JPS6121962Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案は、揺動選別機構上方の扱室排塵口近傍
部へ、揺動選別機構の送り方向に対して交叉す
る、送り方向の被処理物拡散スパイラーを設置し
て構成する脱穀機選別装置に関する。

上記のごとき脱穀機の選別装置は既知である
が、従来構成はいずれも被処理物拡散スパイラー
がその送り作用部回動中心に軸体を有する構造で
あるので、拡散せんとする被処理物中の長尺物が
軸体に巻付き易くて拡散移送作用の阻害や動力損
失を大にする欠点がある。

そこで本考案はかかる障害の発生を小ならしめ
ることのできる装置を提供せんとするもので、被
処理物拡散スパイラーの送り作用部分を中心軸体
欠除構成にして、その送り作用部分のスパイラー
内径を、送り方向終端になるにしたがい漸次径大
となるようにしたことを特徴とするものである。

以下本考案の実施態様を添付実施例図にもとず
いて詳細に説明する。

第１図は本考案による脱穀機の概略断面図を示
すものであり、図示の脱穀機は扱胴１を軸架した
扱室２のクリンプ網３下方に、揺動選別機構Ａを
設置し、さらにその下部に選別フアン４、一番コ
ンベア機構５、二番コンベア機構６等からなる風
選部を設置して、前記扱室２の前面には茎稈供給
口７を、また後側部には排出口および排塵口８を
設けるとともに排塵処理室９を設けてなり、揺動
選別機構Ａは、流穀板ａ、ラツク部ｂおよびｃ、
グレンシーブｄ等で構成されクリンプ網３の下部
から排塵処理室９内へ向けて延出させられてい
る。

扱室排塵口８の後位近傍箇処における揺動選別
機構Ａの上側には強制駆動の被処理物拡散スパイ
ラーＳを設置するが、このスパイラーの送り方向
は前記揺動選別機構Ａの被処理物移送方向に対し
て交叉する方向、つまり揺動選別機構Ａの幅方向
（矢印イ）にむけられて、脱穀機筐か揺動選別機
構に支承設置されて適宜の伝動手段により作動さ
せられるように成される。

さらに、前記のスパイラー送り方向イは扱胴１
の回動方向ロに対して逆向き（第２図）となるも
のであり、回動方向は矢印ハとなる。

そして被処理物拡散スパイラーＳは、支持部１
０に回動自在に支持される駆動軸１１の軸端から
送り作用部分となるラセン体１２を片持ちに延設
して、そのラセン体１２の回動中心には軸体を有
せしめず、かつ、中心軸体を欠除したラセン内径
は送り方向終端になるに従い漸次径大となるよう
に、回動中心線Ｏに対してθの角度をもたせて形
成してなるものである。

したがつて、脱穀作業中に扱胴１回転方向の関
係で、揺動選別機構Ａの幅方向一側に偏つて排出
されてくる被処理物は、拡散スパイラーＳによつ
てイ方向に移送されつつ、ときほぐし均一化され
て揺動選別機構Ａによる選別効率を向上させるこ
ととなるのである。

イ方向に被選別物が移送拡散されるとき、その
被選別処理物中に藁屑等の比較的長尺物がある
と、これがラセン体に巻き付かんとするのである
が、、本考案ではラセン体回動中心に軸体を持た
せず、移送方向終端にむかつて広がるテーパー状
孔とするので、巻付き等の発生が極端に減小し、
被処理物の移送拡散作用を高能率に良好に行える
のである。

本考案は以上に説明してきたように構成し作用
するものであるから、被選別処理物拡散スパイラ
ーに巻き付き等の不具合を生ずることがなくなつ
て常に動力損失が少なく、しかも良好に拡散移送
作用を遂すことができる装置を得ることとなつ
て、詳細な説明冒頭記載の目的を達成するものと
なつた。

【図面の簡単な説明】

図面は本考案の具体例を示すもので、第１図は
本考案による脱穀機の概略断面図、第２図は第１
図のＹ−Ｙ断面図、第３図は要部の平面図であ
る。 Ａ……揺動選別機構、Ｓ……拡散スパイラー、
１……扱胴、８……排塵口、１２……ラセン体。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 揺動選別機構Ａ上方の扱室排塵口８近傍部位
   へ、前記揺動選別機構の送り方向に対して交叉す
   る送り方向の被処理物拡散スパイラーＳを設ける
   脱穀機において、前記スパイラーＳの送り作用部
   分は中心軸体を欠除する構成になして、その送り
   作用部分のスパイラー内径が送り方向終端になる
   にしたがい漸次径大となるようにしたことを特徴
   とする脱穀機における選別装置。