JPH0240749Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案は脱穀機の１番選別部における選別風量
調節装置に関する。

すなわち、横断流圧風フアンの前方における吐
風口内に風向板を架設するとともに、該風向板の
上方を流れる選別風が揺動選別体のグレンシーブ
側に向け流出するよう装設して構成した脱穀機の
１番選別部において、横断流圧風フアンよりグレ
ンシーブ側に吐出する風量をその前方の吐風口側
で良好に調節できて被選別物の状態に応じて選別
を確実良好に行なうことができ、しかも、吐出風
を横断流フアン側に還元させることができて風の
ロスが無く外方から塵耗を吸収することが少なく
なるよう良好に起風することができ、簡単な構造
にして好適に実施できるよう提供するものであ
る。

次に、図面に示す実施例について説明する。

第１図はコンバインに搭載する脱穀機の断面図
を示し、扱胴８を内装した扱室９の下部両側に供
給口１０および排藁口１１をそれぞれ形成し、扱
室９の下部にはクリンプ網１２を張設するととも
に終端側に下向きの送塵口１３を装設し、扱室９
の後方における選別排塵室１４の後部には後方の
３番口１５に連通する横断流吸引フアン１６を装
設し、選別排塵室１４の下方には１番コンベア１
７を軸装した２番樋１８を装設し、２番樋１８の
終端と扱室９側とを２番スロワー１９により連通
連設して構成する。

前記扱室９の下方から選別排塵室１４側に向け
て延出する揺動選別体Ａには、前部にフイードパ
ン２０を、後部側の上下にチヤフシーブ２１とグ
レンシーブ４を、また後方に篩線２２をそれぞれ
装設して構成し、グレンシーブ４の下方に横設し
た１番樋２３には１番コンベア２４を軸装し、１
番樋２３の後部より前記２番樋１８の前部上方側
に向けて斜設する選別棚２５の上方には、グレン
シーブ４の下方で揺動選別体Ａの下部に一体にし
て斜設した揺動流穀板２６が面するように装設し
て構成する。

前記揺動選別体Ａの前部であるフイードパン２
０の下方側には上方を開放した起風室２７を形成
するとともに、該起風室２７内には横断流圧風フ
アン１を軸架し、該横断流圧風フアン１の前方に
おける吐風口２には風向板３を架設し、該風向板
３の上方となる上部風路５から流出する選別風が
前記グレンシーブ４の方向に向けられ、また、風
向板３の下方となる下部風路５ａから流出する選
別風が前記揺動流穀板２６や選別棚２５の上方に
向けられるように装設して構成する。

前記上部風路５内には風量調節弁６を出し入れ
状に出退調節自在にしてのぞませるが、該風量調
節弁６は上部風路５に対して傾斜させて前記グレ
ンシーブ４の前部側下方に向け延設し、風量調節
弁６の両端側に屈折した支持片２８を上部風路５
の両側方における側板２９の長孔３０に摺動自在
に嵌装するとともに、支持片２８と側板２９の調
節長孔３１との間には締付けたり弛めたりできる
ボルトナツト３３を介装し、上部風路５の上面を
形成する案内板３２の後端３２ａと風量調節弁６
の上面との間に〓間ができるように装設し、風量
調節弁６の出退調節により該弁の先端部６ａが上
部風路５内を上下方向に移動できるよう装設し、
前記案内板３２の上方には、案内板３２と風量調
節弁６の間の〓間および前記横断流圧風フアン１
の上部にそれぞれ連通するよう迂回風路７を形成
して構成する。

なお図中、３４は排藁チエン、３５は藁カツタ
ーである。

したがつて、作業時には、矢印イで示すように
回転する横断流圧風フアン１が上方から吸風して
吐風口２側に圧風し、風向板３により分流されて
上部風路５を流れる選別風は矢印ロで示すように
流出して、グレンシーブ４で選別される１番粒な
どを風選することになり、下部風路５ａを流れる
選別風は矢印ハで示すように流出して揺動流穀板
２６および選別棚２５の上方における風選を行な
うことになり、１番粒は風選されて１番樋２３に
落入し１番コンベア２４により搬出されることに
なる。

その場合、ボルトナツト３３の操作により風量
調節弁６をニで示すように移動調節し、第２図に
示すように、先端部６ａが上部風路５内に深く突
入するように風量調節弁６を下げると、矢印ロで
示すように流れる選別風の風量は少なくなつてグ
レンシーブ４側での選別風を少量にすることがで
き、風量調節弁６の上方側に抜ける風はそのまま
迂回風路７内を流れて横断流圧風フアン１に吸引
されることになる。

また、逆に、第５図に示すように先端部６ａが
上方に上がるよう風量調節弁６を移動調節すると
矢印ロで示すように流れる風の風量は多くなつて
選別風を強くすることができ、風量調節弁６の上
方に抜ける風は迂回風路７を通して横断流圧風フ
アン１に還元させることができる。

このように本考案は、横断流圧風フアンの前方
における吐風口内に風向板を架設するとともに、
該風向板の上方を流れる選別風が揺動選別体のグ
レンシーブ側に向け流出するよう装設して構成し
た脱穀機の１番選別部において、前記風向板の上
方となる上部風路内に風量調節弁を出し入れ状に
出退調節自在に装設し、その出退にともなつて風
量調節弁により上方側に排出案内される風が横断
流圧風フアン側に還元されるよう前記上部風路の
上方には迂回風路を装設して構成したから、横断
流圧風フアンよりグレンシーブ側に吐出する風量
をその前方の吐風口側で風量調節弁の出退調節に
より良好に調節することができて、被選別物の状
態に応じ選別を確実良好に行なうことができ、し
かも吐出風を風量調節弁により案内し迂回風路を
通して横断流圧風フアンに良好に還元することが
できて風のロスが無く外方から塵耗を吸引するこ
とが少なくなるよう良好に起風することができ、
簡単な構造にして好適に実施できる特長を有す
る。

【図面の簡単な説明】

図面は本考案の実施例を示し、第１図は脱穀機
の断面図、第２図はその一部の拡大図、第３図は
風量調節弁の側部の側面図、第４図は風量調節弁
の一部の斜視図、第５図は第２図の作動説明図を
示す。 １……横断流圧風フアン、２……吐風口、３…
…風向板、Ａ……揺動選別体、４……グレンシー
ブ、５……上部風路、６……風量調節弁、７……
迂回風路。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 横断流圧風フアンの前方における吐風口内に風
   向板を架設するとともに、該風向板の上方を流れ
   る選別風が揺動選別体のグレンシーブ側に向け流
   出するよう装設して構成した脱穀機の１番選別部
   において、前記風向板の上方となる上部風路内に
   風量調節弁を出し入れ状に出退調節自在に装設し
   その出退にともなつて風量調節弁により上方側に
   排出案内される風が横断流圧風フアン側に還元さ
   れるよう前記上部風路の上方には迂回風路を装設
   して構成したことを特徴とする選別風量調節装
   置。