JPS6144581Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案はコンバインの下扱式脱穀部における排
塵選別装置に関する。

すなわち、扱室の下方から、フイードチエン側
に吸引排塵機を有する選別排塵室側へ向けて扱胴
軸と平行の揺動選別体を延設して構成するコンバ
インの下扱式脱穀部において、揺動選別体の側方
に片寄りがちの排塵物を側方から吹上げるような
送風により分散させながら選別性能を向上させる
ことができ、その送風を別に起生しなくてもエン
ジン側より取出すことができ簡単な構造にして好
適に実施できるよう提供するものである。

次に、図面に示す実施例について説明する。

第１図は一部を破断したコンバインの平面図を
示し、機体の左側前方に刈取部Ｂを、その後方に
脱穀部Ｃをそれぞれ装設し、機体の右側前部には
前後に操縦コラム８とシート９を、その後方に籾
受部１０をそれぞれ装設し、該籾受部１０の後方
にはフアン５を装備するエンジンＥを塔載すると
ともにエンジンカバー１１を被着して従来構造同
様に構成する。

前記脱穀部Ｃは、扱胴１２を扱胴軸４により軸
架して内装した扱室１の下部両側に供給口１３お
よび排藁口１４を装設し、扱室１の下方にはクリ
ンプ網１５と送塵口１６を装設し、扱室１の後方
には左側上部に吸引排塵機２の吸引口２ａを連通
させた選別排塵室３を装設し、該選別排塵室３の
下方側に装設した２番樋１７に下方内部には２番
コンベア１８を軸架し、２番樋１７の前方には１
番コンベア１９を、その前方には圧風フアン２０
を装設して構成する。

また、扱室１の下方から選別排塵室３側へ向け
て扱胴軸４と平行になるように揺動選別体Ａを延
設するが、該揺動選別体Ａは、前記クリンプ網１
５の下方にフイードパン２１を装設し、前記送塵
口１６の下方から後方へチヤフシーブ２２を延出
して装設し、該チヤフシーブ２２の下方にグレン
シーブ２３を装設し、チヤフシーブ２２の後部よ
り後方へ向けて前記吸引口２ａの前方側下方で２
番樋１７の上方となるように篩線２４群を延設し
て構成する。

前記吸引排塵機２の側と反対側になる選別排塵
室３の右側方の側板２５部分で前記篩線２４の右
側方下部となる部分には篩線２４およびチヤフシ
ーブ２２の右側部の下方から斜上方に送風できる
よう開口７を形成し、該開口７と前記エンジンＥ
のフアン５の前方との間には送風路６を形成し、
該送風路６の内部に架設した風調弁２６の軸２７
を上方に延出し、該軸２７に固定した操作アーム
２８の先端にはボルト２９を挿着し、前記軸２７
を中心にした同心円上となる送風路６の上部の各
部にはボルト２９を蝶挿できる各ねじ孔３０を多
数形成し、操作アーム２８により風調弁２６を回
動させて送風路６内の風量を調節したり送風停止
させたりすることができるように装設して構成す
る。

また、第６図は他の実施例を示し、前記同様に
構成する開口７をチヤフシーブ２２の右側方下部
に斜上方に向けて開口するよう装設して構成した
ものである。

しかして、脱穀作業に際しては、扱胴１２の回
転により送塵口１６より下方に排出される排塵物
は矢印イで示すようにチヤフシーブ２２の右側寄
りに排出される状態となり、その状態で揺動によ
り選別されながら送りをかけられる排塵物が篩線
２４側に送出されても、同様に揺動選別体Ａの右
側寄りに多くなる状態となるが、エンジンＥ側の
フアン５により送風路６内を送出される風が開口
７より矢印ロで示すように吹出すことになつて、
篩線２４側の右側下方より斜上方に吹上げるの
で、その送風により、右側上部に多くなる排塵物
は吹上げられて分散されて選別され、反対側の吸
引口２ａからは吸塵が行われて選別排塵が行われ
る。

その場合、ボルト２９とねじ孔３０の取付位置
を変更させることにより、風調弁２６を送風路６
内で回動させて送風量を調節することができ、揺
動選別体Ａ上での排塵物の片寄りが少ない場合は
風量を少なくして適応させることができる。

また、第６図に示す実施例の場合も、前記同様
に作用させることができる。

このように本考案は、扱室の下方から、フイー
ドチエン側に吸引排塵機を有する選別排塵室側へ
向けて扱胴軸と平行の揺動選別体を延設して構成
するコンバインの下扱式脱穀部において、前記吸
引排塵機の反対側となる選別排塵室の他方側には
エンジン側のフアンにより送風する送風路の開口
を、揺動選別体の側方から斜上方に向け送風でき
るように連通連設して構成したから、揺動選別体
の側方に片寄りがちの排塵物を、開口から吹上げ
る送風により分散させながら選別性能を向上させ
ることができ、その送風は起風装置を別に設けな
くてもエンジン側より取出すことができ簡単な構
造にして好適に実施できる特長を有する。

【図面の簡単な説明】

図面は本考案の実施例を示し、第１図は一部を
破断したコンバインの平面図、第２図は脱穀部の
断面図、第３図は第２図の側断面図、第４図は送
風路の一部の平面図、第５図は第４図の作動説明
図、第６図は他の実施例である要部の平断面図で
ある。 １……扱室、２……吸引排塵機、３……選別排
塵室、４……扱胴軸、Ａ……揺動選別体、Ｅ……
エンジン、５……フアン、６……送風路、７……
開口、Ｃ……脱穀部。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 扱室の下方から、フイードチエン側に吸引排塵
   機を有する選別排塵室へ向けて扱胴軸と平行の揺
   動選別体を延設して構成するコンバインの下扱式
   脱穀部において、前記吸引排塵機の反対側となる
   選別排塵室の他方側にはエンジン側のフアンによ
   り送風する送風路の開口を、揺動選別体の側方か
   ら斜上方に向け送風できるように連通連設して構
   成したことを特徴とする排塵選別装置。