JPS61208056A - 電子写真感光体 - Google Patents

電子写真感光体

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JPS61208056A
JPS61208056A JP4821585A JP4821585A JPS61208056A JP S61208056 A JPS61208056 A JP S61208056A JP 4821585 A JP4821585 A JP 4821585A JP 4821585 A JP4821585 A JP 4821585A JP S61208056 A JPS61208056 A JP S61208056A
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JP
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carbon
protective layer
diamond
layer
corona
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JP4821585A
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English (en)
Inventor
Katsumasa Nakamura
中村 勝匡
Kenji Hayashi
健二 林
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Toray Industries Inc
Original Assignee
Toray Industries Inc
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Publication date
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    • GPHYSICS
    • G03PHOTOGRAPHY; CINEMATOGRAPHY; ANALOGOUS TECHNIQUES USING WAVES OTHER THAN OPTICAL WAVES; ELECTROGRAPHY; HOLOGRAPHY
    • G03GELECTROGRAPHY; ELECTROPHOTOGRAPHY; MAGNETOGRAPHY
    • G03G5/00Recording members for original recording by exposure, e.g. to light, to heat, to electrons; Manufacture thereof; Selection of materials therefor
    • G03G5/14Inert intermediate or cover layers for charge-receiving layers

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  • General Physics & Mathematics (AREA)
  • Photoreceptors In Electrophotography (AREA)

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は、電子写真感光体に関するものであり、ざらに
詳しくは、コロナ印加に対してコロナ劣化現象を生ぜず
長期寿命を有するアモルファスシリコン電子写真感光体
に関するものである。
〔従来技術〕
従来、電子写真感光体としては、3e、5e−T’e、
あるいは、3e−AS系およびCdS系、ZnO系等が
用いられてきた。CdSにおいては、高湿度下で複写機
能が劣ることや有害物質であるという基本的欠陥を有し
ている。また、Se系においても同様に有害物質である
うえ、耐熱姓が悪く、感光体自身の温度が40℃以上に
上昇すると複写機能が劣ることや硬度が小さいことから
耐摩耗性に問題が残り耐刷性が充分とはいえない。
そこで、近年、アモルファスシリコン感光体が、無公害
、高感度、高い硬度、耐磨耗性(長寿命)の点から注目
をあびてきている。ところで、電子写真工程には周知の
通り、コロナ放電による静電気印加工程と、露光工程、
トナーの転写工程、クリーニング工程があり、どれ一つ
欠陥があってもその長寿命化は達成できない。
中でも、アモルファスシリコン感光体は、コロす被爆を
受けることによりコロナ劣化を誘発し、感光体表面に所
望の電荷が印加されず現像時にトナー流れや欠陥が発生
し、現像が困難になると言う重大な問題が残されている
のが実情である。これらの問題に対しているいろ検討は
されていて例えば、特開昭59−62864号公報にあ
るように、アモルファスシリコン感光層中に炭素、窒素
、酸素等の不純物元素を微量添加することによりコロナ
劣化を防ぎ長寿命化を計る方法があるが、この方法の場
合、確かに若干の耐コロナ劣化は防げるものの長期間連
続のコロナ照射に対しては、劣化を防ぐことができない
。しかも、これらの不純物をドーピングすることにより
光照射時のキャリヤー移動度を低下させ、本来アモルフ
ァスシリコン感光体がもっている高い光感度を低下させ
ると言う問題を有している。
〔発明が解決しようとする問題点〕
本発明の目的は、かかる従来技術の欠点を除き、コロナ
印加の連続長期間照射に対してもコロナ劣化を起さず長
期間安定した受容電位(帯電能)を有するアモルファス
シリコン感光層を僅えた電子写真感光体を提供すること
にある。
(問題点を解決するための手段) 本発明は、導電性基体上にアモルファスシリコン感光層
および保護層をこの順に積層してなる電子写真感光体に
おいて、該保護層がダイヤモンドカーボンまたは炭素と
水素とから主として構成されたダイヤモンド状カーボン
で形成されてなることを特徴とする電子写真感光体であ
る。
本発明にあける導電性基体とは、電気抵抗率が1X10
3Ω・cm以下の金属または、金属の酸化物、あるいは
、有機物、無機物で構成された基体を言い、好ましくは
、金属、特にA1.AUまたは、Fe1Nr、Cr等の
金属あるいはステンレスなどの合金で電気抵抗率が10
・cm以下のものが好ましい。勿論これらの金属中には
少量の非金属元素が含まれていてもよい。基体の厚みは
、特に制限されず数十人から数cmの範囲のものが使用
できる。また、基体の表面形状は可能なかぎり鏡面の方
が感光体の特性上好ましい。
本発明で言うアモルファスシリコン感光層とは、感光層
そのものが主にシリコン原子と水素原子とから構成され
、かつ非晶質構造を有しており、しかも光の明、暗の差
によって電気抵抗の変化を生ずるものを言う。感光層中
への他原子、例えばB105N、Ca、C,Ge、等の
混入については特に制約を受けないが、その感光層を構
成する原子数の10%以上が3i原子を含有しかつ光導
電性を有するものであることが望ましい。
また、感光層中に少量の微結晶シリコンを含有したアモ
ルファスシリコン感光層の場合でも問題なく使用可能で
ある。
アモルファスシリコン感光層の厚みは、他の要素(複写
機の性能、感光体の構成、等)との関係を考慮して適宜
決定されるが、通常10μI11〜50μmの範囲が好
ましい。アモルファスシリコン感光層の製法については
、特に限定されるものではなく、蒸着法、プラズマCV
D法、スパッタ法、常圧CVD法、光CVD法、等のい
ずれでも良い。
中でもプラズマCVD法は不純物制御が容易にできるこ
とから好ましい。ここで使用されるプラズマ源としては
、直流プラズマや交流プラズマでも良いが中でも高周波
(10KH2〜14HH2)プラズマを使用するのが原
料ガスの分解性から好ましい。また、反応ガスとしては
、シラン(S i H4)、ジシラン(Si2Ha)c
tF+るいは、高次シラン等が使用できる。
本発明において感光層上に積層される保護層とは、アモ
ルファスシリコン感光層上に積層されて、電子写真工程
からくる各種の刺激作用から感光層を保護する働きをす
る層または膜のことを言い、これらの二層の接合面は、
化学的に結合されたものでも、物理的に接合されたもの
でもよい。本発明で用いる保護層は、これを構成する主
構成原子が炭素と水素とからなるダイヤモンド状カーボ
ンと、炭素または炭素と少量の水素とからなるダイヤモ
ンドカーボンに大別され、いずれの場合も、主構成原子
が全構成原子数の90%以上であることが重要である。
アモルファスシリコン感光層を積層中に逐次炭素、水素
が増やされ主構成原子が最終的に全構成原子の90%以
上を構成する場合も本発明で言う保護層に該当する。該
保護層は、アモルファスシリコン感光層をコロナ照射の
刺激から保護しコロナ劣化を防ぐ働きを主目的とするが
、摩耗に対する保護も可能である。
本発明で言う、ダイヤモンド状カーボン層とは、主に炭
素と水素原子で構成されているもので、その層を構成す
る主構成原子(炭素と水素)が全構成原子数の90%以
上である層を言う。
主構成原子数の炭素に対する水素の割合は0゜1より大
で0.4以下であるものが好ましい。主構成原子数の全
構成原子数の割合が90%未満では、コロナ照射に対す
る効果が弱くなり良くない。
また、層を構成する原子が炭素、水素以外の不純物、例
えば、B、Ca、0、N、等が微量含まれていてもその
耐コロナ性は変らない。構造は、結晶構造でもアモルフ
ァス構造でも、アモルファス構造中に微量の結晶が含有
されていてもよいが、成形上の容易さからはアモルファ
ス構造が好ましい。アモルファス構造の中でも炭素の結
合状態において3p3の電子配置(炭素の一重結合)が
好ましいが微量の3p2電子配置(炭素の二重結合)が
含まれていてもよい。
高い抵抗値のものが得られる点からはSn2の電子配置
は少ない方が好ましい。
このようなダイヤモンド状カーボン層は、炭化水素ある
いは固体炭素を主原料として、化学蒸着(CVD>法、
あるいは、プラズマCVD法、イオンビーム蒸着法など
により減圧容器中で形成される。
即ち、減圧容器中に固体炭素をターゲットとして不活性
ガスと反応性ガスおよび水素ガスを導入してスパッタす
る方法、あるいは、減圧容器を用いて、カーボン、また
はカーボンと水素を含む原料を蒸着源とし反応性ガスと
して水素ガスを使用する反応性蒸着法がおる。この場合
、蒸発源の加熱の方法は抵抗加熱でも良く、あるいは、
電子ビームによる加熱でもよい。
また他の方法は、炭化水素から構成されたガスとキャリ
ヤーガスとして水素ガスを混合し、減圧容器中に導き、
直流、おるいは交流を減圧容器中に配置された電極に印
加しプラズマを発生させるいわゆるプラズマCVD法が
ある。保護層の製膜にあっては、設備、装置の点からプ
ラズマCVD法が最も好ましい。基板の温度を100〜
200°Cの間で適宜選定することによりダイヤモンド
状カーボンが得られやすくなるが、何らこれに限定され
るものではない。原料ガスとしては、飽和炭化水素、あ
るいは、不飽和炭化水素等があるがガスの分解性からエ
チレン、メタン、アセチレンが好ましい。
固体炭素原料としてはグラファイト、グラツシーカーボ
ン等が使用される。ダイヤモンド状カーボン中の炭素の
結合状態は、エネルギーロス、スペクトルアナライザー
(E、L、S、)を測定することにより確認できる。す
なわち、5〜7evに吸収ピークが現れる(sp2電子
配置)か否かにより確認できる。
また、赤外吸収スペクトルからは、2920cm−1付
近の吸収の有無により、水素と結合した一重結合炭素(
C−H>の存在を判定できる。
さらに結晶状態を確認するには、ラマンスペクトルを測
定することによりアモルファス状態を確認できる。すな
わち、1580cm’付近に強い吸収が現れ、1350
Cm’に弱いピークが現れることから判断される。
本発明で言うダイヤモンドカーボンとは、全構成原子数
の90%以上が炭素原子からなり、残余の構成原子のほ
とんどが水素で構成されているもので、一部結晶性を有
し、他は炭素と水素からなるアモルファス構造のものを
いい、炭素の電子配置がSn3の電子配置をとるものを
言う。炭素、水素原子の伯に少邑の不純物原子(例えば
、O,N。
Si、Ca、)が含まれていてもよい。
このようなダイヤモンドカーボンは、炭化水素ガスと水
素ガスとの混合ガスを原料として、化学蒸着(CVD>
法、あるいは、プラズマCVD法、イオンビーム蒸着(
IBD)法で作られるが中でも低温基板の状態で生成で
きるプラズマCVD法、IBD法が好ましい。基板の温
度を250″C以上にすることによりダイヤモンドカー
ボンが得られやすいが、何らこれに限定されるものでは
ない。
本発明において、保護層の厚み(d)とは、感光層と保
護層との境界面から感光体表面までを言い、保護層と構
成する主構成原子の割合が逐次変えられて積層されてい
る場合は、その保護層を構成している主構成原子数の合
計が全体の90%以上を占める位置から表層までを言う
また、保護層上に新たに別の層を積層した場合、主構成
原子の原子数の合計が全体の90%以上の位置から下側
をさす。
保護層の厚みは100人から20μの範囲が好ましく、
更に、好ましくは150人から5000人であり、最も
好ましくは、200人から2000人である。100人
未満の厚みでは、電子写真工程における耐コロナ印加、
光照射、摩耗の繰り返し特性において、長時間連続のコ
ロナ照射に対して弱くなり好ましくない。保護層の厚み
が20μを越える場合、膜厚が厚くなるため、光線透過
率が低下しそのため感光体の光感度が悪くなり好ましく
ない。
本発明において保護層を形成するダイヤモンド状カーボ
ン層の赤外吸収スペクトルにあける292Qcm−’の
吸光度(α)とその保護層の厚み(d)との比(α/d
)が0.007≦α/d≦0.15の関係を満足するよ
うに形成することが重要であり、このα/d値が0.0
07を下回る場合は、保護層の電気抵抗率が低くなり、
感光体表面に印加した表面電荷をにがすことになり表面
電位を高められず感光体の性能を低下させる原因になる
また、α/d値が0.15を上回る場合は、保護層の電
気抵抗は高いが、コロナ印加と摩耗のくり返しにおいて
コロナの劣化が起り長寿命化が不可能になる。
以上のことがらα/dの値の範囲は、0.007≦α/
d≦0.15の範囲が好ましい。更に好ましくはα/d
を0.01≦α/d<0.1であり、最も好ましくは0
.02≦α/d≦O,Oaとなすのがよい。
なお、感光体の構成上アモルファスシリコン感光層上に
、例えば高絶縁膜である3 i 02膜等を積層して、
反転方式の複写機用ドラムに使用されるが、本発明の電
子写真感光体の場合も必要に応じ保護層上にS i 0
2膜等を積層してもよいことは言うまでもない。
〔発明の作用〕
本発明の電子写真感光体は導電性基体上に、アモルファ
スシリコン感光体を形成しその上にダイヤモンドカーボ
ンあるいはダイヤモンド状カーボンから成る保護層を積
層しであるため電子写真複写工程において、コロナ照射
を長期間受は続けてもアモルファスシリコン感光体のコ
ロナ劣化を受けず長寿命をキープできるのである。
保護層のない従来のアモルファスシリコン感光体は、コ
ロナ被爆を受ける面が直接アモルファスシリコン面であ
りこの感光体を構成する5i−Z結合は結合エネルギー
的に弱く、コロナ被爆によって比較的簡単な切断され空
気中の酸素、または、窒素と結合してSiOx、SiN
x等の物質に変化するため従来のアモルファスシリコン
感光体はコロナ劣化に弱いと考えられている。
本発明の電子写真感光体がコロナ劣化に優れている理由
は、詳しくは不明であるが、アモルファスシリコン感光
層を結合エネルギーの高いダイヤモンド構造に近い炭素
結合を有する保護層で覆っているため、感光層が直接コ
ロナ照射の影響を受けないものと考えられる。
本保護層は、ダイヤモンド構造に近い炭素結合を有する
ため、その結合エネルギーは高く、しかも膜硬度は、ア
モルファスシリコンに近い値でありビッカース硬度で1
000〜5000に’j/rnm2の硬さをもっている
。更に、本保護層は、光線波長で400 mm以上の透
過率が90%以上(膜厚み500人)を有しまさしく感
光体の保護層に好適であると考えられる。
〔発明の効果〕
本発明の電子写真感光体は、コロナ照射に対し劣化現象
を起さない炭素と水素を主成分とする保護層を用いてい
るため長寿命の電子写真感光体を提供出来るため イ) 従来、数万枚の複写毎に複写機の心臓部である感
光ドラムを交換していたが、半永久的使用が可能となり
そのメンテナンスの点で有利となる。
口) コロナ劣化を起さないため、従来の感光体より高
電圧の印加が可能でおり複写工程において複写ムラを起
しにくいなどの効果が期待できる。
以下実施例を上げて本発明を説明する。なお、施例中の
測定項目は、下記の方法で測定した。
〔特性の測定方法、評価基準〕
(1)保護層の厚み:CAMECA社(仏画)製■MS
−3F型質量分析計を使用し、二次イオン質量分析法(
SIMS)により感光体表面から深さく厚さ)方向に元
素分析を行なうことにより保護層の厚みを求めた。
(2)  電子写真感光体の帯電能:静電記録評価機器
(川口電機(株)製、5p−428型)により、印加極
性(+)、電圧6゜Q’kv、印加時間6.0秒、暗減
時間5゜0秒、露光時間10秒、露光条件は、タングス
テンランプ(色温度2856に’ )光2.0+uxに
設定して測定を行なった。測定雰囲気は23±1°C1
60%RHに設定した。帯電能は、印加開始後6秒時の
表面電位を感光層の厚みで除した値とした。
(3〉  保持率の測定:電子写真感光体と(2)の静
電記録評価機器を使い、〔印加時間(6秒)、暗減時間
(5秒)、露光時間(10秒)〕を1回として1000
回コロナ印加を繰返して行ない、次に、その試料を染色
物摩擦堅牢度試験機(JIS−11048)を使用し、
かなきん3号布の摩耗布を使用、荷重500qの条件で
摩耗速度テストを1000回繰り返す。それぞれの評価
を1000回毎に交互に実施し、各評価項目の評価回数
が〕0万回になるまで行なった。保持率は、両評価項目
が1000回終了毎に、静電記録評価機器で印加(+6
.0kv) 6秒後の受容電位を測定して帯電能を求め
、その帯電能の値を繰り返し評価開始時の帯電能値(初
期帯電能)で序し百分率で表に示したものである。
(4)ダイヤモンド1大力−ボン層、ダイヤモンドカー
ボン層の同定:(1)のSIMSの測定結果から炭素と
水素の原子数比を求め、ラマン分光分析により構造解析
(結晶、非晶状態の確認)を行ない、E、L、S、(エ
ネルギーロススペクトルアナライザー)の測定により炭
素の結合状態を測定した。
なお、ラマン分光スペクトルの測定装置は、U−100
0型(仏、JObin−yuon社製)を使用し、アル
ゴンイオンレザー(波長5145人)を使用して測定し
た。
また、E、L、S、はEscalab  5型(英、バ
キュームジェネレーターサイエンチフィツク社製)を使
用し、入射電子エネルギー1200ev、アナライザー
、CAEモード、パスエネルギー20evで測定した。
ダイヤモンド状カーボン層は、ラマン分光においては、
1550〜1600cm’に強いバンドピークを有し、
1350cm’付近に弱いピークを示すことから確認で
き、また、ダイヤモンドカーボン層は、1334cm’
付近に強い吸収バンドが現れることから確認できる。E
、L、S、においては、ダイヤモンド状カーボン層は、
5〜7evにピークを示さないことから炭素の結合状態
において二重結合、三重結合、でなく−重結合のSp3
の混成軌道を有することがわがる。またC−C結合は赤
外吸収スペクトルにより2000cm−1,250Qc
m−”に強い吸収が現れるか否かにより確認できる。ダ
イヤモンドカーボン層は、5〜7evにピークを示さず
、炭素の高い結合密度により現れるピークすなわち、3
4ev付近にその吸収ピークが現れることから確認でき
る。
(5)  吸光度α:保護層の厚みが比較的大きい場合
は、透過型赤外分光計(日立製作所(株)EPI−03
型)により測定し、また膜厚が薄い場合は表面反射赤外
分光計(日立製作所(株)製M I R−41型)によ
り測定した。
〔実施例〕
本発明の各実施例に記載した電子写真感光体は、以下に
説明する方法により作った。即ち、基体材料としてA1
を選び、これをスライドグラス上に約2000〜600
0人の厚みに蒸着したものを基体とした。次いで該基体
を減圧容器中に固定し、プラズマCVD法でアモルファ
スシリコン感光層を形成させる。すなわち、原料ガス(
シランガスの水素ガス希釈)とドーピングガス(デボラ
ンガスの水素ガス希釈)を減圧容器中に導き配置された
対向電極に高周波(13,56MH2>を印加し、プラ
ズマを発生させ原料ガスを分解させ基体上にアモルファ
スシリコン感光層を15μmの厚みになるまで堆積させ
る。
次に、原料ガスをエチレン(C2H4)ガスと水素ガス
に切替え、ガス流量比を1:25にし、圧力を0.6〜
’1.0Torrにして同様に高周波を印加し炭素と水
素から成る保護層をアモルファスシリコン感光層上に5
00人の厚みになるまで堆積させて3層構造の感光体を
作製した。
実施例1〜8、比較例1 実施例1〜8と比較例1は、保護層を形成するダイヤモ
ンド状カーボン層(以降α−C:H層と記す〉の有無の
違いと、α−018層のα/dの値が変化した時の初期
帯電能とコロナ印加の繰り返しと摩耗試験における帯電
能保持率を調べたものである。それらの結果を保護層の
全構成原子数中の主要構成原子数の割合、炭素に対する
水素の割合、ラマン分光分析結果およびE、L、S、の
測定結果とともに表1に示す。
なお実施例1〜8、比較例1のアモルファスシリコン感
光層は、プラズマCVD法を用い減圧容器中に原料ガス
である1QVOI%のシランガスを17.0300M、
ドーピングガス(B2H6>をS i Haガスに対し
80ppm添加しながら高周波出力60W、ガス圧0.
6TOrr、基板温度200℃でボロン(B)入りのア
モルファスシリコン感光層(α−3i (B) :f−
1>を15μm A I蒸着膜上に堆積したものである
またα−018層はエチレンガス 1000M。
水素ガス253CCM、圧力0.6TOrr、基板温度
150℃の条件で形成したものである。
表1から明らかなごとく、本発明を満足する感光体はコ
ロナ照射による感光体表面の劣化は殆ど起らず高い帯電
保持率を示すものであることがわかる。
実施例9〜11、比較例2〜4 アモルファスシリコン感光層として次の3種のものを使
用し、保護層(α−018層)を有するもの(実施例9
〜11)と保護層を有しないもの(比較例2〜4)につ
いて性能を比較した。結果を表2に示す。
(1)  アモルファスシリコン感光層を形成する場合
に5 ! Haガス中にボロン(B)と微量の酸素(0
2/S i Ha=0.3モル比)を添加しながら導電
性基体上に感光@(α−3i (B、O):Hを堆積し
たもの。
(2)アモルファスシリコン感光層を形成する際にS 
! Haガス中にボロン(B)と微量のC2Haガス(
C2H4/ S i Ha = 0 、3モル比)添加
しながら導電性基体上に感光体(α−3i (B、C)
:H)を堆積したもの。
(3)  アモルファスシリコン感光層を形成する際に
3 i Haガス、ボロン(B)の他にGeHa(ゲル
マン)を微m (GeHa/S 1H4=0.1モル比
)添加しながら導電性基体上に感光層(α−3i(B、
Ge):H)を堆積したもの。
実施例9〜11で明らかなように、感光層中に第3成分
の元素を微量含ませていてもそのコロナ照射に対する効
果は変わらないことがわかる。更に、本実施例は、+5
.Qkvの印加条件で評価したが、−6゜Qkv印加の
場合もほぼ同様に良好の結果であった。
実施例12.13 実施例1と同様にして、スライドグラス上にアルミニウ
ムを蒸着した導電性基体上に、プラズマCVD法で厚み
15μmの、ボロンをドープしたアモルファスシリコン
感光層を堆積した。この感光層基板および、結晶シリコ
ン薄板(厚さ250μm)を基板として、プラズマCV
D法で保護層を形成した。まず、1O−6Torrに排
気したプラズマCVD装置のカソード側に感光層基板と
結晶シリコン薄板を配置し、基板温度を250’C1直
流バイアス電圧を実施例12ではマイナス50V、実施
例13ではマイナス100V印加し、原料ガスとして、
メタンを1000M、水素を203CCM流し、圧力を
0.5トールに保ち、高周波(13,56MH2)電圧
をカソードに印加し、放電電力を50W投入しながら時
間を調製し、厚さ300人の炭素と水素から成る保護層
を形成した。
得られた膜(結晶シリコン基体上に付着〉をSIMSに
より測定した結果、全構成原子数に対して炭素が98%
であり、しかもラマン分光分析の結果、1334cm−
1付近に弱いピークが見られ、一部ダイヤモンド結晶を
有していることがわかった。しかも、E、L、、S、の
測定からSp3の電子配置を有する炭素結合であること
がわかった。また、赤外吸収スペクトルの結果から25
00cm’付近に弱いながらピークが現れた。これらの
結果から一部ダイヤモンドカーボンを含むダイヤモンド
1大カーボンであった。
感光層基板上に保護層を設けたものを用いて、実施例1
と同様に、初期帯電能と1000回および10万回繰り
返しテスト後の帯電保持率を測定した結果、実施例12
では、それぞれ40V/μ、100%、92%、実施例
13では、40V/μ、100%、91%でめった。
繰り返しテスト後の表面はキズや剥離の発生もなく初期
の状態と変わりなかった。

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. (1)導電性基体上にアモルファスシリコン感光層およ
    び保護層をこの順に積層してなる電子写真感光体におい
    て、該保護層がダイヤモンドカーボンまたは炭素と水素
    とから主として構成されたダイヤモンド状カーボンで形
    成されてなることを特徴とする電子写真感光体。
  2. (2)保護層が、その厚みdと保護層の赤外吸収スペク
    トルにおける2920cm^−^1での吸光度αとの比
    α/dが、0.007≦α/d≦0.15を満たすダイ
    ヤモンド状カーボンであることを特徴とする特許請求の
    範囲第(1)項記載の電子写真感光体。
JP4821585A 1985-03-13 1985-03-13 電子写真感光体 Pending JPS61208056A (ja)

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