JPH0343960Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 （産業上の利用分野） 本案はコンバイン等の選別装置に関するもので
ある。

（従来の技術） 扱室の下方に扱胴軸と平行に配設したスパイラ
ーを、網体で構成した受樋中に回転自在に軸架
し、扱室の受樋から落下した被選別物をスパイラ
ーで移動させながら選別するようにしたものは、
特開昭56−113225号公報で知られている。

（考案が解決しようとする課題） コンバインの選別装置としては、一般に扱室に
おいて脱穀され、受網を漏下した穀粒及び夾雑物
を揺胴選別盤で選別しているが、かかる選別装置
はその容積において選別室の大半を占めるのみな
らず、脱穀装置全体の中でも大きな容積を占め、
脱穀装置全体の小型化、機構の簡略化、軽量化等
のネツクとなつていた。

又揺胴選別盤の揺動、振動による脱穀装置に与
える影響、すなわち耐久性の低下、所要動力の増
大など、マイナス要因も大きかつた。

そこでかかる従来の選別方式とは全く方式の異
なる前記特開昭56−113225号公報にみられるもの
が提案されている。

すなわち、扱室から落下した被選別物をスパイ
ラーと、その受樋部分に張設した網体とによりス
パイラーを回転させて被選別物を移動させながら
選別作業を行ない、これによつて従来の選別装置
に比べ小型化、機構の簡略化、軽量化、高性能等
が図れ、かつ揺動振動が少ないところから耐久性
の向上、消費動力の軽減なども同時に達成できる
に到つた。

しかしながら、唐箕風だけで選別を行なうもの
であるため選別効率がよくない。

したがつて、本案は選別効率のよい選別装置を
うることを目的とするものである。

（課題を解決するための手段） 本案は以上のような目的を達成するため、次の
ような選別装置を提供するものである。

すなわち、扱室の下方に扱胴軸と平行に配設し
たスパイラーを網体で構成した受樋中に回転自在
に軸架し、扱室の受樋から落下した被選別物をス
パイラーで移動させながら選別するようにしたも
のにおいて、送塵口部より後方でしかも唐箕と吸
引フアンの送風吸引風の選別風路内で攪拌スパイ
ラーと受樋を一部欠如させて後方受樋の始端部に
送風吸引風路の案内流穀板を配置したことを特徴
とする選別装置である。

（作用） 本案の選別装置は、スパイラー攪拌選別とする
が、送塵口部より後方でしかも唐箕と吸引フアン
の選別風路内で攪拌スパイラーと、受網を一部欠
如させて、後方受網の始端部に送風吸引風路の案
内流穀板を配置し、これによつて欠如部分を選別
風路の吹出口として選別できる。

（実施例） 以下図面に示す実施例について説明する。

１は脱穀装置の扱室であつて、これに扱胴２が
回転自在に軸架され、ここで脱穀されたものは受
網３から扱胴軸と平行に配設されたスパイラー６
に落下し、落下したものはスパイラーで移動され
ながら選別される。

本案は以上のような選別装置において、送塵口
４部より後方で、しかも唐箕７と横断流フアンで
構成された吸引フアン１３とからなる送風吸引風
の選別風路内でスパイラー６と受網５とを一部欠
如１８させ、後方受樋５ｂの始端部に送風吸引風
路の案内流穀板１７を設けたものである。

さて、スパイラーで移動させられながら受網５
を漏下した穀粒及び微細な排塵物は唐箕フアン７
からの選別風で風選され、穀粒は一番樋８に、二
番物は二番樋１０に落下し、一番樋８に落下した
穀粒はスクリユーコンベア９と図示しないスロワ
ーを介してタンクに回収され、二番樋１０に落下
した二番物はスクリユーコンベア１１からスロワ
ー筒１２を経て扱室１に還元されるようになつて
いる。

ところで、スパイラー６と受網５とは、一部欠
如１８されていて、しかも後半スパイラーの始端
部に案内流穀板１７があるので、この部分を通じ
て唐箕フアン７による唐箕風と吸引フアン１３に
よる吸引風とが直接連通し、案内流穀板１７によ
つて案内通路を形成するので、通路１８部分は連
通風の吹出口を構成し、攪拌スパイラー受網５を
通過した小埃は連通風に誘導されて、通路１８か
ら吹き出され、又送塵口４よりの落下物や受網１
５の未漏下物も通路１８から吹き出す連通風で吹
き上げられて一、二番樋に向つて落下することな
く、したがつて分散させられて軽い塵は吸引フア
ン１３に吸引され、それ以外のものは後半のスパ
イラーに受け継がれて選別され、後半受樋５ｂの
受網を漏下したものは二番樋１０に落下し、受網
５ｂを漏下しないものはスパイラーの終端側にお
いて三番口１４から排出される。

又吸引フアン１３によつて受網５ｂより漏下し
ない微細な排塵物は大口１６から排出される。

そして四番漏斗１５からの処理物は連通風で選
別されると共に、二番樋に対応する選別網上をス
パイラーに移送されながら選別される。

以上何れにしても、唐箕風と吸引風の連通風で
一番口の選別を行なうため選別が向上する。

又送塵口よりの落下物又は前部スパイラーによ
つて搬送されてきた塵を連通風に当てるため、塵
の分散がよく、効率のよい選別結果が得られる。

（考案の効果） 本案は扱胴軸と平行に選別攪拌スパイラーを設
け、これを選別部後方まで延設し、しかも攪拌ス
パイラーと受網の一部を欠如させて唐箕風と吸引
風とを連通されたものであるから、攪拌スパイラ
ー受網を通過した小埃を送風吸引風路に案内し、
又送塵口よりの落下物も前記送風吸引風路の選別
風に当てて分散させることができ、そのうちの軽
い塵は吸引フアンの吸引風路に案内し、それ以外
のものは後半のスパイラーに受け継がれて処理す
ることができる。

本案のものによれば唐箕、吸引の連通風で一番
口の選別を行なうため選別の向上が図れる。

又送塵口よりの落下物又は前部スパイラーによ
つて搬送された塵を選別風に当てるため塵の分散
がよく、ロスの減少が図れ、効率のよい選別結果
をうることができるという特徴がある。

【図面の簡単な説明】

図面は本案装置の正面図。 １……扱室、２……扱胴、３……受網、４……
送塵口、５……受網、６……スパイラー、１７…
…案内流穀板、１８……スパイラー欠如通路。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 扱室の下方に扱胴軸と平行に配設したスパイラ
   ーを網体で構成した受樋中に回転自在に軸架し、
   扱室の受樋から落下した被選別物をスパイラーで
   移動させながら選別するようにしたものにおい
   て、送塵口部より後方でしかも唐箕と吸引フアン
   の送風吸引風の選別風路内で攪拌スパイラーと受
   樋を一部欠如させて後方受樋の始端部に送風吸引
   風路の案内流穀板を配置したことを特徴とする選
   別装置。