前記吸引口４
０，４０に近い選別風路３の左右の両側において
一層著しいものとなり、第４図の風力分布図にお
いて破線イに示している如き風力分布となる。そ
して、このことから、風割り６の下面側を通る選
別風Ｙは、前記吸引口４０，４０に近い側におい
ては、それの一部が前記風割り６の上面側を流れ
る選別風Ｗにつれ出されて、第２図で矢羽根のあ
る矢印Ｚに示している如く、選別風の吹出方向と
逆に流れて風割り６の上面側に引き込まれていく
ようになつて、該選別風Ｙの左右の両側部位を弱
くしていることが判り、また、このことから、第
３図に示している如く、選別風路３の始端部３ａ
に装設する前記風割り６の始端側の左右両側部位
に、唐箕ブロワー４側に延出する風抑え板７を設
けて、前述の矢羽根のある矢印Ｚに示しているよ
うに生じてくる風の流れを抑えるようにしたとこ
ろ、風割り６の下面側を流れる選別風Ｙの、横断
面おける風力分布が、前記第４図の風力分布図で
鎖線に示しているように略フラツトになる結果
を得たところから、このように風割り６の始端側
の左右の両側部に、唐箕ブロワー４側に延出する
風抑え板７，７を装設して、脱穀装置Ａにおける
風割り６を具備する風選装置を構成する手段を提
起するものである。

なお、この本発明手段において、図示する実施
例においては、風割り６の始端側の左右の両側部
に設ける風抑え板７を、風割り６と別体に形成し
て、風割り６に取付けるようにしているが、風割
り６を形成するときに、その風割り６を形成する
素材から一体に形成するようにしてよく、また、
その形状も、図示する実施例では平面において四
角な板状に形成しているが、第３図で鎖線に示し
ているよう、風割り６の左右方向の中央部に向い
唐箕ブロワー４側への延出長さが短くなるように
形成するなど適宜の形状に形成してよい。

以上説明したように、本発明による脱穀装置に
おける風選装置は、選別風路の始端部に風割りを
設けることで生ずる選別風の風力分布の乱れが風
割りの始端部の左右の両側に設けた風抑え板によ
り解消されて、一番受樋の上方に送給する選別風
を、それの横断面における風力の分布状態を略均
一にするので、一番の風選状態を良好にしなが
ら、揺動選別棚の選別網・及びストローラツク上
における風選作用を良好にし得る。

【図面の簡単な説明】

第１図は本発明を実施せる脱穀処理の縦断側面
図、第２図は同上装置の要部の斜視図、第３図は
風割りの斜視図、第４図は本発明装置及び従来装
置の風力の分布状態を示す説明図である。 図面符号の説明 Ａ…脱穀装置、Ｗ，Ｙ…選別
風、１…機体、２…扱室、２０…扱胴、２２…受
網、２２…排塵口、３…選別風路、３ａ…始端
部、３０…一番受樋、４…唐箕ブロワー、４０…
吸引口、５…揺動選別棚、５０…選別棚（選別
網）、５１…ストローラツク、６…風割り、７…
風抑え板。

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. １ 扱室で処理した脱穀処理物を風選すべく機内
   に設けた選別風路の始端部に、遠心型の唐箕ブロ
   ワーから該選別風路内に送給する選別風を揺動選
   別棚の選別棚の下面に向わす選別風と選別風路の
   床面に設けた一番受樋の上方に向わす選別風とに
   分ける風割りを設け、その風割りの始端側の左右
   両側部に、前記遠心型の唐箕ブロワー側に延出す
   る風抑え板を設けたことを特徴とする脱穀処理に
   おける風選装置。